ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

NEO PIANO Far Beyondの感想その ④ ござさん編

 

ござさんがねぴふぁび直前に何やらつぶやいていた。

 

この「他者」というのはねぴふぁび他のメンバーかなあ。練習をする中で、他の出演者の方やスタッフ?と色々演奏上の打合せをするのに的確に伝えることができるっていうことだろうか。

ねぴふぁびとそれに続くござの日ライブに向けてのアレンジ楽譜も早めに用意されていたようで、色々な準備に余念がないござさんであった。第1回ねぴらぼのアレンジ楽譜も菊池さん曰く「めっちゃ早く上がって来た」ようなので。

で、できた時間で何してるかというと、家でひたすら練習らしかった。

その寝ても覚めてもピアノみたいな、休憩って言って結局ピアノ弾くみたいなとこもござさんらしいです。

 

 

〘 注1 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想①

 

〘 注2 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想②


〘 注3 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想 ③

 

 

 

 

NEO PIANO Far Beyond  ピアノフェスねぴふぁびの感想その④

ござさん編

 

えーと自分は根っからのござさんファンであるから、感想もこのござさん編が一番長くなると思います。(Jacobさん編も長いじゃないかというツッコミはさておき)

このライブは進行を見る限り、前半はクラシック編、後半はJAZZ編のようです。ござさんはJAZZのターン。

いや?菊池さんがクラシック寄りの自由なアレンジだったように、ござさんもJAZZ寄りではあるけどあくまで自由なアレンジのはずです。いつものように。ござさんっていうジャンルだと思えばいいでしょう。

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

4者4様のピアノの音

登場するなりJacobさんとのJAZZで盛り上がり、グータッチなんかしてすっかり意気投合されていたござさん。マイクの声も一段と通りがよく、頼もしそうにさえ見えた。

 

しかしやはりござさんはござさんである。

一人になった途端いつものモードにスイッチが変わったかのように取りあえず深呼吸して、ステージのスモークについて真剣に客席に語り掛けている。そのスモークにツッコミしていただけたのはござさんが初めてである。そういう舞台装置に初めて遭遇するからか(自分もドライアイス以外では初めて見たけど)、一生懸命語ってくれている。

これで最初のツカミはOKというわけだ(←←←)

 

………と、自分も御託を並べるのはここまでにしよう。

だいたい、大トリで登場した割には落ち着き払っているのである。

「今まで皆さんの演奏を聴かせていただいて、最初の一音で、それぞれのピアノのタッチが様々に違うなあと感じた。そこが(僕が個人的に感じた)このライブの面白さですね」

というように、登場するまで他の人の演奏を聞いて緊張してたのかと思ったら冷静に演奏の違う点を観察までしていたという点。

 

でも確かに全く違った。例えばたくおんさんのモーツァルトから始まるクラシック、菊池さんのキエフの大門、そしてござさんの「花」に続くソロ曲、という風に、それらが全部同じピアノで演奏されたという事実。ちょっと聴いてて信じられないですね、確かに。ただJacobさんは一貫して上のピアノだった。それは好みの違いかもしれない。

たくおんさんの洗練された貴族的な演奏、菊池さんの壮大な力強さ、そしてござさんの華やか且つ優しい音。

以前のねぴらぼで誰かが言っていた。「このチケット、絶対お得ですから」普通ソロで活動するピアニストが4人揃ってそれぞれに才能を炸裂させているので確かに、お得である。ひょっとして一人のリサイタルでこれより高いチケットは普通にあるわけだから。

 

 

CDと生演奏

今回の出演者はみんなソロ演奏は、新曲とか新しいアレンジというのではなく代表的なレパートリーを持ってきていた。そこでござさんの代表曲は………いっぱいありすぎるわけだけど、公的に発表されているアレンジという意味か?ソロアルバムからの選曲であった。

ここにきてしみじみ思う。

今時楽曲はサブスクで簡単に手に入るが、やっぱり奏者の名前を冠したCDというのはこういう場面で「代表曲」として出せるから、形あるものでリリースするのは大きな意味を持つのだなあと。

 

花という曲にも色々あるが、ござさんのアレンジにおいては滝廉太郎作曲の方を指す。あくまでアルバムのラインナップからでも季節感から選ぶところがござさんらしい。

でもあくまでアルバムは公式アレンジ。

ライブの演奏はそれとは似て非なるものだった。

独特の間。

試すようなタッチ。

さらにどんどんアドリブというかライブオリジナルアレンジというか?このライブならでは、この季節ならではのさわやかなイメージへと変貌を遂げていた。

その場で考える演奏。やっぱりござさんは、現場のピアノと逐一会話しながら演奏を進めるらしい。ピアノのレスポンスを確かめるように、一音一音ござさんとピアノが互いに呼吸しているかのような絶妙な間がある。

その慎重さを保ちつつ、川の流れと舞い散る桜を彷彿とさせるような流麗な音が響く。

 

 

DannyBoy

ござさん、この曲もソロアルバムに入ってる代表的アレンジなんでしょ。なんか曲名がすんなりコールされなかった気がするけど?指差し確認しても舞台袖からもツッコミなかったよね?

それは気のせいである。

 

この曲は余計なことを考えずにただその世界に浸って、自分の故郷の風景や、それぞれが胸に抱える昔の記憶を思い出して密かに、静かに感動する場面。

スタインウェイの響きが華を添えている。

 

 

この2曲、CDのアレンジをステレオタイプ・公式見解とするなら今回のライブの演奏は、ござさん自身による新しい解釈と言えるだろう。

こういうところがライブならではの醍醐味というか、生で聴く最大の楽しみだと思う。

毎回違う曲に出会っているみたいな新鮮な感動が味わえる。

 

 

 

新しいセッションの形

嘘がつけないござさん。ストリングセクションがどこで登場するのか箝口令が敷かれていたっぽいが、「秘密にされていた方々」………なんか僕は言いたくてしょうがなかったけど秘密にしろってさ、運営さんがね……ってござさんの顔に書いてる。

それはさておき、ストリングセクションはまさかのござさんパートのみの登場だった。(そういや今まで出てきてなかったな)今までのござさんライブでも無かった組み合わせ、家のシンセでストリングスの音色で一人合奏するところは散々見てきたので、実際に現実で合奏する場面を見れてもう思い残す事ありません(←まだ演奏残っとるけど)

 

小フーガト短調

この曲名みて何か思い出しませんか…?この間の生配信で、バッハメドレーの冒頭を飾ってた曲ですね。あれが地味にネタバレだったわけですね。←いや分からんしwww見事に機密事項隠蔽に成功されております。

バロックや古典派アレンジはござさんのアレンジにこれまた嫌って言うほど登場するので、きちんと学んだことないといいながらもピアノ教室でちゃんとやってたはずだ。

室内楽は弦楽とチェンバロ(それからフルートとかオーボエとかホルンなどの管楽器も)で構成されているから、バロック音楽をアレンジに入れるたびにござさんの中では弦楽器パートも同時に発動していたはず。

ストリングスパートが参加することを聴いて、その案に飛びついたに違いない。この曲は弦楽曲じゃなくて、本来パイプオルガンで演奏される宗教曲だけど、絶対ストリングスとも合う!ってなったんだと思われる。でもシンセでストリングスの音色を入れるのとは話が違うのだ。ほんとにピアノと、弦楽4部に編曲してきちゃったよマジですか……と思ってちょっと震えた。もちろんピアノパートも主題が残されているだけのレベルにアレンジ入りまくり、やっぱ何でもできちゃうって本当だったんですねござさん、とファンのくせして今更ながらその才能に勝手にビビッている。

 

カトリックの教会で神に捧げられる敬虔な祈り。

菊池さんの演奏されたキエフの大門(は東方正教会だけど)も含めて、神に祈る時間が我々には与えられたのかもしれない。

 

 

清新の風

ストリングスについてマジレスすると、倍音が半端ないのである。

自然に発生する音に含まれている、一つの音から聞こえる色々な音。自分はちなみにバスクラリネットの出す倍音が渋くて好き。(←誰も聞いてない)

それらが合わさってハモると絶妙に深い響きを醸し出す。

ストリングスの合奏はそれだけで贅沢な和音なわけである。

 

さらに運営的にストリングセクションを招聘するにはそれなりに予算が必要で、これをライブに組み込むのはやはり贅沢な話だ。

そんな色んな意味でそうそう見られない、これからも見れるかわからないレアセッションを聞けてやっぱり思い残すことありません。(まだ残りの曲あるけどね)

 

清新の風という曲は合奏に向いている、と初めて聞いたねぴらぼinventionの時から思っていたし(自分の中では吹奏楽だったけど)。合間で入るピチカートとか、最初からそういう曲だったよねって思うくらいだ。

 

しかし。ござさんはやっぱ連弾でウロウロ動いてこっそりやってるピアノの精なだけではなかった。

ありがとうござさん。

ファンやってて良かったなあ。

ずっと応援してたらこういうご褒美があるんだなあ。

この日記もやめないで書いてて良かった(←

(号泣……しばしお待ちを)

 

 

色んな才能が炸裂していた。

見るたびに違うござさんに会えるっていう幸せ。

これはござの日にはまた違う生き物に脱皮して華麗に変身してるんじゃないだろうか?

 

 

菊池さんとのコラボ(夫婦漫才ではない。内輪ノリはいけない)

ござさんは登場時JacobさんとJAZZセッションだった。ではござさんが呼ぶ次のコラボ相手は誰なのか?

いうまでも無いだろう、菊池さんである。ござさんと菊池さんのアレンジは2人で一組とも言うし、コラボ動画も多い。

開始はござさんのカウントダウンだ。そういうシビアなタイミングのセッションなのだろうか。またしてもぎりぎりのキメだらけなのだろうか。どっちがアレンジ譜作ったのだろう。キメがシビアすぎて途中で空中分解しそうだけどござさんの手元が映って一瞬タイミング合わせた、ように見えた。

ああハラハラする(←喜んでる)

 

※ここで思った。

 

本番に向けての練習も相当な量だっただろうし(そしてござの日ライブはこれからだ)、編曲の楽譜も多数用意したはずで、ただ4/10生配信で「だいぶ前から周到に用意してたので慌てなくて何とかなった」と言われてた通り、アレンジの編曲作業はかなり以前に終わっていたとしても、この練習をこなしつつリハで修正しながら、その合間に毎週生配信されてツイートもされてたのかと思うと、つくづく凄いなあと思う。というか準備が用意周到すぎる。

 

 

ござさんとJacobさんのクレオパトラの夢もガチJAZZセッションだったが、このユーモレスクもお互いアレンジの手法という手の内を知り尽くしているという意味で、手加減無しのガチJAZZセッションだった。菊池さんもJAZZアレンジに名乗りを上げてきたわけだ。道場破りか?(違う)とハラハラしてみていたら勝手に古典派?バロック?アレンジみたいになっていた。

お二人とも楽しそうなのは演奏からあふれるほど伝わってきたので、トークで内輪で盛り上がらずに曲のポイントなど解説すればよろしかったのです。ここはセッションライブ、色んな出演者のファンの方々がおいでですのでいつもの夫婦漫才は控えめにした方がヨカッタのではないかと……

 

 

アンコールという名のメインイベント

この後トークがさらに迷走を極めるわけですが、この4人でセッションするのが初めて、かつ司会者を立てていないのでお互いいじりようがなくボケようもなかったのは否めない。そこは不可抗力というもの。

 

そんな中、ござさんの司会を1人で回してる感、もうねぴらぼのカワウソくんとリスくんは必要ない。介護施設での経験の賜物?そこに唯一有意義なコメントをしてくれてライブを振り返らせてくれるJacobさん、ありがとう。

 

革命

このようにビミョーなトークから始まったアンコールだがピアノを触るとそんなぎこちない雰囲気はどこかへ飛んで行った。

ひとり堂々と革命を弾くたくおんさん。たぶん、リズムを変えるだけで、革命をそのまま弾くっていうミッションだったのかもしれない。その傍らでいたいけな無垢な少年に群がってちょっかいを出すかのごとく、もう一台のピアノで3人で連弾しながら高音のふりかけをかけたりベースで遊んだりやりたい放題。

かわいそうなたくおんさん。(←違う)

みなさん、どんなに遊びたくてもこのライブはクラシック縛りなのです。主導権はたくおんさんが手綱を握っているのです。あまり羽目をはずしてはいけません。

 

ただ。ねぴらぼシリーズでこういう4人セッションでは手が空いた人はマラカスとかタンバリンとか持ってましたが……あっクラシック縛りだからそんなラテン風な打楽器はタブーだったのか。次の曲ではやっぱりござさんが合間で彷徨うピアノの精と化していた。

 

ラプソディ・イン・ブルー

これも正統派クラシックの流れをくむJAZZセッション曲である。

正統派なので自分はあまり意見はありません。解説の必要も無く。

たくおんさんと菊池さんの端正なソロで始まる雄大なアレンジ。

 

ただ自分として特筆すべきは、ござさんのエンターテイナー風アドリブと、そこに鍵盤いっぱいに使ってふりかけを施す菊池さん、さらにシビアなタイミングでアドリブを仕掛けるJacobさんとタイトなリズムのバッキングで返すござさんの応酬が息をのむ展開ですごいこと、でしょうか。

菊池さんに関してはピアノの横をたたいてたことと、某アニソンがこっそり混ぜられていた点に集約されるでしょう……すいません菊池さんのアドリブもすばらしいです。

さらにJacobさんのガチアドリブ(表現を思いつかない)だけは必聴です。

ラプソディインブルーのアドリブと聞いて抑えてたリミッターが外れ気味のJacobさん。

あくまでストリングスは原曲通りの部分に華を添える存在であり、こういったアドリブをもとの路線に引き戻してくれる、JAZZというよりストリングスはクラシック要素。

 

繰り返しますけどこの前後のトークを聞いてはいけない。みんな、演奏を聴こう。

ピアノで語った方が雄弁だから。

 

 

 

こういうライブを有観客でやれた意義

NEO PIANO をイベント名に冠してるし、公式Twitterの中の人は最初から同じだと思うけど、もう観客の代わりにだだっ広い無人のアリーナ席で一人で「キャ~~~かっこいい~~最高~~~!!!」と飛び跳ねて拍手するガヤ要員の着ぐるみのリスさんはもう必要ないんだと思うと感慨深い。

 

ネットピアニストの演奏が正当に有料配信として認識されるようになったから?

というよりこの人達の演奏はもともとお金を払って聴くレベルだ。

Youtubeというツールでいつも無料で聴けていたから、演奏に対価を払うとなると身構える感じがするが、演奏を職業にしてる人達にはそもそも料金を払うのが本来だからなあ。

(無観客だったのはコロナウイルスのせいであり、ウイルスの動向自体は沈静化も何も全くしていないが世の中は観客を入れる方向に動き出した。)

 

ピアノだけでこういったエンタテイメントのライブを開催できるまでになるには今までのピアニストさんの活動無しにはあり得なかった。

その代表的な存在は自分は事務員Gさんだと思う。(ストピ演奏の草分けとしてはまた別問題である)

ひとえに感謝するのみだ。

 

 

みんないい表情ですね!

それぞれのポーズに、全力出し切った感が出てますね!

なんかカメラ向いてない人いますけど、気のせいじゃないでしょうか。

 

 

 

 

やっぱりな(小声)。

ベースラインをわざわざピアノで練習するくらいセッション好きなござさん、一人でシンセの録音機能で合奏してしまうござさん。

ストリングスとの合奏、楽しかったんですね。

またそういう機会、あるといいな。