ござさんが先日、ソロアルバムの楽譜を公式発売された。
長年の宿願だったと思う。
控えめに言って、大事件だ。
祝杯案件。
【お知らせ】僕のアルバム「EnVision」の譜面がPiascoreで販売開始になりました!譜面内容は全て本人監修、アドリブも含めて全て楽譜化されている力作です!但しご購入にあたっては注意事項がありますので、画像をご参照お願いします。ござ公式HPも後ほど少し更新予定です!https://t.co/CgDonQFxuR pic.twitter.com/UOw5FT3fbq
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年9月26日
楽譜販売サイトPiascoreからリリース。
このサイトで「ござ」と検索すると、下記の楽譜一覧がヒットする。
ござさんの公式サイトにも楽譜発売の情報が掲載されていた。
やっとござさんのHPのトップ画面が更新されたわけで、自分的には楽譜発売よりもそっちが大事件まである。
池袋の11月のコンサート情報は掲載されてないままだけど、そっちはソロ公演じゃないし大きく書くのを控えてるだけの可能性が高いので、自分も黙っとく。
とにかく公式HPのトップを書き換える重大発表だ。ほんとなんで事前告知しなかったのと思うが、コンサートみたいに日にちが決まってる系ではないのでじわじわ広まってくれたらいいなというところだろうか?
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心当たり
ござさんの最大の看板といえば、生配信のその場でリクエストに応える即興演奏だ。
異論はないですね。
いわばござさんの演奏は生配信での一期一会というか、(投稿動画を含めても)どれ一つとして同じものはないわけで。
だから去年、ソロアルバムという公式な形でござさんの演奏が世に出たことは、より広く(音楽関係者にも)認識してもらえるきっかけになったと思う。サブスクとしても曲が上がってくるから気軽に人に勧めやすくなるし。CDショップの視聴コーナーに行かなくても聴いてもらえて、気に入った人は買ってくれるかもしれない点がネットのみの活動と決定的に違うところだ。
ただ自分はアルバム関連で公式に楽譜が出るとかイメージしたことはなかった。上記の通りござさんの演奏は生配信を聞いてても、かくも流動的でつかみどころがなくアドリブも自由自在。和音もいちいち違う。よく固定アレンジにしてCD録音にこぎつけたなと思ってるくらいなのに、どうやって楽譜にするんだ?ってなって想像もつかなかった。
最近話題のAIが楽譜に起こしてくれるという手段もあるようですけどね。
でも、どうやってござさんの演奏の細かい装飾音とかアドリブまで拾うんですか?無理でしょ。と、自分はたかをくくっていた。
楽譜無しで演奏を仕上げようと思っても左手がテイクごとに違う音弾いてしまうから結局楽譜に書いた方が楽のかもしれない
— ござ 🎹 (@gprza) 2017年4月2日
だってこうなっちゃうんでしょ?
型にはめたように楽譜にするなんて無理でしょ。ってたかをくくっていた。
ござさんのアレンジ楽譜は無いことはない。ただ今までも数えるほどしか出ていない。
昔は介護職やりながらだったし、そもそも楽譜に起こすということは演奏者にとってはそれだけ難解かつ大変な作業ってことだろう(素人考え)。え?そもそもアレンジ楽譜をまず作り、それを弾くのが正しい順番だよねって?だから、まずコード進行とアドリブでアレンジ演奏を即興でやっちゃうござさんがそもそもイレギュラーな存在だからな………素人にはどうなってるのか分からない。
このとおり、ピアノ演奏できない素人観点から、演奏の事はわかってない人が書いてるので的外れな発言も多いというか、だから楽譜に関しては書かない方がいいんだろうけど思いついたので書いている。
そもそもいつから楽譜の編集してたのか。
この辺?
無限事務仕事編に突入しました。
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年7月5日
でもこの事務仕事、別の案件も絡んでるようで判別しにくいんですよね。
この採譜は今回のソロアルバムのどれかの曲で合ってると思うですが。
自分の演奏を採譜してもらったら、かっこいい模様みたいになって返ってきたのでテンション上がってる(この書き方で合ってる) pic.twitter.com/lFH4T7W3YI
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年8月12日
今日は無限楽譜作成人間になります。1.5曲終了して小休止。あと2、3曲
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年8月24日
この近いうちに発表というのも、今回のソロアルバムの楽譜のことだったんだと思う。だって別の案件はまだ発表されてませんので。
長い間準備していたアレがついに完成しそうでうれしい。近いうちに発表できるかもしれません
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年9月15日
↓↓↓↓ 別の案件絡みと思われる作業……??
一昨日は1500文字、昨日は5000文字。今日も5000文字書かねばあばばばばば
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年9月15日
今日(というか昨日から今まで)は図表(的なもの)を大小計29個作りました。ずひょーん(集中力が切れる音)
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年9月25日
ここ最近ずっと書いていたもの、ひと段落したかもしれない…。精も根も尽きたけど、書きたいことを書ききった感。ようやく…!!
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年10月2日
どうやらそれがひと段落……?1日5000字って集中して書くとまあまあな量なので、ピアノ練習し、配信し、楽譜アレンジしながら文章書いてると確かに無理ゲーな量だったのではと思う。
でも精根尽きながらもやりきったというござさん、そこには滅多に口にしない満足感というかひそかな自信も垣間見える気がして、そう遠くないであろう告知が嫌でも楽しみになってきたのだった。
公式な存在
ござさんのアレンジはいわば水物だ。生配信ごとに違うし、それとyoutube動画の同じ曲を比べても違うし、一つのアレンジでも繰り返し部分は微妙にニュアンスを変えてくる。
突き詰めて言えばこういう生活音に近いようなのも全部音階で聞こえてるってことだ。それはそれでしんどいかもしれないが………
東京メトロ副都心線新宿三丁目駅の3番線発車サイン音「不思議のワルツ」を弾いてみました pic.twitter.com/Dr5mJpwzPH
— ござ 🎹 (@gprza) 2016年9月26日
絶対音感って常に音がドレミで聴こえて大変じゃないかとかよく言われるけど、夜に外を歩いていて夕飯の香りが漂っていたとして、「ちゃんと嗅げばカレーか肉じゃがかが判別できる」みたいな感覚(少なくとも自分は)。聴く分にはただの「美味しそうなにおい」なので特に問題は無かったりします。
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年9月28日
ござさんのアレンジは、見つけたと思って見に行ったらもう遠くになっている逃げ水、実体はあるようで無い云わば蜃気楼のようなもの。手に掴もうとするとすり抜けていく。
そういう自由自在に変貌を遂げるのがござさんのピアノなのにそもそもCDとは。ってリリース当初思った。だから、その後ござの日ライブとかで手を加えられて演奏されることになる曲の数々だけど、CDとして出すだけにアレンジは相当作り込んでるなあ、という印象を受けた。曲の構成も、和音進行も、相当凝っている、と思った。
Secret baseに関して言えば、その前の年のねぴらぼで演奏された曲であり、この時に雛型としてはおおよそ出来上がっていたと思うが。
《この時のござさんがひたすら無心になって弾いているというか、その集中ぶりがもはや鍵盤と一体化してるというか、このアレンジをいきなりグランドピアノで聴いて衝撃だったというか、このステージは自分から見るといろいろ原点だなあと思う。有料ライブだったけどこのソロ曲は今もyoutubeで見れるようになっていることが有難い。》
……話が横道に逸れた。
なんか後出しじゃんけんって言われそうだけど。
CDとして公式にリリースするだけにアレンジもかっちり堅いのかと思ってたが、楽譜出版までトータルで考えてたから、アレかな、アレンジとか構成がいやにまとまりがあるというか起承転結がすごいはっきりしてるなと思ったらそういうことなんかな。(やっぱり後出しじゃんけんやな)
ござさんのyoutube動画とか生配信のアレンジとか聞いてたら縦横無尽どころか3次元にもう二つくらい座標軸が立っててどっか別世界に飛んでますもんね。ああいう掴もうとしたらすり抜けてたどころか別の生き物に化けてたくらいの変幻自在ぶりだと、楽譜アレンジどころじゃなくなりますもんね?
そういうんじゃなくて、ソロアルバムの演奏は、アレンジの難易度はもちろん素人には関係ないレベルですごいけどあくまで曲の構成としてはきっちりまとまってるなという印象は、楽譜出版を考えてたから、と思うと辻褄が合うんだよね(←結果論)。
さて。メンバーシップ制度が始まるまでは、ニコ動時代も含めて、生配信の動画は残らないことも多かったござさんの放送。
自分からしてみればその時代は介護士と兼業だったし、演奏に満足しないから残さないっていう意味もあったのかもしれない。
だからソロアルバムがリリースされて、あの時自分はついにここまで来たかあって感想を書いた。
この時貼ってた写真をもう一回出しましょうかね。え?重複するって?
だからもう一回貼りたいわけですよ。
はっきりいって、ここ最近のつぶやきを見ても、実際に上がってきた楽譜を見ても、介護士と兼業時代だったら絶対に実現不可能な仕事量とクオリティである。
ついにここまで来たかあというか、ござさんにとってはほんの通過点に過ぎないのだと思うし、今この写真見てみると来た道を振り返るというよりは、目の前はちょっとした木陰があるだけで進む道はまっすぐ示されてるっていう風に見える。
その類まれなるセンスと才能、
「実るほど頭が下がる稲穂かな」を地で行くような、どこまでも謙虚な人柄。
そして冷静に現在と未来を読んでいると思いきや、
AIの進歩・情勢を見ていると、演奏自体の価値はなくならないかもしれない(なくなる可能性も普通にある)けど、確実に人間と音楽の関係は変わっていくだろうしその影響はうけるだろうなという感想を抱く。
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年8月22日
街に出るとこういうまったく役に立たないアイデアを思いつくことありますよね pic.twitter.com/X41UZorO5S
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年8月22日
普通にボケてきたりするので油断ならない。(耳コピすごいなあ)
とにかく大仕事だったことは、やり終えたところでござさんがしみじみと感慨深く回顧してることを見るにつけても容易に想像がつくというものだ。
いつもラーメンとかいってボケてるござさんだが。
宣伝に至っては皆無のござさんだが。
(断っておくが、そういえばござの日と、ソロアルバムとソロコンサートの時だけは目いっぱいつぶやいていた。いつもはやらない# までつけて。その時限定だけど)
ござさんは要するに売るためのものは作れないし、販促活動もしないんだよね。
それを人はマイペースと呼ぶ。
自分は、ござさんが音楽専業になった今、販促活動をしないでいつするんだろって思ってやきもきした挙句に、気になりすぎてこのブログはしばらく休むことにしてた。書いたとしても所詮、ござさん何やってんの的なことしか書けなかったので。
でもござさんの携わってることはござさんにしかできないことで、ゆっくりだけどしっかり歩を進めてると考えると自分のつぶやきは要らない横槍だった。
ねぴらぼまで位の生配信で何弾いても「ハイだめでしたー」ってしか言わなかったのを考えると、演奏と楽譜、即興と出版という違いはあるにしても、あの当時は自分の業績を振り返って肯定してるござさんの姿って想像できませんでした。
楽譜、たくさんの方にお買い上げいただいているそうで、ありがとうございます!僕も完成品を見て、改めて感無量です! https://t.co/4ybtNC8WUc
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年10月1日
なんでこんな大変なんだっていうくらい労力と時間がかかっただけに満足感がすごい。改めて演奏を聴いてくれる皆さん、サポートして下さる皆さんに感謝。本当にありがとうございます。
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年9月26日
それにいつも多くを語らないござさんが、演奏を聴いてくれる皆さんとかサポートしてくださった方々とかにお礼を述べている。
これこそ初めて見た現象(?)。どうしたござさん。
それだけ、自分らファンも公式から出たCDも嬉しかったし、そのアレンジを本人が監修して全曲コンプリート出版(デジタル)って、ほんと夢じゃないだろうかと思わず頬をつねった。(その時は公式HPの更新がまだだったので自分の中でボケツッコミが繰り広げられてて複雑だったけど)
しつこいようだけどもう一回言っとこう。
本人監修の楽譜。
ござさん特有の不思議な和音、不思議な響きの秘密が今明かされる。大げさな番宣風?いや大げさでもなんでもない、本人でないと知りえないアレンジの全貌が明らかに!!!
……このくらい言ってもいいですよね公式から言わないんなら。
ござさんのアレンジは全編さりげなく、しかし頻繁に装飾音やらアルペジオの和音やら細かく鍵盤を上下するアドリブで埋め尽くされている。そういうどうやって記譜するんだというところまで完全網羅、コードもついて、ペダル記号も全部ついてて、しかも11曲。
さらに全曲集にはルパン三世(80‘版)の楽譜という特典つき。(誰かこの特典についてもっと宣伝しようよ)
もう色々ツッコミどこが満載というか、ルパンの特典の宣伝皆無だろとか1曲毎単品の価格と全曲集の価格が単純計算で合わないとぞか、ルパンも単品で以前から売ってるアレンジが3ページで500円なのに今回何ページあるんだそれを特典でつけちゃうってどういうことだとか、………
色んな意味で商機を逃してる感じがしますけど。
要するにござさんチャンネルの趣旨はそこじゃないということだろう。
自分はパソコン画面で、高速で動く和音の16分音符を見て、ああこりゃ自分は弾けないわってことを再確認して安心したのでした、よって安心して傍観者の気分でこれを書いている。
(アネモネ弾けるかなあ、やってみよっかな……)
というかやっぱりツッコミモードに走っているが、楽譜の内容に素人は言及できてないだけの話である。
ピアノの腕さえあれば、いやなくても和音くらいは押さえれるし、というかだれでもござさんのアレンジにピアノ1台あれば挑戦できるのだ。
ござさんは決して手が大きい方ではない。というのを自分で言われていた。
演奏もアレンジも、日々の練習と研究の賜物だ。
この動画を見ても、手が大きいから演奏に有利とかいう論理ではないことがわかる。
あくまであの超絶技巧も、唯一無二の音楽センスも、こうした練習の(おそらく小さいころからずっと)積み重ねによるものに他ならない。練習と、あとお手本になる演奏を膨大な量聞き込んできたからこその、現在なのだろう。ござさんの即興演奏を天才だなあと一言で片づけるのはこうした背景を蔑ろにしてるに等しい。
ござさんの演奏はそうした練習を裏付けとしたものでまさに本人にしかできないと思ってるけど、でもそのアイデアを楽譜のリリースという形でファンが共有できるようにしてくれたことに自分は感謝したいと思う。
曲をそのリズムでその和音通りには弾けなくても、がんばって練習しようと思わせてくれるというか。
ちょっと弾くだけでも雰囲気を味わえて世界観に浸れるというか。
ござさんはピアノでしか語らないから、
ファンはピアノでちょっとでもござさんに近づきたいと思う。
そういう願望が少し現実味を帯びてきた、かもしれない……