ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

偶然と必然 エア座談会その2

 

唐突ですが現況報告。

うちのパソコンが突如ネットに繋がらなくなった。スマホがあるとはいえ、自分はネット上でこの記事を更新しているので、それができないとなるとパソコンは用がなくなりホコリをかぶりっぱなしである。(一応スマホから更新中)

 

 

変なキャッチフレーズの臨時放送

パソコンのある自分の部屋はいつも通り真っ暗だ。

なのに。

ウィーーーーン………

なぜかパソコン本体のHDDが回り出し、起動する音が聞こえる。待機電力対策で電源プラグは抜いているはず。しかしデスク上の真っ暗な大きなディスプレイに、突如として何か動画が映し出された。

「GZさんの謎に迫る〜〜最近の収録現場からお送りします」

白々しくヘンなテロップが流れる。

パッと画面に映ったのはどこかで見たピアノスタジオ。

スタイリッシュなガラス張り、コンクリート打ちっぱなしの背景に、居並ぶ見知った3人の顔。

遠景には電車が通り過ぎるのが見える。完全防音スタジオらしく、外の音は全く聞こえない。

 

 

始まった番組は、J・Gの部屋。あの継続500回?1000回?を超える長寿番組だ。あーあのGチャンネルかー。ふうん、暇だし見よっかな?

 

※資料:J・Gの部屋 初回放送分は去年のPIANIC後、一年前の話

 

 

GZさんとネット動画

J・Gさん:みなさんこんばんはー今日のゲストは、ネットピアノ界を中心に活動するGZさんと Iさんにお越しいただきました〜〜〜。

(どこからともなく聞こえる拍手)

J・Gさん:さて今日のお題はYoutube動画です。後ろにピアノが見えますが、今日はどんな収録だったんですか、GZさん?

GZさん:ハイ、まあ楽しかったですよね!

Iさん:(違うよGZくん!どんな曲撮ったのかってことだよ!)

GZさん:(えぇ??)あーっと、今日はそうですねえ、ござの日にやった曲を中心に撮りました。グランドピアノのスタジオで撮るのに最近ハマってます。こうやって撮るとござの日の再現みたいになりますし…

 

J・Gさん:でもGZくんといえばストピ、都庁ピアノとかストリートってイメージだよね。

Iさん:都庁動画をきっかけに視聴者数増えたみたいなところありますもんね。

J・Gさん:あのサングラスにキャップにアヤシイ格好が、聴いててびっくりするすごい演奏とのギャップだったよねえ。でもコロナのせいでしばらくストピはみんな行けてなかったけど…

Iさん:でもまた再開しましたしね。GZくんのストピってほんと瞬く間にギャラリーがワラワラ寄ってきますよね。

J・Gさん:その時、その場でだから生まれたアレンジとかあるよね多分。選曲もその時によって違うもん。どの動画聴いても同じ演奏って無いんだなあっ!てなる。

 

GZさん:ううん??でも、ストピ投稿する前から、僕の投稿動画は色々あるんですけどね…

Iさん:そうだよね、GZくんの動画はそもそも家で撮ってる弾いてみた動画がいっぱいあるよね、ほら、僕らのコラボ動画とかさあ!

 

youtu.be

 

GZさん:懐かしい…えらい古い話を出してきましたね(汗)弾いてみたもそうですけど、アレンジ講座っぽく作ってる動画も多いんですよね。またああいう講座動画出してみたいなあ。編集大変だけど、ああいうの考えるの楽しいですよ。

 

 

J・Gさん:なんか話が遡りましたね。えー今回はスタジオ収録の動画だったそうですけど、GZさんはスタジオで撮るのに最近ハマってるとか?

GZさん:そうそう。やっぱストピはその場で演奏考えるのが楽しいんですけど、ピアノ自体は屋外みたいな環境にあるからベストコンディションとはいえないわけですよ。

Iさん:都庁ピアノはグランドピアノだけど、あれは安全の都合上フタが開けられなかったしなあ。

 

 

 

GZさん:それで、ちゃんと調律されたピアノで、集音マイクもばっちりセットして、カメラも色々いいやつを何台か置いて撮影したら?ってずっと思ってたんですよね。この前最初にホールでショパンのアレンジ曲を撮ってみて、音も綺麗に撮れるし、やっぱ楽しーって思って。

J・Gさん:そのホールの後、教室みたいなスタジオで動画撮ってなかった?

 

 

 

Iさん:それは教室だから卒業メドレーシリーズですね…春メドレーもあったなあ。ストピで弾いてたやつを同じお題でグラピで弾いてみた動画、とも言えますよね。

J・Gさん:うんうん、これだよね。でも、これはこれで充分すごい動画なんだよなあ(ブツブツ)

 

 

 

GZさん:ストピはあくまで即興でどれだけできるかだったので。思いがけず通りすがりの色々な人に聞いてもらえるっていうのも楽しいし。でも、スタジオでやると音質・画質がいいのはもちろん、選曲とかアレンジをじっくり練ってから弾ける、撮り直しもできるというのはあります。

 

Iさん:今回撮ったおよげ!たいやきくん以降は、メドレーじゃなくて1曲ずづだよね。

GZさん:それはござの日の演奏でソロアルバムに入ってない曲を撮ろう、というか…

J・Gさん:でもさあ?最近の流行りの曲とか季節の曲の動画が多かったけど、およげ!たいやきくん見て昔のアレンジだな〜〜!って思ったのは僕だけかな…葛飾ラプソディと並んで古いアレンジだと思うんだけど。

Iさん:そーですよね〜〜!懐かし〜〜〜!みたいな…あの自由にやりたい放題だった生配信を思い出しますよ…

J・Gさん:古い動画っていえば演歌風な別れの歌も好きなんだよな〜アウトサイダーjazz版とか、ラテン風テトリスも面白いし。

 

 

Iさん:僕は呼び込みくんと、ゲーム音楽ふう学校のチャイムも捨てがたいんですが?スイカの名産地もありましたね〜

 

youtu.be

 

以降、トークに収集がつかなくなり割愛…

 

 

GZさん:ところでござの日の曲で、まだ動画投稿してない曲あったような?あれも弾かなきゃ…フガフガモゴモゴ……

Iさん:わああああ!(慌てて取り押さえる)

J・Gさん:(ちょっと、ちゃんと台本あったでしょ?それ見て!!)はい、皆さん楽しい時間をお過ごしいただけたでしょうか〜〜〜本日のお話はこの辺でお別れです〜また次回〜

 

 

 

強制的にエンディングテーマとしてYoutube動画のGet Wildが流れる……

 

 

プッッッッ

画面に「終」の文字ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

応援の意味(スイッチを切った部屋)

 

このツイートが鳴らすホイッスルに呼ばれて、自分は現実に帰ってきた。

モノクロからカラーの世界に。

ピアノの音も聞こえるようになった。

ござさんが動画編集とか作業できるようになった!

というお知らせ。

そのスイッチと同時に自分の時間ももう一度動き出す。

 

 

そもそも自分はござの日Encoreライブに向けて、着々と別部屋のブログを仕上げていた。そっちの資料を山積みにして遺憾無くオタクっぷりを発揮していたのだった。だってござの日Encoreライブは、チケット持ってる人=去年行けなかった人(という自分の中での認識)へのござさんからのプレゼントで、そういう小さなコミュニティの中でのプライベートライブって思ってたから。

なんかノリであの辺でピアノ弾いてみた動画投稿した気がするが、気のせいだ。あのライブには自分は部外者だし、ござさんが忘れ物をお届けに行った、みたいなものだし。

 

それは置いといて。

その後BEMANIライブも迫ってきて配信ないのかなーと思っていた矢先のござさんからのお知らせ。

 

これ以後、なんだか自分から感情が無くなった。応援したいのは山々だったけど、ござさんが活動を休止すると自分のテンションも0になるみたいだ。

Twitter見てもあんまりいいねが押せない。

周りを見ても平面的にしか見えない。

ブログ書くエンジンも止まった。(自宅のネット回線もなぜか止まったので)

ネットのピアノ動画も聞く気にならない。

 

自分的にピアノ動画聴けない・ブログ書けないのは、息を吸うのと吐くのを止められたようなものでさらにテンションはダダ下がりだった。

 

BEMANIシンフォニー配信ありのお知らせがあったのでそれは迷った上に購入しましたが。

直前の出演依頼を承諾いただき、演奏してくださった事務員Gさん、瀬戸一王さんには何とお礼を申し上げてよいのやら、感謝の言葉もありません。

ただ自分には踏み絵でした。(去年のござの日ライブ配信を聞いて、いつかリベンジ待ってると思ったみたいに。)

何が心配って、このライブに今回ござさんが出られなかった事ではない。(見てて思ったけど、素人の自分が予想してたより音ゲー界にござさんは認識されてるんだな、前から存在は知られてたんだなと思ったので。何らかの形でござさんはきっとリベンジしてくるだろうなというか。自分はそこに妙に根拠のない確信を持った。)

 

自分が心配してたのは後遺症だ。ござさんがワクチン打ったのかどうか、そもそもワクチンいらない説、そもそも感染症なんて存在しない説とか色々あるが、自分は職場が病院で日々感染症対策と向き合ってる。それありきで書くと、後遺症には呼吸不全、脳炎、味覚嗅覚障害、倦怠感、その他……若い人がこれからの人生背負っていくには重い症状が並んでいる。

どうやら実際の後遺症は咳らしい。

それと動画投稿を見て、やっと自分は安心した。

 

パチっ

スイッチはONになりました。

 

周りを見渡すと元通りの世界。自分がスイッチ切ってただけなんだけど。

 

 

生存確認動画

投稿されてきたのはGet Wild

前回のおよげ!たいやきくんもそうだったけど、ござの日ライブの曲がグランドピアノの音でまた聴けるように、弾いてくれているんだろうか(という妄想)。だって2曲同時にスタジオで撮ったらしいですから。

 

しかし久しぶりである。ピアノ弾いてるござさんの動画を見るのはかれこれ10日振りくらい?自分はスイッチが壊れたCDプレーヤーみたいに延々と聴いていた。

 

最初の謎の登場はこの際関係ない。何で後ろ向きなのか、相変わらず顔写ってないねとか、それはどうでもいい。そこは問題じゃない。

 

このアレンジはござの日ライブのMCによると「原曲に寄せたアレンジ」だそうだ。ライブで聞いてて自分は「ん??」と思った。

数あるござさんのアレンジ曲でも原曲をfutureしてるのはそう多くない。クラシックに至っては「3小節で飽きちゃう」そうだし、jazz風、ラテン風、ロック風、また電子ピアノの様々な音源でのアレンジ。

この曲は少年ジャンプ全盛期のアニメシティハンターのED曲、自分と同世代なら覚えてるの通り越して魂が反応するんじゃないだろうか。(※自分はその時代チャンネル権が兄だったから見てたのはドラゴンボールだった……)

そういうタイアップもあるけど曲自体が名曲だ。ござさんはこのTM NETWORKの原曲のイメージをそのまま再現している。そこにござさんからの無言の、しかし最大限の賛辞が込められてるように見える。

ベースの一音、シンセ打ち込み音の一つに至るまで取りこぼしはない。そういう楽譜上のテクニックではなく、曲のイメージ全てを耳コピしてしまったという方が正しいかもしれない。

 

この曲はアニメではラストシーンのセリフに被せて静かに始まるイントロが印象的だ。誰にも知られずに一仕事終える主人公、密かにお礼を言う依頼人。そういう色々な思いを背景に流れてくる曲。(この曲の是非はおいといて、自分の印象:アニメ自体は都会の仕事人て感じで怖かったし、綺麗なお姉さんに目がない主人公も苦手だったし、それよりはなぜかキン肉マンのほうが覚えてるんだよね…)

都会の摩天楼をバックにした斬新なシンセの音、それは30年以上経った今でも新鮮に聞こえる。

 

個人的に?

サビ前の10秒がハイライトです。韻を踏んで繰り返すボーカルを右手で弾きつつ、スローになるとこで左手?でなんか再現してるのは原曲のギター?その後4オクターブ上がっていく右手とリンクしてズームで迫るカメラワーク。そこからのサビが、マジで指10本以上あるんじゃないのと思う豪華な和音で訴えかけてくる。

しかもアニメのショート版ではなくアドリブからの2番?、印象的なCメロ(イントロの再現?)とさらにキレキレのサビが繰り返される。曲中何度も現れるサビだけどござさんのアレンジはいちいち和音だったり何かが違う。

聴いてて、もう一回ってなるのはそういう隠された捻りがあるから?

よくわかってない人の感想。

 

とにかく、昔聴いたことあるかもしれないこの曲を好きになったのもござさんの配信からだし、ござの日で生で聴けて迫力に圧倒されたし、まさかのYoutube動画で永遠に楽しめるようになるとは夢にも思ってなかった。マジで永遠にリピ中である。

 

何がござの日の再現って、1番目のサビで後ろからアオリで映されてる、眩しいライトに浮かぶござさん。そのまま、ござの日の客席から自分が見てたござさんの後ろ姿だったので。

 

 

とにかくござさんは家でできることからでも、再び動き出している。

自分はぼんやりしていたので、慌てて追いかけたい。

 

BEMANIの曲?ござさんが音楽活動続けてれば、いつかチャンスはあると思う。今回の動画のサムネ見て、演奏聴いてるとそういう風に前向きに思うことができた。

 

 

 

 

 

 

Encore

自然現象

ござさんはござの日in大阪から後も、ござの日EncoreとBEMANIライブを控えて練習に余念がなかったようだ。つまりござさんの命とも言える即興演奏は封印されてセッションの練習に没頭されていたはずである。

つまり息できなくて窒息しそうだったと推察する。

配信とは(5/15生配信の記事から)もちろんファンが楽しみにしている毎週のイベントであるのでサービスとも言えるが、ござさんにとっては即興演奏の実験場というか、次々無限にわいてくるアイデアを思う存分即興という形で実際に演奏できる自由な場というか??

さすがにスケジュール的に配信も厳しいだろうし、ござさんにとってそれは厳しいな…と思ってたのだが。それでツイキャスないかなーとか頭の片隅で思ってたんだけど。

 

などと妄想してたらまさかの方法で生配信がきた。なんとスペース。録画なし。

あくまで偶然で来た自由時間でやってる配信のようだったので、ついにどっかでやらないと済まなかったんだねとは思った。

その内容といえば、自分はピアノの練習の追い込みと重なって観れなかった。自分こそ日曜日のまとまった時間で(録画を)がっつりやらないと平日なんて無理なので。

でもまあいっか、と思った。

ござさんが追い込んでるのはいまのところ翌日のござの日Encoreに向けてである。

自分はそのライブには部外者だから、それの前の配信も自分的には部外者だ。

そう思ったら配信聞き逃してもさして致命的にショックではなかった。そういうと嘘になるけど自分は自分のピアノを弾いてたし、関係ないんだと自分に言い聞かせてはいた。

 

なんでこんなにぼやいてるのか今回?

それは今回のライブが、(自分がござさんを知ってからは)初めての配信なしライブだったからにほかならない。

 

そこで自分は去年のござの日リハの動画を思い出して、このピアノの音なんだなって一人で浸ってた。

 

 

 

って言ってもコロナ前のござさんのリアルライブは30人規模だったらしいが3回あったのはどれも配信なかったはずで、というかコロナ前はどんなイベントもコンサートも配信なかったし、あってもTV放送とかラジオで録音放送とか。

ござさんのこれからの仕事の多様化を考えると、有料放送という枠からは外れて色々な形態での演奏がありうるしそのどれもに配信にしろ現地鑑賞にしろ、自分が体験できることばかりとは限らなくなってくる。はずだ。

 

そんな中配信ないからってふて腐れてたらこの先どうなっちゃうんだ?

ファンとしてはそんな事は気にしないに限る。こういう時のために歴史オタ部屋とか、たくさんの本とか、ピアノの練習とか、自分には集中できる他のチャンネルをたくさんキープしてるから別に気にならない。はずだ・・・・

(とはいえやっぱ気になるのであった。)

 

 

今回のござの日Encoreに限って言えば。

ござの日は2020年の5月30日に中止になっている。

あの時中止が決定して、ツイキャスで腹いせにライブされていたのを聴いて自分も腹いせにというか投げやりになっていた。

 

 

それから(ねぴらぼを経て)去年2021年のござの日も有観客チケットも販売されていながら、お客さんは入れないまま無観客ライブになっている。

(過去の傷に塩を塗ってすいません)

 

 

 

自分の中では今回のござの日Encoreは、この去年の同じ会場でチケットを買っていたお客さんに向けてのEncoreであって、ござさんにとってはお客さんにドリンク飲んで寛いでいただきながら(コロナのせいでお料理もは無理だとしても)、身近なお互いに顔の見えるというかコミュニケーション取れる距離で、自分の演奏を聴いてもらいたかった、んだと思う。

だから、あくまで対象は去年チケットを買っていた人である(自分の中では。)それに追加で売れる枠のチケットを販売したとして、今回は満を持して有観客でのコンサート。

 

ライティングもコンサートホールとは違って独創的。ライブって感じ(語彙力)。

 

そんな中、結果的に現場のチケットを持ってない自分は部外者なのだ。

あくまでござさんは去年ライブやりますって言いながら果たせなかった約束を果たしに、あのレストランに向かっただけだ。

チケットは今年新たに枠が追加されて販売されたとしても。たぶん僅かな数だったのではないか?

 

ござさんの中ではあの時から止まって動かない時計。

世の中が動いていっても、ござさんの周囲が変わっていっても、あのライブが実現できないことには新しい一歩は本当の意味で踏み出せなかったのではないかなあ。

ござさんの演奏はあのころから驚異的な変化を遂げている、と思うが、それとは時間軸が別の話だ。

コロナ前までは本当に顔の見える小さなサロンみたいなとこでのライブだったらしいし。そこからねぴらぼになって(無観客だったとはいえ)場所がZEPP羽田、観客定員3000人、配信聴いてるファンに「(無観客だけど)規模がいきなり100倍ですよ?頭おかしいですよね?」と戸惑いながら話しかけてたし。

(話しかけてたのは2020/6/13のねぴらぼ発表配信)

 

ござさんが過去に向かって真剣勝負で決着をつけに行ってんのに自分はそこに水は差さない。

心配してたか?といえば。

ござの日in大阪のMC聞いて、もう緊張して頭真っ白現象からは脱出できたんだなあと思って、緊張しないのならピアノはもとから心配してないし、大丈夫だと思った。

 

大丈夫というか、絶対安心というか。

 

投稿された写真見るとほんとに客席とピアノが近くって、ござさんはお客さんと色んな意味で対話しながら演奏できたんだろうなあ、と思う。

 

 

このホールが一体と化してる空間には、そこにいない自分は部外者だし、ござさんの中でお客さん近かった!楽しかったって感想がついてるから、ほんとの意味でやりたかったコンサートができて、良かったなって思った。

そこで何が演奏されたのかはござさんと席で聴いてたお客さんが知ってればいいことであり、配信が無いのはそういう意味で必要ないからでは?と思う。

 

これからもござさんには色んな仕事があると思うけど、やってるござさんが楽しくて、演奏をきいたお客さんがござさんのピアノに何かしらの感銘を受けてくれたらそれで自分は満足、配信で自分も聴きたいってのはまた別の話。

 

だがこの記事は通り一遍のお決まりの文句で締めくくりたい。

 

ござの日Encoreライブ、盛況のうちに幕を閉じられましたこと、まことにお慶び申し上げます。ござさんが目指すところに向かってますます研究・研鑽を積まれている様を、陰ながら応援してまいりたいと思います。

 

 

 

 

(自分もピアノを練習してござさんの世界に近づいてみようと挑戦中←←無謀な試み)

 

 

 

 

ござの日後日譚と、5/15 生配信ライブ

 

初夏というにはまだ肌寒い5月の夜。

冷たい空気が都会の夜の底に沈む。

時折吹き抜ける爽やかな熱気が頬を撫でる。

午後の束の間太陽に照らされていた街の名残。

 

原色のネオンが路上を照らす中、ビルの谷間にわだかまった空気を縫うように歩く黒い影。

 

 

後日譚 ーーーござの日2022in大阪ソロライブ数日後

そこは都内の繁華街のはずれ、雑居ビルにクラブや小料理屋がひしめく一角、地味なオフィスビルの一室。外には「G興業」と小さな看板を掲げた殺風景な構えの建物である。

 

そこの地下フロアで口角泡を飛ばしながら熱弁を振っているのは、秘密結社のボスもとい、表向きはG興業の取締役であるGさんである。

「それでさあ、マーケティング的には全く新しいところからファンになってもらうことも意識していきたいんだけどさあ、要するに未知の領域を開拓することの重要さだよ。」

「………でもね、一番肝心なのは一度聴いて気に入ってくれたお客さんに、どのようにリピーターになってもらうかっていうところだよ。」

「僕らに必要とされてるのは、常に新鮮かつ斬新な角度からのエンタテイメントを提案していくクリエイティブな感性なんだ。」

「初めて聴いた時の感動をいつもお客さんに届けるっていう使命があるんだよ、我々アーティストには………!」

 

「はあ………………。」

GZさんは気のなさそうに呟きともため息ともとれる言葉を発すると、テーブルの上のお菓子を手に取り、そのまま大きな黒い革張りのソファに背を埋めた。

黒光りするテーブルに載っているのは、シンプルな部屋とは対象的な黄と黒のコントラストという関西ではおなじみのパッケージ。

 

「聴いてくれてるすべてのファンに行き渡る全員プレゼント企画!みたいのも発想としてはありだと思うんだよね、面白いし、絶対みんな振り向くよ。でもね、僕が重点を置きたいのはそこじゃない」

「GZくんの魅力はそんな平等に浸透するもんじゃないはずだ。噛むほどに味が出るスルメなんだよ。掘れば掘るほど、聴けば聴くほど抜けられなくなる魔境ていうか」

 

そこで手元のせんべいからふと目を離すとGZさんは眉間に皺を寄せ、Gさんにうさんくさそうな視線を投げかけた。

「スルメ・・・ふうん・・・??魔境ってwwwドラクエじゃないんですからwwww」

 

バタン!!!

その時、地下フロアのドアが重い音を立てて閉められた。そこに足取りも重く現れたのは仕事帰りらしくくたびれた顔色をしたIさんである。

 

「あ~~~っ!!お疲れーーっす!!!」

顔を入口に向け、目を細めて無邪気に手を振るGZさん。

「GZくん、せんべいから青ノリが落ちてるよ……」

 

Iさんはぐったりした表情のまま、ふとテーブルの上を見た。

「なになに、大阪下町の味…お好み焼き、せんべえ…?おお、お土産あざっす!!」

 

「Iさんもライブ来ればよかったのに何やってたんすかーー??招待状とパスチケット送ったでしょー?僕は寂しかったですよ~~~」

GZさんから屈託のない視線が投げられる。お好み焼きせんべえを頬張りながらIさんは言葉を濁した。

「ああ、……ちょっとヤボ用が、ね……」

Iさんの視線はどこを見るでもなく虚空を泳ぐ。

 

「何ですかそれ?水くさい。言えないヤボ用って何すか。Iさんてアレですよね。ピアノの練習と、彼女とデートでどっちって言われたら迷わず彼女取るでしょ。モテるには必須技能ですけど、僕は問答無用でピアノですけどね。」

 

その問いには答えず、Iさんはじっと手元のカラフルなパッケージを見つめる。

ああ何とでも言うがいいさ。

僕の気持ちはお好み焼きせんべえと一緒に飲み込んでしまうんだ………

 

 

「それよりも何かお土産話ないの、君たち?ほら写真とかあるでしょ」

苦し紛れに水を向けた話題にホイホイ乗るGZさん。

「あーーーよくぞ聞いてくれました!僕もね、ちょっとは爪痕を残さなきゃってね…!」

 

胸を張ってGZさんが並べた写真を、冷ややかに一瞥するGさんとIさん。

「……て目黒じゃん、ここ」

「東京に爪痕残してどうすんだよ……」

「だって!!!早く家に帰らないとピアノ弾けないし!」

(そこか)

 

「君たち、仕事が終わってからの余暇というのはこのように過ごすものだよ」

「わーーいろんなとこ行ったんですね~~すごいなーーー」

「GZくん他人事だな完全に……」

 

 

「いろんな所にストピもあったよ?GZくんも家でばっかじゃなくて、こーゆー色々アウェイな場所で弾くのも、思わぬ出会いがあって面白いかもしれないよ」

 

「んーでも僕、練習やりだすと何時間ってフツーに弾いてるしなあ……でもこの人通りの多い場所とかイイですね、色んな人に聞いてもらえそうだなあ」

 

「関西旅行でのおみやげは何かないんですか?」

「あー!そうそう、瓦模様のモナカ美味しそうだよ、食べるー?」

※商品リンク:最中 - 菊屋

 

「モナカってどうゆうことっすか、女子みたいな……あの、ほらあるでしょ豚まんとか肉まんとか551蓬莱は…?」

「何言ってんのIくん。僕は新幹線で帰って来たんだよ?満席の中に美味しそうなあの香りを持ち込むわけにいかないじゃない。お腹空いてる人にはもはや凶器だよねアレ。」

「えええええーーーーーーっ!!無いんですか豚まんとか肉まんとか!それだけを生きがいに今日までがんばってきたのに!」

「それだけが生きがいってどうゆうことだよ!??」

「………?」

「おみやげって……どこに売ってたんでしょうね?」

(アカンだめだこりゃ…)

 

 

わいわいと盛り上がる中、お好み焼きせんべえをかじりつつIさんは思った。

思えば初めて知り合ったときは学生だったんだよなあGZくん。でもそのとき既に常軌を逸してたというか、人智を超越してたからなあ。なんなんだこの人、実在するのか!?って思ったもんなあ。

色んな意味で僕の第一印象は今もそのままだし、ネットの世界から広く世の中に認知してもらえるようになって……もうなんかこれを本望と言わずしてなんというか……

やっぱさあ、聴く人が聴けばわかるんだよGZくんてどんな人なのか……

もう僕はリス君の着ぐるみで応援しなくてもよくなったんだなあ。

 

まあいいさ。僕は僕の道をゆく。

 

 

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

 

 

事件勃発(未遂)

そしてまた時は巡り、いつもの生配信でござさんのピアノを聴ける日がやってきた。

 

しかし何もない夜はないのであった。

配信予告日は2022年5月15日(日)。

約束の夜8時。

滑り込みで自分は家事を終わらせたがしかし配信は始まらない。1~2分ずれるのはよくある事と思って自分は待った。

やっぱり配信は始まらない。あー、マンション?の回線の込み具合とか、ネット機材の繋がり具合とか、色々トラブルと紙一重で配信してるって言ってらしたからなあ。

 

うーん今夜はあきらめるか。(TwitterとかYoutubeのコミュニティでコメント上げてくれたら分かりやすいんだけど……)と自分は半ば撤収モードに入りかけていた。しかしござさんからは梨の礫である。ということは配信を繋ぐべく、ずっと作業中ということか?このまま始まらないのに?

自分の背中には変な汗が一筋流れ、忘れていた記憶がはっきりとよみがえってきた。

しかし安心してくださいというコメントが聞こえそうな、作業中のござさんの背中で突如配信は始まった。つまり事件は10分でめでたく終わりを告げたのだ。

あわやソーラン節案件(未遂)である。

 

ござさん、ネットの回線状況っていうのは水物。

いつどうなるか分からないんやから、絶対に毎回毎週、配信できるってわけじゃないやん。

ファン界隈にTwitterで告知してくれてるから皆楽しみに用意して待ってただろうけど、でもな、多くのスタッフが関わって予算も動くTV番組とかイベントとは訳が違うんやで。確か去年の9月くらいにグランドピアノスタジオで回線が途中で切れて、その後ツイキャスやってくれた事あったやん。

どうしてもだめな時はそういう手もあるし、対策なんてどうとでもできるやん。

 

でも去年の9月のトラブルの時も、途中で配信途切れたときの告知に「悔しい」っていうつぶやきが混じってたので、ござさん自身がワンオペで配信設定することにこだわり感じてるんやろうし、何よりも配信でピアノ弾けるのをござさん自身が毎週楽しみにしてるのが、傍で見てても手に取るように分かるので、がんばって回線の設定してくれるのを自分は黙って待ってることにするな。見てて始まらない時は家の神棚に手を合わせることにする。

(しかし、ほんと少しだけだけど、心臓に悪かったわ……)

本音になると方言が出がちな人

 

 

 

 

 

生涯学習キャンペーン

今回の生配信もきっちりソロライブ後に入れて下さったし、ござさんの勢いはあらゆる方面で機関銃のようにすさまじい。ツイートも色々ありすぎて自分はツッコミが追い付かない。

そこでこの図解だが、ここにござさんの最近のばねにのって爆発的に飛んでいくようなエネルギーを紐解く鍵がある気がするので貼ってみた。

 

要するに、

乾いたスポンジが水を吸い取ってる現象。

吸い取った水分はすみやかに圧縮されて、さらに水分をとりこむ。後から吸い取った水分のほうがより吸収が速い。

脳の構造上新しく入った断片的な情報は、寝てる間に整理される事で新しくスペースを確保できるため次の情報処理の作業をしたり、それをストックしたりできるって言いたいんですね。パソコンの仕組みみたいだな、ござさんはコンピュータだったんか?

 

いや、生きてる人間なんだから自然界に例を求めよう。吸収するために張ってるアンテナの精度が尋常じゃない的な?

その名も、奇想天外。

別にボケてるわけではない。自分はまじめだ。

ナミビアの砂漠に、根を深く張るだけじゃなくて空気中の分子レベルで水分を葉から吸収して成長するってやつがあるじゃん?ゆっくり成長するからいつからそこに生えてるのかも、誰も知らないってやつ。

(リンク貼りましたが写真で見るとけっこう怖い。てゆうか枯れた葉にしか見えない)
キソウテンガイ 奇想天外 Welwitschia | 植物発生進化学:読む植物図鑑 Plant Development and Evolution

ウェルウィッチア - Wikipedia

この奇想天外は、根の他に空気中から水分をとりこむ。維持できない葉は枯れさせながらも砂漠の過酷な環境で生きている。一説には寿命は1000年を超えるともいう。

 

………ござさんの図解ツイートを見て思った。この空白のとこに新しい情報をゲットしていくのが楽しいんだろうなって。このシビアなサイクルはライブ直前のリハならではのぎりぎりの攻防だったのかもしれないが、でも新しい事に触れて覚えていくのって楽しいよね?

なんとなくわかる。毎日同じことの繰り返しなんてつまらない。それを人はマンネリ化と呼ぶ。(自分も高2男子が小さい頃は新しい事に挑戦はできなかったけど、そのかわり子どもとの関わり自体が挑戦の連続だったから面白かった。自分的には今の挑戦はこの日記と本、ピアノだ。充分刺激的な毎日。)

ござさんが新しく吸収することをやめると=ピアノ弾かなくなると、2日と持たないのは実証済みだ。第一言語は音楽だし、ピアノ弾くのは息するようなもんだからやめると死んじゃうのは道理である。

生涯学習ってのは西欧的な考えだけどござさんはそれを本能的に実行してると思う。ピアノを練習する事それが目的なのではなく、楽しむ手段としてピアノがあるから続けられるんだろうな。そのためか?ござさんがおじいちゃんになってもピアノを楽しく弾いてる姿が容易に想像できる。

 

 

 

ビートルズと米津玄師の曲を弾くござさんについて

※過去動画。どちらも根強い人気ぶり。

ビートルズメドレー弾いたら静かな観衆が最後には拍手の嵐?! - YouTube

【米津玄師メドレー】つなぎが自然すぎる?!決定版メドレーinストリートピアノ!【全9曲】 - YouTube

 

このYoutube動画の例が示す通り、今回ござさんもメドレーで弾いてくれたけど、どちらも魅力的な楽曲で人気のアーティスト。

国境を越え、世代を問わず愛される名曲たち。様々な人に受け入れられる正統派。

ござさんのアレンジは、歌詞に込められた思いをより共感をこめて再現し、また誰もが知るサビを効果的に演出する等が効いているのか、何度でも繰り返し聴きたくなる。

またござさんの米津玄師関連のアレンジはストピとか解説動画でも取り上げられ、このように配信でも登場回数は非常に多いと言っていい。ボカロ時代から他歌手への提供曲まで幅広くカバーしていることからも、ござさんはこのシンガーソングライター(?)の作風に非常に共感していることが伺える。そのコード進行の妙について解説動画作るくらいだから。

(なんか自分めっちゃまじめだなあ)

ダラダラ書いてみたがこんなことは古来からの周知の事実。ござさんの動画や配信をちょっと見ればわかること、いちいちここで触れなくてよろしい。これらのメジャーな楽曲のすばらしさはいちいち挙げて行かなくても世界共通の認識であるし。

 

ござさんは最近これらのメジャー路線に傾倒しているってことが言いたい。

最近、というか登録者数がバズってから以降。

 

~~~風アレンジのメドレーで遊ぶ。

シンセのいろいろな音色で遊ぶ。

レアな曲を弾く。

色々コアな音楽解説を語る。

これら謎アレンジもすべてござさんのアレンジセンスあってこそのものだけど、しかし聴いてて何が飛び出すか未知数という面白さがあった。

最近影をひそめたござさんの遊び心。

結論から言えばこのような遊びの幅をもたせた配信は需要を考えると別に必要ではない。これからも、そのような仕事の依頼もないだろう。多くの視聴者に支持されるには上記の通り王道アレンジで定番曲を弾くのが順当かつ近道である。

 

ちょっと気の迷いみたいな事書いた気がしますが今の現状に1mmの苦言を呈するわけでも何でもありません。

選曲がメジャー路線を行こうが何しようが、ござさんの選ぶ和音は独特で奏でる旋律には説得力があり、聴き入らずにいられない所は何の曲にせよ共通であるから。

 

 

 

ござさんの生配信ならではの醍醐味ーーアニソンと音ゲー

今回アニソンメドレーも弾かれていたがメジャーな曲中心という意味では上記の論理に準ずる。最新人気曲かどうかという理論は横に置いて。高2男子に言わせれば「夜に駆けるってもう化石だよね。」って言われたし、そんな人たちについて行くのはござさんのレパートリーを維持するための労力を換算してると物理的に無理である。と思う。

 

ござさんのアニソンに関しては特筆すべきは曲目ではなく奏法だ。

「集中すべきは右手(のメロディや和音)であり、こういうときは左手(のウォーキングベース)は無意識に自動運転してるから、楽です」

このウォーキングベースというのは今回のアニソンでは廻廻奇譚とミックスナッツの左手の事をさす。

「いつもウォーキングベースやってたから考えなくていいんです。この曲のキーを思い出したらそれに乗せて勝手に左手が動くだけで、云々………」

これだけ聞いてたらウォーキングベースが挑戦しやすくかっこいいものに見えてきて、至極便利なツールに感じられるが素人はゆめゆめこのようなコメントを真に受けてはいけない……この境地に至るまでに、膨大な量のJAZZ演奏のインプットとさらに気の遠くなるような練習量が裏付けにある事は間違いない。

「フフフ……なんとなーくできてまーす」

というフワフワした言動はファンを惑わすフェイクである……

 

さらにミックスナッツに関していえば。

自分はこの記事を書くのもそこそこに、アニメを見てしまった。時間のロス(すいません)……とはいいきれない。ジャンプの人気連載が満を持してアニメ化、テーマ曲も超話題。

そんな話題には自分は普段は乗らないが、ござさんのミックスナッツがすごすぎて髯ダンの原曲も早速聴きに行き、それがかっこよすぎてアニメも試しに見てみた。

面白いじゃん……!

自慢じゃないけど読んできた漫画も見てきたアニメの数もはっきりいって半端じゃないはずなんだが、見てて素直に面白かった。でも子供時代とちがって今の自分が面白いと感じるってことは?大人向けなのか・・・?スパイに殺し屋に超能力で政治家が登場して舞台は東欧っぽいところ?が浦沢直樹のモンスターとMASTERキートンにそっくりである。そこがポイントなのか・・・・?あくまで設定が、だけど。

 

設定はともかく。

イントロから正確にキーボードの音を拾ってそこにイレギュラーなブラス音も正確に拾い、突然始まる旋律に正確につなげるリズム感がすでに人間業じゃない。

そこからの高速メロディにばっちりベースでついていきながらドラムの裏拍入れてるのも人間業ではない。

サビの最後のドラムソロをなんと黒鍵ワイパーで軽快に決めてて(おかしいな手が痛いはず?)、アレンジのセンスに脱帽というか降参というか……ほんとお洒落でかっこいい。

 

ミックスナッツだけは新曲と言って一向に差し支えないと思う。よくこの短期間でしかも厳しいスケジュールでレパートリーに入れてきたなって、初めて聴いた時耳を疑ったから。やっぱござさんは髯ダンのファンである説。

「だんだんアレンジが形になってきましたねぇ……」

こんだけキメといて完成形じゃないんかい……はあ、自分は頑張ってついて行きます…

生配信がアレンジを育ててる説も唱えとこう。自分らはその至高のアイデアを堪能しながら、さらにそれが進化していく様を目の当たりにできる幸せな観客だ。

 

 

 

 

音ゲー

自分は音ゲーをほとんど知らない。ファミコン時代のゲームならともかく、ゲーム音楽自体に明るくない。たぶんござさんのニコニコ時代と自分の子育て時代がもろかぶりしてるのも一因ではある。それより今ゲーセンに行って遊ぼうものなら3秒でそこらじゅうの近所コミュニティにバレて動物園のパンダみたいに噂になるので、行くに行けないし。

 

というわけで。今になってござさんの音ゲーアレンジ華やかなりし頃のレパートリーを思い返してみた。

ござで御座います。-ニコニコミュニティ

↑(から転載)

音ゲーの曲(音程がないもの(ラップなど)はざっくりと除外しました)
マクイル(サビ以外忘れた)/evans/red zone/蠍火/bag/my summer love/orion70/paranoia/paranoia respect/冥/the least 100 seconds/嘆きの樹/Sky high/AM-3P/Brilliant 2U/butterfly/can't stop fallin' in love/Dam Dariram/Dub I Dub/El Llitmo Tropical/I Believe in Miracles/If You Were Here/La Senolita/Let's Get Down/Magical Love/Witch doctor/CAPTAIN JACK - IN THE NAVY '99/Vol.4 - Ravers Choice/BOOM BOOM DOLLAR/Ska a go go/Kung Fu Fighting/FAXX/888/リナシタ/spica/Concertino in blue/この子の七つのお祝いに(ラップ以外)/ニエンテ/トイコンテポラリー(弾けない)/ pluto/pluto relinquish/Chronos/大犬のワルツ(弾けない)/僕の飛行機/アンセムトランス/隅田川夏恋歌/凛として咲く花の如く/BITTER CHOCOLATE STRIKER/ひつぎとふたご/たまゆら/little hearts/L.D./Freedom dive/L9/possession/HDV/サヨナラヘヴン/i'm so happy/smooooch/have you never been mellow(そよ風の誘惑)/

 

今回のメドレー聴いて、原曲も聴き込んでみると、このレパートリーがちょっとだけ分かった……ちょっとだけ。

このプロフィールにはほかにも膨大な曲が載せられてるが、恐ろしいのはこの頃ござさんはまだ大学生、コミュニティ開設時点でまだ20歳もなってないってところである。

この時点である意味完成してる。ここから現在までにJAZZが増えてるのと全体的にアレンジパターンが増えた、といったらいいんだろうか?さらにパワーアップ、恐ろしい。

「メドレーの音ゲー曲、大体どれも古い曲ばっかりなんですよねえ、ハハハ……」

そりゃこんだけ元々のレパートリーあったら新曲仕入れる余地もあるのかないのか、これらを維持するだけでもむしろ十分なのでは、物理的に新しいの入らないでしょこの中に?と素人は思う。

 

今次のコンサート、BEMANIのイベントに向けて音ゲーを弾きこんでるからか、今回のメドレーが真に迫るものがあってすごかった(語彙力)。いつも「音ゲー?分かんないし。」と素通りしてた自分も気付いたらなぜかここに延々と書いてる始末。なんなの。

 

ここでご本人から「どういうふうに真に迫ってるのか」という解説がきましたので貼っておきます。

 

なるほどそういうことだったのか(わかってない)。

ざっくりいうと、ゲーセンの機械で再生されることが前提の打ち込み音源であるので、原曲は当たり前に音の粒が一定で揃ってるってことで、それを人の手による演奏で楽器で再現するって点が、ござさんの腕の見せ所って感じでしょうか(わかってない)。

というかそのコンピュータの性能に楽器で挑戦するところに「ゲームしてる時みたいなロマン」を感じるってところが、ござさんの練習を頑張ってるというより、音ゲーにはまってた時代を思い出して演奏を楽しんでる感が出てて、聴いてるこっちもゲーム楽しんでる錯覚に陥って楽しい。(なんのこっちゃ)

 

余談だが、ふしぎなくすりって曲、歌詞やばくない?渋谷や原宿でふしぎなくすりを渡されて、なんか夢見たり色々なことになるって、やばいよね…?

 

 

今日のメインイベント

最後に早めに何を言い出すのかと思いきや

「今日はメドレーばかりで、リクエストに応えてたかというとそうでもないので」

最後のリクエストタイムを早々に始めるとのこと。

 

いやいや、メドレーでもリクエスト拾ってましたやん?

それじゃ全ジャンル拾えてないからって言いたいんですか?

要するにクラシックやボカロ、ちょい前のアニソン、ゲーソン全般、JAZZやフュージョンが抜けてたからそういう分野を補完したかったのでしょうか?

どんだけ完璧にするつもりなの。

 

というわけか何なのか、「さらに輪をかけて」最後のリクエストコーナーの演奏がすごかった。

 

ここで無理矢理、持論を提唱したい。

ねぴふぁびで色んなジャンルの人とコラボしたり、迫真の演奏を間近で聴いて、JacobさんとJAZZを2台ピアノでやったりして、ござさんの自分でも知らない世界が開発されちゃったんじゃないだろうか。

 

途中40分経過したあたりから何でもサティのジムノペディ風メドレーをはさんで休憩してるような気がしたけど、休憩してまでも、メドレーに全力投球したかったんですねわかります…………

H ZETT MさんのBeautiful flight まで飛び出して(ねぴらぼ以前よくやってましたよね?懐かしい)、もう何て言うんですかね、推してて良かったとしか(語彙力)

しまいに「星に願いを」でエフェクト使って遊びだして…というか我々が弄ばれていたのであったwwww

 

 

 

生配信とは

ファンの視点ーーーリクエストと、そこに投影される願望

ファンの数だけあるリクエスト曲。弾いてほしいのはみんな違う曲。ファンにも一人ひとりこだわりがある。だから自分の思い入れのある曲を弾いてほしい!と思ってリクエストが殺到する。それがファンの急増に伴って対応しきれなくなり、2020年9月をもってスパチャでのリクエストは中止されたのは周知の通り。

でもござさんの配信で見るリクエストは、なんとなく、いわゆるリクエストとは空気が違う。

「自分の大好きな、この曲を弾いてほしい!」

と思ってリクエストするじゃないですか、普通はね。

 

でもござさんの配信に流れて来るリクエストは、

「自分の大好きなこの曲が、ござさんが弾くとどうなるか聴いてみたい」

というニュアンスがあると思う。

 

ござさんに対するイメージはファンによって違う。

ひとりひとり、それぞれが持つ推しポイントがあるはずだ。

期待していることも、ファンの数だけ違うだろう。

 

 

アイドルはイメージを売る職業だ。邦訳すれば「偶像」。その見た目、歌う姿にファンは自分の好みと夢を見出す。

まさに理想、夢がそのまま形になったのがアイドル。

 

ではござさんは?

というか、ネットピアニストはそういうステレオタイプなのか?

いや、決定的に違う。

 

アイドルはファンに求められる夢を忠実に体現しているけど、

 

ピアニスト、音楽家、芸術家。

彼らは表現したい独自の世界を持っている。

ファンとは自分と感性が合う演奏家の元に本能的に集まってきた人達、といえるだろう。

 

アイドルがそのままの姿でいてほしい存在なら、

演奏家はどんな姿になっていくのかを期待されている存在だ。

 

しかしリクエストはある意味、賭けである。どういう結果になるか誰にも分からないからである。

こういう期待と不安がない混ぜになった渾身のリクエストが飛び交う中、どの曲が選ばれても劇的に変身を遂げ、ファンの意表を突く。

理想通りだったとしても、しかし想像のはるか上を行くのだ。

 

 

ござさんの立場ーーー生配信という形態

13年前の学生時代からござさんがペースをほぼ崩さず、何があってもコンスタントに生配信を続けているのには、レパートリーの維持という必然にして当然な理由がある。

 

なんでそれを生でやるのか。

アレンジやアドリブの即興力を磨くためである。

JAZZのアドリブは実際には膨大な演奏を聴き込み、色々なパターンを体に叩きこむ(無意識レベルまで?)のが近道と言われていた。

しかし実践が必要という意味では他のジャンルも同様だ。

膨大なレパートリー、さらに様々なアレンジパターンを生きた形で維持するには実践するのが一番だ。

 

………とかいう建前は横において。

(最近も書いた気がするが)

ここ最近、ござさんのスケジュールは騒がしい。

ねぴふぁび、ござの日ライブ大阪・東京、さらにBEMANIライブとその後の日本遺産物語ときて、全部セッションの舞台である。

セッションの現場ではござさんの全体を俯瞰する視線と他パートとの絶妙な連携が見どころの、ある意味ござさんが本領発揮できる場所だ。

 

しかしそのパート譜はがっちり決まってるはずで、菊池さんとストピ連弾してた時のような「お互いに何しかけてくるか分かんない怖い展開」っていう遊びの部分がない。

 

ござさんの命ともいえる自由な発想はその決まった楽譜の中では息を止めているはず、生配信ライブでの即興演奏は唯一ござさんが生き生きと動ける場所なのかもしれない。

そういう意味では生配信ライブは生命線ということになる。

ねぴふぁびとござの日ライブの合間、4/26という謎のタイミングで生配信がねじ込まれてきたのを思い出す。なるほどな?

 

というわけで水を得た魚のように自由に泳ぎ回るござさんを鑑賞する会……ではなく、聴いてるファンも自由に楽しくリクエストを投げるのであった。

 

上記の通りファンはリクエストに関してはギャンブルであるという認識が必要だ。演奏されたとして、どうなるか分からないからである。

さらに生配信は実験場である。人気曲を素晴らしいアレンジで弾きつつ、何かひねった発想をどこかに潜ませてくる。

 

昔みたいな突拍子もないアイデアは影をひそめ上品な配信になったと言われればそれまでだ。しかしイメージの改変を計りながらもファンを楽しませてくれる生粋のエンターテイナーだと思う。昔を懐かしく回顧するのもしみじみと味があるが、それよりも今まさに進化してるござさんの姿を見失わないように自分は必死で追いかけるのに精いっぱいである。

 

 

 

 

ーーおまけーー

・この部屋も住んで2年以上経つ。2年かなあ、もうちょっといるのかなあ?

2年経ってないと思います。引っ越ししたのは2020年のネピサマでソーラン節踊る前ですから、1年9か月です。(え?ツッコミが細かい?でもねえ。)

 

・こういう照明あったじゃんって思い出しました

そうそう、いつもは部屋中央の蛍光灯?で逆光気味でしたので。部屋の角に照明とかあるのは忘れていたらしい。

いやいや、だからほぼ2年前からこの部屋使ってるんじゃん・・・?

今ですか・・・?

 

 

 

 

 

ござの日2022 in大阪 ライブ現地レポート

 

ステージの青いライトアップにござさんのロゴが浮かび上がる。

自分は手を痛いくらい握りしめ、暗い席で息を殺してじっとその人を待っていた。

どのくらい経っただろう?永遠にも思えるその空白の時間。

やがて待ち人は飄々と、というか堂々とした足取りでステージに現れると、いつも通り全方向へお辞儀する。ほんとにずっとお辞儀してる……5回…6回?

実際の姿は思っていたよりずっと小さくて華奢?だった。細くて白い小さな手。一体どこからあんな変幻自在なアドリブや迫力ある演奏が生まれるっていうんだろう。

しかし客席を見渡してお辞儀をすると、小さくうなづくようにしてピアノの前に座る。

 

自分の席はござさんのマイクいらないんじゃないかという位、ステージの目の前だった。そんな場所も手伝って、今まさにそこにござさんがいる。ステージライトを華やかに浴びて、ちゃんとそこに立っている。ちゃんと挨拶して喋ってる。ほんとにいるんだござさん……

現実なんだこれ……夢じゃない……

 

今回の衣装は初めて拝見する(ような希ガス

カジュアルな雰囲気のノーカラージャケットには裏地に綺麗な模様が覗き、それにドットのネクタイ。海を思わせるネイビーと水色の組み合わせ。シャツは凝ったデザインのストライプ。ジャケットとシャツにワンポイントの赤が効いていて、ヘアセットもいつもの感じ。靴もかっちり決めている。

爽やかな新緑と五月の風を思わせる、初夏の候を先取りしたようなスタイル。

ござさんどうされました、ばっちりです……!

ステージから新緑の香りまで匂やかに広がってます……!

 

 

 

というわけで(どういうわけだ)、2022年5月3日。

 

やって来ましたJR大阪駅

今日の最大のミッションは、快速マリンライナーから大阪行きの新幹線へ無事乗ることであった。ヨカッタヨカッタ、これで今日の仕事は終わりである(←←違)

目的はほかでもない、ござの日ライブを聴くためだ。

 

「世界中の青空を全部大阪に持ってきてしまったような、素晴らしい五月晴れでございます」

(※引用:東京オリンピック開会式のアナウンスより、一部変更)

 

大阪駅ってこんなんだっけ?え???結構前から変わってた?ふうん……コロナで2、3年来てないとこの有様だ。というわけで文字通りお上りさんの自分はキョロキョロしながらも、今回のもう一つの目的・大阪城(の石垣)を見物して回ったのだった。ていうか石垣しか見なかった。

 

広い大阪城を一周歩きまわって疲れた自分は、ござさんファンとも落ち会って、夕方だけど開演まで時間もあるしちょっと座ってゆっくりしたいよね?と思った所で、近くのスタバへ目を向けた。

………というか目を剥いた。なんなんだあの大行列は?イヤだ。行列は嫌いなんだ(田舎民は並んだことがない)。

そこでカフェ難民となり路上を彷徨う我らござさんファン。地味に熱い太陽の光線が路上からじりじりと反射する。そんな我々の前に、古びた店構えの昭和風な喫茶店が現れた。えぇ…?自分はもっと都会的でお洒落な所がいいなと……あぁっちょっと待って……

「こーいう所、今時レアなんだよね。都会じゃもう中々出会えない店だよ」

「そうそう一周回ってレトロでお洒落ですよね~」

えぇ……その店入るんですね(お洒落とは)

 

ガチャッ……白い扉を開けると、そこはこぢんまりした空間にコーヒーの香りがゆっくりと漂っていた。

(画像はイメージです)

カウンターではマスターが黙って豆を挽いている。

 

(※この喫茶店は実在します。今回はG興業さん絡みではありません。)

そしてマスターは自分らが一見さんと分かるとすまなそうに、「カウンター席しかありませんが」と混んでいる旨を伝えてくれた。

………中々雰囲気の良い店ではないか。(手の平クルー)

自分はこういう純喫茶ではコーヒーのブラックを注文すると決めている。コーヒー本来の香りを楽しみたいからだ。

さてコーヒーを待つ間、挨拶もそこそこにござさんファン同士で先日のねぴふぁびの演奏の解釈から、今日の大阪城の混雑ぶり、それから今日グッズ販売あったっけ?プレゼントや手紙は用意した?ということまで話題は尽きることはなかった。

なんか不思議な感覚だな。

かれこれ1~2年の間ペンネームのままござさんについて熱いやりとりをしてきた割に実際会うのは初めてで、でもやっぱり意気投合して盛り上がる。自分は生ござさんを見るのも初めてだが、ああ、ござさんファンも実在するんだなあ……と感慨に浸っていた。

出されたコーヒーもおいしい。自分が注文したのはエチオピアモカ。やわらかな香りと上品な風味が楽しめる。(傍らのござさんファンに)「ブラックで飲むんですね!?」と言われたので自分的にコーヒーとはブラックで味わうもの、ミルク入れるとコーヒー風飲料という別物になっちゃう、と持論を主張した。さらに、モカ・コーヒーの起源や地名について語り出すとエンドレスになって終わらない( ´∀` )オタクだから……

モカとは世界最古のコーヒー産地、イエメンの古い港町モカから名前を取ったが、この店で出してるのは対岸のエチオピア産でどっちもモカという。イエメンの歴史は古く、旧約聖書でバビロン王に乳香を持って会いに行くシバの女王ベルキスで有名な、シバ王国があったところ。港町モカは紅海のアラビア海への出口という要衝にあり、その航路は古代インドから季節風貿易を通じて胡椒や香料がアラビア半島のイエメンと紅海へ、さらにエジプトのアレキサンドリアからローマへ運ばれた……

 

さて時間もちょうどよく、自分らはお会計を済ませて店を出ようとした所でマスターがなぜか赤いハンカチを持っている。それとスマホを。あれ?コーヒー豆じゃなくて?と、みるみるうちに赤いハンカチは自分らの目の前で、ちょっと窮屈そうにスマホの液晶画面の中央を音も無くすり抜けた。液晶画面は表示されたそのままで。

……エッ?ナンダッテー!?=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)

 

口を開け凍りついた自分らの前で「ほ~らwww」と繰り返しやってみせるマスター。

( ;つд⊂)ゴシゴシ…見間違えか?

 

やっぱりスマホの液晶画面は光ったまま。

(;゚д゚)(つд⊂)ゴシゴシ(;゚Д゚)…?!

 

自分らはどよめきつつマスターにタネあかしを迫るも、「いや~気が向いたらやるんですよ(*^^*)」とニコニコされるだけであった。

自分らは狐につままれたようになって茫然自失のまま店を出た。

 

フラフラしてる場合じゃない、もうホールは開場時間を過ぎている。

と………とにかく気を取り直してライブを聴くんだ!

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

 

ござの日2022in大阪 ソロライブ

2022年5月3日(火・祝) クールジャパンパーク大阪 WWホール
配信チケット販売中:
ござ ござの日2022 in 大阪のチケット情報(Streaming+) - イープラス

※視聴可能期間 5月10日(火) 23:59まで

 

さて、ござの日ライブは自分はうどん県から日帰りで見に行きました。

念願のござさんのライブ、生で見る初ござさん、2年間ネット上で聴いてきたけど現場で聴くのは初めて、ほんとに実在するのかな???うわぁどうしよう、ドキドキ……

 

 

ステージのバックに写る、"ござーgozaー"のロゴ。ここに大きくランドマークとして掲出できるような公式ロゴができた点も、去年のござの日と大きく違う点だ。

 

 

宿願

ござさんの介護職をやめてからの音楽活動は、そのままコロナウイルスに翻弄されてきた歴史と言うことができる。(ここで唐突にBGM:American Wake 【ネピサマ】リベンジ!ござの新居お披露目Live! - YouTube より)

ござの日を冠するタイトルのライブは、今年3回目の挑戦である。要するに3度目の正直である。(心の声:コロナウイルスよ見ているがいい。いくら猛威を振るおうとも思い通りにはさせないからな、今回中止は断固阻止させてもらうよ。)

 

〘2020年の場合〙

この時計画されていたのは都内での30人ほどのライブ。でも当時既にYoutube登録者数20万人超えていたのに予定客席30人とは?(無理があるよね)

 

【※試しに比較:2019年3月のライブが定員30人位だった。2020年もこの時期と同規模の会場を考えていたということになる。ござさん……?おーい……?】

 

〘2021年の場合〙

ねぴらぼ・ねぴらぼinvention(無観客公演)などの舞台を経てのこのステージ。ござの日ライブはレストランでの公演が予定されていたがこれも無観客・配信のみとなった。

 

自分はこの知らせを受けてある意味メンタルを直撃され目標を見失った。周りの全てが輝いて見える中、どうやってござさんを応援していけばいいのかと、霧の中をさまよう毎日だった(8月まで)。

(その間のブログが色々病んでる感じになってる。無理してるのが目に見える)

 

〘2022年の場合〙

つまり今年のござの日は何が違うのかというと、バンド編成で有観客ライブができるという点である。ウイルスの動向は沈静化したわけではない。学校とか病院・介護等の現場ではまだまだ感染対策は従来通りである。しかし世の中はこの春から少しずつ行動制限の緩和に向けて動き出した。

バンド編成のライブといってもペンライトを振ったり歓声を送ったりする舞台ではない。観客はただ着席して拍手するしかなくて、その点クラシックコンサートのように静止して聴くだけだが、やはり目の前で鑑賞できるというのはファンにしても何物にも替えがたいものがある。

ござさんも(浜離宮に続き)今度はバンドメンバーと共に、新アレンジを引っ提げてファンの前で披露できるという点。

また同時に配信ライブでもあり、観客を来場者に限定せずファンのライフスタイルで自由に楽しめる文化として定着した点が、コロナ流行以前と比較しての唯一の改善点だろう。配信がなければ、東京や大阪等の都会で行われるライブ・演劇・バレエやオペラの舞台というのは、ツアーも来ない地方民にしてみれば、ほぼ縁のなくアクセスの難しいイベントだったのだから。

 

 

チームは家族

別にこれはお宮参りの写真でも入学シーズンの写真スタジオでもない。

どの辺が父親なのか?そうすると母役と息子役は誰なのか。深く考えない事にしよう。

彼らはねぴらぼinventionから(メンバーによってはねぴらぼから)戦場を共にしてきた盟友である。それにしては雰囲気が和気あいあいとしているが、チームワークの現場に必要なのは気軽で忖度のないコミュニケーションだ。一見障壁のない雰囲気のように見えるセッション。

しかし彼らは一瞬のわずかな閃きをも逃さず、紙一重ギリギリのところでせめぎ合っている。丁々発止のやり取りが繰り広げられ緊張感に満ちているステージ。バンドメンバー同士で絶えず目くばせし、ござさんは絶妙なタイミングで手を挙げアイコンタクトを取って指示を出す。

厳しいキメが次々と決まり見ている方は思わず息をのむが、しかしメンバーは誰もが目に余裕の色を浮かべていた、のは気のせいか。

 

 

ドラム Dr.:高橋 遥平さん

ドラムはリズムとビートを刻むバンドの要、今回ござさんのアレンジとよりシンクロしてて後半のバンド編成が以前にも増して素晴らしかった。

 

パーカッション Per.:直井 弦太さん

後述するが、今回の演奏ジャンル的にドラムスとパーカッションはやはり不可欠な存在である。パーカスの特殊楽器が加わることで、ござさんが脳内でイメージして鳴ってる音が絶妙な呼吸のアンサンブルで再現される。干しエビが入ったお好み焼きみたいに最後のパーツがキマるから。(←決してボケではない)

 

エレキベース Ba.:兼子 拓真さん(熊吉郎さん)

ベースの存在はバンド編成上の重要さとしてここで語るべくもない。さらに、ござさんはベース大好きなあまり、わざわざベースを曲に合わせて家で練習するくらいである。
【菊池亮太×ござ】ピアノ超絶技巧の二人の練習法を披露!月刊ショパン2月号ストピフリーセッション - YouTube

よってござさんアレンジでは、よりベースラインにこだわった楽譜になっているとみてまず間違いないだろう。演奏技法が奏者に優しいかどうかは置いといて。

 

以上、彼らバンドメンバーは去年以降様々なイベントの舞台を踏んできて、さらに頼もしくなっているように見える。

 

※どれくらい彼らが気の置けない仲か、裏付けは取れているのだ……

 

 

演出の工夫

音響

反響板とREMIX

ねぴらぼinventionでも配信があったが、今回との違いは譜面台裏にも新たにアクリルの反響版が2枚あることである。これで、ピアノの本体で共鳴してる音をよりリアルにマイクが拾う事になる。

浜離宮ではホール全体が反響する楽器として機能していたが、今回のWWホールはイベントホールであり、そこまでリアルにアコースティックな音は拾ってくれない。そこで、配信はいいとして現場の客席の隅々までどのようにピアノやバンドの音を届けるのか?ということで、マイクで精密に拾われた音は舞台両脇の巨大なスピーカーで増幅されていた。巨大というか、6~7個くらいで出来た複合スピーカー?

 

配信と実際の音

では実際の観客席と配信では音はどのようになっているのか?

忌憚なく言えば、これ以上ないくらい豪華な機材とシステムで配信は行われていた。しかも家のパソコンの超リアルサラウンドモード周辺機器で聴くと、まさにその場で聴いている音そのものである。これを家でいつでも聴けるすばらしさ。

しかし今回現実に客席で聴いた感じからすると?

特にバンドメンバーの音は配信の方がより鮮明に聞こえる。しかし、ござさんのピアノの音は、配信を2次元の音と仮定すると、生演奏は3次元の音だという事ができるだろう。

配信が平面的な抑揚のない音だとは言ってない。

配信もすごいけど、ござさんの生音はデジタル技術のさらに上を行くんだと言いたい。

自分のパソコンに接続したサウンドカードの性能が追い付かないござさんの音。

どんだけ?

 

 

遥かにスピーカーを凌駕するござさんの音、その本質を考える

上で、配信と実際の現場での聞こえ方の違いを書いた。

しかしここで疑問に思われる方もいるだろう。

「ピアノって楽器の弦を通じて音が鳴るんでしょ?アコースティック的な。現場で、スピーカーで増幅しちゃったらCDとか配信で聴いてるのと一緒じゃん。なんでそんなことすんの???」

理由は上記に書いた通りである。ホールの客席に隈なくリアルな音を届けるためだ。

しかしそれで増幅されてもなお、何故かござさんの弾くピアノは楽器から直接手元で音が聞こえるのである。

粒のそろった真珠の玉が舞台から五線譜に乗って客席に舞い降りるような、眩しくて綺麗な音が飛んでくるのだ。

音が飛ぶ。

(学生時代に部活で)管楽器をやってた自分は、ホールの奥まで素直に飛んでいく綺麗な音を追求していた。管楽器の場合は息が音質を左右するから姿勢や肺活量が問題になるけど、ピアノの音を綺麗に飛ばすすとはどういうことだろう?

ござさんの音はたとえ小さくてもピアニシモでも主張する。音の大小にかかわらず、遠くまでよく透る澄んだ綺麗な音。それが遠くでも聞こえるのが、音が飛ぶという事だ。(ピアノってたぶん、打鍵コンロトールによって音を調節してるんだと思うけど、詳しいことは知らない)はっきり聞こえるけど硬くない優しい音が、クラシックやラテンの様々なリズムに乗って自分らの手元にそっと降りてくる。

 

眩しい照明に照らされて。

 

 

照明と演出

今回の会場は比較的新しい。大阪には他にもクラシックならフェスティバルホール、イベントなら大阪城ホール、バンドのライブならZEPP、他にも数え切れないくらい会場があるはずだがなんでここを選んだのか?実際に見てちょっと分かった、気がした。

ピアノライブならスピーカー装置があるとは言えそこまで大きなホールは必要ない。

ここならちゃんと客席もありしかも舞台演出が様々にできるから、かもしれない。

ねぴらぼinventionの照明演出も十分凄かったけど今回さらにすごい(語彙力)。ステージ上のござさんのロゴをバックに、スモークが効果的に幻想的に広がる。その中を様々なライトがシーン別にドラマチックに、抒情的に、またリズミカルにと自由自在に演出してくれる。

ラテンのリズムに乗って細かく照明のスイッチが行き来する。どうやってリハしたんだろう?謎は深まるばかりである。

そんな綺麗な照明で浮かび上がる、ござさんの演奏する鮮明な姿。自分は思わずこれ以上見れないっていうくらい目を見開いて見ていた。この時ばかりは、自分の生体的な眼の解像度の性能に感謝するのだった(なんのこっちゃ)。

 

衣装

※去年のござの日。「攻めてた衣装」との事。

 

それから一年経ち、ござさんはものすごく垢抜けた、と思う。公演にはスタイリストさんがついてくれてるようだし、私服もファッション偏差値を爆上げされてるし、もういりすさんの指導は本格的に必要なくなったのかも、と思う。

 

あまりの垢抜けたこなれた感じに、舞台に登場された姿を拝見して自分は一瞬呆気にとられた。ポッケに携帯入ってるかどうとか、どうでもよかった。

ござさん本人はさわやかな感じがお気に入りの様である。これで最高のパフォーマンスが引き出されたと考えると、スタイリストさんには感謝してもしきれません。クレジットが上がって来ませんのでお礼が言えませんが。

 

 

自由自在のござさんワールド

ソロライブで、いやソロライブだからこそ全方向のファンに気を遣っているござさん。どうやったら会場に来てる老若男女の皆さん、配信を聴いてくれてるすべてのファンに広く楽しんでもらえるのだろう?そんな隅々までいきわたるホスピタリティを、ござさんの言葉の隅々に、一挙手一投足に、ステージを見渡す視線にも感じた気がする。

心ゆくまでお楽しみくださいませ、と。

 

ソロ曲ーーーござさん成分100%

しかしござさんの第一言語は音楽であるので、おもてなしもピアノ演奏であった。

あらゆるところまで計算され尽くされたプログラム。

いちいちジャンルも書いておこうか。

 

JAZZ  およげ!たいやきくん 

なんでこれなのか。大阪だから?(いや関係ないだろ)自分は最初、一瞬だんご三兄弟かと思った(昭和枠ということで)。生配信ではこのたい焼きくんアレンジが毎回すごすぎて、原曲のイメージがなんだっけ?となるからだ。

JAZZは実践が中心。「実践こそが基礎力維持につながる」(練習動画より)

結構大変!?クラシックもジャズも弾いてるピアニスト(兼YouTuber)の練習風景がこちら【解説付き】 - YouTube

ちなみにござさんが最近何の舞台を経験したか。それはねぴふぁびだ。あの個性の全く違う4人が集うことでお互いが刺激され、新たな化学反応が生まれるようにそれぞれの演奏に影響を与えた事は間違いない。

ござさんの演奏においても然り。

特にJacobさんともコラボされたし、どう見てもあの舞台での経験がござさんのアレンジにインスピレーション、ひらめきを与えたとしか思えない。上記の動画では「基礎力維持」となっているが基礎力維持のレベルを超えている。斬新なコード選びと洗練されたアドリブ、全てにおいてついこの間から2回くらい脱皮したんですかっていうくらい、アレンジが独創的で垢抜けた感がある。

しかしねぴふぁびの感想で「ござの日ライブではまた華麗に変身を遂げていることだろう」とかいう趣旨の事を書いたと思うのだけど、まさかほんとにこのレベルで変わってくるって思わないじゃないですか。今までのすべての経験がござさんには糧となっていると思う。あらゆることを凄い勢いで吸収されている気がする。

ありきたりな忖度なしに、今聴いてるござさんの演奏は、次聴く時はきっとなんか違ってるぞって安心して期待できる。ファンとしてこれほど嬉しいことあるだろうか。

 

アニソン  Get Wild 

ござさん曰く「オーソドックスにして王道なアレンジ」。ちょっとたい焼きで最初から羽目外したからですか。誰でも知ってるアニソンときて、ルパンかコナンだろうと思ったら。誰でも知ってるアニソン?そもそもジャンプ全盛期のシティハンターED曲をござさんが知ってる所からして世代ずれてるんだよね??いや、TM NETWORKの名曲だからか?

個人的にはこの曲大好きなので飛び上がるほど嬉しかった。ていうか、今日選曲攻めてるなと感じた。アルバム曲中心のソロコンから趣旨が変わってるのもあるし、ライブにおける新しい表現を模索してるというか?アニメのラストシーンと同時にかぶせてくる印象的なイントロ、ED曲なのに謎のワクワク感があるところも完コピ。これをバンド構成じゃなくてあくまでソロでやりきるあたり、ござさんならではの面目躍如。つまりポイントはござさんの代名詞といっていい左手のビートがさらに複雑になってる?のと、サビ直前の原曲には無いハイトーンまで弾くとキマる所にきっちりねじ込んでるところです。(伝わらない)

このアニメの名シーンの如く白銀に光るスポットライトが、ござさんの姿を克明に浮かび上がらせている。

 

 

オリジナル曲 アネモネ 

行灯に貼った厚い和紙を透してやわらかな光の輪が拡がるような、そんな温かさを感じる。心に響く音はまるで暗闇の中静かに灯る橙色の光。ござさんならではの特徴的なコード進行が、無言でしかし雄弁に語りかけてくるようだ。

 

この曲を作曲したきっかけは確かツイートによると「癒しが欲しかったから」。

ござさん自身も今回曲の解説で「こういうゆったりした曲を弾くと、場所の響きをよく感じられて非常に良い」と、この曲がもつ穏やかで静かな響きに愛着を感じていたようだ。

聴いてると自分も素人なりに、ござさんの独特なコード進行?和音の配置(リハモっていうんですかね?)が生み出す深い味わいある世界を存分に堪能できて、いつもは静かに黙って自分は涙を流す。というかライブでこの曲が来たら絶対泣く自信があった。でも今回客席に実際に座ってみると、演奏が流れてもなぜか涙は落ちてこない。

タオルも何枚も持ってきたのに必要なかったのだ。なんで?

想像というか仮定だけど、そうやって感情がボロボロになるのが分かっていただけに、本能的に自分の精神にバリアーを張ってしまったのかもしれない。そういう安全な繭の中で仮死状態になることで、身の安全を保ち平静を装うことができたのかもしれない。

精神のだいぶ前の方に防衛ラインを引いた。そこを超えようとすると、ピーーーーーとエラーが響くように。

だって。ステージに近い席で、目の前でござさんがピアノ弾いて喋るんですよ。やばくない???何の曲弾かれても正気を保てるとはとても思えなかった。(遠い席ならよかったのか?いや同じだろう)現に家で一人で聴いてると例えカレー用のうどんを茹でながらでもタオル握って号泣してますのでね。

 

ござさんの和音は、癒しというか、冬なら小春日和の日差し、春なら暖かな風を受けて庭の隅に咲く可憐な花のように、和音を噛みしめるほどにじんわりと気持ちがほぐれ、 しみじみと幸せを感じさせるのだ。

 

 

クラシック ショパンマズルカとCHOPIN syndrome

ショパンの曲は昨今特に人気が高い。それは去年秋のショパンコンクールが非常に話題となってネットで生中継もされ、日本人も入賞したのが大きいだろう。

ござさんもそういう世の中の流れを読んだのか?というよりは小さい頃から親しんできたクラシック曲がここにきて大きくクローズアップされているのを感じて、アレンジ曲を作ってみようという創作意欲が高まったのかもしれない。

ソロコンサートでもショパン即興曲の難曲アレンジ版を演奏されていたがあれはご本人いわく「すでにできている編曲版、既製品」であり、そこからさらにござさんのこだわりが詰まったショパンアレンジメドレーができあがったというところか。(こだわり過ぎて?Youtube動画では自動チャプターが全く的外れな構成になってて残念な限り)

 

生配信で時々顔を出すショパンの曲を思い出しても(ex.2020/1/10とか)、リクエストに応えて弾くレベルではなかった。でも自分のどこかに「これだけご存知なのだからもっと練習時間取れれば凄い事になるのでは…!」とどうしようもなくやり切れない気持ちがくすぶっていたので、この曲がYoutube動画で出されて衝撃だった。

「ストピでもなくスタジオガチ録音!遂に、キタ!(語彙力死滅)」ってその時思った。

しかもその難曲を今日は生演奏である。目の前で演奏してるのを聴けるのである(←改めて現場でも語彙力無し)。自分は思わずうめき声をあげるか万歳して立ち上がりたかったが前の方の席でそんなことはできない。よく考えよう、これは生配信中の公演だぞ?

このショパンのアレンジ動画がYoutubeに投稿されたのは4月上旬、そこからわずか1か月でライブで演奏できるレベルにまで仕上げてくるあたりは相変わらず人間技ではない。動画でよく聴いていたはずの演奏にライブならではの呼吸や表情が加わって、ショパンの曲のもつ明るさから哀愁まで繊細な感情を持って語りかけてくるようだ。

 

ござさんのどこから湧いてくるのかという無尽蔵のモチベーションはおそらく1/15のソロコンサートからもらった所が大きいだろう。あのよく響くホールにピアノとござさん、そして観客だけが存在した空間。その時の演奏に拍手をもらえたことでござさんははっきりした手応えを感じたにちがいない。

あのホールで聴いてくれたファン、見えない所でも配信で聴いてくれているすべての人々から、背中に大きな後押しをもらったことはその後の活動に影響していると感じる。この曲のようなアレンジ曲やオリジナル曲の作曲・編曲、コンサート、動画投稿、毎週の配信、その合間にひたすら練習し……そのすべての活動に、無言の自信が滲み出ている。

ということはまたコンサートやればモチベーション上がることは間違いない。次のござさんの動きが楽しみである。

(この曲のもととなったクラシック曲に関しては専門家の方のご意見を聞くのが適切でしょう。)

 

 

静かに一旦退場(ここはツッコミどころ)

ここまでソロ曲が続いたので、今から後半部、バンドメンバーが登場するんだな?と察しはついた。でもね、なんか喋ってから退場しましょうよ、ござさん。何でもいいじゃないですか。準備の間しばしお待ちを、とか。気がついたらステージから捌けられていて、次の準備までのビミョウな間が「どうすれば……?」と客席で見てて思った。

 

 

バンドの本領とござさんの研究ーーラテンコーナー

個人的にこのコーナーが一番このライブで大好き。つまり別名ラテンコーナーとも言う。なぜ大好きなのか。理由を考えてみた。

・去年もござの日はバンド編成だったじゃん?………たぶんあれから月日がたち、バンドの皆さんも多々ステージを経験されて演奏も変わって来た説。また、ござさんのアレンジもラテン音楽の本で研究されたり、より本格的になってきた。

・選曲の違い………去年のござの日は、En Visionの基となる曲が中心。今年はもっとバラエティに富んでいる。ござさんが、生配信ライブを通じて昨今の各有料ライブのセトリも勘案して、今回演奏するのに適した曲、として曲順、アレンジも考えてこだわりぬいて配置した可能性。バンド編成に向いた曲というのも選び方が上手い?気がする。(よく分かってない。)

 

小フーガト短調

今回のライブの10日ほど前に別のステージがあった。ねぴふぁびである。そこでストリングス編成でござさんはこの曲を演奏しているが今回はバンド編成である。

観客も、一粒で二度おいしいのである。

色々細かい所まで計算済みなのである。

事前に生配信(4/16)でコソッと演奏しといてステルスマーケティング

ねぴふぁびではストリングス編成で正統派バロック調に、

そして今回バンド編成で現代風……ラテン風?ではなくロック調であった。

 

バロックとロック、合うんだ…???

ござさんにしてやられたというか。

ござの日直前まで4/16の感想書いてた自分はこれ聴いて思わず膝を打った。バッハつながりやん!的な、よく考えたら自然な流れだ。しかしござさんは「クラシックはちゃんとやってないし」の一点張りを通してるが、バロックから古典派のモーツァルトやベートーベンも絶対にがっつりとやりこんでると思う。ござさんと菊池さんの連弾動画とかには、どっかにクラシックモチーフが必ず隠れてるし。そーいう西洋音楽の基礎となる曲の大切さを理論的に分かってるからなのではないか(何も知らない素人がすいません……)。

 

この曲でドラムやベース聴いてさっそく思った。

去年のござの日の配信より、(今回は現地で聞いたが)比べものにならない位音響がいい。新しいホールだから機材が最新なのかもしれないが。去年の会場がそもそもレストランだったのはあると思うがあの時はあれで十分感動してた。しかし今回のを聴くとどうだ、同じメンバーか!?っていうくらい印象が違う。

それほど設備と機材って大事なんだということだ。

しかしドラムスの大音量が現地で聴いてると体に直接響いてきて地鳴りみたいだ。ここに紙相撲を置いてたら置いてる関取の駒は全部一気に落ちちゃうんじゃないかと思う勢いだった。その大音量のドラムの中に対旋律的な低音が音程を動いてるがあれは何だ…もしかしてあれがベース音だったのか!?よく分からない。

 

ラテンのパーカッションに乗ってバンドメンバー紹介

このリズムを刻みながらのメンバー紹介も新鮮。BGMあるから楽しい。ござさんが一人ずつコールする声もはっきりとよく通り、なんか座長としての自信みたいのが感じられる。そして、お互いに信頼してる感じがよくわかる。お互いの才能を尊敬し合ってる。

何より、ラテンのリズムが心地いい。バンド編成、すばらしい。

何よりも存在感を放つのがパーカッション。普通のバンドにはない特殊楽器で普通とは違うリズムや合いの手を入れてくれる。だからドラムスは本来のドラムパートに専念でき、ござさんもピアノで思う存分和音で遊びたい放題。より楽曲の仕上がりが本格的に、豪華になるというわけだ。

 

 

Pretender

ござさんは曲名をコールせずに弾き始めた。なるほど有名曲……ん?よくこれ有料配信で著作権的にオッケー出ましたね…?あれか、交渉がぎりぎりで第1回ねぴらぼとかSummerRainはリハの当日に許可が下りるとかいう運営だったらしいので、今回も交渉を頑張ってくださったのだろうか。

おかげでござさんのノリが心底楽しそうである。髯ダン大好きですもんね多分。

 

しかもバンド紹介のノリのままラテンのリズムでセッションが始まった。ここでもガッツポーズやらを我慢し、縦ノリしたいのも我慢し、ひたすら大人しく優雅に聴くしかない。目の前で聴けるのは何にも替えがたい喜びとはいえ、いったいこれは何の罰ゲームだろう?

それはともかく、ござさん自身による一人バンド状態の配信はもはやお家芸というか看板の一つといってもいい。(どちらも配信切り抜き動画)

(※ドラムスの自動演奏と左手ベースによる一人合奏)
【作業用ピアノ】アニソンゲーソン17曲を即興でJazzアレンジしてみた【ルージュの伝言・宝島・マリオ他】 - YouTube

(※一人合奏じゃないけど:スチールパン音色によるメドレー)
【リクエスト即興ピアノ】アレをアレしただけで全てが南国風に!?【BGMにどうぞ】 - YouTube

これらの配信はリクエストを(自動演奏か打ち込みのバッキングに乗せて)ピアノアレンジするっていう生放送ならではの楽しみがあったと思う。しかしセッションライブが実現してバッキングがシンセではなくバンドによって流れる中、ござさんのピアノが楽しめるという、ずっと夢見てたものが聴けてもう思い残すことはない(←3回目…?)。

 

しかし。

去年のござの日も、何ならねぴらぼinventionもセッションライブだったのに。でもメンバーがほぼ同一だったとしても、自分の中では今回のソロライブとは全く別物である。

以降のバンド構成曲全てにおいて、以前のイベントとは全く別物の演奏になってる。

上の方のバンドメンバーの項でも書いたが、ござさんの編曲が垢抜けたのか、メンバー全員色々なステージを経験してきたからか?去年のバンドはそれはそれでかっこよかったが、今回よりセッションとして別次元っていうくらい聴きやすい。

ドラムスの刻むラテンのリズムにパーカッションがアクセントを加えて本格的に、それをベースが支えてそこにござさんが思う存分和音で盛り放題のアドリブ。(ほんとこれだけ書けば去年と一緒……何が違うっていうんだ……有識者じゃないからわからん←←)

 

 

ソロアルバムの曲で季節感からこの曲を選ぶ所に共感する。

季節感を出した和風の曲ながら近未来感がある。和音が斬新だから、だけではない。それは8分の7拍子から来てると思う。分類するとポリリズムってことになるのだろうか。絶対自分のわからない分野。(アフリカ音楽に起源を持つ?ソンとかクラーベもどうも乗れない)

流れるリズムとそれに静かに乗るパーカッション。対旋律みたいに動くベースがアクセントになっている。その後ろでゆっくりと回る花吹雪みたいなライトアップ。

独特の7拍子とバンドのバッキングが情景に軽やかに動きを与え、満開の桜というより、風に舞い散る花弁で視界が埋め尽くされるような華やかな景色が浮かぶ。

 

(ござさんの感じる細やかな季節感はこういう所からもうかがえると思う。)

 

 

 

葛飾ラプソディ

何といっても、ござさんのアレンジの振り幅にばっちりついてくるバンドの皆さんがやっぱりすごい。この葛飾ではベッタベタなJAZZアレンジにストライドが効いていたが、それをいいことにみんなアドリブやりたい放題である。

この曲もそういえばアニソンだった(遠い目)その片鱗はどこへ。これもジャンプ全盛期のアニソンですけどござさんはなぜご存知なのでしょう?そしてアニソン聴いてなんでこれがJAZZだってことに気づいたんでしょう?

(今更だけど参考リンク:ござさんいわく「結構古いアレンジ」)
葛飾ラプソディ(こち亀OP)ピアノで弾いてみた - YouTube

あのJAZZアレンジ動画からござの日、ソロアルバムときて、今回は羽目を外すにもほどがある。両さんのパトカー暴走するの巻。道路のガードレールをぶち抜き(いかんやろ)、見知らぬ家の壁を通り抜けて(アカン)絶好調であった。

ござさん「みんなどうしちゃったんでしょう」あのさあ?自分が一番飛ばしてたやん(小声)……椅子から体は浮き上がり、ソロでグリッサンド入りまくり、オクターブで高速16分音符ソロ…あれ、シフラ版ナントカで聞いたことあるような………

そこに照明がこれ以上出来ないくらい派手かつベタに駆使されていて火に油を注いでいるダメ押しである。

ござさんのよくそこまで詰め込んだなというアドリブから、ドラムとパーカスのソロ回しがさらに2周。彼らの本来の役目、セッションにおける拍の保持とスパイス的役割はどっかに吹き飛んで、見えない火花が散っているのか誰かが叫ぶ。

ベースソロは(専門的なことは有識者の方に任せて)アドリブも制限時間も自由だったんじゃないのか、ござさんの控えめかつよく透るコード?にのって楽しそうになさっておられたので素人はノーコメント、観客みんなでその妙技を堪能したのであった。

あんまり全力で消耗しすぎである。曲が終わるとござさんの足取りは絡まっておぼつかない。これからまだ曲は残ってるのにどうするんだ。

 

 

聴く人すべてを唸らせるトーク

そしてここでも曲の合間の解説トークが入るのであった。

だいたい最初から「念のためどうしてもっていう場合のために」サイドテーブルに置いてる進行表?カンペ?をカンニングしていたものの、それ以降のトークがあまりにも完璧といって余りあるものであった。

ござさん比で完璧というのではなく、イベントの座長としてその曲ごとに解説と分析をし、バンドメンバーと連携し、さらにお客さんの笑いまで取るという非の打ちどころのないまるで実況中継アナウンサーのようなプロの仕事であった。ねぴふぁびで曲名がまるまる飛んでた事を思い出せば、その直後のイベントでこうも流暢に変身するとは誰も思わないだろう。

すごい。

いつから噺家になったんですかござさん。これ以上完璧になってどうするんですか。しかし、実況解説は当事者ができればそれが一番的を得ているわけで、人に任せないに越したことは無い。

何より、聴いてる我らファンはござさん自身の言葉でリアルタイムでイベントの実況中継、解説や裏話、チャットへの対応や色々を全部聴けるわけで、生演奏も嬉しかったけどリアルタイムで曲解説を聴けるのがそれに劣らず嬉しかった。

ござさん自身が楽しそうに喋っていたことが一番嬉しかった、とも言う。

演奏を楽しんでいた、仲間とのセッションを楽しんでいた。そういう余裕が感じられたところが、見てて嬉しかったというか。

ソロコンサートから半年も経っていない。あのポッケからカンペ出して棒読みし、チャット欄でファンに総出で応援コメントもらってたござさんと同一人物とはほんと思えないのだ。

経験が糧になるって、こういうことをいうのか。(ここはひとつござさんには更にライブ開催を重ねていただき……)

 

なんか呟いておられるので追加で貼っておく。

やっぱりそういうことらしい。

 

 

新しいスタンダード

ここでEnVisionから2曲。この曲は去年のござの日ライブでも、ソロコンサートでもやっていた。いわばござさんアレンジ的にスタンダードの位置を占めつつある2曲。ござさんにとっても節目をそれぞれに飾って来た思い入れがある曲、だと思う。ただし編成とアレンジが違うが。

 

清新の風

厳密に言えばスタンダードといえる演奏はソロアルバムの方かもしれない。やっぱりライブではその時ごとに表情を変えてきた、いわばござさんと一緒に成長してきたというか、生きてる曲だと思う。

※この曲を初演で聞いたのはねぴらぼinventionだった。新曲ですっていうござさんのコメントに、画面の前ながら自分はどよめいて大騒ぎしてたのが懐かしい。ござさんの代名詞といえば独特なアレンジ演奏、逆にいえばベースとなる曲が必ずあったから、あの時全く新しいござさんの曲っていうのをリアルタイムで聴けるんだって思って、ほんと一人で画面の前で興奮のるつぼと化していた。(配信でそういう騒ぎ癖がついてた自分は、今回初めて客席に座ってみて、お行儀よくしなきゃいけない事に若干違和感を覚えた)

自分も初めてだったけどござさんのピアノとバンドの演奏があの時は恐る恐る、というかはじめの一歩を踏み出そうか迷ってるふうな初々しさがあった。曲がだんだん壮大に展開していくので自分は聴きながらござさんのまだ見ぬ未来に思いを馳せていたが。未来っていっても何も具体的な事は思い浮かばなかったけど、でもござさんはどこに行っても何やっても大丈夫、絶対仕事仲間の信頼を勝ち取るんだから、という自信を自分は勝手に持ってたので、一人で画面の前で胸張って聴いていた。

 

思い出せば1年前。あの初演を聴いてた自分に言いたい。大丈夫だったよって。

正確に言えばここでも過去形でいうべきではない。まだござさんご本人に言わせればピアニスト2年目なのだから。でも、あの1歩目を踏み出していいのかどうか躊躇してたぎこちなさは感じなかった。

バンドメンバーとのシンクロ率が高まったのもあって、ここでも見えない自信みたいなのを感じる。ござさん特有の複雑なのに透明で綺麗な和音が、明るく開けた大海原を体現しているのだ。そこには波がうねっててむしろ荒れてないことの方が少ないかもしれないけど、ござさんの日頃の訓練と長年の経験から、巧みに舵を取って乗り切っていく姿が見えるようだ。

自分の席からはござさんの背中しか見えなかったけど、その背中には見えない色々なものを背負っていてがっしりしているように見えた。演奏してる所も初めて見たけど、その鍵盤を押す指遣いに迷いは無かった。あの複雑なアレンジをほんとに生演奏してるんだと思うと、コードとか頭に入ってるんだろうとは思いつつ、これはひたすら練習の賜物だなとこの目で見てつくづく思い知った。

 

なんか、曲の感想なのか何なのか?よく分からなくなったけどすいません。

 

 

DannyBoy

郷愁を誘うベースソロとそれに絡むコンテンポラリーなピアノの単音。

バラード風?なドラムに乗って静かに抒情的に奏でられるピアノ。

 

このライブにおける、チルアウトにあたる位置づけと言えるかもしれない。

竹ひごスティック(ロッズっていうらしい)とスネアがしっとりと緩い歩調を刻み、ベースが静かに響き、ござさんのピアノの音はその中で例えようもなくただ美しい。

落とされた照明の中で、ほの暗く浮かび上がる微かないくつかの影。

時制でいえば一日の終わり、このライブを振り返ってかみしめる時間が我々に与えられたのだ。

この大阪での短かったけど楽しかった時間をそっと胸に抱いてお持ち帰りくださいと言われているかのように。

 

 

 

このライブ全体を見ても曲ごとの振り幅がすごい。演奏はメンバー皆で作り上げられているが、設計はござさんである。これを一人で考えるところが凄いの通り越して、怖い。

逆に言えばござさんファンは、このオールマイティなござさんの世界からどこかにヒットする自分のストライクゾーンを探してそのジャンルを重点的に聴くこともできるわけで、ほんとファンを選ばないなと思う。しかしどのジャンルのアレンジも秀逸であるから、そんな選り好みするような贅沢はやめてその世界にがっつり浸っていればいいだけである。

 

 

 

………と、ラストの曲であるとのコールを受け、自分は客席で勝手に総括していた。

アンコールくるかな?

アレですね、アンコール専用のピースがありますよね、ござさんなら……

やっぱルパンとかかな?意表をついてラジオ体操ナントカversion……はないか。

とこれも勝手に自分の中で大喜利を始めていた。

それがこの日一番の自分の過ちであった。

 

 

真の伏兵はアンコールに潜んでいる

それがここにきて

「アンコールは新曲です」

ですって。

なんですかそれ?心臓に悪いんですけど?ファンを何だと思ってるんですか(狂喜乱舞)。ここでも、わーい!!!と叫んで飛び上がりたいのを一生懸命我慢するのみ。ほんと客席で聴くのも一長一短(贅沢な悩み)。

 

発想としては?ソロコンサートからインスピレーションを受けたようだ。

オリジナル曲の発表に向けられる客席からの拍手にも恐縮するというより、それに応えるお辞儀にそこはかとなく、しかし確固たる自信を感じる。

 

にしては。いつも座るのを待ち切れないように弾き始めるのに、今回イスに座り、姿勢を整え、深呼吸していたような…

席で見ているこちらも固唾を飲んで見守る瞬間だった。

 

結論から述べますが、この曲も清新の風と同様、ピアノソロを想定して作られたものではないと思う。今回バンドもいるのにあえてアンコールにソロで初演をもってくるあたり、ござさんのただならぬ意気込みを感じる曲ではある。しかし和音というか、フレーズというか、どう考えても色んな楽器のパートが思い浮かぶのだ。勝手に自分の中で仕分けが始まって困る。

というかそっくりなイメージの曲を知っているはずなのだが喉まででてきてるのに曲名が浮かばない。それは置いといて、これも結果論ですが、ござさんにはクラシックジャンルのピアニストには収まってほしくありません。個人的に。クラシック奏者としてピアノを極めようとすると奏法もアレンジもごく限定されてしまいます。ござさんの広げた風呂敷はそういう固定概念の枠に入れてほしくありません。

 

曲としてのイメージは鐘というラフマニノフとかから連想する重いイメージ……というより、自分にはあくまで前向きな希望を抱かせるテーマに映った。

清新の風が海をイメージするなら、この曲は青年という印象。

途中短調になって照明が一転するけど、それも含めて未来ある若者というイメージを抱いた。

 

 

 

ある時代の終焉と始まり、そこで自分が思う事

 

さて、ここに一つの動画がある。都内のT辺りのピアノスタジオにて。時は2019年11月。

おそらくこの時話し合われた本当のお題は、第1回ねぴらぼだと思う。

 

(※スピンオフ動画もある)
史上最大級に豪華な伴奏で歌ってみた~ピアノYoutuberオフ会の様子 - YouTube

 

ここで(たぶん介護現場で利用者さんから噛みつかれた案件を受け)菊池さんから「ござさんの腕は、国宝だから!」発言が出たのだと思う。

ここで説得されてなかったらはっきりいって今のござさんはいない。と、断言できる。

Youtube登録者数の伸びが既にこの時凄い勢いでバズってたとはいえ)

 

【Live】重大発表!!!! 2020/02/15 - YouTube

それにより説得されたござさんが、そののち年明けに介護職やめて音楽活動のみでやっていく宣言になったのだと思われる。

この重大発表で語られていた「ソロライブします!」「東京以外でもライブやるかも」云々、チャットではCDも期待するなど様々な声が飛んでいたがそれらが実現するには今回のござの日を待たなければならなかったことを考えると、この間にコロナウイルス流行が入るので自分は複雑である(でもそれがなければ有料ライブ配信は普及しなかった、ともいえる)。

 

 

しかし、それ以前(2019年以前)の配信で楽しそうにピアノや音楽について語る姿、

緩く流れるチャット、

それに応えてリクエスト曲を弾き、

また質問に丁寧に解説している姿を見て思った。

 

今の活動はこの頃とは方向が逆なんだけど、

ござさんはどう思ってるんだろう?

本当に楽しいのかな?と、一瞬立ち止まって考えた。

 

……考えるまでもない、今の方が楽しいに決まってると思う。

何より介護士っていう仕事と両立させなくていいし、ただでさえ事務仕事とかは全部一人でなさってるけどそれにしても職業として音楽に全部の時間をつぎ込めるのは大きい。

「仕事としてやっていくには楽しいことばかりではない」とはよく言うけど、ござさんにはその論理は当てはまらないと思う。ござさんは音楽に仕事という制約がつけばその縛りの中で、自分なりにこだわりを見つけ楽しんでいる気がする。

職人気質ともいえるござさんのこだわりそのままに、音楽を無制限に追求できる環境が整っていると考えればそりゃ今の方がいいに決まってる。

 

とにかく。コロナ流行前に持ち上がっていたねぴらぼとソロライブの計画はここにきて一旦決着を見た。

紆余曲折を経て今全く違う姿で歩いていくござさんを見るのは感慨深い。

 

 

 

そこでくれぐれも繰り返すがござさんは音大には行ってない。

学ぶべき内容とその方向性

自分に適性あるジャンルの把握

モチベーションを保つこと

これらすべて独学。

 

さらに音大でなら専攻したであろう何らかの演奏分野にとどまらず、編曲、作曲、録音、スタジオ音響、セッションでのリードというか指揮的存在、……どの分野にもござさん独特のアレンジセンスが盛り込まれているから。

ある意味ソロライブは

あらゆる面からござさんならではの世界を味わい尽くすことができる夢の世界。自分にとっての理想郷、ユートピア

とも言えるだろう。

 

 

ファン同士の交流も楽しいが、みんな自分の胸の底に宝箱を抱えている。その中身はみんな違うから。

 

自分は自分の中に映るござさんの姿を追いかけて、見失わないようにまたこの記事に書いていくことにしよう。

 

 

 

 

運営といえば(ツッコミポイント)。

今回の公演、非の打ちどころがなく自分の中では完璧じゃないかと思うが、ツッコミを入れるとすれば。この告知が、なんで前日の午後なんだ?という点。どう考えてもおかしい。他の運営面では今回何もかも完璧なのになぜこれだけ。絶対わざとだ、故意にやったに違いない。なぜ?ウチの同僚は、コロナ対策であまりプレゼント等が寄ってこないよう直前に告知したのでは?ともっともらしい意見を述べていた。

いや逆だ。わざと集まらないように仕向けたんだ。きっとそうだ。なんか、「えっプレゼントにお花?そんな……ちょっとだけでいいです…」と打ち合わせでぼやいてるござさんの姿が目に見えるようですよ。

しかし自分はその策略には乗らない。

まかしてくださいそんな見え見えの罠にははまりません。前回ソロコンサートに行き損ねたので、今回手紙書いていいなら書きますよ。夜まとまらなくても、朝出る前にちょっと下書きしてさーっと便箋に書けばイイんです。日頃からこの記事に色々書いてるから手紙にまとめるのは早かった。

どうだ!

プレゼント多いとねぇ…?と渋ってる運営さんをギャフンと言わせてやるんだ!ふっふっふ。(後になって何を書き散らしてしまったのか思い出し、正気に返って泡を吹いてるがもう遅い)

 

 

 

 

 

反省点

もし次回ライブに行ける機会があるなら。

今度は余裕を持ってライブ本番を楽しめるようにしたい。

今回、当日が近づくにつれて動悸はするし呼吸はおかしいし、2週間前くらいから微妙に酸欠状態だった。全て現実と思えず、前日も寝れなかったし大変だった。行けてない人に暗殺されそうな準備不行き届きだが、これで自分にも免疫がついたことにして、もっと落ち着いて現実のござさんの存在というのを受け止めたいところだ。

 

 

 

 

 

NEO PIANO Far Beyondの感想その ④ ござさん編

 

ござさんがねぴふぁび直前に何やらつぶやいていた。

 

この「他者」というのはねぴふぁび他のメンバーかなあ。練習をする中で、他の出演者の方やスタッフ?と色々演奏上の打合せをするのに的確に伝えることができるっていうことだろうか。

ねぴふぁびとそれに続くござの日ライブに向けてのアレンジ楽譜も早めに用意されていたようで、色々な準備に余念がないござさんであった。第1回ねぴらぼのアレンジ楽譜も菊池さん曰く「めっちゃ早く上がって来た」ようなので。

で、できた時間で何してるかというと、家でひたすら練習らしかった。

その寝ても覚めてもピアノみたいな、休憩って言って結局ピアノ弾くみたいなとこもござさんらしいです。

 

 

〘 注1 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想①

 

〘 注2 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想②


〘 注3 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想 ③

 

 

 

 

NEO PIANO Far Beyond  ピアノフェスねぴふぁびの感想その④

ござさん編

 

えーと自分は根っからのござさんファンであるから、感想もこのござさん編が一番長くなると思います。(Jacobさん編も長いじゃないかというツッコミはさておき)

このライブは進行を見る限り、前半はクラシック編、後半はJAZZ編のようです。ござさんはJAZZのターン。

いや?菊池さんがクラシック寄りの自由なアレンジだったように、ござさんもJAZZ寄りではあるけどあくまで自由なアレンジのはずです。いつものように。ござさんっていうジャンルだと思えばいいでしょう。

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

4者4様のピアノの音

登場するなりJacobさんとのJAZZで盛り上がり、グータッチなんかしてすっかり意気投合されていたござさん。マイクの声も一段と通りがよく、頼もしそうにさえ見えた。

 

しかしやはりござさんはござさんである。

一人になった途端いつものモードにスイッチが変わったかのように取りあえず深呼吸して、ステージのスモークについて真剣に客席に語り掛けている。そのスモークにツッコミしていただけたのはござさんが初めてである。そういう舞台装置に初めて遭遇するからか(自分もドライアイス以外では初めて見たけど)、一生懸命語ってくれている。

これで最初のツカミはOKというわけだ(←←←)

 

………と、自分も御託を並べるのはここまでにしよう。

だいたい、大トリで登場した割には落ち着き払っているのである。

「今まで皆さんの演奏を聴かせていただいて、最初の一音で、それぞれのピアノのタッチが様々に違うなあと感じた。そこが(僕が個人的に感じた)このライブの面白さですね」

というように、登場するまで他の人の演奏を聞いて緊張してたのかと思ったら冷静に演奏の違う点を観察までしていたという点。

 

でも確かに全く違った。例えばたくおんさんのモーツァルトから始まるクラシック、菊池さんのキエフの大門、そしてござさんの「花」に続くソロ曲、という風に、それらが全部同じピアノで演奏されたという事実。ちょっと聴いてて信じられないですね、確かに。ただJacobさんは一貫して上のピアノだった。それは好みの違いかもしれない。

たくおんさんの洗練された貴族的な演奏、菊池さんの壮大な力強さ、そしてござさんの華やか且つ優しい音。

以前のねぴらぼで誰かが言っていた。「このチケット、絶対お得ですから」普通ソロで活動するピアニストが4人揃ってそれぞれに才能を炸裂させているので確かに、お得である。ひょっとして一人のリサイタルでこれより高いチケットは普通にあるわけだから。

 

 

CDと生演奏

今回の出演者はみんなソロ演奏は、新曲とか新しいアレンジというのではなく代表的なレパートリーを持ってきていた。そこでござさんの代表曲は………いっぱいありすぎるわけだけど、公的に発表されているアレンジという意味か?ソロアルバムからの選曲であった。

ここにきてしみじみ思う。

今時楽曲はサブスクで簡単に手に入るが、やっぱり奏者の名前を冠したCDというのはこういう場面で「代表曲」として出せるから、形あるものでリリースするのは大きな意味を持つのだなあと。

 

花という曲にも色々あるが、ござさんのアレンジにおいては滝廉太郎作曲の方を指す。あくまでアルバムのラインナップからでも季節感から選ぶところがござさんらしい。

でもあくまでアルバムは公式アレンジ。

ライブの演奏はそれとは似て非なるものだった。

独特の間。

試すようなタッチ。

さらにどんどんアドリブというかライブオリジナルアレンジというか?このライブならでは、この季節ならではのさわやかなイメージへと変貌を遂げていた。

その場で考える演奏。やっぱりござさんは、現場のピアノと逐一会話しながら演奏を進めるらしい。ピアノのレスポンスを確かめるように、一音一音ござさんとピアノが互いに呼吸しているかのような絶妙な間がある。

その慎重さを保ちつつ、川の流れと舞い散る桜を彷彿とさせるような流麗な音が響く。

 

 

DannyBoy

ござさん、この曲もソロアルバムに入ってる代表的アレンジなんでしょ。なんか曲名がすんなりコールされなかった気がするけど?指差し確認しても舞台袖からもツッコミなかったよね?

それは気のせいである。

 

この曲は余計なことを考えずにただその世界に浸って、自分の故郷の風景や、それぞれが胸に抱える昔の記憶を思い出して密かに、静かに感動する場面。

スタインウェイの響きが華を添えている。

 

 

この2曲、CDのアレンジをステレオタイプ・公式見解とするなら今回のライブの演奏は、ござさん自身による新しい解釈と言えるだろう。

こういうところがライブならではの醍醐味というか、生で聴く最大の楽しみだと思う。

毎回違う曲に出会っているみたいな新鮮な感動が味わえる。

 

 

 

新しいセッションの形

嘘がつけないござさん。ストリングセクションがどこで登場するのか箝口令が敷かれていたっぽいが、「秘密にされていた方々」………なんか僕は言いたくてしょうがなかったけど秘密にしろってさ、運営さんがね……ってござさんの顔に書いてる。

それはさておき、ストリングセクションはまさかのござさんパートのみの登場だった。(そういや今まで出てきてなかったな)今までのござさんライブでも無かった組み合わせ、家のシンセでストリングスの音色で一人合奏するところは散々見てきたので、実際に現実で合奏する場面を見れてもう思い残す事ありません(←まだ演奏残っとるけど)

 

小フーガト短調

この曲名みて何か思い出しませんか…?この間の生配信で、バッハメドレーの冒頭を飾ってた曲ですね。あれが地味にネタバレだったわけですね。←いや分からんしwww見事に機密事項隠蔽に成功されております。

バロックや古典派アレンジはござさんのアレンジにこれまた嫌って言うほど登場するので、きちんと学んだことないといいながらもピアノ教室でちゃんとやってたはずだ。

室内楽は弦楽とチェンバロ(それからフルートとかオーボエとかホルンなどの管楽器も)で構成されているから、バロック音楽をアレンジに入れるたびにござさんの中では弦楽器パートも同時に発動していたはず。

ストリングスパートが参加することを聴いて、その案に飛びついたに違いない。この曲は弦楽曲じゃなくて、本来パイプオルガンで演奏される宗教曲だけど、絶対ストリングスとも合う!ってなったんだと思われる。でもシンセでストリングスの音色を入れるのとは話が違うのだ。ほんとにピアノと、弦楽4部に編曲してきちゃったよマジですか……と思ってちょっと震えた。もちろんピアノパートも主題が残されているだけのレベルにアレンジ入りまくり、やっぱ何でもできちゃうって本当だったんですねござさん、とファンのくせして今更ながらその才能に勝手にビビッている。

 

カトリックの教会で神に捧げられる敬虔な祈り。

菊池さんの演奏されたキエフの大門(は東方正教会だけど)も含めて、神に祈る時間が我々には与えられたのかもしれない。

 

 

清新の風

ストリングスについてマジレスすると、倍音が半端ないのである。

自然に発生する音に含まれている、一つの音から聞こえる色々な音。自分はちなみにバスクラリネットの出す倍音が渋くて好き。(←誰も聞いてない)

それらが合わさってハモると絶妙に深い響きを醸し出す。

ストリングスの合奏はそれだけで贅沢な和音なわけである。

 

さらに運営的にストリングセクションを招聘するにはそれなりに予算が必要で、これをライブに組み込むのはやはり贅沢な話だ。

そんな色んな意味でそうそう見られない、これからも見れるかわからないレアセッションを聞けてやっぱり思い残すことありません。(まだ残りの曲あるけどね)

 

清新の風という曲は合奏に向いている、と初めて聞いたねぴらぼinventionの時から思っていたし(自分の中では吹奏楽だったけど)。合間で入るピチカートとか、最初からそういう曲だったよねって思うくらいだ。

 

しかし。ござさんはやっぱ連弾でウロウロ動いてこっそりやってるピアノの精なだけではなかった。

ありがとうござさん。

ファンやってて良かったなあ。

ずっと応援してたらこういうご褒美があるんだなあ。

この日記もやめないで書いてて良かった(←

(号泣……しばしお待ちを)

 

 

色んな才能が炸裂していた。

見るたびに違うござさんに会えるっていう幸せ。

これはござの日にはまた違う生き物に脱皮して華麗に変身してるんじゃないだろうか?

 

 

菊池さんとのコラボ(夫婦漫才ではない。内輪ノリはいけない)

ござさんは登場時JacobさんとJAZZセッションだった。ではござさんが呼ぶ次のコラボ相手は誰なのか?

いうまでも無いだろう、菊池さんである。ござさんと菊池さんのアレンジは2人で一組とも言うし、コラボ動画も多い。

開始はござさんのカウントダウンだ。そういうシビアなタイミングのセッションなのだろうか。またしてもぎりぎりのキメだらけなのだろうか。どっちがアレンジ譜作ったのだろう。キメがシビアすぎて途中で空中分解しそうだけどござさんの手元が映って一瞬タイミング合わせた、ように見えた。

ああハラハラする(←喜んでる)

 

※ここで思った。

 

本番に向けての練習も相当な量だっただろうし(そしてござの日ライブはこれからだ)、編曲の楽譜も多数用意したはずで、ただ4/10生配信で「だいぶ前から周到に用意してたので慌てなくて何とかなった」と言われてた通り、アレンジの編曲作業はかなり以前に終わっていたとしても、この練習をこなしつつリハで修正しながら、その合間に毎週生配信されてツイートもされてたのかと思うと、つくづく凄いなあと思う。というか準備が用意周到すぎる。

 

 

ござさんとJacobさんのクレオパトラの夢もガチJAZZセッションだったが、このユーモレスクもお互いアレンジの手法という手の内を知り尽くしているという意味で、手加減無しのガチJAZZセッションだった。菊池さんもJAZZアレンジに名乗りを上げてきたわけだ。道場破りか?(違う)とハラハラしてみていたら勝手に古典派?バロック?アレンジみたいになっていた。

お二人とも楽しそうなのは演奏からあふれるほど伝わってきたので、トークで内輪で盛り上がらずに曲のポイントなど解説すればよろしかったのです。ここはセッションライブ、色んな出演者のファンの方々がおいでですのでいつもの夫婦漫才は控えめにした方がヨカッタのではないかと……

 

 

アンコールという名のメインイベント

この後トークがさらに迷走を極めるわけですが、この4人でセッションするのが初めて、かつ司会者を立てていないのでお互いいじりようがなくボケようもなかったのは否めない。そこは不可抗力というもの。

 

そんな中、ござさんの司会を1人で回してる感、もうねぴらぼのカワウソくんとリスくんは必要ない。介護施設での経験の賜物?そこに唯一有意義なコメントをしてくれてライブを振り返らせてくれるJacobさん、ありがとう。

 

革命

このようにビミョーなトークから始まったアンコールだがピアノを触るとそんなぎこちない雰囲気はどこかへ飛んで行った。

ひとり堂々と革命を弾くたくおんさん。たぶん、リズムを変えるだけで、革命をそのまま弾くっていうミッションだったのかもしれない。その傍らでいたいけな無垢な少年に群がってちょっかいを出すかのごとく、もう一台のピアノで3人で連弾しながら高音のふりかけをかけたりベースで遊んだりやりたい放題。

かわいそうなたくおんさん。(←違う)

みなさん、どんなに遊びたくてもこのライブはクラシック縛りなのです。主導権はたくおんさんが手綱を握っているのです。あまり羽目をはずしてはいけません。

 

ただ。ねぴらぼシリーズでこういう4人セッションでは手が空いた人はマラカスとかタンバリンとか持ってましたが……あっクラシック縛りだからそんなラテン風な打楽器はタブーだったのか。次の曲ではやっぱりござさんが合間で彷徨うピアノの精と化していた。

 

ラプソディ・イン・ブルー

これも正統派クラシックの流れをくむJAZZセッション曲である。

正統派なので自分はあまり意見はありません。解説の必要も無く。

たくおんさんと菊池さんの端正なソロで始まる雄大なアレンジ。

 

ただ自分として特筆すべきは、ござさんのエンターテイナー風アドリブと、そこに鍵盤いっぱいに使ってふりかけを施す菊池さん、さらにシビアなタイミングでアドリブを仕掛けるJacobさんとタイトなリズムのバッキングで返すござさんの応酬が息をのむ展開ですごいこと、でしょうか。

菊池さんに関してはピアノの横をたたいてたことと、某アニソンがこっそり混ぜられていた点に集約されるでしょう……すいません菊池さんのアドリブもすばらしいです。

さらにJacobさんのガチアドリブ(表現を思いつかない)だけは必聴です。

ラプソディインブルーのアドリブと聞いて抑えてたリミッターが外れ気味のJacobさん。

あくまでストリングスは原曲通りの部分に華を添える存在であり、こういったアドリブをもとの路線に引き戻してくれる、JAZZというよりストリングスはクラシック要素。

 

繰り返しますけどこの前後のトークを聞いてはいけない。みんな、演奏を聴こう。

ピアノで語った方が雄弁だから。

 

 

 

こういうライブを有観客でやれた意義

NEO PIANO をイベント名に冠してるし、公式Twitterの中の人は最初から同じだと思うけど、もう観客の代わりにだだっ広い無人のアリーナ席で一人で「キャ~~~かっこいい~~最高~~~!!!」と飛び跳ねて拍手するガヤ要員の着ぐるみのリスさんはもう必要ないんだと思うと感慨深い。

 

ネットピアニストの演奏が正当に有料配信として認識されるようになったから?

というよりこの人達の演奏はもともとお金を払って聴くレベルだ。

Youtubeというツールでいつも無料で聴けていたから、演奏に対価を払うとなると身構える感じがするが、演奏を職業にしてる人達にはそもそも料金を払うのが本来だからなあ。

(無観客だったのはコロナウイルスのせいであり、ウイルスの動向自体は沈静化も何も全くしていないが世の中は観客を入れる方向に動き出した。)

 

ピアノだけでこういったエンタテイメントのライブを開催できるまでになるには今までのピアニストさんの活動無しにはあり得なかった。

その代表的な存在は自分は事務員Gさんだと思う。(ストピ演奏の草分けとしてはまた別問題である)

ひとえに感謝するのみだ。

 

 

みんないい表情ですね!

それぞれのポーズに、全力出し切った感が出てますね!

なんかカメラ向いてない人いますけど、気のせいじゃないでしょうか。

 

 

 

 

やっぱりな(小声)。

ベースラインをわざわざピアノで練習するくらいセッション好きなござさん、一人でシンセの録音機能で合奏してしまうござさん。

ストリングスとの合奏、楽しかったんですね。

またそういう機会、あるといいな。

 

 

 

 

 

 

 

NEO PIANO Far Beyondの感想その ③ Jacob KollerさんとスタンダードJAZZ

 

〘 注1 〙:別名 自己紹介コーナー 感想その①から再掲

※これ書いてる人は、ござさんファンです。超絶熱血究極に単推しのござさんファンです。ござさんがちょっとでも関わってるとすぐ自動的になんか書いちゃう症候群。よってこの記事の内容は、セッションライブにしては不自然にござさんに偏ってます。ご了承ください。

あと、JAZZとかクラシックとかピアノとか全く分かんない人です。あっ違った。自分は学生時代が吹部だった関連で、管弦楽と器楽はちょっとだけ知ってる。ピアノは小さい頃習ってただけでまっっっったく何もわかりません。

 

NEO PIANO Far Beyond  ピアノフェスねぴふぁびの感想その

Jacob Kollerさん編

(この記事は4つ連続の記事の3つ目です。その① ② は下記を参照)

 

〘 注2 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想①


〘 注3 〙:資料コーナー ねぴふぁび感想②


 

ねぴふぁびは、2022/4/24 立川で開催された4人のピアニストによるコラボフェスだ。

ほんとは自分はこのフェスのコンセプトも始まるまではよく分かってなかったし、この記事も何か感想かこうかな~~?くらいに思ってはいたが、具体的なイメージは全く浮かんでいなかった。(それよりも、5/3にあるござさんのライブに向けて準備のためによく寝て……と、そっちに気を遣っていた。)

しかしふたを開けてみると、

気がついたら感想を書いていた。

なんか4人の演奏全部がスッと馴染めたというか、溶け込めたというか、よく分からないけどこのライブの演奏全体がめっちゃ好き。ジャンルに関係なく。(音響と照明等が最高というのもあるが)

 

なかでも、特にJAZZ。

自分は理論がわからなくて馴染めず、ござさんがかっこよく弾いているからという理由でちょっとずつ調べてみてる、というレベルの分野。楽しめるところまでいけるのか甚だ疑問だったこの分野。

しかし、今回のライブはJAZZも面白かった。

(※クラシック音楽はもとから親しんでいたので入りやすかったし)

なぜ?って考えてみても理論は知らないので、分かる範囲で書いてみる。

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

今回のライブはクラシック分野がテーマということで菊池さんの演奏曲もオリジナル曲を交えつつ、クラシック中心であった。菊池さんのソロコンサートよりも、クラシック色が濃い。たくおんさんと菊池さんでその分野にまとめてきたのだろうか。

しかしこのライブはあと二人奏者がいる。

JAZZ奏者のJacobさんと、ジャンルは特に問わないござさんだ。

はたして、菊池さんに次の出演者としてコールされたのはJacobさんだった。水色のグラフィックみたいな鮮やかなシャツとグレーのスーツ、そこになぜか青いスニーカー。そんなフットワーク軽そうな衣装でJacobさんは現れた。(実際調べたら彼は非常にフットワークが軽かった)もっともYoutubeでもこの衣装での演奏が見られるので、これは決まったランドマークみたいなものとして演奏衣装を決めているのだろうか?スタイリッシュだけど親しみやすい、そんな人柄が見て取れるしそれは演奏にもあらわれている。

 

Jacob Kollerさんという人

そもそもの話、ねぴふぁびの出演者が告知された際、菊池さんとござさんは夫婦漫才(←違う)として、石井さんはクラシックの専門家、Jacobさんは……YoutubeでJAZZ演奏投稿してる人?というおぼろげな印象しかありませんでした。

そもそもJacobさんは、ござさんを知った頃にYoutubeの動画を見たことがあり、存在は知ってはいた。でもそれだけである。

JAZZって何?

この人ピアノうまいかどうかよく分からないなあー。

自分の好きなピアノはござさんだけだし!

という、ござさんを知った当初のよく分からないテンションで著しく視点が偏っており、当時はピアニストといえばござさんかそれ以外だったため、Jacobさんのチャンネルはその後自分は一度も顧みることが無かった。

 

しかし今回の演奏を聞いてみると、初めてすんなりJAZZの演奏を楽しめた気がする(今までは、理解しようとしてどこかで肩の力が入っていた)。今回の感想を書こうと決めたのもここに遠因の一つがある。それはきちんと調べてみてJacobさんの肩書を知ったからでは決してない。なんかある意味立ち直れない。今までの自分は何だったんだろう。何してたんだろう。この2年間の無駄な時間返して。

とやっていてもしょうがないので、遅ればせながらJacobさんチャンネルの動画は少しづつ見ていくことにしよう。

 

 

(ほぼござさんと同時に)初めて知った当時からの疑問点

・JAZZ奏者でアメリカ人なのに日本に住んでるみたいだけど?

JAZZの本場は言うまでもなくアメリカだ。発祥もアメリカ南部、NYにはその当時からの本格的JAZZクラブが軒を連ねている。なんならJAZZの大学もあって、学ぶのにも一流のJAZZ pianistを目指すのにも本場アメリカならではの環境が揃っているし、社会的にもJAZZへの関心と注目度は高そうだ。

そんなアメリカで活躍していたらしいJacobさんがなぜか日本に住んで活動しているだって?Youtubeを見る限り、日本語の流暢さからいうと結構以前からでは?と思っていたらやはり9年前に来日されていた。

どういうことだ。

第一印象ではなんでこの外人さん日本でJAZZやってるの?と不信感満載だったが、今回のライブ見て持論を変えた。

ひょっとして楽しんで日本で活動してるのこの人……?

まじですか……?

JAZZについて調べても主に英語のみでの情報が中心だったから、自分のようなJAZZ畑の楽しみ方がわからず彷徨っている初心者には、救済に来た弥勒菩薩みたいに存在が神々しく見える。よく考えてみてください。母国がJAZZの本場であり、そこで活躍して成功する未来もあったはずのところを全くの異国、アジアの端の辺境に来てわざわざ日本語をマスターして活動しておられるわけです。

その動機は謎に包まれているけどその行動力と熱意には感謝しかない。BLAVOと言いたい。

 

 

・偶然動画見たら、とある村(岩手県)でなぜか路上にあるアップライトピアノ弾いてたけど?そんな所にストピ無いだろうし、なんで?

知ったばかりのころ当時チラッと動画見ただけで、日本に定住されている人とも知らなかったし状況を分かっていなかった。それっきりその動画のことは忘れていた。

(自分が見た動画:【岩手県のストリートピアノ】おじいちゃん/おばあちゃん達の為に一所懸命超絶技巧ジャズを弾いた。「コナン」 「Mission Impossible」「Moon River」 - YouTube

 

今回ライブのMCにてご本人曰く

アップライトピアノを軽トラに積んで色んな土地をまわり演奏していた。山形県とか。そういうのが好きで。」

※山形のストピ動画の一例:
「カントリーロード」を田舎道の上にジャズ風に弾いてみた。【ストリートピアノ】by Jacob Koller - YouTube

【ストリートピアノ】山形県民の歌「最上川」を初見でジャズ風に弾いてみた... by Jacob Koller - YouTube

 

軽トラ?ウチで畑に使ってるあれ?鍬とか長靴とか肥料とか乗せてるあれ?

アップライトピアノを載せて?

えっ?

 

……動画見たらほんとだった。

"聴いてくれる人とコミニュケーション取るのが好き。聴いててくれる人見たら演奏曲思いついた。色んな所にでかけてピアノの演奏を届けたい。(Youtube動画より)"

なんかこう、JAZZの確かな演奏力があってのことなのは勿論ですが、それでいて、ここまでしてでも「聴いてくれる人がいるからピアノ弾く」っていう姿勢にどっかで共感を覚えた記憶が過去にも………

ござさんだ。

手法は違えど(ござさんは学生時代から一貫してネット上で投稿されている)、この人の音楽というかJAZZを演奏する姿勢がござさんと全く同じところがある気がして、妙に親近感を覚えた。動画も見てみたらいちいち全ての点がござさんと一緒で気がついたらどれも最後まで見ていた。一番既視感があるのは、フラッとやってきてストピ弾いてるだけの動画も、通りすがりの人は吸い込まれるようにピアノの演奏に釘付けになって全員が動かない所だ。

……ダメだ!この記事が終わらないじゃないか。

 

それにしても落ち着いていて的確なMCと自己紹介、音楽への姿勢、曲の解説、どれをとってもすばらしい。今回のライブで一番イベントを俯瞰できているのはJacobさんではないかとすら思える。人生の中での経験の豊富さがそうさせているのだろうけど、それぞれが音楽へのこだわりが人一倍深い中、Jacobさんの音楽の表現は一番誰にでも届くように分かりやすい所まで降りてきてくれてるから、かもしれない。

日本ではJAZZはけっして誰もが知る音楽ジャンルではない。少なくとも地方では。(無意識にTVなどのメディアで耳にするのは別として。)そんな日本で普遍的に演奏が受け入れられているのはひとえにJacobさんの人柄?聴衆に対する姿勢がそうさせるのだろう。

 

 

JAZZ standard とは

コールを受けて颯爽とステージに現れると、菊池さんによるともすれば滑りそうなMCを華麗にかわしながら、Jacobさんは自己紹介を始めた。片言ながらこの表現力。ひょっとして一番トーク上手いまである。すごい。

ここで提示されたセッション曲は、2台ピアノによる

「いつか王子様が Someday My Prince Will Come」

言わずと知れたスタンダードナンバー(らしい)。

 

だいたい、JAZZスタンダードって何だろう。と、素人の自分はそこから調べないとわからない。以前にも何度か書いたけど、理解できてるか?というと何ともいえない。

この曲も元々はディズニーの劇中曲だがJAZZとして演奏されるようになったのは「コード進行がJAZZ的だから」…そういう知識が要りそうな点をざくっと省略すると「コード進行と和音がJAZZ的展開が似合う曲」というほどの意味で、でもJAZZの真髄はアドリブらしい。

このアドリブでどのように自分らしさを出すか。

 

ここで突然ござさんの4/26ねぴふぁび振り返り配信からの発言を拝借すると。

「(JAZZにおいて)その展開でどういう音を押さえるかには無限通りの組み合わせがある。音選び、持ってる引き出しに、その人がどういう音楽の遍歴をたどってきたのかがうかがえる。また、下で支えるバッキングにも特色を出すことができる。クラシックとは別の意味で奥が深い。」

多分こういう意味で自分にはすんなりJAZZの演奏として素直に聴けたのだろうか?よくわからないけど。とにかく身構えることもなく、背伸びすることもなく、純粋にそのまま聴いていて楽しいのだ。そういう仕組みだったのか、みたいな。これでYoutubeのJAZZ動画も全く違った視点で聴けそうな気がする。

このセッション曲では菊池さんのほうを笑顔で優しくガン見しながら、手元はノールックでバッキングするJacobさん。もうコード進行のパターンは見なくても弾けるってことだろうか?(手元ノールックでバッキングっていう点もござさんを思い出すなあ…)

その上で自由に気持ちよさそうにアドリブしてる菊池さん。また、菊池さんのバッキングが安定してるのは周知の事実。でもキメが結構シビアな気がするが、ばっちり合っていてさすがだ。 

 

つまり裏を返せば、JAZZスタンダードにおいて決まってるのは旋律だけ、コード進行もどの音を押すかも全部奏者によって違うという意味では、ピアニストの数だけJAZZには違う楽しみ方があるということだ。その中で自分はござさんのピアノが好きということなんだ、とちょっとだけ理論的に説明できている自分にびっくりする。

しかしござさんとは別にかっこいいJAZZ奏者としてJacobさんもいると知るきっかけになった事だけでも、このライブ(配信で)を聞いた意味はあったというものだ。(世の中にJAZZピアニストは多々あれど、理論が難しすぎて?今まで楽しんで聴けてたかというと疑問符がつく)

 

 

「聴いてもらいたい」JAZZと「もっと聴きたい」JAZZ

続いてソロ曲として演奏されていたのは、日本のアニソンメドレーJAZZアレンジだった。 コナンに999 youtubeで人気の動画ばかりだ。

ここでまたしてもむくむくと疑問が頭をもたげる。

プロのJAZZピアニストがなんでアニソンなの?上記で書いたとおり、JAZZには定番曲のスタンダードナンバーというお題があるのだから、JAZZピアニストならそれを弾くべきじゃないの?

と、いつもござさんの配信でオールジャンル入り混じったメドレーを聴きなれていたはずなのに、うっかりこんなステレオタイプな発想をしてしまった。なんでだ?菊池さんとの連弾があんまりにも正統派にJAZZの演奏としてかっこよかったので、この才能でアニソン?もっとほかにJAZZの名曲とか色々あるじゃん?と思わず自分は画面の前で呟いたのだ。

 

そもそも、

「すごいJAZZ弾いたぞ!すごいでしょ?」

じゃなくて、

「どうやったらJAZZを気軽に聴いてもらえるだろう?しかもそこにJAZZの面白さを盛り込むにはどうしたらいいだろう?」

「JAZZの雰囲気を感じてほしい」(アニソン前のMCから)

という発想なのだ。

JAZZの事を全く知らない人にまず聴いてもらうには、聞いた事あるテーマを弾くのがいちばんである。自分もござさんの配信でJAZZに親しんだのだし。

JAZZはまず雰囲気作りが大事とのこと(ござさんの都庁ピアノJAZZ動画より)、イントロも衝撃的にして特徴的。007のジェームズボンドが出てきそう。ベースラインもコナンだから銃声を模してるのか?そして説明できないけどたぶんコード進行がかっこいい。

何よりも特筆なのがやっぱりアドリブである。

ござさんいわく「アドリブは理論で構築するより色々な演奏を参考にパターンを作り……」だそうだが、他の人を参考にしていたとしても独特な誰もを惹きつけるものがある。popsでいうところのサビってやつかもしれない。一度聞いたら忘れないその曲のクライマックス。

 

ここでござさんの4/26配信からもう一言拝借。

「足すべきところは足し、引くべきところは引く」

アドリブやウォーキングベースで高速で動くパートは目をひくが、それだけではないらしい。リズムの合間を埋める音が多ければいいのではなく、引き算の美学?というか空白の感じ方でJAZZならではの独特のリズム感を表現していた。

そこが垢抜けているというかセンスを感じるというか。

 

ずっと聴いていられる。もっと聴きたくなる。お洒落なという形容では片づけられない、気づいたら惹きこまれているリズムと音の魔法。

 

次の曲はJazzpiano Meguri。オリジナル曲らしい。Youtube動画でもBGMとして流されていた、かわいらしい曲。

この曲のもつイメージのように、色々な場所でJAZZを演奏するのが夢とのこと。そう、軽トラで山形へ演奏旅行されていたように。

ゆっくり回る観覧車のよう、小さなゴンドラが揺れるのが見えるようなかわいいJAZZ。

Jacobさんのセンスが光る。なにもコナンのアレンジのようなダークなものばかり弾いているわけではないらしい。どんなアレンジでも思いのまま?

ござさんのコメントを借りれば、JAZZの論法でいう最適解の音を選んで弾いている、ような気がする。不協和音とか奇をてらった音ではないが他の人とも違う。それでいてシャープに抜ける響き。

かっこいいです(語彙力)

 

地方住民としては。

ネット配信がなかった時代はそもそも、都会の情報は事後報告で雑誌で読むものだったし、都会でどんな公演が行われているのか知る由もなかったし、生演奏、しかも自分の行きたい推しの公演なんて一生に一度聴ければラッキーの世界だった。

だから今このレベルのライブをネット経由で見れているのは本当にありがたいことだ。

昔は現地で生の公演を聴くなんて人生のボーナスタイム、ご褒美だったのだから。(自分が生の音に慣れているのは吹部の現場で楽器演奏を聞いていたからにすぎない)

 

ここでワクワクする仕掛け。というか言ってるJacobさん自身が一番楽しそうです。

「次は軽快な曲です、皆さんも手拍子でご協力ください」

 

いとしのエリー

これも日本人にはおなじみ、サザンオールスターズの名曲をjazzアレンジされていた。桑田佳祐のボーカルのもつ哀愁をおびた旋律がPOPなリズムに乗って若々しく生まれ変わっている。

そこでJacobさんの手拍子の合図により、観客席も手拍子で裏拍を取ってアドリブに参加されていた。この2500席の観客から返ってくる手拍子からは、現場でライブに参加してるっていう高揚感が伝わってくる。ウキウキと手拍子にのってお客さんの気分も浮き上がってくるかのようだ。

その手拍子に乗って最高潮の中、最後の音を探すように低音の一撃で締めるところがかっこいい。(ほんとに探してたんだろうか、どの音にしよっかなーーーみたいな……)

これこそ自分が昨今見たかった光景だった。

出演者が何か問いかけたり話したりすると観客席から応えが返ってくる。

やっぱりこうですよね。

第一回ねぴらぼの、誰もいない客席に向かって大きく手を振るござさんの

「アリ〜〜〜ナ〜〜〜〜〜!!!!!」

は、できればもう聞きたくないものです。

 

さらにMCが観客の心を掴むのだった。客席を埋める拍手に深々と頭を下げ、

「手拍子のリズム感、バッチリでした!!!」

と言ってくれたことでお客さんはきっと、ああ自分もライブに参加できてるんだ!!と実感されたと思う。

「皆さんの手拍子からワクワク感が感じられて、かんばろう!っていうエネルギーを貰いました」

………これ、ほんとに心の底から言ってる感じがするんですよね、ものすごく楽しそうなんですよね、ステージと客席は演奏を通して一体となれてるんだなあと配信で見てるこっちは羨ましくなるような盛り上がりである。

英語で喋って通訳ではなく(日本生活も長いからであろうが)一生懸命こちらの言葉である日本語で表現してくれているだけでも、自分の中で好感度100万倍上がりました……

がんばろう!っていう気持ちも本音だと思うんです。

故郷はアメリカのアリゾナ州のはずです。

【ストリートピアノ】ジブリみたいな村にピアノを弾いたら、村人が演奏中に踊ってくれた!「ふるさと」「The Rose」「星に願いを」 - YouTube

この動画の字幕で触れられていますが、コロナ流行後、アメリカに帰省できていないはずで、その気持ちが演奏に現れていると思う。

でもこうやってイベントに出て元気に前向きに演奏してる姿を見ると、こっちもコロナ感染対策でげんなりしている事などはどうでもよくなって、元気をもらえる気がする。

 

 

そして次はセッションである。出演者も残す所はござさんのみである。

Jacobさんはネイティブアメリカ人ですので英語の発音もナチュラル。その声でコールがかけられた。

「Please Welcome、GOZA!!」

 

何してもかっこいいJacobさんである。

 

そこでこの洗練された空気の中ござさんが登場した。

お辞儀が1、2、3、……10回はしてるな。え?そこは問題じゃない……

ござさんの「どぉーもーーーーー!」という挨拶が目いっぱい響く。なんかウチの近所の人との立ち話みたいな雰囲気が一瞬にして広がった、と感じたのは自分だけだろうか?

ござさんの衣装もサラッと動きやすそうでナチュラルでいいですね!(え?どっかで見た事ある?きっ気のせいですよ!?)ござさんこそイベントの回を重ねてトークも安心して見れる感がでてきた。

 

このござさんとのトークでさらにJacobさんが嬉しそうなのは気のせいか。

「コテコテJAZZセッション!!クレオパトラの夢、いいですか!?」

わあどうなっちゃうんだろ……(汗)。

 

というわけで、「いつか王子様が」のセッションでお洒落に幕を開けたJAZZのターンはここで最高潮に達するのであった。

※自分が知るござさんのコラボ演奏と言えばまず菊池さんである。そのアレンジは二人とも手加減無しだが、どういう発想をねじ込んでくるか?何が出てくるか分からないという意味である。

この2台ピアノでのJAZZセッションは、冗談抜きで手加減無しだ。

 

自分はJacobさんのJAZZが素敵だと思ったので、ござさんファンとしてはこうやってガチでJAZZセッションを組んでいただき、光栄の至りです。

2人の間に黒い火花の閃光が散っている。二人とも体を精いっぱいに使ってこれでもかと応酬を繰り返す。ござさんの小さな体と小さな手がいつもより大きく見える。

アドリブやってるござさんの方をバッキングの合間で振り返るJacobさんは、微笑むというより「やってんなぁ」と不敵にほくそ笑むという表現があてはまる。

 

ござさんの隠された、秘められたJAZZの血に火がついたようだ。

Jacobさんの「ここまでか!?」という挑発に乗せられた風もあるがそれよりは、「ここまで来れるだろう!」と呼んでくれて意気揚々と追い付くござさん、みたいな……

とにかく菊池さんとのコラボ以外でここまで徹底的にリミッターなしでやってるござさんは、初めてみたというか。二人の前には楽譜があるけどどう考えても見てない。案の定、スタンダードJAZZの本によくある基本進行とコードしか書いてないやつである。何しかけてこられるか分かんないってやつである。

リハもやってただろうけど、そんな予定通りにいってるはずがない気がする。

(繰り返すがJAZZが何もわかってない人の感想)

 

ござさんファンの自分はガチセッションで思いっきりできて楽しそうなJacobさんと、新たな境地を開拓できた気がするござさんが見れてよかった。

これだけでも、このライブのチケット(配信だけど)買ってよかったと思う。

 

最後にJacobさんを目いっぱいコールするござさんが、一回り大きく見えた。

グータッチしてる顔も声も、ちょっとだけ自信が垣間見えている気がした。

 

ーー感想その④ ござさん編に続くーー