★★この部屋はござさん単推しの人が書いています。ござさん以外の人に関しては普段あまり調べ切れていません。そのため不備もあるかと思いますがご了承ください。
★★書いてる人は単なる吹奏楽好きかつござさん推しなだけで、ピアノのことは全く何にも分かってない人です。クラシックピアノ曲も何も知りません。そのことを前提に、音楽的要素は抜きで書いています。その点もご了承ください。
今日はバレンタインなのだけどそういう行事には自分はあまり興味がなかった。
しかしござさんファンとしてはこれ以上ないくらい仰天するニュースを耳にしたので取り急ぎ記事にしてみる。
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仰天ニュースとは
バレンタインは関係ない一般市民の自分には何の変哲もない火曜日が過ぎようとしていた。
その中に飛び込んできたのは、ねぴふぁびでもござさんと共演されていたクラシックピアニスト、たくおんTVの名でYoutubeチャンネルも持っている石井琢磨さんに楽曲アレンジ提供されていたていうニュースだ。
【映画音楽とピアソラ】15# TAKU-音 TV ピアノ Valentine LIVE【第3弾グッズ発売記念】 https://t.co/uYYajfc7mA なんとこのたびTAKU-音 TV a.k.a. 石井琢磨氏にニューシネマパラダイスのガチアレンジを提供させていただきました! 39:09 くらいからナイスな演奏されています!メリーバレンタイン! pic.twitter.com/oWVpptFg7W
— ござ 🎹 (@gprza) 2023年2月14日
たぶんこの楽譜はこのためのアレンジだ。
クソデカアレンジ制作作業 pic.twitter.com/IuZcuKfn6u
— ござ 🎹 (@gprza) 2023年2月6日
たくおんさんのチャンネルでの配信URL:
【映画音楽とピアソラ】15# TAKU-音 TV ピアノ Valentine LIVE【第3弾グッズ発売記念】 - YouTube
3次元の物差しでは単純に測れないたくおんさん
クラシック音楽、それがたくおんさんの領域であり看板だ。
自分はストリートピアノ動画が楽しいものが多かったのでよく聞いていたが、その演奏も確固たるクラシックの技法に裏打ちされた安定感があるし、何よりもクラシック音楽をベースにした深い造詣が演奏にあらわれている。
ウィーン留学で身につけられたのか?
ロマン派ふうの、音楽への上品なアプローチ。
しかし音楽性には何よりも人柄が現れる。それは演奏する人によってピアノの音は何一つ同じものがない事からもわかる。
たくおんさんの表現はどこまでも柔らかく優しく、そっと空間を包み込むようだ。特にオーストリアの宮殿で収録されたクラシック曲が自分のお気に入り。ヨーロッパの豪奢で雅やかな世界観、大理石造りの装飾で凹凸の多い建築そのものが反響板となり、その場所でしか成し得ない演奏効果を生む。
参考リンク:動画再生リスト "Classic MV" - YouTube
グノー=リスト『ファウストのワルツ 』/ Gounod=Liszt: Valse de l'opéra Faust S.407 - YouTube
リスト『ウィーンの夜会第6番』/ Schubert-Liszt: Soirées de Vienne No.6 - YouTube
ウィーンでのストリートピアノも、海外ならではのお客さんの反応が楽しい。
【海外ストリートピアノ】大観衆の前で『愛の夢』弾いてみた! - YouTube
海外で日本人がマリオとクラシックを融合した曲をストリートピアノで弾いたら盛り上がった!【スーパーマリオ/ Kurt Hugo Schneider】 - YouTube
今回ござさんからアレンジを提供された楽曲も、たくおんさんはストリートピアノで演奏されていていることから、元々はおなじみのレパートリーだったらしい。
【海外ストリートピアノ】ドイツ紳士のリクエストに日本人が応えてみた!【ニューシネマパラダイス】 - YouTube
演奏が奥ゆかしいのは宮殿での動画だからかと思っていたが、ねぴふぁびで聴いてみてもこうして生配信をYoutubeで聴いていても、その音の本質は根底でつながっているようだ。
たくおんさんのチャンネルが人気なのは(ねぴふぁびのトークでも自ら語られていたとおり)この配信でのご自身の言葉を借りれば「ばいきんマン」的な語り口、それと配信の演出からYoutubeとかTwitterでのきめ細やかな気配りに至るまで周到に意識されたホスピタリティが呼び水となっていると思う。
しかしそれらを入り口にやってきた人々の気持ちを捕らえて離さないのはやはり、誠実な人柄が隠し切れず滲み出ているピアノの演奏そのものだろう。短調の曲も、重く暗い和音も、すべては音楽の解釈に深みを与え、格調高い印象に仕上げる要素に過ぎない。
たくおんさんが拓くまだ見ぬ新境地
この配信ではクラシックの切り口から映画音楽を捉えてみようという試みが行われていた。というか、今年のテーマの一つとして掲げられているようだ。映画音楽にもオーケストラやピアノも使われ、また音楽的にもクラシック曲と波長が合う部分もあるのかもしれない。
とにかくクラシック風に映画音楽を手掛ける、というのは「より親しみやすくお客さんに音楽を紹介する、クラシック曲を介して」と常々語られている方針とも合致する。
そんなたくおんさんへござさんが書き下ろしたのが、この記事の冒頭に楽譜の断片のツイートを貼った、「ニューシネマパラダイス」の主題曲の編曲版だ。
なんでたくおんさんにござさんが?
って思いますよね。
たくおんさんになら、よりクラシックに専門的に造詣の深いアレンジャーはたくさんおられると思うんですよ。知識だけじゃなくて演奏を専門的に学んでこられたという意味でそういう方はたくさんおられるはずです。
そこでなんでござさんへ依頼されたのか、それは去年と今年のねぴふぁびで距離が縮まったから、という理由もあるにはあるだろう。
それはともかく。
ござさんは超絶技巧を擁するとともにあらゆる音楽分野の視点からものごとを見てるので、通り一遍の一般的なアレンジよりも多彩な印象を与えるような曲になるんじゃないか?という意味で依頼がきたのかなあと思う。
しかしきっかけは何だったにせよ、ふたを開けてみれば事態は二転三転してあらぬ方向へ飛んで行ったのだった。
曲の紹介と共に、演奏するに際して深くため息?深呼吸?をしてピアノに向かうたくおんさん。「エベレスト……大きな高い山に登る気分です」と決意?を口にする。どんなんなのそのアレンジは。
さらに「これを自分のものにすることで、なじみ深い『たくおん、といえばこれ!』という曲にしていければなあ、と思います。今年はこういった活動を通して映画音楽をクラシカルに取り上げていき……」と抱負も述べられる。
『たくおん、といえばこれ!』という曲。
たくおんさんの看板がクラシック曲ならござさんの看板はアレンジ(しかも即興)である。そのござさんファンとしてこのたくおんさんの抱負は嬉しかったのである。
何かのイベント、何かの節目として弾く。というよりは………
ずっと息の長いレパートリーとして育てていく。
一緒に歩んでいく。
共に歳を重ねるというか、人生の年輪が増えるに従って円熟した演奏になっていく。
そういうどっしりした深い色のマホガニーの家具のような、使い込むほどに味わいを増す、たくおんさんの中でのマスターピースみたいに大切にいつも携えている曲として、弾き込んでいってもらえたらなと思うのだ。
『バレンタインにこういう曲を発表できるということはすごく嬉しいことです。』
うんうん、ピアニストのファンたるもの、トークやおしゃれな部屋での配信も嬉しいが、やっぱり一番嬉しいのはピアノを通じて喜びを分かち合えることですよね。まさにファンやってて良かった瞬間を味わえる、ファン冥利に尽きます。
………それまで自称「ばいきんマン」とのたまう口調から、一瞬表情までが真顔になってピアノに向き合った。なんかつばを飲み込む音まで聞こえた。(気のせいだ)
たくおんさんのために書かれたアレンジ。
独特の暖かくやわらかな世界観を知り尽くしたかのような構成。
その技量を存分にあますところなく生かし切る華麗な編曲。
はじめて未知の世界に邂逅するかのようなタッチで、たくおんさんはしかし堂々と見事にイメージされた風景を描き切って見せた。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
リスクなしには自分にとっての大きな収穫は得られないというほどの意味だが、それはござさんにもたくおんさんにも言えたのではないか。
ござさんは相対的に考えてだがクラシックの専門家ではない。しかしござさんなりの語法で映画音楽からクラシック方面にアプローチされた曲。名目を置き去りにして、この曲はござさんによって一から再構築されたといっても過言ではないだろう。この曲を他者に、たくおんさんというファン層も違う他チャンネルに問いとして投げかけたというか、評価を託したというか。
ある意味、ござさんが音楽専業に方針を定めた時よりも、初めてのソロコンサートよりも、自分は見ていて緊張した。
ござさんの音楽が、ござさんの手を離れて独り立ちする瞬間を見た気がした。
でもその行く末は、いただく評価がどうなるのかは自分は直視できない気がする。
ではたくおんさんにとっては?
それは、自分はござさん単推しゆえに普段のたくおんさんの配信とか見れてないので憶測するしかないけど、……いや、不安はないな、演奏聴いてみて思った。
ただ初対面の人に対するぎこちなさ、新入生みたいな初々しさがあったのはそれは初演だったからで、そういう新しい曲が鍵盤上に生まれる瞬間を分かち合えるのはむしろファンの方にとっては嬉しいこと。それはござさんの曲にこういった形で出会えた自分にとっても同じだ。
曲のいたるところに散りばめられたきらめく分散和音、その陰で、肝心なところで登場する哲学的な問いかけるみたいな響きの低音部。
もっと弾きこまれていくとどうなるのだろう。
そういう好奇心をくすぐらずにいられない。
レパートリーに入れてくれるということは、これからもたびたびコンサートや配信で演奏される機会があるだろう。その折々で新たな顔を見せてくれるのではないかと思わせられる編曲。
たくおんさんには映画音楽のカバー曲というよりはむしろ、がっつり新曲というような存在かもしれない。そういう意味でリスクかもしれないと書いた。しかしこれからどういうふうに変化していくのだろう、という楽しみしかない演奏だった。
自分としてはまた折々に聴きたいというか、Youtube動画で出してほしいというよりは、刻々と変貌していく過程を知りたいという欲求はあるかもしれない。