ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

NEO PIANO Far Beyondの感想その ③ Jacob KollerさんとスタンダードJAZZ

 

〘 注1 〙:別名 自己紹介コーナー 感想その①から再掲

※これ書いてる人は、ござさんファンです。超絶熱血究極に単推しのござさんファンです。ござさんがちょっとでも関わってるとすぐ自動的になんか書いちゃう症候群。よってこの記事の内容は、セッションライブにしては不自然にござさんに偏ってます。ご了承ください。

あと、JAZZとかクラシックとかピアノとか全く分かんない人です。あっ違った。自分は学生時代が吹部だった関連で、管弦楽と器楽はちょっとだけ知ってる。ピアノは小さい頃習ってただけでまっっっったく何もわかりません。

 

NEO PIANO Far Beyond  ピアノフェスねぴふぁびの感想その

Jacob Kollerさん編

(この記事は4つ連続の記事の3つ目です。その① ② は下記を参照)

 

〘 注2 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想①


〘 注3 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想②


 

ねぴふぁびは、2022/4/24 立川で開催された4人のピアニストによるコラボフェスだ。

ほんとは自分はこのフェスのコンセプトも始まるまではよく分かってなかったし、この記事も何か感想かこうかな~~?くらいに思ってはいたが、具体的なイメージは全く浮かんでいなかった。(それよりも、5/3にあるござさんのライブに向けて準備のためによく寝て……と、そっちに気を遣っていた。)

しかしふたを開けてみると、

気がついたら感想を書いていた。

なんか4人の演奏全部がスッと馴染めたというか、溶け込めたというか、よく分からないけどこのライブの演奏全体がめっちゃ好き。ジャンルに関係なく。(音響と照明等が最高というのもあるが)

 

なかでも、特にJAZZ。

自分は理論がわからなくて馴染めず、ござさんがかっこよく弾いているからという理由でちょっとずつ調べてみてる、というレベルの分野。楽しめるところまでいけるのか甚だ疑問だったこの分野。

しかし、今回のライブはJAZZも面白かった。

(※クラシック音楽はもとから親しんでいたので入りやすかったし)

なぜ?って考えてみても理論は知らないので、分かる範囲で書いてみる。

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

今回のライブはクラシック分野がテーマということで菊池さんの演奏曲もオリジナル曲を交えつつ、クラシック中心であった。菊池さんのソロコンサートよりも、クラシック色が濃い。たくおんさんと菊池さんでその分野にまとめてきたのだろうか。

しかしこのライブはあと二人奏者がいる。

JAZZ奏者のJacobさんと、ジャンルは特に問わないござさんだ。

はたして、菊池さんに次の出演者としてコールされたのはJacobさんだった。水色のグラフィックみたいな鮮やかなシャツとグレーのスーツ、そこになぜか青いスニーカー。そんなフットワーク軽そうな衣装でJacobさんは現れた。(実際調べたら彼は非常にフットワークが軽かった)もっともYoutubeでもこの衣装での演奏が見られるので、これは決まったランドマークみたいなものとして演奏衣装を決めているのだろうか?スタイリッシュだけど親しみやすい、そんな人柄が見て取れるしそれは演奏にもあらわれている。

 

Jacob Kollerさんという人

そもそもの話、ねぴふぁびの出演者が告知された際、菊池さんとござさんは夫婦漫才(←違う)として、石井さんはクラシックの専門家、Jacobさんは……YoutubeでJAZZ演奏投稿してる人?というおぼろげな印象しかありませんでした。

そもそもJacobさんは、ござさんを知った頃にYoutubeの動画を見たことがあり、存在は知ってはいた。でもそれだけである。

JAZZって何?

この人ピアノうまいかどうかよく分からないなあー。

自分の好きなピアノはござさんだけだし!

という、ござさんを知った当初のよく分からないテンションで著しく視点が偏っており、当時はピアニストといえばござさんかそれ以外だったため、Jacobさんのチャンネルはその後自分は一度も顧みることが無かった。

 

しかし今回の演奏を聞いてみると、初めてすんなりJAZZの演奏を楽しめた気がする(今までは、理解しようとしてどこかで肩の力が入っていた)。今回の感想を書こうと決めたのもここに遠因の一つがある。それはきちんと調べてみてJacobさんの肩書を知ったからでは決してない。なんかある意味立ち直れない。今までの自分は何だったんだろう。何してたんだろう。この2年間の無駄な時間返して。

とやっていてもしょうがないので、遅ればせながらJacobさんチャンネルの動画は少しづつ見ていくことにしよう。

 

 

(ほぼござさんと同時に)初めて知った当時からの疑問点

・JAZZ奏者でアメリカ人なのに日本に住んでるみたいだけど?

JAZZの本場は言うまでもなくアメリカだ。発祥もアメリカ南部、NYにはその当時からの本格的JAZZクラブが軒を連ねている。なんならJAZZの大学もあって、学ぶのにも一流のJAZZ pianistを目指すのにも本場アメリカならではの環境が揃っているし、社会的にもJAZZへの関心と注目度は高そうだ。

そんなアメリカで活躍していたらしいJacobさんがなぜか日本に住んで活動しているだって?Youtubeを見る限り、日本語の流暢さからいうと結構以前からでは?と思っていたらやはり9年前に来日されていた。

どういうことだ。

第一印象ではなんでこの外人さん日本でJAZZやってるの?と不信感満載だったが、今回のライブ見て持論を変えた。

ひょっとして楽しんで日本で活動してるのこの人……?

まじですか……?

JAZZについて調べても主に英語のみでの情報が中心だったから、自分のようなJAZZ畑の楽しみ方がわからず彷徨っている初心者には、救済に来た弥勒菩薩みたいに存在が神々しく見える。よく考えてみてください。母国がJAZZの本場であり、そこで活躍して成功する未来もあったはずのところを全くの異国、アジアの端の辺境に来てわざわざ日本語をマスターして活動しておられるわけです。

その動機は謎に包まれているけどその行動力と熱意には感謝しかない。BLAVOと言いたい。

 

 

・偶然動画見たら、とある村(岩手県)でなぜか路上にあるアップライトピアノ弾いてたけど?そんな所にストピ無いだろうし、なんで?

知ったばかりのころ当時チラッと動画見ただけで、日本に定住されている人とも知らなかったし状況を分かっていなかった。それっきりその動画のことは忘れていた。

(自分が見た動画:【岩手県のストリートピアノ】おじいちゃん/おばあちゃん達の為に一所懸命超絶技巧ジャズを弾いた。「コナン」 「Mission Impossible」「Moon River」 - YouTube

 

今回ライブのMCにてご本人曰く

アップライトピアノを軽トラに積んで色んな土地をまわり演奏していた。山形県とか。そういうのが好きで。」

※山形のストピ動画の一例:
「カントリーロード」を田舎道の上にジャズ風に弾いてみた。【ストリートピアノ】by Jacob Koller - YouTube

【ストリートピアノ】山形県民の歌「最上川」を初見でジャズ風に弾いてみた... by Jacob Koller - YouTube

 

軽トラ?ウチで畑に使ってるあれ?鍬とか長靴とか肥料とか乗せてるあれ?

アップライトピアノを載せて?

えっ?

 

……動画見たらほんとだった。

"聴いてくれる人とコミニュケーション取るのが好き。聴いててくれる人見たら演奏曲思いついた。色んな所にでかけてピアノの演奏を届けたい。(Youtube動画より)"

なんかこう、JAZZの確かな演奏力があってのことなのは勿論ですが、それでいて、ここまでしてでも「聴いてくれる人がいるからピアノ弾く」っていう姿勢にどっかで共感を覚えた記憶が過去にも………

ござさんだ。

手法は違えど(ござさんは学生時代から一貫してネット上で投稿されている)、この人の音楽というかJAZZを演奏する姿勢がござさんと全く同じところがある気がして、妙に親近感を覚えた。動画も見てみたらいちいち全ての点がござさんと一緒で気がついたらどれも最後まで見ていた。一番既視感があるのは、フラッとやってきてストピ弾いてるだけの動画も、通りすがりの人は吸い込まれるようにピアノの演奏に釘付けになって全員が動かない所だ。

……ダメだ!この記事が終わらないじゃないか。

 

それにしても落ち着いていて的確なMCと自己紹介、音楽への姿勢、曲の解説、どれをとってもすばらしい。今回のライブで一番イベントを俯瞰できているのはJacobさんではないかとすら思える。人生の中での経験の豊富さがそうさせているのだろうけど、それぞれが音楽へのこだわりが人一倍深い中、Jacobさんの音楽の表現は一番誰にでも届くように分かりやすい所まで降りてきてくれてるから、かもしれない。

日本ではJAZZはけっして誰もが知る音楽ジャンルではない。少なくとも地方では。(無意識にTVなどのメディアで耳にするのは別として。)そんな日本で普遍的に演奏が受け入れられているのはひとえにJacobさんの人柄?聴衆に対する姿勢がそうさせるのだろう。

 

 

JAZZ standard とは

コールを受けて颯爽とステージに現れると、菊池さんによるともすれば滑りそうなMCを華麗にかわしながら、Jacobさんは自己紹介を始めた。片言ながらこの表現力。ひょっとして一番トーク上手いまである。すごい。

ここで提示されたセッション曲は、2台ピアノによる

「いつか王子様が Someday My Prince Will Come」

言わずと知れたスタンダードナンバー(らしい)。

 

だいたい、JAZZスタンダードって何だろう。と、素人の自分はそこから調べないとわからない。以前にも何度か書いたけど、理解できてるか?というと何ともいえない。

この曲も元々はディズニーの劇中曲だがJAZZとして演奏されるようになったのは「コード進行がJAZZ的だから」…そういう知識が要りそうな点をざくっと省略すると「コード進行と和音がJAZZ的展開が似合う曲」というほどの意味で、でもJAZZの真髄はアドリブらしい。

このアドリブでどのように自分らしさを出すか。

 

ここで突然ござさんの4/26ねぴふぁび振り返り配信からの発言を拝借すると。

「(JAZZにおいて)その展開でどういう音を押さえるかには無限通りの組み合わせがある。音選び、持ってる引き出しに、その人がどういう音楽の遍歴をたどってきたのかがうかがえる。また、下で支えるバッキングにも特色を出すことができる。クラシックとは別の意味で奥が深い。」

多分こういう意味で自分にはすんなりJAZZの演奏として素直に聴けたのだろうか?よくわからないけど。とにかく身構えることもなく、背伸びすることもなく、純粋にそのまま聴いていて楽しいのだ。そういう仕組みだったのか、みたいな。これでYoutubeのJAZZ動画も全く違った視点で聴けそうな気がする。

このセッション曲では菊池さんのほうを笑顔で優しくガン見しながら、手元はノールックでバッキングするJacobさん。もうコード進行のパターンは見なくても弾けるってことだろうか?(手元ノールックでバッキングっていう点もござさんを思い出すなあ…)

その上で自由に気持ちよさそうにアドリブしてる菊池さん。また、菊池さんのバッキングが安定してるのは周知の事実。でもキメが結構シビアな気がするが、ばっちり合っていてさすがだ。 

 

つまり裏を返せば、JAZZスタンダードにおいて決まってるのは旋律だけ、コード進行もどの音を押すかも全部奏者によって違うという意味では、ピアニストの数だけJAZZには違う楽しみ方があるということだ。その中で自分はござさんのピアノが好きということなんだ、とちょっとだけ理論的に説明できている自分にびっくりする。

しかしござさんとは別にかっこいいJAZZ奏者としてJacobさんもいると知るきっかけになった事だけでも、このライブ(配信で)を聞いた意味はあったというものだ。(世の中にJAZZピアニストは多々あれど、理論が難しすぎて?今まで楽しんで聴けてたかというと疑問符がつく)

 

 

「聴いてもらいたい」JAZZと「もっと聴きたい」JAZZ

続いてソロ曲として演奏されていたのは、日本のアニソンメドレーJAZZアレンジだった。 コナンに999 youtubeで人気の動画ばかりだ。

ここでまたしてもむくむくと疑問が頭をもたげる。

プロのJAZZピアニストがなんでアニソンなの?上記で書いたとおり、JAZZには定番曲のスタンダードナンバーというお題があるのだから、JAZZピアニストならそれを弾くべきじゃないの?

と、いつもござさんの配信でオールジャンル入り混じったメドレーを聴きなれていたはずなのに、うっかりこんなステレオタイプな発想をしてしまった。なんでだ?菊池さんとの連弾があんまりにも正統派にJAZZの演奏としてかっこよかったので、この才能でアニソン?もっとほかにJAZZの名曲とか色々あるじゃん?と思わず自分は画面の前で呟いたのだ。

 

そもそも、

「すごいJAZZ弾いたぞ!すごいでしょ?」

じゃなくて、

「どうやったらJAZZを気軽に聴いてもらえるだろう?しかもそこにJAZZの面白さを盛り込むにはどうしたらいいだろう?」

「JAZZの雰囲気を感じてほしい」(アニソン前のMCから)

という発想なのだ。

JAZZの事を全く知らない人にまず聴いてもらうには、聞いた事あるテーマを弾くのがいちばんである。自分もござさんの配信でJAZZに親しんだのだし。

JAZZはまず雰囲気作りが大事とのこと(ござさんの都庁ピアノJAZZ動画より)、イントロも衝撃的にして特徴的。007のジェームズボンドが出てきそう。ベースラインもコナンだから銃声を模してるのか?そして説明できないけどたぶんコード進行がかっこいい。

何よりも特筆なのがやっぱりアドリブである。

ござさんいわく「アドリブは理論で構築するより色々な演奏を参考にパターンを作り……」だそうだが、他の人を参考にしていたとしても独特な誰もを惹きつけるものがある。popsでいうところのサビってやつかもしれない。一度聞いたら忘れないその曲のクライマックス。

 

ここでござさんの4/26配信からもう一言拝借。

「足すべきところは足し、引くべきところは引く」

アドリブやウォーキングベースで高速で動くパートは目をひくが、それだけではないらしい。リズムの合間を埋める音が多ければいいのではなく、引き算の美学?というか空白の感じ方でJAZZならではの独特のリズム感を表現していた。

そこが垢抜けているというかセンスを感じるというか。

 

ずっと聴いていられる。もっと聴きたくなる。お洒落なという形容では片づけられない、気づいたら惹きこまれているリズムと音の魔法。

 

次の曲はJazzpiano Meguri。オリジナル曲らしい。Youtube動画でもBGMとして流されていた、かわいらしい曲。

この曲のもつイメージのように、色々な場所でJAZZを演奏するのが夢とのこと。そう、軽トラで山形へ演奏旅行されていたように。

ゆっくり回る観覧車のよう、小さなゴンドラが揺れるのが見えるようなかわいいJAZZ。

Jacobさんのセンスが光る。なにもコナンのアレンジのようなダークなものばかり弾いているわけではないらしい。どんなアレンジでも思いのまま?

ござさんのコメントを借りれば、JAZZの論法でいう最適解の音を選んで弾いている、ような気がする。不協和音とか奇をてらった音ではないが他の人とも違う。それでいてシャープに抜ける響き。

かっこいいです(語彙力)

 

地方住民としては。

ネット配信がなかった時代はそもそも、都会の情報は事後報告で雑誌で読むものだったし、都会でどんな公演が行われているのか知る由もなかったし、生演奏、しかも自分の行きたい推しの公演なんて一生に一度聴ければラッキーの世界だった。

だから今このレベルのライブをネット経由で見れているのは本当にありがたいことだ。

昔は現地で生の公演を聴くなんて人生のボーナスタイム、ご褒美だったのだから。(自分が生の音に慣れているのは吹部の現場で楽器演奏を聞いていたからにすぎない)

 

ここでワクワクする仕掛け。というか言ってるJacobさん自身が一番楽しそうです。

「次は軽快な曲です、皆さんも手拍子でご協力ください」

 

いとしのエリー

これも日本人にはおなじみ、サザンオールスターズの名曲をjazzアレンジされていた。桑田佳祐のボーカルのもつ哀愁をおびた旋律がPOPなリズムに乗って若々しく生まれ変わっている。

そこでJacobさんの手拍子の合図により、観客席も手拍子で裏拍を取ってアドリブに参加されていた。この2500席の観客から返ってくる手拍子からは、現場でライブに参加してるっていう高揚感が伝わってくる。ウキウキと手拍子にのってお客さんの気分も浮き上がってくるかのようだ。

その手拍子に乗って最高潮の中、最後の音を探すように低音の一撃で締めるところがかっこいい。(ほんとに探してたんだろうか、どの音にしよっかなーーーみたいな……)

これこそ自分が昨今見たかった光景だった。

出演者が何か問いかけたり話したりすると観客席から応えが返ってくる。

やっぱりこうですよね。

第一回ねぴらぼの、誰もいない客席に向かって大きく手を振るござさんの

「アリ〜〜〜ナ〜〜〜〜〜!!!!!」

は、できればもう聞きたくないものです。

 

さらにMCが観客の心を掴むのだった。客席を埋める拍手に深々と頭を下げ、

「手拍子のリズム感、バッチリでした!!!」

と言ってくれたことでお客さんはきっと、ああ自分もライブに参加できてるんだ!!と実感されたと思う。

「皆さんの手拍子からワクワク感が感じられて、かんばろう!っていうエネルギーを貰いました」

………これ、ほんとに心の底から言ってる感じがするんですよね、ものすごく楽しそうなんですよね、ステージと客席は演奏を通して一体となれてるんだなあと配信で見てるこっちは羨ましくなるような盛り上がりである。

英語で喋って通訳ではなく(日本生活も長いからであろうが)一生懸命こちらの言葉である日本語で表現してくれているだけでも、自分の中で好感度100万倍上がりました……

がんばろう!っていう気持ちも本音だと思うんです。

故郷はアメリカのアリゾナ州のはずです。

【ストリートピアノ】ジブリみたいな村にピアノを弾いたら、村人が演奏中に踊ってくれた!「ふるさと」「The Rose」「星に願いを」 - YouTube

この動画の字幕で触れられていますが、コロナ流行後、アメリカに帰省できていないはずで、その気持ちが演奏に現れていると思う。

でもこうやってイベントに出て元気に前向きに演奏してる姿を見ると、こっちもコロナ感染対策でげんなりしている事などはどうでもよくなって、元気をもらえる気がする。

 

 

そして次はセッションである。出演者も残す所はござさんのみである。

Jacobさんはネイティブアメリカ人ですので英語の発音もナチュラル。その声でコールがかけられた。

「Please Welcome、GOZA!!」

 

何してもかっこいいJacobさんである。

 

そこでこの洗練された空気の中ござさんが登場した。

お辞儀が1、2、3、……10回はしてるな。え?そこは問題じゃない……

ござさんの「どぉーもーーーーー!」という挨拶が目いっぱい響く。なんかウチの近所の人との立ち話みたいな雰囲気が一瞬にして広がった、と感じたのは自分だけだろうか?

ござさんの衣装もサラッと動きやすそうでナチュラルでいいですね!(え?どっかで見た事ある?きっ気のせいですよ!?)ござさんこそイベントの回を重ねてトークも安心して見れる感がでてきた。

 

このござさんとのトークでさらにJacobさんが嬉しそうなのは気のせいか。

「コテコテJAZZセッション!!クレオパトラの夢、いいですか!?」

わあどうなっちゃうんだろ……(汗)。

 

というわけで、「いつか王子様が」のセッションでお洒落に幕を開けたJAZZのターンはここで最高潮に達するのであった。

※自分が知るござさんのコラボ演奏と言えばまず菊池さんである。そのアレンジは二人とも手加減無しだが、どういう発想をねじ込んでくるか?何が出てくるか分からないという意味である。

この2台ピアノでのJAZZセッションは、冗談抜きで手加減無しだ。

 

自分はJacobさんのJAZZが素敵だと思ったので、ござさんファンとしてはこうやってガチでJAZZセッションを組んでいただき、光栄の至りです。

2人の間に黒い火花の閃光が散っている。二人とも体を精いっぱいに使ってこれでもかと応酬を繰り返す。ござさんの小さな体と小さな手がいつもより大きく見える。

アドリブやってるござさんの方をバッキングの合間で振り返るJacobさんは、微笑むというより「やってんなぁ」と不敵にほくそ笑むという表現があてはまる。

 

ござさんの隠された、秘められたJAZZの血に火がついたようだ。

Jacobさんの「ここまでか!?」という挑発に乗せられた風もあるがそれよりは、「ここまで来れるだろう!」と呼んでくれて意気揚々と追い付くござさん、みたいな……

とにかく菊池さんとのコラボ以外でここまで徹底的にリミッターなしでやってるござさんは、初めてみたというか。二人の前には楽譜があるけどどう考えても見てない。案の定、スタンダードJAZZの本によくある基本進行とコードしか書いてないやつである。何しかけてこられるか分かんないってやつである。

リハもやってただろうけど、そんな予定通りにいってるはずがない気がする。

(繰り返すがJAZZが何もわかってない人の感想)

 

ござさんファンの自分はガチセッションで思いっきりできて楽しそうなJacobさんと、新たな境地を開拓できた気がするござさんが見れてよかった。

これだけでも、このライブのチケット(配信だけど)買ってよかったと思う。

 

最後にJacobさんを目いっぱいコールするござさんが、一回り大きく見えた。

グータッチしてる顔も声も、ちょっとだけ自信が垣間見えている気がした。

 

ーー感想その④ ござさん編に続くーー