本番前のロビーに森閑とした空気がとばりをおろす。
どこか遠くから響き渡る、まるで百合の花束のような気高い音色。
その華やかな芳香を思わせる音に誘われて分厚い防音扉を開くとーーー
そこには本物の客席を前に、広いステージに置かれた大きなコンサートグランドピアノと、まるでお互い会話するみたいにピアノを弾き込むござさんの姿。
さながら旧知の相棒と最後の入念な打ち合わせをするかのように。
リハなう! #ござEnVisionライブ #ござEnVision pic.twitter.com/T3Z2XKf6kP
— ござ 🎹@11/24ソロアルバム1/15ライブ (@gprza) 2022年1月15日
この光景は夢とか幻ではなく、実際のコンサートホールです。
眺めていると本当にコンサート開演前、指定席に向かおうとホールに入ると練習してるござさんを発見した、というような錯覚に陥ります。
今回自分は諸事情により現地へ行けませんでした。そこで色々放棄してメンタルちっくな思考回路になっていたところでしたが、今日は落ち込んでもいられないということで朝からライブの成功祈願に出かけてみた。何かしていれば思い詰めることもないから。
いつもより早い出発時間、いつもと違う一張羅の服と荷物、いつもと違う運転ルート。
本来の今日の朝の光景だった設定で出かけてみた。気分だけでも、シチュエーションだけでも同じにしたら気分が上がるかと思って。
行き先だけが違う。
そこはご神木がある神社。
ご神木を避けて国道が走ってる。
この何にも動じなさそうなご神木を見て、気持ちの整理をつけてみた。
いつまでもしつこくテンション下がってるわけにはいかない。今回行けなかったからって何なの?配信でばっちりパソコンの高音質で聴けるじゃん?何よりござさんは「楽しみ!」って言ってて、実際にコンサートにはお客さんも入る。最高じゃん?
というわけで、ござさんへ書いてた手紙もクシャクシャポイするのはやめ、今の気持ちをどこかに書いておきたいのでここで記事にすることにした。
応援したかった気持ち。
以下、手紙の文章そのまま。
拝啓
寒気厳しき折から、お障りなくお過ごしでしょうか。ござさんにおかれましては益々ピアノの練習にご研鑽を積まれておられる事と存じます。
そしてこの度はソロアルバムのリリース、そしてソロコンサート開催されます事、誠にお慶び申し上げます。
ござさんにとってはこのコンサートは今までの音楽活動の集大成と捉えられているかもしれませんね。朝日ホールの空間が、ござさんの繊細にして緻密な音作りをさらに劇的に演出してくれることでしょう。
思う存分、ピアノの音を楽しんできてください。
そしてその最高のパフォーマンスがあれば、観客の皆さんは心の中でBRAVO!と叫んでくれると思います。
今までネットで演奏を聴いてきたファンにとってはようやく正面から堂々と応援できる機会を得たという感覚です。これで漸く応援のスタートラインに立てたと思っています。
ござさんのピアノの音は、自分の人生に彩りを与えてくれた唯一の存在であり、自分は生涯、息長くずっとござさんを応援していくつもりです。
ピアノに、音楽にいつも真摯に向き合われているところ。
また配信やストリートピアノで深々と頭を下げられて挨拶されている姿。
そして、何よりも一度聴いたら忘れられない素敵なピアノの音!
何も飾らなくても、その演奏がござさんの魅力の全てを物語っています。
そういった点を全部合わせて、大好きです。
これから益々厳寒の候となって参りますが、くれぐれもお身体を労っていただき、また近々配信でお元気な姿を拝見できます事を楽しみにしております。
乱筆失礼致しました。
敬具