初夏というにはまだ肌寒い5月の夜。 冷たい空気が都会の夜の底に沈む。 時折吹き抜ける爽やかな熱気が頬を撫でる。 午後の束の間太陽に照らされていた街の名残。 原色のネオンが路上を照らす中、ビルの谷間にわだかまった空気を縫うように歩く黒い影。 後日…
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