ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

証人喚問という名の接待

そこは某うどん県はT市東部、うどん屋「G屋敷」。

建物は趣ある江戸時代の武家屋敷を利用した有形文化財、客席には広いお座敷を備える高級店である。日本庭園を眺めながらうどんと会席料理に舌鼓を打つスタイルは接待にぴったり、クライアントにも気に入っていただける事間違いなし。

公式HP:讃岐 牟礼の里 饂飩料理 郷屋敷

 というわけでお客様をお呼び致しました。

お座敷席の一角、エアコンが効いた個室からみると、庭園の植栽の鮮やかな碧色が強烈な陽射しに反射して、目に眩しい。…庭から視線を机に戻すとそこには豪華な会席料理が並んでいた。エアコンの風に当てられて小鉢の和物が少々乾燥気味ではあるが。いわゆる1人だけだと絶対来ない店、自分には場違いすぎてセレブな気分を味わえる。

f:id:tushima_yumiko:20210725083740j:plain(客室に面した庭園:HPより)

 

「G興業さん、この度は遠路遥々お呼びだてして大変申し訳ありません。何もおもてなし出来ませんが、お召し上がりになって下さい。」

 そう言って向かい側を見ると、その人は渋々箸を取ったのはいいが、その表情からはありありと「僕はラーメンが食べたかったんだ…」と読み取る事ができる。

「生憎ながらご希望に添えませんで。この地ではラーメン屋は希少な存在ですので」

 

そんな不毛な水面下のやり取りはさておき、自分は早速本題に入った。

「先日は秘密工作員のKさん、ライブツアーのご成功おめでとうございます。こうなると秘密でも何でもなくなってきましたね。G興業から脱退される日も近いんじゃないですか?」

 「耳障りのいいお世辞は結構。挨拶はその辺にしてもらいましょうか、今日の本題は何です?」

「じゃあ単刀直入に言います。これについて、ご説明していただけます?」

 そう言って自分は何枚かの写真を机上に並べた。

 

ぜろいちさん瀬戸さんレコーディングスタジオで演奏。で、ディレクターがG興業さんというこのツイートは自分は冷静に見れてました。みんな前に進んでるなと祝福する気持ちになれた。この二人の演奏をちゃんと聞いたのは去年のネピサマが初めてだったのですが、それでござさんだけではなく、興味深い演奏するピアニストの人はたくさんいるなあ、と新たな発見をした気分になったものでした。懐かしい。」

twitter.com

 「しかし今回の写真はレコーディングだそうで。それはCDなり何らかの楽曲提供のお仕事なのか、………?最近ネットピアノ界で様々な方が多角的に活躍されていて、この世界が社会一般に認知されたのかと思うと嬉しいです。」

「ですが自分はござさんのCDを待ってる所です。ネットピアノ界で色々な活躍の話を聞いてもおめでとう、とは思いますが、そういうの見ても自分は『いつかござさんも何らかの形で活躍するんだから・・・!』と余計気合いが入るだけです。

 

「これ見ても、『何言ってんの?Gさん。まったく皆スイーツ男子なんだから。』と思ってたんですけど。」 

twitter.com

 「そうですよ。意外と男の子も甘い物好きなんです」

「いいかげん話を引っ張るのはやめてもらえます?匂わせはそこまでです」 

「何のことやら・・・?」

「このスイーツの量おかしくありません?7個?スタッフさんてそんなにいるんですか?RedBullってそんなに飲む人沢山いるんですか?

 「(しまった、それだけ避けて撮ればよかった…)」

何やら顔をしかめているGさん。

やっぱりな。

 

「これ見ると、お疲れ様でしたとは思いましたけどね。G興業さんではボス以下全員ピアノの下潜ったりその周辺で寝るのがデフォなんですか?」 

twitter.com

 ※参考資料:ピアノの下に潜って寝ているいりすさんの様子が、他の参加者によって語られているツイキャスライブ、つまりgaoさん結婚式の二次会配信

2次会 - いりす🐘 (@iriirisriri) - TwitCasting

高画質だから4分割だと思う - いりす🐘 (@iriirisriri) - TwitCasting

 

「ここで、瀬戸さんはなんで遺体になってないんでしょうという素朴な疑問もわきます。あれですか?やっぱピアノの貴公子は床で倒れてる姿なんか見せちゃだめだからですか?まあいいから次の写真いきましょ。」

 

twitter.com

 「まず、これにどこからツッコミをいれるかっていう問題です。オリンピック期間で、日本語覚えたての外国人ふうに装ったとしてもベタすぎてボケきれてません、滑りまくりです。キレのいいボケが致命的に抜けてるのはねぴらぼinvention告知配信から指摘されてた深刻な問題です。お笑い専門要員をG興業に雇う話はどこいっちゃったんですか?」

「(誰もそんな約束してないから・・・!)」

真剣に眉をひそめられている気がするが本題はそこではない。

「スイーツの数は誤差がありますよね。しかし握り寿司を見る限りこれは5人前です。Gさん、瀬戸さん、ぜろいちさん。あと二人は誰だったんです?」

「さあ、お寿司なんて男の人ばかりで食べたら少々の余分は要るでしょう?」

「じゃあその寿司テーブルの向こう側にいる二人は誰なんですか?」

ゲホッ。

あらGさんむせてますね。気管かどっかに何か入りました?誤嚥は厄介ですよ、肺炎になるから。

「白いシワシワのシャツに色あせたデニムの人と、ベージュのパンツの人いますよね?自分の知る限りこんなレコーディングスタジオにまでシワッシワでクッシャクシャのシャツ着てくるような人は一人しか知りませんけど。GZさんですね」

「それにもう一人は?Kさんはどっちも忙しくてレコーディングとは関係ないでしょう。するとG興業の工作員でここにいそうなのは、常務取締役のIさんと考えるのが妥当ですね」

「そんなの突き止めてどうするんですか?」

「あ、お認めになるんですね」

「何とでも言ってください(あわあわあわ…………)」

「結局レコーディングって何だったんですか?ソロ?コラボ?でも別々に録音されてましたよね?何かのBGMですか?」

「そんなの僕が答える事じゃありません」

「ほーん。まあいいでしょう。それよりお料理をお召し上がり下さい。」

 

器にもこだわり、目にも美しく盛り付けられた会席料理がずらりと並ぶ。ほんとにここ、うどん屋かな?

 

食べてる間は静かなもの。喋らないのがマナー。自分は緑茶を注いでGさんに勧めた。……箸の進み方が遅いですね、Gさん一体どうされたのでしょう?おや、返事も曖昧に……何やら意識も混濁されているような……

そこで自分はバッグから取り出した物に、静かにスイッチを入れる。

「あれ、……何ですかそれは…?スマホじゃ……ないですね…………」

 

暫くして自分は静かに席を立ち、支払いを2人分済ませて外へ出た。店員の方に「連れはゆっくり召し上がっておられるようですから、声を掛けないように」と言い残して。外は厳しい陽射しが容赦なく照りつけている。蝉の声を背中に聞きながら、自分は日傘を差して懐石うどん店を後にしたのだった。

 

ーーーーーーその後。

個室の片付けに現れた店員が、屑入れの中身に気づいた。

 チオペンタール

「何、聞いた事ないな珍しい…しかしマジックで雑に書いててまるで小学生の落書きかイタズラみたい。ここのお客様ってお子様連れでした?え、大人2人?おかしいな……」

 

 

エピローグ:空港にてーーー

Gさんがスマホで誰かと喋っている。

「そうなんだよ、Iくん。聞いてくれるー?僕、うどん屋で美味しく食べてたはずなのにいつの間にか寝ちゃってさー、やっぱさ、疲れてるのかな?大きな仕事立て続けにあったから…」

「あーちょうどここに水道あるじゃん、ちょっと顔洗ってさっぱりするか!」

 蛇口をひねって手をかざし勢いよく水を顔に掛けーーー

「うわぁぁぁ!??醤油?違う、うどんダシだ!何で水道から出てくるんだ?」

 ちょっとだけのつもりで通話中のままそばに置かれたスマホからはーー

「おーい?ちょっとGさん?どうしたんですかー?大丈夫ですかー。怪しい人でもいましたー?」

Iさんの声が繰り返し聞こえてくるのだった。

 

壁にはこんな張り紙がされている。G興業さん、ちゃんと読んでください。

f:id:tushima_yumiko:20210725085901j:plain

 高松空港「空の駅かがわ」にうどんだしの蛇口がお目見え! | 讃岐うどん遍路 | 四国新聞社