自分がござさんのピアノを聴く(聴かずにはいられない)のは、自分の知らない世界を案内してくれるからだ。
ーーー完ーーー
10/23生配信の感想終わり。
え?それだけじゃ何のことか分からない?でもこれで全部簡潔に言い表せていると思うんだけどなあ。
なんでござさんのピアノ聴いてるんだろう。
当初聴き始めたきっかけは偶然動画を見たからで、わざわざ探してたわけじゃなかったし、理由はいまいち自分でも分かってないのかもしれない。
なんでって??
説明に困るなあ……
でも冒頭の通りだと理由があって聴いてることになるしなあ……いやその通りなんだけど……?
まあそこは、謎のブラックホールが開いてるということにしときましょ。(←安直)
ござさんを知った当初はセオリー通り生配信でリクエストしてたんですけど、やがて自分の見識の狭さ、知識というか価値観がお粗末すぎることを徐々に悟り、なんか気が引けてリクエストするのを最近はやめてる(吹奏楽がテーマの時だけAIみたいに自動リクエスト機状態になってるのはご容赦ください……)。
ござさんは有名曲からマイナーな曲、あらゆる分野、民謡や童謡、果ては生活音まで凡そ音で表せることのできる音楽という存在に対して平等に接してるのに。
自分が今まで見てきた世界はなんてちっぽけだったんだろう。
自分のものを見る目はなんて貧弱だったんだろう。
そう痛烈に感じたので、自分は先達の諸先輩方の叡智がもたらすありがたいリクエストを感嘆の目で眺めてる。
さらに、それがござさんの手にかかると、思いもよらない稀に見る自然現象みたいに、まるで出会えることが奇跡ともいうアラスカのオーロラみたいに変貌を遂げる。
その時だけ邂逅できる美しいきらめき、万人を唸らせる圧倒的な迫力、スケールの計り知れない深淵な世界が広がっていくさま。
歴史には刻まれないかもしれない音楽の過渡期にあって、今しか目撃できない変容する瞬間に臨めることは、ファンの在り方としては幸運なのだろう。
リクエストなんておこがましいから、静かに聴かせてくれるだけで幸せ……
そうは言ってもござさんの発する原始的な鼓動みたいなものが自分の心拍とリンクして、無意識に反応するのは止められない。
何が言いたいか?らいおんハートがやばいんです(語彙力)。
その前の夜空ノムコウも、youtube動画からして大好きだというのに。この動画、コロナの間ストピが閉鎖されてたのもあるけど本当何回聴いたかわからない。
画面の右のほうでうなずきながらニコニコして聴いてる人がいる、まるで音に心躍らせてときめいてるみたい。自分もその人の表情と全く200%同感。動画聴く時は絶対その人の表情見ながら、勝手に「うんうんそうだよねー、イイよねこのアレンジ、素敵~~!!!」って心の中でつぶやいてる(単なる怖い人やな)。
ござさんは曲の表情を掌中に納めて自在に操り、全ての聴衆は何かに魅入られたかのように微動だにしない。カメラで写す人もなくうっとり耳を傾けているように見える。
このスタイルの動画、最近出されてないし(というかこれしか無い)、配信が長くなるためかこういうアレンジを放送でやってくれることもあまりなかった。
なので今回配信の冒頭で、夜空のムコウって来て自分はそれだけでドキドキするわけです。さらにこの動画ともJAZZアレンジというか構成ががらっと違う。一体どれだけ発想が湧いてくるというのか。しかもストピも配信も即興である。もうどうなってるのか分からん。
さらにらいおんハートに胸が騒いで心中穏やかではいられない。間奏を挟んでござさんには何か期するものがあったのかそこから一気にビートの渦に巻き込まれていった。心拍とリンク……?おかしいぞ通常の心拍の2倍の速さじゃないか、いやでも何か魂が引きずり込まれるような……
プツッ…………音信不通……………
って感じでね?要するに謎のブラックホールが開いてたわけですよ。そこからどうやって生還したかわかんないですけど。
もう言いたいこと言ったから感想終わりでいいですよね……え?イントロ除いてもまだ2曲しか語ってない?でもそこに全ては集約されてたので。
ブラックホールって意味では、この回はメドレーごとに違うブラックホールが開いてましたね……いわゆる絶対にBGMにできないやつですね。全編思いもよらない展開になるので目を離せませんし。
ここの花がテーマのメドレーは絶対自分は泣きが入るの確定なので家事のお供にもできません。夜中に静かに聴くしかありません。
選曲もすべて気持ちに刺さる。ござさんが曲にこめた思いが心に深く楔をうちこむ。素通りできずただ聴き入っている。片手間に絶対できない。
「バラードでしっとりいきましょっか~」とちょっと雰囲気変えるくらいのノリで、ござさんは普段軽く笑い飛ばしたりしてはいるが。
バラードにはそれはそれで、ござさんは一つ一つの和音に情念を封じ込めて切々と訴えてくる。ソロアルバムの題材となった滝廉太郎の曲もここでは端正に麗しく謳われている。ボカロもアニソンも、何か目に見えない感情の波に乗ってひたひたと押し寄せる。絶対ハンカチをちゃんと用意して正座してからメドレースタートするしかない。
そもそもござさんの音がひとつひとつ胸に迫ってくるのにそれでバラードやってたら、もう(以下省略)
ほかにもジブリとゲーム音楽っていう別々のブラックホールがあってね、どっちでも好きな方に巻き込まれてくださいってふうにぽっかりと渦巻いてる、そこだけ円く空いた空間……ジブリは説明不要でしょ、BGM流れるとそのシーンが鮮やかな色彩でキャラクターのセリフとともによみがえります自分の場合は。
この回、ござさんはなんかスイッチ入ってたんでしょうか?
でも絶対無意識ですよね、ござさん本人は「コード進行が……同じつながりで次はこの曲で……ここにこうアドリブを入れて……」としか考えてなさそうです。自分的にはもののけ姫の曲が出てきてそこで抜けられなくなりましたけど……
ゲーム音楽はいわずもがな。
自分みたいな経験の浅いのは発言を避けますけど、ござさんいわく「任天堂ものを避ける縛りでやってみた」とのこと。おかげでいつものゲームメドレーとは違った趣の曲がたくさん入ってると思う。(なんで即興でアレンジしながらそんな基準で曲を選べるのかは謎)自分でもレパートリーにあったっけ、って思うレアなのもある気がする。
ニコニコ動画時代のおなじみの曲、いわゆるボカロとかアニソンと一緒でこの分野もすごい勢いで世代交代してるというか、ウチの高2男子に言わせれば「ファイファンって何?ファイナルファンタジー?RPG?ふうん知らんけど」だそうで、新しい曲を覚えれば新しい世代は反応してくれると思う。しかし古いゲーム曲も埋もれさせたくないような名曲ばっかりだと思うので、連綿と配信で曲の面影を継いでもらうように願うしかない。自分は全然リクエストできなくて申し訳ない気持ち。
(小声:自分はござさんの配信で知った曲ばっかりだけど、ほんと映画音楽に劣らずあらゆるジャンルが揃ってる気がするなあゲーム界って、ピコピコ音とかで弾いてもらっても面白いしね←←←こっそり期待……)
でも真のブラックホールはいつも最後のノンストップメドレーだと思うんですよね。
ここに、その日拾いきれなかったとござさんが自覚してるぶんのジャンルも全部一緒くたにされて入れられてると思う。
それぞれの曲になんかござさんに降りてきてる。どの曲が特にすごかったか?そんなの選べるわけないでしょ、選別もできないです、全部聞いてくださいとしか……見る限りミックスナッツが全部ノールックでどっかに魂飛ばしてたとか……?でも思うに全部の曲がそれくらい執念がこもってたというかすごかった(語彙力)。
ござさんは自分の中に流れてる音楽を弾いてるだけなんだろう。コードとか理論は後で補っただけなんだと思う。だから指が足りない論が発生するんですね。
クラシック演奏家とはそこで袂を分けたのだ。
楽譜は決まってて、表現と解釈は伝統的なものに基づき、演奏技法は……
ござさんのイメージする世界はそんな枠とは違うところに羽ばたいてると思うから。
他の音色でFANTOM8なんだから配信でも色々できるなとは思うけど、あれはそういえば「作曲もできるタイプ」として買ったと購入時言われてた。そのため元から将来オリジナル曲や編曲を本格的にやることを視野に入れてたのなら、配信であの各種音色を選べる機能を使うのはあくまでオプションでありござさんにとっては本来の業務じゃないことになる。
……え?ショルキーもあるじゃんって?あれはイベント用でしょうねえ……いつか出してくれるといいですねえ…
だいたい今の演奏で自分は満足、楽しいからかメンバーシップ限定の過去アーカイブも聴こうっと!と、たまに昔の配信を聞いてみると、そこには自由自在にアレンジを楽しむござさんがいる。
しかし何かが決定的に物足りない。
当時とは介護職との兼業か、音楽の練習のみに打ち込めるかの環境の違いはあるだろう。でも今の演奏の方が段違いに真に迫ってて、自分は断然大好き(完全に個人的意見)。
昔の配信もニコニコ動画要素がてんこもりだったり、コード進行が自由だったり、みどころはあるのかもしれないけど音楽専門家じゃないから自分はその辺はわからない。
とにかく自分は今のござさんの姿を追うのが好き(なんのこっちゃ)。
なんでここまでバシバシ鍵盤命中率が高いのか?ミスタッチまじで少ないんやけど、リズムもありえないくらい怖いくらいキレキレでどうしたん?と思ってたら、新しいアレンジ曲を作って、動画を撮影されてたようだ。
練習中の2曲の録音の目途が立ったので撮影用スタジオを予約しました。近日撮影&録音。大分仕上がってきました。
— ござ 🎹 (@gprza) 2022年10月12日
いつものストピで即興演奏というよりは、ショパンシンドロームに続いてがっつりアレンジ編成を練って演奏・録音するという意味で、第2弾動画といえるのかな……
スタジオ動画には他にも単体の曲だったり、メドレー動画も撮られてるけど。
ござさんは動画の中でも語らないので、サムネに超絶って書いてるからには、渾身の超絶アレンジなのだろう。
超絶技巧以外にも。ござさんのもつ人間離れした能力、すなわち変拍子とか、クラシック以外のアレンジを盛り込んでくるところ(あれ・・・でもこれっていつもじゃん)、変わったコード進行(なのかどうかは知らない)?、ラテンアレンジで熱く盛り上がって終わるところ……
最近研究されてた分野なのもあるのか?ござさんの持てる能力炸裂といった感じ。
でも動画の展開を語らないでピアノで語るから、ござさんからのセリフはいつも通り無いのだけど。
そこの構成をキャッチーに面白くしたら動画自体の再生数はもっと伸びるかもしれない。しかしそこを端緒としてリスナーになってもらうには、ござさんのチャンネルはあまりにも奥が深すぎる気がして、やっぱ演奏そのものに感銘を受けてハマってもらわないとな、と思った。自分もコードとか語られたらそこは分からんし(←正直)。表面の面白さで売らないのはござさんの演奏スタイルには合ってるのだと思う。
学術的に例えれば理系、その中でも研究室にこもって検体を相手に日々地道に観察を続けてそうな根気の要る分野で、長い年月かけて何か追及してるタイプ?
絶対キャッチーな売り方は合わないような気がしてきた。
こんなことファンの自分が外野からつぶやくことじゃないんだが。でもござさんは、自分なりに確実に研究を積み重ねてる気がして、自分は安心して見守ろうって思ってる。