ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

夕焼け

 よく考えるとこの時点で、既にその雰囲気は漂っていたのだった。最近グランドピアノ配信がなくて地味に気になっていたのだけど、それは単なる杞憂に終わった。

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とにかくグランドピアノだ!生配信では2か月ぶりだ!と思って、クラシック派であるlightなござさんファンの同僚にも案内LINEを送ってみた。今日は生ピアノだから、クラシック曲も沢山弾いてくれるかもよーって。

しかし現実はさらに想像の上を行った。

 

尋常ではない迫力。

それは久しぶりのグランドピアノだったから。

簡潔に言えばそれだけだ。

 

この2020/9/26テスト放送を彷彿とさせる。(メンバーシップのラーメン以上の方対象)

ござさんの生配信でグランドピアノ演奏ってのはこの時が初めてだった。ござさん、弾く前からウキウキ。ずっとテンション上がりっぱなし。鍵盤を触るだけで「うわっ」って驚いてる?聴いてる方も前代未聞の事態に右往左往するばかり。

この時の「ただ生ピアノ弾けるだけで楽しい」っていう雰囲気を、思い出した。

 

PIANICの本番で着ていた(リハ配信でも着ていた)白いシャツ。さらっとさわやかな風合いで、今日はなぜか上から明るくライトに照らされて雰囲気が一味ちがう。

 聴いているうちに、自分が以前ぼやいていた些細なたわごとはみるみるうちに霞となって消えた。

まるで、ろうそくの火が窓からの風にゆらめいて吹き消されるみたいに。
  ( ↓ ※以前のぼやき)

ワイシャツの裾が出ていたら着替え中のサラリーマンみたい?服にシワ?髪伸びてる?演奏や選曲にもっと変化があればいいのに?

 

「そんな事どうでもいいじゃん?」

「僕ピアニストなんで」

「ピアノ聴いてください」

といわんばかり、圧巻の演奏。 

問答無用。こちらの戯言が入り込む隙間はない。

 

 伸び伸びとやっている気がするのは、久しぶりの普段の配信=何でもできるホームグラウンドという足枷の無さからくる、開放感のせいだろうか。

何といってもトークもスムーズ。選曲に戸惑って間延びすることもなく、テンポよくライブは進む。前回あんなにセリフ噛んでて墓穴掘りまくって出られなくなってて、救いようが無かったのになあ。最初からスパチャ読みも滑舌よくいきなりどうしたんだと思いきや、まさかのリングフィットが功を奏していたらしい。雑談というかたわいもない事を話しながらストレッチしていたのが、オンとオフのトークの使い分けみたいになって良かったとか何とか。といいつつ、結局いつもと同様ナチュラルに失言してるやないかい。どことは言いませんけどねござさんの名誉のために。自分はその時何か不穏な空気を感じたが、その失言で盛り上がるチャットの中に突然注意喚起を発見し、何となく察した。なるほど忘れなくちゃいけないんですね分かりました。

  

最初の雨ふりから雨にぬれてもで、軽快なステップでライブは始まった。こういう構成の工夫も垢抜けてきたというか。

その後の 雨の曲メドレーが素晴らしい。

最近の曲に限らずとも、いいものはいい。リクエストもそれを拾うござさんもセンスが素晴らしい。次々と弾かれる名曲に、思わず自分はリクエストの手を止め聴き入った。

 

今年はいかにも梅雨らしい梅雨。連日空は厚い雲に覆われて、雨脚は強まるでもなく止むでもなくずっと庭の木々を濡らしている。

辺りの景色はぼんやりととばりに覆われたかのように霧雨にけぶり、近くの山の折角の新緑も見えないまま。

一人、紫陽花だけが葉も花も生き生きと彩りを増している。

 

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童謡から 映画音楽、ボカロ、JAZZ、昭和歌謡、クラシックまで名曲揃いな中、そんなジャンルが多岐にわたっているとは微塵も感じさせないアレンジに舌を巻く。

どの曲も雨を表してて季節にぴったりという、ベタな演出をもはや通り越している。

原曲が持っている雨のイメージをそれぞれに生かし、思い入れのある人は胸に想い出が浮かび、曲を知らない人も今度雨が降ったらその曲を連想して心が躍るような、ござさんならではの魅力的なアレンジ。

雨って憂鬱、だけではなく人それぞれの人生を振り返って心の底の引き出しにしまい込んでいた気持ちを思い出すような、ござさんの和音にはそんな不思議な力を感じる。

 

そうやってサマーレインを聴いていると、すべては去年のあの夏、ねぴらぼから始まったんだなあと感動してた所にダメ押しに歌まで飛び出して驚く……Σ(゚д゚lll)

  

昭和歌謡は自分は何故か知っているのが多いが(家で親がカラオケ持ってたのでそれで沢山覚えた)今日のはなぜかあまり分からなかった。

職場で「何だろう、みずいろの雨って?」とつぶやいたとたん、周囲がざわついた。そこにいたほぼ全員が「知ってる」「八神純子でしょ」「ピアノ弾きながら歌ってたな」「めっちゃ歌上手い人やん」と矢継ぎ早に言ってきて、「渡辺真知子もよかったわー」とみんなで勝手に盛り上がり始めた。それは自分より一回り上の人達。

 そこでふと目の前を見ると自分より一回り下(つまりござさん世代)の人はきょとんとしている。「誰ですか?」だって。普通そうですよね。

何でござさんはそんなに詳しいんだろう?「長崎は今日も雨だった」は施設で弾いていたとしても。このミステリー現象は、ご実家のTVで懐かしの歌謡曲特集なんかを聴いてる内に耳コピしちゃったんだな、と自分の中で納得するしかない。しかし、通りすがりも同然に耳にしただけであの精度で完コピできるというのがそもそも宇宙の神秘。

  

えーと最近、自分にも弾ける曲ってことで「夏影」という曲(※元はゲーム曲、らしい)を練習し始めた。これもそもそもござさんの配信で知った曲。

 で、雨の曲メドレーに続いてなんとござさんが夏影を弾き始めたではないか。自分で弾いてみて「繊細できれいな旋律だなあ」とは思っていたがそういう次元じゃない。さらに100倍感動的。最初のメロディからして泣かせにきてる。その後のアレンジなのかアルペジオに乗って音が舞う。

 それはまるで、夏の高原に行って夜草原にあおむけになると、降るような満点の星空が空一杯に広がって、至る所で星が瞬いている様子を描いているかのようだ。

次にいわゆるニコ動的には「国家」の鳥の詩。人が感動で泣いてるところにダメ押しの一手。

原曲が素晴らしいのはわかる。京アニの作画も素晴らしい。

でもござさんが弾くと、それを超えたのではないけど別の次元の何かになる。

鳥の詩は今まで配信(ニコ動時代から)で繰り返し弾いていたはず、自分もしょっちゅう聴いていて耳慣れていたはず、冬にupされていたストピ動画でも演奏されていたはず。(※リンク:満員御礼!聖地秋葉原で京アニメドレー弾いてみた! - YouTube

世にゲームの名曲は多々あれど、しかしござさんが弾くことで特別な存在に変わるというか。今回の配信全体が永遠リピート案件だが、この2曲だけでも一生聴いていられる、気がする。

 

 

 

 ーーなんとなく呟くーー

スポーツとかで「いつも勝ってる強いチームは応援しがいがある」とかいう表現をよく聞くが、それを自分がござさんのピアノ聴いてるとこに例えると、方向性が180度違うなあと感じる。

いつも勝ってる、上手、だから応援するんじゃなくて、ピアノならその演奏が好きだから応援……というか聴きたいのであって、ピアノを聴くことで得られる結果は求めてないような気がする。

ただ単にプロ級の演奏が聴きたい、というなら自分はずっとリヒテルさんをYoutubeとCDで聴いてるだろうな、ござさんを知るまではピアノってそんなもんだったから。

上手いから応援するというよりござさんだから応援してるんだろうなあ、きっと。なんせ、ござさん以外の人のピアノには心が動かんのよなあ。(菊池さんは別として)

はっきりいって白いシャツかどうか、皺が入ってるかどうか、どうでもいいなあと思ってる自分に気付いた。もっと一般的に売れるためにはと考えた場合はファッションセンスは障壁となるのかもしれないが、個人的にはそこはどうでもいいんだなあと、自覚した。

  

 

梅雨のわずかな合間の夕焼け。

キッチンの窓を真っ赤に染めていた北西の空。

 燃えるような沈み際の太陽。

 思わず外に出て、携帯のシャッターを押した。

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 思いっきり電柱映り込んでますが……すいません。

 

 別に深い意味あって写真撮ったわけではない。きれいだなーと思って。

ただ、 なんとなく今回の生配信を思い出したのだ。

ピアノ弾き始めると本気になる。

喋るとふーんとかほぉーとか言うのに。

で、本気モードはあくまで隠したいらしい。

しかし見えない所でめちゃくちゃ練習をやり込んでいる。はずだ。

それがこの分厚い梅雨の雲から少しの間だけ、日没までの一瞬の時間見える夕焼けの燃えているような真っ赤な空みたいだな、と思った。

誰よりもピアノに対する情熱があふれている。ピアノを前にすると表情が変わる。鍵盤を触ると、ぴんと糸を張ったように空気がはりつめる。ピアノから紡ぎ出される音楽で、リスナーはその世界観に優しく包まれる。

でもいつもはそういうピアノに対する真摯な面は表に出したくないみたい。外部からはそう見える。あくまで「みなさん聴きたい曲はなんですか?」の姿勢からは出てこない。

でも今回全体的にピアノのスイッチが入ったというか、久々にグランドピアノ触ってござさんの本気モードが目覚めたというか、いつも制御されていた感情が、たがが外れて思わずほとばしり出たといっていい。

 

「ちゃんと弾けるかな占い」と言って10-4を弾き始め、

「できるかな」と言っていきなり熊蜂の飛行:シフラ版をやり始める。

最近弾き終わったら納得して「うん!!!」という事が多かったのにまた「まあまあかなー」という昔のモードに戻ってないか。

「感情的になってはいけない。精密機械のような動きが求められる」

感情的でないにしては、更にその後、カンパネラに革命、蠍火、それからニエンテに超高速な幻想即興曲と、わざわざ難曲を進んで拾うござさん。

以前、珍しく練習内容を紹介する動画があったけど、その中では熊蜂ほか今回弾いた曲は大体ルーティーンに入っている。これレベルを練習に組み込む時点でちょっと何言ってるのか分かんない。

結構大変!?クラシックもジャズも弾いてるピアニスト(兼YouTuber)の練習風景がこちら【解説付き】 - YouTube

癒し系、頑張らないモードにするんじゃなかったのか?明らかにグランドピアノ弾いて楽しくて、どっか謎のスイッチ入ったとしか思えないんですけど。 

 

 

 しかし梅雨の分厚い雲から一瞬見える夕焼けってあたりは、自分の気持ちとも大差ない。いつもは茶化して遊んでるが、ござさんのピアノ大好きってところは誰にも負けない(←いや誰とも勝負しなくていいから)っていう自覚?がある。

 何だっけ、この記事の最初の方で叫んでる。


 いつも表立って言わないが。

ござさんのピアノしか聴かないのはその音が大好きだからだし。

その活躍を祈ってるけどそれ以前に自分の一方的な気持ちを表現したいから、これ書いてるともいう。

その弾いてる曲が何であっても、ござさんから生み出される音が好き。

 

何か悩んでいても心が晴れる。

疲れてても元気をもらえる。

重厚でいて、どこまでも綺麗に澄んだ音。

ピアノの音は人柄を表すというから、

きっとござさんは人間としての包容力が豊かで、それでいて純粋な人なんじゃないかなと勝手に想像してる。

だからずっと聴いていたい。

ござさんがおじいさんになったら自分は一回り上のさらにおばあさんだが、その頃になってもずっと聴いていたい。

その前に、リアルライブ行きたい。

実際にござさんの音を同じ空間で感じてみたい。

という夢はある。

 

 

 

 

 

 

 

≪余談≫

少しは文化的に生活してほしいと思う。

「最近湿度計つけました」

え???確かに今から夏ですけどね?

「今まで湿度っていうものを気にせず生きてきた」「部屋の中でいると湿度20%、でも気にしない。梅雨になると勝手に50%くらいになってくれる。」

????????

いやいやいや・・・そりゃ前の部屋でカビ生えますよ。アトピーにも悪いんじゃないですかね湿度管理しないと。梅雨から夏にかけてね、湿度って上がるんですよ。チャット欄にも「アコースティックピアノには湿度は大事です」って誰かが書きこんでます。グランドピアノ弾くなら必須項目、らしいです。

それでなになに、湿度の変化に気付かないって!??

(世の中の流行はともかく)地球の大気の変化をもスルーできるござさん。

 

ほんまにピアノ以外のすべてが全滅なござさん。そういうとこも、大好きです。