目の前には明るく黄金色に輝く海と空が広がっている。
その空を大きく羽ばたいて飛んでいく、平和の象徴の鳥、鳩。
その体は空の色に呼応するように美しく彩られ、尾羽はこぼれんばかりの花束になって舞い落ちる。
※リンク:【作品解説】ルネ・マグリット「幸福の兆し」 - Artpedia アートペディア/ 近現代美術の百科事典・データベース
(上記リンクより抜粋)……1943年から44年にかけてマグリットの絵画は、これまでよりもカラフルで簡潔になっていく「陽光に満ちた」時代に移るが、その時代の作品である。平和の象徴である鳩が生き生きとした色彩の花々とともに描かれている。
これはドイツ占領下のベルギーでの生活におけるマグリットの疎外感や自暴自棄を表現したもので、本人の不安な内面とは正反対の希望的な表現をしている。マグリットは第二次大戦の近々の終結を予見していたとも考えられている。
毎日世界中のどこかで戦争があり、今日もどこかで人が死んでいる。
それは別に最近に限った事ではない。
そういう悲しいことが少なくなりますように。(なくなることは決して無いにしても)
そして、季節は巡る。
いつの間にかカレンダーはめくられて春を迎えていた。桃の節句の時にはまだ桃の花は咲いてなかったけど。(あの節句は旧暦に沿ってるからかもしれない)
しとしとと温かい雨が降る。
ござさんの言葉を借りるとこんなふうになるだろうか。
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2016年8月20日
(↑これ日付が8月で真夏だったΣ(゚д゚lll) まあいっか)
姪っ子の家に植えられたさくらんぼの木が、花をいっぱいに咲かせている。姪っ子たちは花より実がなるのが待ちきれなくてソワソワしているようだ。
庭のスイセンはようやく満開、白い花が風に揺れる。
畑のいちごものびのびと葉を伸ばす。いちご狩りができるのももうすぐ。
冷たい空気がぴんと張り詰めていたのが、一気に割れたよう。
冬の景色が色彩も動きもないモノクロの静かな世界だったのが、みるみるうちに命を吹き込まれて動き出している。
節分の頃に咲いていた蝋梅はその役目を終えたかのように影をひそめ、冬眠から覚めた蛙がひょっこりと土の中から顔を出す。
空は高く晴れ渡り、どこかで雲雀が鳴いている。
※音声リンク:ヒバリのさえずり.wmv - YouTube
何か月ぶりかで窓をいっぱいに開けると暖かい風が吹いていて、思わず頬がゆるんだ。
着る服も1枚軽くなり、選ぶ服の色も明るくなり、思わず鼻歌を口ずさんでスキップしそうになる。
そんな季節の変わり目を感じる時。
ござさんは、暖かい風に乗って滑るように飛んでいくつばめのように、留まる事を忘れた渡り鳥のように、その翼は空を切って遥か彼方へ駆けていく。
寒い季節苦手なんですよね確か。このうららかな陽気に誘われて快調に作業が進んでいる様子が目に浮かびます。
しかし、昨今のござさんの多忙さは表面上に知られているだけでも想像を絶するものがあるような。過労で倒れないといいけど、と密かに思っている。(ねぴらぼメンバーの4人は多かれ少なかれ同様な状況だとしても、いくらなんでも憂慮すべきじゃないのか?)
ござさんの抱えてる今の仕事といえば。
月刊ピアノの連載記事とアレンジ楽譜の作成、
ござの日ライブの練習と準備、
それに向けてのアレンジ曲の編集と楽譜の作成、
同時進行で立川のコラボライブの練習と打ち合わせ(リハとかも)、
その合間を縫ってTwitterとyoutubeに動画を投稿、
さらに毎週の生配信。
で、毎日の家事とか確定申告がこの間に入ってる。
自分ならタスク管理できないでパンクしてるという自信がある(関係ないけど)。
しかし前回のツイートで宣言されていたように、音楽的なつぶやきからラーメンとか洗濯物のことまで気軽にやりたいといわれていた通り、言いたいことを自然にやれているようで、その辺の気がかりがなくなったようだから良かった。そんなことでストレスを抱えられていたんだと思うと、ファンとしてはやりきれないから。
最近毎日アレンジ作業してるし、作業しているうちに動画ができたので夜にツイッターに上げます。
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2022年3月12日
近年もっぱらストリートピアノの動画を作ってきたけど、昨日みたいな動画(ストリートピアノ以前はよく上げてた)もやっぱり楽しいな。Twitterはこういうのを上げていこうかな。
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2022年3月13日
で、ござさんが実際どうやってるのかというと、息するようにこんなのをTwitterに上げてくるのであった。なるほど、アレンジはどんどん思いつくから手を止める暇はないので効率がいいってわけですね(白目)!
・・・・・・やっぱさ、ござさんは宇宙人だった説を提唱したい。
ツイートその1
ピアノ弾いてって言われたときにサラッとこういうの弾けるとかっこいいよねっていうひとくちサイズおしゃれフレーズです。ご査収ください。 pic.twitter.com/2BnDBWU4IO
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2022年3月12日
その1の動画を見て自分もと思って鍵盤を触ってみたものの、ござさん特有の(途中で調が変わりまくっているのか?)予想もつかない和音の連続に自分は動画をそっ閉じした。サラッと弾けるとかっこいい事はわかったけど、そもそも演奏としてサラッと、という風にならない。アルペジオ風和音でまず引っかかる。
ツイートその2
「指を白鍵上で平行移動するだけで弾ける簡単な曲」をコンセプトに曲を作ってみました。指の形をほぼ固定してほぼ白鍵だけで弾くことができます。ちょい民族風。 pic.twitter.com/tsxGII0eWI
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2022年3月15日
その2の動画は
「指が白鍵で平行移動するだけの、簡単な曲」
という、その甘美な誘惑が「ふうん、ちょっと練習してみようか!」っていう気にさせられる魅惑的なキャッチコピーを伴っていたので、うっかり自分は中途半端にやってみようとした。のが間違いだった。
簡単かな、これが!????
これから簡単詐欺と呼ばせていただこう。
まず3和音で移動するだけ、なんか耳障りいいけどあのスピードで3和音。まあ、無理ですよ。で、それに跳躍を伴う左手。歯切れの良いリズムだけ聞いてたらどう見ても吹奏楽曲のオープニングファンファーレで「かっこよ~~~!!!」ってなるところですが、その和音を全部鍵盤で一人でやるってなると話は別です。
自分は鑑賞要員にまわることにした。
(おまけ……民族風っていうので想像した曲、どっちもイギリスの作曲家)
リンカンシャーの花束:グレインジャー(この曲の冒頭部分)
https://www.youtube.com/watch?v=nnVDkqFbWUs吹奏楽のための第2組曲:ホルスト(これも冒頭部分)
Holst: Second Suite for Military Band in F major Op.28-2 - YouTube
講座ふうのつぶやき
僕がポップスを弾くときによく使う考え方を説明するのに、ドラムで使われる「リニア」が適していることに気づいた。現代のポップスのスピード感を限られた指で表現するために個人的に無くてはならない考え方です。カプースチンのトッカティーナの冒頭などでも見ることができますね。 pic.twitter.com/qUNyNOAvEg
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2022年3月16日
と……トッカティーナ……これかな…?(←カプースチンという単語を以前のござさんの配信で初めて知った勢)
カプースチン - トッカティーナ / Kapustin: 8 concert etude op.40-3 Toccatina - YouTube
アレですね、ずっしーさんに名付けてもらったあの奏法じゃないですか、これは?
記念すべき第一回の奏法はこれ!ピアニストござさん@gprzaの代名詞である「16ビートパラディドル奏法」です(発明者もござさん)。この疾走感あふれるカッコいい奏法の考え方・作り方・弾き方・練習方法までを世界でおそらく唯一にして最大の分量で解説しました。https://t.co/d9sGBCYzkd pic.twitter.com/2VO9tdkizG
— ずっしーの音楽教室 (@zussie_piano) 2020年11月28日
【※詳細はずっしーさんのサイトで解説されています。この中でもカプースチンに言及されている。】
16ビートパラディドル奏法とは | ずっしーの音楽教室
ござさんのPOPSやロックのアレンジに見られる独特の動き。
左手が生み出す独特の密度の高いリズム感、
そして息もつかせない疾走感。
これこそが聴いていて心地よい緊張、そしてどこか満たされた感覚になる、正体と言っていいだろう。
ござさんが目指してるのが何かはわかりましたけどね。でもこのドラムの刻むビートはあくまでドラムなわけです。ドラムというのは、普通、バンドにおいてリズムパートを担当する楽器です。
つまり、ドラムの仕事はリズム担当。
ほかのベースラインやら旋律やらは、通常ベース、ギター、キーボード、ボーカルといったぐあいに色んなパートが担当するわけです。
でござさんが何やってるのかというと?左手でこのドラムのビートを限りなく再現(正確には右手で補いながら)しつつ、さらにベースラインと和音、旋律を合わせて一人で鍵盤で再現する。
らしい。
ちょっと言っていいですか。
やっぱりござさん宇宙人だったんですね。
こういう発想でアレンジしてるあたり、しかもそれが出来てしまうあたり、なんかこう人類の限界を突破してますよね……
(心のつぶやき)
このビートがドラムを想定してるとはっきりご本人も言われているのだから、しかもあんなに打ち込みも得意なのに、このビートはむしろドラム(スネアとハイハットも)の音色で打ち込みで作って動画を編曲すればいいじゃないですか?あ、でもそうするとストピとライブでその技が使えなくなるから詰むんだな。
何やっても楽しそうなござさん。
これが本来のござさんの姿かもしれない。
ついてるいいねの数と再生回数を見れば一目瞭然。軽くバズっている。
これを見ているとやっぱりござさんのアレンジのファンは潜在的に相当いることがわかる。いや?潜在的にじゃないな。現にござさんのTwitterフォロワーは45000人いるわけで、本来のござさんアレンジが好きな人が聴きに来ているといっていいと思う。
そもそもバズっているというよりは。
この間のコードアンケートのような、
「我こそはネットピアノ界でも指折りのコードの使い手である!」
「誰か、こだわりのコアなリプくれる猛者はいないのかぁ!??」
という鎌倉時代の武士みたいな古風な口上に対し、正々堂々と名乗りでてくるファンを探してるかのようなツイート。
今までひっそりと物陰に潜んでいた人たちが、前回のコードアンケートの時にござさんに呼びだされたのをきっかけに、それからは度々気軽にふらっと立ち寄っている気がする。そして黙っていいねを押してる気がする。
ござさんの世界観が歪曲なく、その本来の姿を認知されてきた……
じゃなくて。
2019年のストピブーム以前からござさんの生配信を聴いたりTwitter見たりしていたファンの人達がいよいよ本格的に戻ってきてくれたのだと思う。
もともとござさんのアレンジが好きでフォローしていたコアな音楽ファンの人たち。
ござさんいわく「昔よく上げていたツイート」ってこんなのを指すのだろう。
例1:
昨日のgarden of everythingサビを全部譜面化したら大分黒い譜面になった pic.twitter.com/8EzUpLvdeH
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2017年11月13日
例2:
前奏でふいんき作り pic.twitter.com/UnVhxPPjFH
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2017年11月5日
例3:
こういうフレーズは手の位置が変わらず、ポリリズムでカッコ良くなるから(多少コードアウトしてもドナリーだし速いからバレない)4小節間ほぼ難にも考えなくてよくなる pic.twitter.com/313i6MelP8
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2017年1月10日
例4:
脳トレ感すごい pic.twitter.com/WvthcI5KXY
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2017年6月14日
例5:
頭の中はこれしか考えていないのにこのコスパの良さ pic.twitter.com/BcekIBGhH2
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2017年1月10日
例6:
2年前に作ったジャズの歴史のまとめプリントを忘れかけているので見返してる pic.twitter.com/mttlu6TnFG
— ござ 🎹@5月3日&30日ライブ (@gprza) 2016年6月12日
ござさんの本音を言えば、この時代のころのまま、ただ静かにピアノ弾いて、アレンジを楽しんでいたかっただけかもしれない。しかし音楽とは聞いてくれて反応してくれる人、共感し感動してくれる人とのやりとりがあってこそ。
最近そのファンの人達とのキャッチボールが、頻繁に楽しそうに行き交ってる。
音楽的には部外者だが、自分はそのようすを傍からほっこりした気分でながめている。
この頃と今の状況を比べてみて、何がすごいって。
仕事をやめて時間がある分練習し放題、また色々体験されたり調べ物する時間もたっぷりありそうだから新しく吸収されるものも無限大にありそうなところだ。
自分はひとことで言えば楽しそうなござさんを見てるのが好きなんだ。
いつまでも見ていたいんだ。