ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

どこでもドア

 (今回は目次はありません。)

それは去る3月25日(木)のこと。職場のルーティーン的に水、木曜は暇なほうで、何かしようっていう余力がある。水曜は、かてぃんさん達の演奏聴いて思い付きで何か書いた。さらに木曜午後は一番暇で、思い付きで半日有給で帰ってしまった。

さて何しよう?(← ブログ書けよ)

 

平日昼間にしか行けない所……

スターバックス

 

人混みが嫌いだからほぼ行ったことない。平日の今がチャンス!と思ったのに、

ドライブスルーなのに混んでる!なんでや!

しかしこの間にメニューの復習ができるぞっと……あんまりにもスタバに行かないのでメニューがわからない。のでネットで予習してきた、イケてる(←死語)注文の仕方を今こそやるんだ(←緊張)。

 

「えーっと……だ…ダークモカ……チップフラペチーノに……チョコソーストッピングと、ば…バナナ追加です」まあまあ挙動不審だな。

 

とりあえずこれ持って、ここに行ってみた。

この日にTwitterにも上げたけど。

 f:id:tushima_yumiko:20210328142255j:plain

 

えーこの場所はT町の断崖絶壁の辺りの海岸。見えてる線路はYS線。ローカルすぎて多分1~2名くらいしか伝わらない。瀬戸内海の穏やかな波に浮かぶ牡蠣の養殖イカダ。この静かな景色をながめてスタバのドリンク飲む、贅沢な時間。

Twitterにupした俳句は、与謝蕪村「春の海 終日(ひねもす)のたり のたりかな」

現代語訳すると

「空はうららかに晴れ渡って、春の海には波が緩やかにうねりを描いて1日中のたりのたりと寄せては返している」

チョコバナナのドリンクもおいしかった。充電できた気がして、有給の時間はこう使うといいんだなあと思って帰路についた。

 

 

その夜、いつものなじみのNHK-FM

小耳にはさんだところによると、夜19:30~のベストオブクラシックで、亀井聖矢さんをソリストショパンのピアノ協奏曲1番が流れるらしい。

ベストオブクラシックは自分が中学校の音楽の先生に教えてもらって以来の好きなチャンネルである。吹部の顧問でもあった先生にNHK-FMは1日中クラシック流してるよ」って聞いて、CDもレコードも買えなかった一般民の自分はそれでクラシックを覚えたといっても過言ではない。

ここ最近はござさん動画(とブログとピアノ練習)にかまけすぎて、このチャンネルからは距離を置いていた。めっちゃ久しぶりで逆に新鮮。なんかホームに帰ってきたみたいで懐かしいまである。

で、今日のソリストが亀井聖矢さん。へっ?昨日かてぃんさんとスタインウェイで遊んでた19才の子?これの演奏が2020年1月、つまり1年前。
※前のブログにも貼ったけどこの演奏直前のインタビュー。この中でもショパン好きとか言ってる。
若手登竜門、2つの国内コンクールで優勝した18歳のピアニスト・亀井聖矢が次に目指すもの | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス

 

ショパンも、実は協奏曲も最後まで聞いたことないんだよなーイントロが暗くてテンション上がらなくってそこでやめちゃうんだよねー……どんなんだろ?昨日のかてぃんさんとのコラボを聞く限り、亀井さんはかてぃんさんに匹敵するような(←自分の基準はそこ)演奏だなあとは思った。なんとなく。

 しかしござさんを知ってしまったので、吹奏楽その他管弦楽は別としてクラシックとしてのピアノとは訣別したつもりだったのだ「あの人たちは楽譜通り弾いてるだけなんでしょ?」……楽譜通りにも弾けないあんたが何を言う。とにかく。クラシックのピアノを聞くとどうにも「上手い演奏」の域を出なくて、通り一遍にみんな同じに聞こえる。なんか違うぞ?と思ったのはリヒテルさんかな。

そこで亀井さんのピアノを聞いてみると?おっ?ショパンコンクールブーニンぽいやん?(← 短絡的思考。ピアノの詳しいことは書けない)

リンク:Stanislav Bunin plays Chopin Piano Concerto no. 1, op. 11 - video 1985 - YouTube

 

そういうネタは置いといて、何て言うの?ショパンを完全に掌中に収めているていうか、自由に操ってるていうか。 軽やかに響く音、2楽章の明るい響き、クラシックは通り一遍と言えばそれまでだが、何かやってくれそうという可能性を感じる…19歳でこれですよ、この先注目やん?( ←だから何様) 最後に。3楽章のラスト、かてぃんさんのねぴらぼinventionのソロと一緒やん!ここからやったんかい!えっマジで知らなかったwwwww

 

大きなコンサートホールで、オケをバックに、その年のコンクール優勝者という肩書を掲げて協奏曲のソリストをつとめる。

コンクールで優勝したのは弱冠17歳の時。

コンサート用のグランドピアノをいっぱいに響かせて、詩人と呼ばれるにふさわしいショパンの調べが情感豊かに奏でられている。

 

 

………聞いてていきなり、ラジオなのに、映像は無いのに、フラッシュバックみたいなのが来た。

 

 

えーと、思い出そう……ゴソコソ。どこにやったっけ、だいぶ前の方だな……あ、あったこれこれ。

この記事に、第1印象ですでに違和感的な事を書いてる。


 ゴソゴソ……あ、これもだな。「クラシックのピアニストは…」と煮え切らずにモゾモゾ言ってるござさんに向けてなんか書いてます。


 この中でさらに、自分はクラシックについてはっきりきっぱり書いている。 


ござさん、いい加減クラシック云々言うのやめてもらっていいですか?

 

自分の推しは、ござさん。

 

何が何でも推す。

誰がなんと言おうが推す。

絶対に推す。(12/19の「ショートコントとこれからの展望」から)

 

 うーんこれは直接言いに行かなきゃ!

あ、いたいた。姪っ子が「虹」を弾いてる横でソファに座り楽しそうに聞いてるドラえもんが!

「ちょっとごめんなさい」と、どこでもドアを失敬。すぐ返しますから!ほんの少し行ってくるだけなんで! 

 

そこは都内某所、ござさんのいつも練習にきている(と思われる)ピアノスタジオ。 

いつものスタジオでいつも通り練習してるござさんの横に、突然どこでもドアは現れたのだった。

キィーーガチャッバタン。

ちょっとござさん!

こっちきてください!

「へっ?あ、あのここ鍵かかってるんだけど…?ていうかスタジオのレンタル時間決まってて……うわあぁぁぁぁーーちょっと待って!」

一方的に引きずられていくござさん(かわいそうでしょ)。

ぶつぶつ言うござさんの文句は聞こえなかったことにして、問答無用で表へ出ろ形式。

その辺のスタバで、覚えたばっかりのオーダーでドリンクをゲット。噛みまくってござさんに白い目で見られるが気にしない。

その辺の、多摩川の河川敷がいいだろう。夜の川を眺めて話すのも悪くない。

 

 

ーーー以下、自分のセリフーーー

そこ座ってください!!!(なぜか命令調)

  この間も言ってましたよね、3/12の生配信で。「クラシックの人に怒られる」とか「ふわっとしたピアノ弾き」とかなんとか…

 二度と言わないでもらえますか!!!

 

クラシック音楽の世界で専門にやってる人は、お題もいっしょです。

弾き方も、解釈とか言ってますけど、結局はクラシックという範疇からはなぜかみんな出ないんですよ。あくまで自分の世界から出てこない。その解釈を知ったうえで、聞きにきたら?というスタンス。

だから、「クラシックの理想の演奏」からの減点法しかない。

 

音楽って人からいいかどうか決められるものなの?

色んな感じ方があるんじゃないの?

聞いた人ごとに違う意見があってもいいんじゃない?

 

今日聞いたラジオの演奏が素晴らしかった。

もう、非の打ち所がありません。

 

それだけに、音響的には?楽器が違うけど。

むしろござさんのライブの方がいいんじゃないですか。

 

演奏は?

ござさんにしか出せない音があるんで。

そのままのござさんでいてください。

そのままのござさんがいいんです。

 

「…………そのまま楽しそうにピアノ弾いててくれればいいんです」

ぱたっと、何かがスタバのカップに落ちる。

 

静かに流れる夜の多摩川を眺めながら。

 

「ドリンク冷めちゃいましたね。」 

「練習の腰折ってすいません。がんばってください。」

 

「この間のライブ、ほんとにピアノ好きなんだなって思った」

「ござさんがもっとたくさんの人の前で活躍するのが楽しみです」

「ござさんのピアノ、一度でも聞いたらきっとみんな気に入ってくれるはずです」

 

そこでおもむろにどこでもドアで去っていく自分。

びっくりして動けないでいるござさんを置いて。

 

そのままござさんはいつまでも、冷めたコーヒーを握ったまま座って川をじっと見ていた。