先日自分はこんな記事を書いてました。ただその驚きから勢いでやってしまいました。あんまりにも発作的に書いたので手直しのしようもありませんでした。
この中で「大きな金属のタライ」扱いしてるのがあります。この日期待してたのが肩透かしを食らい、そこへこのお知らせ。実際この タライ が落下してきた衝撃からの脳震盪状態で、自分は事態をよく呑み込めないままに時間がただ過ぎて行きました。
しかしここでただ 金属のタライ 扱いして終わってるイベントは、その内容にしては自分は余りにも考察が足りなさ過ぎたというか、サラッとおざなりに打ち捨てていたというか、ふと落ち着いて考えてみたらあれは軽率な行動でした。
はい、反省しているので今回丁寧語です。
何が 金属のタライ でしょうか。ほんとにもう。
こないだの記事は、その衝撃の大きさで脳震盪起こした患者のうわごとか幻覚だったとでも思ってください。
すいませんでした。落ち着いて考えます。
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NEO PIANO Far Beyond
金属のタライ、もといイベントのお知らせ。この公式サイトとしては設置されていないようだが、公式Twitterアカウントはあった。
ここにはっきりと掲載されている。
「NEO PIANOシリーズ」の、第3段(←弾じゃないのか)。つまりねぴらぼシリーズ……違う、今回はCO. LABO. が無いから厳密には続編ではない。Twitterの中の人つまり運営が同一人物なだけである。
NEO PIANOシリーズの第三段「Far Beyond」が開催されます。ピアノとストリングスを中心にした、クラシカル路線のワンデイフェスです。
— NEO PIANO Far Beyond (@NEOPIANO_live) 2022年3月22日
出演は、石井琢磨/菊池亮太/ござ/Jacob Koller。https://t.co/lJgbQ2eECV
通称「ねぴふぁび」だそうだ(これに# つけていいそうだ)。
つまり「NEO PIANOシリーズ」としての続編にあたると言えるだろう。
しかしそれはあくまでシリーズであり、「ねぴふぁび」は、ねぴらぼ第1回・ねぴらぼinventionとは似て非なるものだ。
Far Beyondとは直訳すれば「はるかに超えて」となる。NEO PIANOつまりピアノの新しい境地をはるかに超えて、という意味か。
ねぴらぼinventionのモチーフが変革・発明・探求といったものだった。
今回はそうすると「ピアノという楽器の未来を見据えて、可能性を切り拓く」といった意味だろうか?≪←← あくまで個人的な想像 ≫
このシリーズの演奏は、今までにない斬新な企画だと自分は捉えているので、分野が今回クラシック路線と原点回帰みたいなコンセプトになってるが、あえて新たに挑戦していくスタイルを期待したい。
では今までのNEO PIANOシリーズの過去を紐解いてみると、どうだったのか。
そもそもイベント開催の告知からして生配信のやり方から凝りに凝っていた記憶。
第1回ねぴらぼ すなわち NEO PIANO CO. LABO.
告知が4人同時の生配信、そこに一人づつ貼られたキーワード。という謎かけ。
コロナ流行後初めての有料配信、お客さんが入れば1000人規模のライブ会場での演奏。
ステージでライトに照らされてのピアノ、そして司会……の着ぐるみのカワウソくんとリスさん。
また、オンラインメディアや月刊ピアノの取材と特集記事を見たのも、ござさんファンの自分はこれが初めてだった。
みなとみらい駅で何かが起きているらしい!?😆
— NEO PIANO Far Beyond (@NEOPIANO_live) 2020年7月6日
確認できた方は写真撮って送ってほしいです!!#ねぴらぼ #ねぴらぼみらい
横浜のみなとみらい駅で展開されたデジタルサイネージ広告。(上記ツイートのリプ欄に貼られた写真をご参照ください)
【※参考資料:感想】
自分にとっては、それまで静かにYoutubeでござさんのピアノを聴いていただけだったので、このライブは何もかもが初めてだった。(小声……ござさんに限って言えばジャージ着てない、サングラスじゃないござさんを見るのがそもそも初めてだったので、そこに全部意識を持って行かれたかも)
ほかの3人のメンバーはそれまでの経歴が全員違うから同じテーブルでは語れない。
ござさんファンの自分にとっては何もかもが新鮮だった、という視点からいきたい。
inventionーー発明そして変革
さらにその半年後(2020/12/19)、続編となるねぴらぼinventionの告知配信が行われた。
公式ビジュアル。
【※過去記事から、コンセプトを考える編】
【※感想編】
このねぴらぼinventionの衝撃が色々な意味で凄すぎて、この世界から出てこれなかったのはある。
曲のアレンジや、楽器・バンドの編成も斬新。
演出も凝っていた。
何より演奏が第1回から進歩というか進化を遂げていて、ピアノという鍵盤楽器の枠を超えた別次元のライブだった。
それからこのメンバーの4人はまたそれぞれに活躍の場を求めて、様々な分野で新しいスタイルの演奏に挑戦し続けている。
何かニュースを聴くたびに、見た事も無いようなコラボだったりしていちいち度肝を抜かれる。
新たなスタイルは時代が求めてるのだと思うし、それに新たな発想で応えてるのは、この
「実験的コラボライブ」
で得た刺激がもとになってインスピレーションが生まれてるのではないか?
とねぴらぼ大好きなファンとしては思うわけです。だいぶ贔屓目かもしれませんけど。
あのステージは、今のそれぞれの才能が開花しているのを見ると必要にして必然だったというか。
しかし。
今はそれぞれの道を歩んでいる4人です。
ねぴらぼだけではなく、それぞれに違う経験を積みながら、着実に前へ進んでいる発展途上の真っ最中です。
みんな、あの経験あってこその現在だと思いますが、その経過は不可逆的です。
ねぴらぼinventionのアーカイブ公開期間は今年の6月まで。
ファンである自分は今までの道のりを回顧して想い出に浸っていますが、彼ら演奏家はクリエイターでもあります。
経験が演奏に活きることはあっても、そこに再び戻ることはないといっていい。
自分らファンもそういった彼らの進化を見るのが楽しみで応援しているのではないか。
唯一無二、素晴らしかったねぴらぼの想い出は永遠に色あせない。
あの時点での彼らにはもう二度と出会えなくなる。
そう思って、ファンとしてはアーカイブの残りが3か月を切った今、物理的記憶として手元には残らないから自分の心に取っておこうと思ってひたすら聴いている。(その割合がござさんと菊池さんコーナーに著しく偏ってるけど)
そうやってファンの胸の内にいつまでもいてくれたらいい存在なのだ、あのねぴらぼは。
演奏家としては?
前を向いて一歩ずつでも歩いててほしい。
過去の教訓を生かすというのは必要、また知識としての蓄積は大切としてもだ。
昨日の事はすでに過去の幻影であり、現在とは違う。去年のねぴらぼはいわんや思い出す必要があるだろうか、いやない。
絶対にもとの場所へなんか戻ってほしくない。
こんな感じ。
夫れ天地は万物の逆旅、光陰は百代 の過客なり
— かまたまうどん (@pEcXkXhkAeo0D6t) 2022年3月4日
而して浮生は夢の若し歓を為すこと幾何ぞ
天地はあらゆるものを迎え入れる旅の宿のようなもの。時間の流れは、永遠の旅人のようなものである。
而し人生は儚く夢のように過ぎ去っていく。楽しい事も長くは続かない。
「春夜宴桃李園序」から 李白
今回の"ねぴふぁび"
公式アカウントによれば愛称はねぴふぁびらしい。言いにくいな。まあいっか。
一言でいえば趣向を変えてきたなと思う。
ねぴらぼがJAZZやフュージョンをふんだんに盛り込んでいたとすれば、今回はクラシック路線とのこと。ストリングスを交えて。
(このストリングスというのが、シンセ打ち込みの音色によるセッション風演奏なのか、またはエキストラの演奏家による生の弦楽器演奏なのか、今の情報では不明)
つまり。
全く新しいセッションスタイルを志向しているといえるだろう。
クラシック路線のストリングスアレンジ。
菊池さんにはまさに王道だろう。
石井琢磨さんにとってはJAZZとの新たな邂逅があるかもしれない。
ござさんは多分知られてないクラシックレパートリーを披露するきっかけかも。
Jacob Kollerさんは自分はあまり聞いてこなかったのだけどJAZZ演奏とクラシックが合わさってどのように変化を遂げるのか、楽しみである。
どの人にとってもこういうコンセプトのセッションは初めてなのではないか?
個人的にはセッションと聞くや、ベースラインに嬉々としてまわって楽しそうにコード進行をひねり、わからない所でほくそ笑むござさんが見えるようだ。………すいません何でもないです。
彼らが活躍するネット上でのピアノ演奏は、自分が知ってから(2020年以来)というもの、曲のジャンルや作曲家という枠、また演奏の場所や形態もいままでの概念を大きく覆して広く認知されるようになったと思う。
従来のピアノ演奏視聴者の枠も超え、
自分みたいな前日までピアノに1ミリも興味なかった層も巻き込んで、
先入観とか固定概念も飛び越えていく。
今回のイベントは前回までのとは全く別物と書いた。
そう、今回はお客さんが入るのだ。
客席規模は2500人のイベントホール。
セッションで生み出される全く新しい音楽。
実際にその場で、目から、耳から入ってくる音は、さらに今までの常識を覆すような衝撃を観客に与えるに違いない。
それほど、ネットを通して聴く音と、実際にその場で聴く音は全くの別物だからだ。
こうやってイベントが徐々に開催されるようになり、リアルライブで聴いてくれるファンの人達が確実に増えていくと、ピアノ界、また幅広く音楽を好きになってくれる人は間違いなく増える、と思っている。