ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

駅前通路にて

それはとある8/6のこと。昼間の外の気温は何度なんだろう?地面はフライパンみたいに焼けているように見える。日なたにでると手が火傷しそうだ。蜃気楼などという夢見がちなことは言ってられない。テレビでは、マスコミのコメンテーターが軒並み言っている。

「今年最高の気温を記録!」

「外で運動するには危険な暑さ、エアコンを効果的に使って……」

というアナウンスが繰り返し流されていた。

その割に東京では、炎天下オリンピックが開催されてますけど?何で夏なんだろう?秋にやればいいのに。と素朴な疑問が自分の脳裏をかすめていった。ござさんはどうせ部屋に引きこもってピアノ弾いてるから大丈夫、という妙な安心感はあったけれども。

案の定そこにストピのお知らせが来た。実に前回の7/4の投稿から1か月ぶり。今考えたらその間はCDのレコーディングで缶詰だったのだ、なるほど。(え?前回の動画、感想まだじゃないかと?はい今回一緒に書きます)

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目次:リンクで各項目へ飛べます

 

 

 

常に考えていること

 それより8月6日は、広島に原爆が落とされてから76年目に当たる日である。なぜかテレビで関連番組があまりなかったので、自分で関連する本を読んで戦争を回顧するキャンペーンを独自に展開していた。いや?戦争は回顧するものではなく今も現在進行形で世界中で行われているから、せめてその悲惨さと無意味さを認識しておくといった方が正しい。

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戦争関連の本は他にも持ってるが、この辺は特に本の横が真っ黒になるまで読み込んだ。「原爆の絵」っていう本は広島の原爆資料館で手に入れた、被爆者が体験をもとに描いた絵の本。絵と回顧文だけなのに、内容が悲惨。これらの本は主に大人向けだが子供向けにも本格的絵本がある(小学校高学年以上向け)。

所詮自分一人にできる事など何もない。個人は無力なのだが、時々ふと思いついたように戦争だの何だのブログやTwitterで呟いているのは、せめて忘れてはいけないと思ってるから。忘却は罪だ。(日本軍もアジアで散々ひどい事=南京事件とかをやってるのでそっちの本も読んだりしている)

 

 

ピアノのプロフィール

さてピアノの感想書こうかな。

今回8月7日投稿の動画について書く前に、前回投稿の動画の事を書けてませんでしたのでそっちから考えます。場所は同じ大宮駅だし。 

  ※ ↓ ↓ 前回7/4投稿の動画リンク

 

埼玉県の大宮駅前、商業ビルArche大宮に設置されたストリートピアノ。

そこは駅構内でも改札前でもなく、ちょうど駅前の通路?で色々な人が行き交う場所のようだ。そういやこの風景どこかで見た事あるぞ?と思ったら、この少し前にけいちゃんさんがここでの動画を投稿していたのを思い出した。

( ※↓ ↓ けいちゃんさんの投稿動画)

 

 

  この時は気づいてなかったが最近調べてみると………

ここのアップライトピアノ福島県双葉町にあったものだが、そこが原発事故による帰宅困難地区となったため、個人的にそのピアノを譲り受けた方がArche大宮とコラボして、ストリートピアノプロジェクトとして企画を立ち上げたらしい。

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 ※関連リンク: 『Arche Kizuna Piano』プロジェクト始動 - 大宮アルシェ | ARCHE

 大宮ストリートピアノ | Haruka Records

 

 福島原発事故による帰宅困難地区となった所は、震災の復興さえできないままに実質住んでいた人たちは永久に故郷又は住んでいたところにある日突然帰れなくなった。当初はそんな発表無かったのに。そこにあった故郷の思い出、家や田畑、家畜を全て置いたまま。ペットも。

そこのある家に取り残されていたアップライトピアノが、個人的に譲り受けられ、その後ストリートピアノとして活用されているというわけだ。

  つまり、このピアノは東日本大震災を乗り越え、そして原発事故をくぐり抜けてきたって事になる。 しかも、このプロジェクトは今のところ無期限らしい。(ござさんがこの点を知っていたかどうかは分からないけど)

ちゃんと修復・調律してもらって、譲り受けられた方の足跡はロゴマークとして側面に残り、人通りの多い所に据えられて色んな人に弾いてもらい、色んな人に素敵な音楽を届けている。今までの流転の経緯はあるが、このピアノは楽器としては幸せな第2の人生を歩み始めたと言えるのかもしれない。

 

コミュニケーション

さて動画の感想を書いてみよう。7/4のクラシック動画、8/7の夏曲メドレー。

どちらにも共通するのは、とにかく聴いてる人はたくさんいるが、誰もスマホ等で撮影していない。みんなござさんのピアノに釘づけ、並んでガン見。特にクラシックメドレー動画の方では、前代未聞の事態が起こっている。

聴いていた人に捕まえられて話しかけられていたことは以前2、3回あった気がするが、今回は何とリクエスされているのだ。(いつもストピ動画はいきなりピアノ演奏から始まり、終わると脱兎のごとくその場から急速離脱で走り去るござさんが)

クラシックの演奏を後ろで聴いてる人たちがお互いにうなずき合ったり、ピアノを弾く真似をしながら拍手していたり、………ござさんの演奏について語り合ってるらしい。
みんな異口同音にいいねえこの曲、すごいよねえこの人って盛り上がっている(と思う。)自分の趣味は、ござさんのストピを通りすがりに聴いて思わず足を止め、ふらふらとその演奏に引き寄せられてくる人を画面の中に見つける事。今回そんな人ばっかりで自分はある意味満足 (*´▽`*)。

果たして演奏が終わったその時、後ろでしゃがんでガン見したり腕組みしていたジャージ半パン、白いキャップのおじさんがすかさず話しかけてきた。

「リクエストしたいんですけど!」

Σ(゚д゚lll)リクエスト?ナイス、おじさん!

あいみょんあいみょん何かを!」

あいみょん……裸の心でいいですか?」

「ああ~!いいですねぇ!!!」

 さらに今度はコンビニ傘を持ったおじさんも話しかけてきた。

「もう1曲いいですか?カンパネラを

と言われてさらっと弾き出すござさん。(こっそり心の声が驚いているけど)横の男子学生?も思わず鍵盤の方に視線を向けてきた。そりゃびっくりするでしょうね、いきなりカンパネラって言われて本当にやるって普通思わないですよね。

 

こういう場面。

自分が去年の2月末にござさん知って以来、ずっと夢に描いていた場面。

ござさんの動画を片っ端から聴いていたのはいいが、その頃すでにコロナウイルス流行で都庁ピアノはじめストピは軒並み休業だったから、実際の聴衆とござさんのやり取りを聞くに聞けなかったのだ。

ストピが再開してからも、間隔を取って、会話はダメとか制約があったし。その間生配信で、家とかスタジオで一人ピアノをひたすら弾き倒しているござさんを見て、そのアレンジを聴きながら、

「生配信じゃなくてもっと実際に沢山の人の前でこれ弾いてほしいなー」

「実際にこの演奏目の前で聴く人がいたら、なんて言ってくれるんだろうなあ」

「絶対びっくりしてくれると思うんだけどなー」

と、ずっと思っていた。

だからストピが再開してからはそういう所に着目していたのだが、依然街に人出は少なく、大観衆がピアノの周りを取り囲んではいけない世の中だったし、やはり目の前の観客のオーディエンスがあるかというとイマイチ乏しかった。横浜駅動画ではブラボーをもらってたりしたけれども。

そんな中で今回、大観衆ではないにしても、ござさんのピアノに興味持ってくれた人がいたというわけで、そういう意味では良かったなあと思うのだ。

 

 

ピアノ演奏を別視点で見てみる。

 今回のストピは場所が大きな駅前ということもあり行き交う人は大抵用事があったり電車に乗る所だったりするはず、その途中でふと足を止めたというシチュエーションの人が大半なのではと思われます。

 ≪ ※以前ストピの定義について書いてみたのがあったから置いときます。≫

 ストリートピアノとは?

 

自分で勝手に考えた定義。

誰でも弾ける。つまり何となく家で練習してるだけの人も気軽に弾ける。老若男女を問わず誰でも。ピアノに興味ある人は誰でも。端的に言えば自分みたいなのが猫ふんじゃったを弾いても別に構わない。

 誰でも聞ける。聞くのは、弾くよりさらに敷居が低い。ストピが設置された真の目的はこっちじゃないのかと思う。つまり駅や公共施設で、そういうパブリックスペース=公共の空間に生演奏の音楽が流れる。そこに通りかかった人には予期しない音楽との出会いが生まれるかもしれない。

ということは、本来想定されている聴衆は「ピアノに関係も興味もない人が偶然通りすがりに演奏を耳にして、理屈は分からないけど聴いてみよっかとなる人達」なのではないか。

※既にピアノに興味を持ってて音楽に詳しい人達は本来のストピの聴衆ではない、と考える。彼らはどうしたらいい音楽が聴けるか知っているからだ。音響の良いコンサートホールに料金を支払って出かけ、ちゃんと調律された状態のいいグランドピアノで本格的クラシックとかを有名ピアニストが演奏するのを黙ってマナーよく聴いている。(しかも往々にしてクラシックコンサートは未就学児立ち入り禁止だったりする)

クラシック音楽のCDは10万枚売れたら大ヒットの部類。クラシックピアニストは宣伝する行為を良しとしない傾向がある。

だからといってクラシック界全体が音楽に関係ない層や一般社会に広報活動を行ってきたのかというとその内容は余りにもお粗末なものだったのではないか、特にピアノに関しては。そういう閉じられた世界、狭いコミュニティから飛び出して、全く逆方向から、さらに未開拓の分野にアプローチしてるのが、ストリートピアノだと思う。というわけで、ストリートピアノ事業:通称Love Piano を展開されてきたYAMAHAさんには感謝しかない。恐らくそれによるピアノブームのおかげで、自分のYoutubeにござさんの動画が上がってきたと思われるので。Youtubeでストピを聞かなければ、ござさんを知る事もなくピアノは嫌いなままだったのは間違いない。

 

  正攻法で行くとピアノの世界に一ミリもかすりもしない人達と、遭遇できる場所。

 それがストリートピアノ。

  通りすがり。駅に行ったら遠くから聞こえた。待ち合わせ場所でたまたま演奏が始まった。こういう、ピアノを聴くのが目的じゃないし忙しいから通り過ぎて行った人も含めて、何となくあとで「どこかで聞いたなー」と思い出してもらえたらラッキー。

そういう生活の1シーンを彩る芸術、音楽。

さしずめ近所の友達の家に行ったらリビングに掛かってる絵、みたいなものか。

Youtubeに投稿するだけならスタジオで、家でピアノ弾いて動画編集して投稿すればいいじゃないか、とも思う。そっちの方が効率的ではある。しかしござさんはストピを弾きに行く。それは去年初めて都庁ピアノで菊池さんと連弾して以来、人前で弾くことの楽しさ、演奏に反応してもらえることの楽しさを知ったからじゃないかなあ?Youtube生配信でもライブツアーでもない、ストピの演奏。これが今のところござさんがまだできてない「観客ありのライブ:しかも観客との距離が近くてコミュニケーションが取れる距離での演奏」の形態に一番近いから、ストピでの演奏を続けるというのはあるのではないか?

  

 さらにBGMとしてスピーカーから流される音楽とは違い、生演奏を聴いてもらえるという点が決定的に違う。楽器そのものが聴衆との間にある空気を振動させて伝わってくる生の迫力。ござさんのピアノをその場で聴くと、文字通り音に圧倒されたはずだと思う。(自分は生で聴いたことないけど)

ござさんはストピでは最初から最後まで100%のボリュームでずっと大音量で弾いている。この大宮のピアノは駅構内ですらなく反響する壁もなく、ピアノはアップライトだから音がこもりがち。近くで新幹線や電車がひっきりなしに轟音を立てて高架線路を通りすぎる。車のクラクション、人の雑踏と話声。その片隅で演奏されるピアノ。基本ストピというと町の一角や駅に置かれるものであり、そういう周辺の音は織り込み済みである。ござさんのずっと大音量の演奏は、そういうロケーションに合わせて故意に演出されたものだと考える。コンサートホールでの演奏と同列に考えると、色んな意味で比べることはできない。それぞれの演奏に特色があり、それぞれに良さがあるから。

  

去年の夏、8月はどうだったのか

  去年9月まではストピは休止のところも多く、つまりコロナが流行し出した春ごろからずっと不要不急の外出は避ける風潮が続いていた。その状況を勘案されたのか、こんなツイートありましたよね。

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 ※ ↓ ↓ 直接のYoutubeへの動画リンクもつけておきます。

  確かこの頃まだ不要不急の外出は控える風潮で、ござさんの唯一の外出先がケバブ屋……?だったかな、それをUber Eatsで頼んでたんだっけ?どちらにしてもストピは徐々に再開はしてたけどござさんは出かける様子もなく、出てきた動画はこれだった。

 この時100均グッズを使って合間にペンギン動画がサブリミナル効果で入り、ござさんもチャット欄に交じって動画のプレミア公開。もうおかしいやら驚くやら。ペンギンマスクかぶってござさんが吹き付けてるのは蚊取りアースではなくゴキジェット。何でやねん。

 そんなツッコミはさておき、ござさんなりにできる範囲で一所懸命に夏を盛り上げようっていう気持ちが伝わってきた。

 

 

今年の夏曲メドレー

曲目も去年のメドレーから引き続き同じのが多い。去年は、本当はこれがやりたかったんだという意思というか執念を感じる。

 

 撮影は7月上旬、服装もさっぱりした新しいシャツ。まだ梅雨の時期で蒸し暑いとかいうコメントが画面に流れてますが、もうすぐで梅雨明け、カラッとした夏の空がやってくると思うとワクワクする気持ちは押さえられなかったことでしょう。

§曲目§

少年時代 井上陽水
勝手にシンドバッド サザンオールスターズ
宝島 T-square
Summer 久石譲
Secret base 君がくれたもの ZONE
打上花火 DAOKO 米津玄師

 (最後に夏色(ゆず)も演奏されてます) 

※さらにエンディングの、ベース音入りの宝島は恐らく去年の夏曲メドレーの切り抜きだと思われます。

 

この曲目だけ見ればいつものござさんの配信でおなじみの曲ばかり。

しかしこのストピでは最初から最後までどの曲も情熱的。

夏の熱いノリ。

はっきりクリアに辺りに響き渡る音。

何してるのか本人も分かってない左手。

夏への思い入れをそのまま全部ぶつけたような迫力あるサウンド

間にバラードっぽくsummerを挟み、しっとりとした曲調になったかと思いきや。

そのままSecret baseへつながってさらに盛り上がる。この曲へのござさんの思い入れが半端ないからとしか思えない。

そこから打ち上げ花火への流れが、この動画での一番の見所、最大のヤマだと思う。そこだけ何回も繰り返して聴いてしまう。

気が付いたらその勢いで動画を繰り返しエンドレスで聴いている。(最後のシメのゆずの夏色がなぜかYoutube動画では曲リストから外れているが)

 

この二本の動画、余り期間を置かず撮影されたと思われる。

とりあえず今年はストピで夏の曲弾けてよかった、と思うのだ。去年の夏は家以外でどこでピアノ弾いてたかと言えばねぴらぼだけだったから。(ネピサマと納涼コンサートも家だったし)

それに観客の人と触れ合えてよかったな、と思う。

……にしては。夏メドレーの方の最後のござさんの逃げ足が半端ない件。

ほら、もうちょいリクエストとか、聞いてもいいんじゃないんですか?ちょっと話とか、したら楽しいのでは……?(心の声)