ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

徒然なるつぶやき(9/3の事とか)

 

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第一言語

最近、姪っ子のピアノの発表会に行った。

幼児クラスの子が可愛らしく一生懸命やってるのは微笑ましい。クラシックの曲をかっこよく弾いてる子もいた。しかし自分が一番気に入ったのはAdoの曲のアレンジ版を弾いてた子。小学生高学年?めっちゃすごかった(語彙力)。というか、そういうのも発表会でありなんだって世代の違いを感じた。

(エンジョイ勢で発表会に出たことありませんでしたし、苦手のままやめてピアノ教室に良い思い出が無い自分としては驚きを禁じ得ない)

 

 

 

自分の過去のステレオタイプ

ピアノ=

 クラシック

 つまんない(特にソナタが)

 発表会

 緊張する

 

こういうイメージから、ピアノのことは(印象悪い)習い事として子供の頃以来すっぱり忘れてた。

 

その後あるときネットで自由にピアノを楽しんでる人たちを発見して、

自分の持ってた強固なステレオタイプはあえなくどこかに吹き飛ばされたし、

ピアノって楽しんでいいんだ?

そんなに楽しいものだったんだ

という何か新しい楽器を見つけたかのような衝撃があった。

(※楽しむにはそれなりにみんな厳しい基礎の年月を積んできてこそだって事を、じきに知ることになるのだけど)

 

自分がござさんの存在を知ったころ、youtube動画を次々に見ていく中で、決定的にハマるきっかけになったクリスマス動画。

 


この動画にござさんのすべては凝縮されている。

寒い中のストピでなめらかに動く指。(ふつう寒くてそんなに弾けない、と思う)

季節に合わせて、流行りというよりはクリスマスの時期に耳になじむ名曲のチョイス。

ピアノからカメラが落ちそうだからって華麗に片手弾き。

子供がいるから即座にパプリカに変える。

踊ってくれてるから長めに弾く。

しかしノッてくれないから「絶対もっと楽しませてやる!」って謎のスイッチが入るござさん。その勢いに呑まれたのか?他のこどもたちも召喚されて、お遊戯会と化す……

 

ござさんがまだ不審者ルックでストピ弾いてた時代、なぜか帽子がなくて表情が見える貴重な動画だったけど、それにしてもいつもの恰好にいつものリュック。

 

基本的にござさんのスタンスってここから変わってないと思う。

 

たぶん、頭で考えてないですね。

それより手が先に動いてそう。

ござさんはピアノで饒舌に語る。

ファンが聞いて、弾いてて楽しいか、楽しめるか?

ござさんの音は、聴いてると理論とか技術とか考えるよりも、真っ先に楽しいなって気持ちが沸き上がるんだ。

ファンでいてよかったな、ずっとファンでいたいなって思う。それは、聴いてるとござさんの音が発する暖かい光の中に包まれるから。安心してその心地よい世界に身を委ねられる、幸福に満ちた時間。

 

 

 

ピアノで生きてくってこと

これだけ毎週、生配信ライブされてると、演奏のマンネリ化とかが指摘されがちですけどござさんの配信に限ってはマンネリ化現象はほぼ無いといえるでしょう。

 

衣装を除いて。

(ペンギンマスクとベッドと洗濯物が写り込んでた時代からサングラスにキャップを経て、カメラや音自体も途切れて安定しなかった前スタジオ時代からは激変しましたが)

見た目的には画面がこの夏ずっと一緒なわけです。

 

いくらでも変えようはあったのでは。

ほかにも夏に着てた衣装はあったはずです。

小物とかでも夏っぽく部屋の中でディスプレイなどは可能だったと思う。

カメラの位置も、上から写してみたりしてた時もありました。照明が違う色だったこともあったような。(そういった機材設定は、最近業務が立て込んでいるようだったので、配線も煩雑になりそうだし無理だったかもですけど。)

 

要するにそういったビジュアル的要素とか、人目を引くキャッチ-なテーマ設定とかを介することなく、ピアノの音、演奏そのものを聴いてほしいんだろうなあ。

確かにね。

聞いてくれさえすればござさんの世界の独特さは一目瞭然だと思います。

 

でもねござさん。youtube動画や配信があらゆる分野にまたがってる昨今、見てる人口も増えたけど興味や注目は細分化してるわけで、積極的に打って出ないと頑固に待ってるだけじゃ通りすがりの人は止まってくれませんよ。

宣伝苦手なのはわかってますけど。

 

宣伝をきっかけに聞いてもらうんじゃなくて、

ピアノを聴きたいって人に聴いてもらいたいんですね。たぶん。

(この書き方こそ伝わりにくいな……)

 

ござさんは黙して語らない。

いつも横向きからのカメラからは、表情も読めない。

昔ながらの職人肌。

(寿司屋の板前か)

 

 

ピアノの音にすべては込められてる。

郷愁、若い日の鼓動、躍動感、息もつけない怒涛のパッセージ。

(うーー-がおー!とアライさんが大騒ぎ)

(なぜかちゅ~るのcmとピタゴラスイッチが感動物語)

JAZZのSwing感もクラシックの優美で典雅な和音も巻き込んで、

原曲を知ってると心に刺さるし、

何も知らなくてもいつのまにかござさんの世界に引き込まれる謎の力がある。

いや、これだけ古今東西の名曲を弾いていたら誰もが何かは嗜好にヒットするはずだ。

 

なんかサブリミナルで聞こえた!?気のせいじゃないですか……

 

 

※個人的には嗜好にヒットするジャンルが非常に少ないです

普通好きな曲弾いてほしいですよね。

でも自分は元来非常にどのジャンルでもlightな関わりしかしてこなかったのでほぼわからないんですよね。

ふつう逆でしょ。

 

じゃあ何でこんなに張り付いて動画とか配信見てるんでしょうね?

自分でも分からないwww

 

 

ー-------------ー---

【当時の回想】

とにかく原曲知ってれば配信でノれる度が段違いなので、ござさんを知ってからというもの片っ端から必死で原曲を調べまくった。

(配信はメンバー限定動画のためボカシてる)

(何しろほぼ全部分かりませんでしたので。ありがたい曲リストをExcelに落として印刷して、家事やりながらこれ片手に配信を聴き、1個ずつ覚えた)

 

ピアノ曲は小さいころ苦手だったから別れの曲とエリーゼのためにしか分かんない。

アニソンドラゴンボールOPとそばかすくらいしか知らない(なんでだ…)。

ゲーム音楽は兄がファミコン独占してたから……マリオとドラクエしか知らない。

音ゲー

東方?

なんですかそれおいしいの?

ボカロって?最近ウチの男子がまふまふさん好きって言ってましたけど?誰?

洋楽も聞かないし、

映画もあんまり見ないし、

J-POPSもコアなファンじゃないし。

 

…何やってたんですかね自分、若いころ?

それは昔から自由になるお金と時間は、全部小説と漫画につぎこんでたからかな……それと吹奏楽のCDばっか買っていたから?(ピアノだけは嫌いだったから徹底的に避けてたしな)

 

とにかく分からないから調べるしかなかった。(ほんと順番逆だな)でもござさんのレパートリー表には2000超の曲があるし、毎回配信では150~250曲弾かれてるし、ほとんどわからないし……

でも2~3か月かかってまあまあ覚えた。(遠い目)

 

ただ、知らないというよりは弾いてくれると実は馴染みある曲だったのも多かった。

ゲーセン行って自分はUFOキャッチャーだったけど友人はDDRで踊ってたし。

昭和歌謡は家で親がカラオケで延々歌ってたので、色々知ってるし。

J-POPに至ってはCD持ってないけど当時街のどこかでずっと流れてたのが多いし、時代を超えて色々な機会で耳にするものも多い。

(ただどれもファンとしてではなかったので受動的に聞いてたのだが。聞いたというより聞こえてたというのが正しい)

 

 

音に向き合うござさんの姿勢

要するに音楽分野に対してlightな知識しかないので(吹奏楽以外)、自分は絶対にこの曲聞きたいんだー--!っていう熱狂的な執着があるというよりは。

ござさんの演奏で聴きたいんだーー-!という執着といったほうがいいのかなあ…。

 

楽曲が生きるんですよねござさんが弾くと。

その曲がどういう曲なのか、というのを前提にどこを強調したらもっと印象的に演出できるのか、そこに心血を注いでる。

 

象徴的なのがイントロ。

最後のメドレーでも1曲1曲、イントロから世界観を切り替えてる気がします。

ゲットワイルドの有名な最初のシンセ音から、ヘミソフィアの印象的な同音打鍵まで。

けもフレのじゃパリパークとか、ちゃんとチャイム音から入ってる。

ホルスト木星は弦と木管の複雑な動きと疾走感をそのまま完コピ。

 

配信全体がテーマごとにいろんなメドレーにしてくれてますが、それぞれの曲も同様に丁寧に扱われてて、かつメドレーの流れも汲んで絶妙に編曲されてて最初からそういうメドレーがあったのかって思う。

ござさんの楽曲への思い入れ、聴いてる自分らの曲の思い出、それらがいつの時代の曲もさらに魅力的になって、ふたたび自分らファンの前に美しい装いで還ってくる。

宇多田ヒカルミスチルSMAPも。あらためて言うまでもない、それぞれの時代を席捲したアーティスト。どの曲にもござさんの華やかな音がいっそう彩を添えている。

 

 

ただ。CDの再現のように機械的に演奏されてるのではない。

 

蝶のように舞い、蜂のように刺す

という表現がある。(そもそもはボクシングで使われた言い方らしい)

ござさんのピアノもそんな印象を受ける。

ちょっと違うか……?

 

軽やかに鍵盤を舞う指、

あの速さで即興で弾きながらも、変幻自在な和音の響き。

時に力強く断定的な左手。

 

ござさんのピアノは指というか音が「蝶のように舞う」というよりは。

そういう物理的に何か舞ってるんではなく。

 

鍵盤から立ち昇るオーロラみたいな幻影がゆらゆらと舞うさまが、蝶のようではある。

で、絶妙な間合いと独特のリズムが作るビートとベース音に刺される。

 

 

 

《ひとりごと》ー--------

また時間ができたら……たまにはこの配信みたいに後半のリクエストずっとリコーダー音で拾ったりお茶目な演奏も楽しかったので、そのうちやってほしいところですが。

顔出しピアノ リクエスト受付中! / Piano live 2019/12/12 - YouTube

(せっかく家のFANTOM8で配信なんだし……でもこのシンセ自体が作曲もできるって触れ込みで買ったと言わてたので、そういうオプション音源はオマケなのかなあ…)

ー--------------

 

 

思い出した。(忘れていたわけではない)

普通に来週、本番のステージがあるのにこんな本格的生配信やってて大丈夫なんですか?

体力温存とか、練習のために時間をとっておくとかしなくていいんですか。

 

見てるとほんと生配信てござさんの生命線なんだろうか、って感じがしてくるなあ……

極力できるかぎり抜かしたくないみたいですね…

電車乗るだけでアレンジ浮かぶくらいですし。

色々思いつくから配信でアウトプットしないといけないのかも?(素人にはその状況がさっぱりわからないけど)

 

レパートリーのメンテナンス目的もあるんだろう。

自分的には菊池さんと一緒でピアノ弾いてないと生きていけない妖精さんみたいなもんだと思ってるので。

 

 

 

宿願

音ゲー曲が話題にのぼる中で、数ある名曲・難曲に混じってニエンテのリクエストもずらっとチャット欄に並んでいた。

しかし。

「あの舞台で弾くはずだった曲を今弾くのはなんか違う」

とぼそっとつぶやくござさん。

 

そして様々な音ゲー曲を弾いてくれたが、やはり飛び交うリクエストを見て最後に

「ニエンテはまた今度のお楽しみですよ。」

そう言ったきり、画面を見つつ所在なさそうに音階練習をするござさん。

 

 

「あれはBEMANIコンサートで弾く予定の曲でしたからね…」

 

そういうわけです。(どういうわけだ)

 

 

え??

そんなのわざわざ貼らなくてもいいって?

自分はこれ見て胸に期するものがあるので。

 

ござさんは6/21の復帰の生配信でも、半ばうめきながらじっと耐えてたから。

「あれのために新しくスーツまで買ったんですよ!!」

 

 

《 ※以下すべて自分の妄想の世界 》

 

もちろんスーツは来る日に向けてお取り置きされてるはず…

そうじゃなくて。

 

作曲者の方々と共に立つ舞台。

ござさんのために用意されたと思われる音ゲー曲のアレンジ。

オーケストラ、それに歌手の方との共演。

あのコンサートで弾くはずだった曲は、あの舞台で弾くまで取っておくんだと心に決めてるのだろう。(ニエンテ以外にもあったと思うな…)

 

いつもリクエストに応えることに全振りのござさんが、そこだけ断定的になっていた。

じゃあ自分もいつかその舞台で聴けるのを楽しみに待ってます。

 

 

その舞台は、この時代からの、ござさんが胸に抱いていた夢だったに違いないから。

「neu(ニエンテ)」を弾いてみた - ニコニコ動画

 

 

自分はその日が来るまで、この配信に出てくるニエンテ聞いて待ってることにする。
( ↓↓↓ 頭出し済みのリンク)

2020/10/23:はな金突発グランドピアノコラボ放送 - YouTube

 

 

ニコニコ動画の、ご実家のサイレントピアノで撮られた解像度低い演奏は出発点にして金字塔なわけですけど。

自分はグランドピアノの音で、しかも手元が鮮明にわかるこの配信が好きなんです。個人的に。さらにヘミソフィアとChaining intentionも弾いてくれてて個人的に永久保存版です。

 

ああ、恰好がキャップにサングラスじゃないかって?

当時はねぴらぼが終わったころでしたし、まだござさんには自分らファンは実在すると認識されてない時代だったから、しょうがないんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

夏の思い出

 

8月最後の日曜日に生配信があった。

 

去年は8月最後の日曜……なんかしてたよね……?

そう、ネピサマです。

 

(ここはござさんを推すブログなので、ござさんの動画を貼っておく)

 

(ついでに感想も貼っておく。)


 

 

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ネピサマは生配信イベントの原点かもしれない件

もう一年前かと思うと、懐かしい。

夏の終わりの花火大会みたいな、何が出てくるか分からないワクワク感。野外フェスってこんな感じかなあ?という、ふらっと聞きに寄ったらいろんな音楽が流れてる雰囲気があった。

 

ござさんによれば

「生配信って、ニコニコ動画時代はパソコン持ってる人だけのコミュニティというか、閉じた狭い世界だった」

らしいが、スマホが広まったからとかストリートピアノがブームだったからとかコロナ流行でステイホームの風潮になったからとか、理由はあると思うけど、この盛り上がってた去年のネピサマから1年の間に、ピアノのネット動画や配信はマニアの世界から飛び出して、急速に市民権を得たと思う。

たった1年の間に。

(正確に言うとストピ事業を大々的にYAMAHAが始めたのが2017年、ネット上で動画がブレイクしだしたのは2019年だけど、ネットとかピアノとか知らない層に認知されるようになったのはここ最近の話のはずだ)

 

コロナ流行前を知らないのではっきりと言えないけど、youtube動画のピアノチャンネルはますます増える一方である。ほかにも様々な楽器の演奏チャンネルをネットで見かけるようになった。

リアルコンサートやライブもどんどん開催されるようになってきた。

 

要するに音楽を楽しむ手段は様々な形で増えつつある。

 

そして巡ってきた8月最後の日曜日。

この日も、いろんなチャンネル、いろんな場所で有料とか無料とか様々な配信が行われておりました。次々と配信をはしごしなきゃ、というあわただしい感じがちょっとだけネピサマっぽいなあ、と勝手にそういう気分に浸ることにした。

 

季節は巡って今年も夏は終わろうとしてるわけですが、自分は相変わらずござさんのチャンネルを聴く。

 

 

夏の思い出と秋の足音

今年は個人的にはコロナウイルス陽性になって8月はまるまる潰れたようなものなので、いつか行った夏山の写真でもドウゾ。四国のどこかです(どこでしょうねえ)。

(↑ 画像をそれぞれクリックすると拡大します、スマホでも拡大できる、と思う)

 

今年の数少ない夏の思い出って何があったかな……

 

かき氷。

窓に掛けられたすだれ。

うちわと、それから全然効かないけどフル稼働の扇風機。

山のような胡瓜とトマトとオクラ。

庭の超冷たい井戸水で、タライで冷やすスイカ

沸かしても追いつかくてすぐになくなる麦茶。

 

高い空と濃い青色、ぽっかり浮かぶ入道雲

姪っ子が浴衣着せてもらってはしゃいでる姿。

騒がしかった蝉の声。

近所のやつに行けなくて生配信で見た花火大会。(便利になったなあ)

 

 

↑↑↑ 数年前の市民プール。こども達に大人気。じりじり照りつける日差しが痛かった。

(右の花火は今年の様子)

 

汗かいて、氷入れたお茶飲んでも全然涼しくなかった暑い日。

わけもなくワクワクしてた。夏大好き人間。

 

そんな気分も、お盆を過ぎたころから忍び足で寄ってくる涼しい空気がちょっとずつ剥がして持ち去っていく。

蝉の声もどこかへ行ってしまった。

寂寥感が支配する夜。

夏のわけもなく楽しかった記憶は、蜻蛉の薄羽みたいにふんわりと秋の風に乗って姿を消す。

 

陽が沈んだあと、暗闇から聞こえる虫の音。

賑やかで美しいその音色を味わうには、もう少しこの耐え難い喪失感と向き合わなければならなぃ。

 

 

秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる

藤原敏行  古今和歌集 巻四秋歌上・169)

 

初秋のなんともいえないもの寂しさにはこの歌がよく似合う。

 

真の能力が炸裂する昭和歌謡

革命のエチュードも改造されててしっとりにすると言われても……、チャット欄に「?」とか「ムリムリ」「途中まででしょ」とかいうコメントが並んでて、それを見てこっそりほくそ笑む自分(趣味悪いな)。原曲は悲壮感漂う激しい曲なんですけどまさかのボサノバ風でまったり。激情に流れそうになりつつ静かに穏やかな流れで終わる。必死に制御してる感。

 

弾いてくれる曲にはどこかに陰があるようだ。

少年時代も、おなじみだなーと思っていたら、夏の思い出が次々によみがえってくるような壮大な展開。

 

物哀しく切ない雰囲気。

去りゆく夏に後ろ髪を引かれる思い。

 

オープニングから洋楽メドレーへ、懐かしい名曲の数々が美しい音で、滑るようなござさんのピアノの調べで生き生きとよみがえる。

 

夏の残照をかみしめて感傷に浸っている自分に、それらの曲の合間でひっそりと現実はつきつけられたのだった。

そんな素直にござさんの配信が進むわけないでしょ。

「しっとり風アレンジが続きますね~じゃあジブリも昭和風にいきましょうか」

(心の声)「えぇ……ジブリも初期の作品は昭和時代だし?ござさん何言ってんの……」という自分のつぶやきはあっさりと消し去られた。

 

昭和風というより演歌風。昭和歌謡ふうなジブリ

こぶしがきいたメロディ、物哀しいというかしっとりというか、人生の無常さが朗々と澄んだピアノの音で語られる。トトロもその渦に巻き込まれ場末のスナックふうに改造されて……

ちょっと実況は放棄します……先週の昭和歌謡メドレーでしみじみと感じ入ってたのに!?あのときの気持ち返してください…

参考動画でも貼ってお茶を濁しておきましょうか…

北国の春:千 昌夫 - YouTube

ビブラート効かせて歌いあげる昭和歌謡ってこういう感じですかねえ(暗いな……)

圭子の夢は夜ひらく(フルコーラス):藤圭子 - YouTube

 

ござさん通常運転やな。

普通にリクエスト受けて弾いてるの聞いてもね?

初見さんには、どういうイメージで受け止められるかはわかりませんけど。びっくりされた方もいるかもしれませんが。

でもござさんといえばこれですよね。

意表を突く選曲。

どこかにねじ込まれてる遊び心。

(こっそり)

そういうとこ大好き。

 

(いわゆるこういうアレンジを基にしてると思われる)

 

 

 

このいじり方が好きな人ならそのまま最後のノンストップメドレーもどこかに刺さるものがあるだろう。

じっくりと浸りたい感情と、ワンフレーズごとの勢いでいろんな曲をねじ込んでくるござさんのピアノとのせめぎあい。

パリは燃えているかのガチ演奏なんて久しぶり?初めて?もう言葉もない。

映像の世紀 世界は地獄を見た#映像の世紀#第二次世界大戦 - YouTube

(この冒頭のテーマ音楽を配信で弾かれてる:本編は閲覧注意な映像です)

文字通り20世紀を代表するドキュメンタリー。

淡々と描かれる、しかし悲惨な内容をござさん独特の節回しで絶妙に表現されてると思う。

 

だいたいノンストップメドレー自体が1曲1曲ジェットコースターの上りと下りみたいな緩急ぶりで、息つく暇もなく感動したり胸を打たれたり強烈なビートに圧倒されたり忙しい。

お化け屋敷に入って、うわっと驚き、途中で休憩処という部屋で緑茶があったから座ったらそのまま落とし穴だった、みたいな振り回されぶりである。

そこに落ちた人はブラックホールに吸い込まれていき、行方も杳として知れない。

 

ラテンの熱い血、ディズニーのメロディが混じる。クラシックとかありとあらゆるジャンルを巡って、最初の振りの夏の曲が再び出てきて感傷に浸れるのかと思いきや、色々ねじ込まれていた。

落ち着いて聴きたいんです!?

 

結局、徹頭徹尾自分らはござさんに振り回されっぱなしということだ。振り回されながらも、はりついて聴いてしまうあたりが、いいように遊ばれてるというか…

何とでも言ってください。

そこに「夏の終わり」まで入ってて、いろんなことを思い出しては言葉もなく佇む自分。

Septemberもこっそり入ってる。

 

ご本人もRemixバージョンと言われてることですし。

ブラックホールに落ちた人ですか?

それは自分のことじゃないかな…

 

 

昭和アレンジのあたりで

「色んな年代の方がいますから。

昭和の色々アレンジとかやってる場合じゃないんですよ。

最近の曲も弾かないと。米津さんとか。」

 

ほんとにね。

ところでLemonがござさんの中では最新曲って!?

 

 

ここでなんか無力感というか虚無というか限界を感じて発作的にどうでもよくなって、何もかもほったらかしてシャッター閉めてどっかに去ろうとしつつ、いやそんなわけにいくかいって思いとどまった。

(最後のおまけコーナーにそのまま続く)

 

 

更に最後のノンストップメドレーでソーラン節ってどういうこと。

 

あれは忘れもしない放送事故、2020年8月30日のこと、第1回ネピサマ。

ござさんの中ではトラウマなんでしょう。

次の日にリベンジライブを見事やってのけただけで、大金星ものだと思うんです。

度胸の話です。

次のネピフユでも、足が震えてピアノのペダル踏めないっておっしゃってましたよね。

その後、ねぴらぼ2でリベンジソーラン節されててかっこよかったんですよ。

もうあれで克服されたということで、わざわざPTSDの症状が再燃しかねない曲なんか思い出さなくて結構だと思います。

自分はソーラン節が聴きたいときは、ねぴらぼ直後の2021/2/15の生配信を聴くことにしてるんで(ラーメンプランの人限定ですが)。

 

盆踊りですか?

日本の夏の盆踊りは阿波踊りって相場がきまってます。(四国民の偏った主張)

踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々。

本場徳島阿波おどり・新ばし連_藍場浜演舞場_20220813 Awaodori in Tokushima Japan - YouTube

 

 

 

おまけ

最近の生配信の傾向とチャンネルのありかた

えーとここだけまじめモードです。なぜか。

 

このように自由奔放な楽しいピアノ演奏で、気がつけば二時間終わってるござさんの生配信ですが。

生配信の同接視聴者数は多くて1400ー1500人前後。

同接数は、通常チャンネル登録者数の1%くらいと言われているので、

今登録者数29万人であるからこの登録者の内訳が常にアクティブに動画・配信を聴いてくれる人であれば、本来生配信の同接数は単純計算で2900人いるはずだ。

現在、その半数。

 

単純に逆算すると、ござさんの生配信(リアタイではなく、アーカイブで聴く人も含めて)とか投稿動画を毎回聴いてる人数は、およそ14万人から15万人と考えられる。

つまり表面上の登録者数の半数という計算にならないか(雑な考え方だけど)。

 

現在進行形で聞いてくれてる人が、増えてるのではない、減ってるということだ(あくまで仮定)。

 

チャンネル登録自体は気軽に無料でできるし、

いろんなチャンネルを楽しんでる人もいるだろうし、

ライフスタイルの変化で頻繁に動画見れない人もいると思うし、

登録者の数字ていうのは流動的なものであり、そこを深く考えてもしょうがないとは思いますが、youtubeにおいて収益化の基準の一つに登録者数があるらしいので、一応ファンとしては気になるところ。そこが機能してないと、簡潔に言えばござさんの音楽活動の継続の可否につながるから。

 

 

 

どなたか熱心にリクエストされてる方がいらっしゃいましたけど、ご覧の通りのリクエストの山。

リクエストを投げるにしても、拾われる確率を上げたいのであれば、曲の合間にござさんがタブレットのチャットを確認するタイミングでチャットに載るようにされるとよろしいかと存じます。

合間のトークから察するに、演奏する曲も各ジャンルから拾おうと全神経を集中されてることがうかがえる。

リクエストを拾えなかったとしてもその曲をわざと避けてるのではないだろう。

先週弾いた曲とかじゃない限りは、単に見えてないだけか、メドレーの流れを考えて拾わなかったのか。

 

でも結果論としてリクエストを拾えていないという課題は残る。

 

対策は色々と存在するだろう。

配信のテーマを回ごとに決めておくとか。ジャンルとかアーティストごとに。

また、人気の曲を単発かメドレーの動画で上げるとか。

いくらでも考えられるし、他チャンネルでは実際にそういった動画や配信も見かけたりする。

そういうやり方だと流行に乗って視聴者数や登録者数も増えるんじゃないか?

 

ござさんのピアノをもってすれば数字はもっと稼げそうなものだけど、ござさんの目指すところはそこではなく、実力が発揮されるのもそういう方面ではないはずだ。

 

 

ござさんの姿勢はいわゆる最大多数の最大幸福なんだと思う。ちょっと定義がずれるけど。

結果から行動を帰結する。いわゆる功利主義

最大多数個人の最大幸福(the greatest happiness of the greatest number)

「個人の幸福の総計が社会全体の幸福であり、社会全体の幸福を最大化すべきである」

(引用:ジェレミ・ベンサム - Wikipedia より)

 

そう仮定すると、おそらく、今の方針を変えられることはないのでは?

あくまでファンに対して平等でありたいんだと思うから。

 

とある配信でチャットに関係なく弾く時間ってのがあった時、「長年配信やってると、リクエストに応えるやりかただったから、なんでもやっていいってなると迷うな、どうしようかな、何弾こうかなー」と、こう言って戸惑っておられたくらいなので。

 

(こっそり心の声)

ござさんにはござさんなりに、

やりたいこととか弾きたい曲とかあるだろう。

自分はそういうの聴きたい。

自由にやってるところを見ていたい。

ただそれだけ。

 

 

 

 

8/20の生配信

 

前回の感想のあたりで、自分はちょっと調子乗ってたんですよね。

今思えば。

 

 

最近流行りの曲弾いてくれないじゃんとか。

もっと初見さんとか新しいファンの人を呼び込もうよとか。

ファン層の若返り図らんで、ほんとに将来まじめに考えてんの?とか。

 

考えが浅はかでした。

物事の表面しか見てませんでした。

短絡的に思いついて、そのまま一方的に声高に叫んでました。

なんという軽薄で思慮の浅い発想だったのでしょう。

 

そういう前後を顧みない言動がどういう結果を招くのか。

 

自分は身をもって思い知ることになるのであった。

 

 

 

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因果応報

それはいつぞやの2022/8/20(土)のこと。

自分はいつもの通り滑り込みで宿題つまり前回の感想を提出すると(もっと余裕もってやらんかい)、慌ててパソコン画面の表示を動画サイトに変えた。

 

よっこらしょ……この画面からyoutubeにログインして、と。

 

リンク:ピアノ配信 リクエスト募集中 2022/08/20 - YouTube

最初穏やかに流れてた曲はTVアニメ ONE PIECE の OP曲、ウィーアー!だった。

そこに目に入ったのは、パソコンモニタの角度を調節するござさんの後ろ姿。

何やってんでしょ?

と思う暇もなく。

 

自分はいきなり圧倒的な音圧、重い打楽器的なリズムが作り出す衝撃波に轟音とともにぶっ飛ばされ、原形をとどめないまでにぺっちゃんこにされて床になぎ倒されたのであった。

 

一瞬の間の後。

倒れたまま、朦朧とした意識の中うっすら目を開けると

「正座しといてください」

っていうポスターの幻影がぼんやり見えたような気がした。

でも瞬きすると、もう消えてる。

……気のせいか?

 

その時はっとして息を呑んだ。

聞こえてきた曲名は、新時代。

6月にリリースされたAdoの新曲。しかもONE PIECEの今夏の新作映画のOPっていう超話題曲。(ちなみに劇中歌7曲の歌唱パートは全てAdoが担当)椎名林檎みたいだよね?って聞いてていつも思ってたのだがご本人が椎名林檎をリスペクトされてるそうだ、納得。

 

新しいレパートリーに選ぶのにこれ以上の選曲があるだろうか、いやない(反語)。

 

BASS音域の通奏低音は地底生物の咆哮さながらに力強い打鍵によって響きわたり、左手は同時に打楽器の大群の如き重厚なリズムを刻む。

命を削って絶叫するような旋律パートが魂の鼓動となって突き刺さる。(しかも1番と2番で微妙に和音まで変えてきた気がする)

左手のビートが生み出すスピードあふれる疾走感が曲全体を包み込む。

さながら次々に襲い来る波状攻撃が頭上で炸裂するようで、そのまま立ち上がれない。

 

自分はパソコンの足元に突っ伏したまま微かに呻いた。

(うう・・・新曲弾いてくれないとか若者が離れるじゃんとか、しょうもないこと愚痴ってすいません・・・)

 

ガクッ。

 

合掌。

 

-----完。

 

 

 

あれ・・・どこか遠くで誰かの声がする。

誰だろう・・・・

 

「……最初に弾いたのは、今日配信始まる前に『何か新しい曲覚えよう』と思って覚えた曲ですね、フフフ。画面のコード見ながらじゃないと弾けないんですけどね」

「うーん難しいですね、コードに変化がない曲は、ピアノだと弾きづらいんですね」

 

 

自分は突っ伏したまま、どこかからの声をぼんやり聞きながら、回らない頭の隅で考えた。

はい・・・?なんですって???

配信始まる前に覚えた・・・?

もう一回言ってください・・・・?

 

あのね、単に覚えるのと、配信の流れで一発で弾くのって、天と地の差があると思うんですけど……?どうなっとるんですか、ござさん…?

 

 

そこで自分は誰かにハリセンか何かでしばかれて目が覚めた。

「ふざけてないでさっさと起きてください。」

 

「……ハッ?誰だ!???」

 

ガバッと自分は飛び起きた。

そこはいつもの自分の部屋。

あたりを見回しても、そこにはござさんがトークしながらスパチャ読みを始めようとしている大きな液晶ディスプレイがあるだけだ。

 

自分は気を取り直して、とっくにぬるくなった紙コップの緑茶を一気に飲み干す。

しかしよく見るとあちこち手も足も打ち身だらけである。絶対にさっきぶっ飛ばされてぺっちゃんこになった時になったに違いないのだ。

 

ござさんは続けて語る。

「ほかにも最近の曲を触ったというか更新中です。前回もお話したと思いますが、ヨルシカさんの花に亡霊って曲をもうちょっとだけ覚えました。でも1番と2番で構成が違うというか、覚えるの難しいんですよね」

 

(うう・・・打ち身がイタイ・・・)と自分は両手を眺める。

難しいって言いながら新曲を配信前にあそこまで仕上げてくるのマジ凄くないですか?

そうやな、一方的に疑心暗鬼になるなって言われたんやな(たぶん)。下らない目先の些細なことに捕らわれてると、大局が見えなくなるってことか。

 

さて、今日も生配信楽しむぞ!

 

 

 

無言の主張

あらゆる年代のファンを抱えるござさんの生配信。

チャット欄には今日もあらゆる分野のリクエストが流れていく。

 

リクエストを弾いてもらうにはチャットにコメントする以外に方法はない。

だからみんなござさんの度肝を抜くアレンジを楽しみに、一生懸命リクを投げるのだ。

しかしござさんはその動体視力が問われるレベルの速さのコメントを読みながら、演奏アレンジを即興で考えつつ、配信の構成も考慮に入れて、それを同時にやっている。

この状況である以上リクエスト拾ってほしい、拾ってくれない論争は未来永劫終結することはない。

 

しかしござさんはファンに対して、あくまで平等でありたいのだろう。

メドレーという手法自体は、目にも止まらない速さで雨あられのように降ってくるチャット欄のリクエストを効率よく配信に乗せてくれる、ござさんなりの苦渋の選択だと思う。

 

 

しかし。

今日の配信から感じられるメッセージはそこが焦点ではなかった。

 

配信の全編通して、まるで辺りを払うかのような威容がある。

横向きのカメラからは表情はうかがえないはずなのに、こちらに鋭い眼光が刺さってくるような錯覚に陥る。

張り詰めた一本の糸が稲妻のように空間を切り裂く。

 

今回の演奏、全曲、恐ろしいくらいの原曲再現度。

その精度に聴いてて戦慄を覚える。

 

いつも色々楽しく、思いがけないアレンジを施して演奏されてるござさんが。

徹頭徹尾リアリティにこだわって演奏してるように見える。

和音などでおしゃれに改変はしてるかもしれないがあくまで原曲の表情を崩さない。

自由自在に作り出す独特の世界に舵を切りそうになるのを、鉄の意志で制御してるみたいだ。

 

本来いつものござさんの生配信といえば?

描きだそうとする世界が音楽という手段で自由に表現されている空間。

 

この動画の冒頭にもある。

「すべてのジャンルのピアノを弾きたい」というのがござさんの願いだ。

 


 

 

音楽を通じて表現することで、

「見ている皆さんに楽しさを伝えたい」(上記動画の、呼び込み君メロディ部字幕)

 

そのためにござさんは日夜様々な演奏技法の鍛錬や音楽理論の習得に余念がない。

それを人から教わるのではなく自分なりの方法で、独学で。

つまり、先人の叡智を動画見ることで身につける、という方法で。

ネット配信を始めてからでも13年という歳月をかけて積み上げられた、目に見えない財産。

それらを保持するのに汲々とするのではなく、ござさんは常に変化を志している。

 

 

今日の配信で、ござさんの紡ぎだす冷徹なまでに原曲に沿った演奏を聴きながら、その音が何か黙って語り掛けてくるように感じた。

 

 

ござさんの、あくまで自分のスタイルを貫くっていう決意

 

あらゆる分野弾きこなすっていう矜持

 

必ずリクエストに応えるっていう意地

 

それらを以て、聴いてくれてる人みんなに・・・

絶対喜んでもらいたいんだ

絶対楽しませるぞっていうこだわり

 

そういう無言の声を伴った幻影がござさんの背中から陽炎のように立ち昇る。

 

 

自分は固唾を呑んで見守っていた。

豊饒な響きがつくりだすやわらかい繭に知らずのうちに包まれる、心地よい時間。

また、ござさんから滲み出る気迫は画面越しに見る者の心を震撼させるのだ。

 

あらゆる世界がござさんのピアノからリアルに飛び出してくる。

 

 

ファンに選択してもらうスタイル「どれでもお選びください」

世界名作劇場のテーマと、童謡

可愛らしい音と明るくて軽快なリズム。作品の展開を彷彿とさせる旋律が感動とともに胸を打つ。もうストーリー忘れたけどなぜか涙を誘う。

その昔、田んぼで稲ワラの布団に埋まり、シロツメクサのアクセサリーを身につけて、おなかがすいたらアケビの実とか雑草の蜜をおやつに、外で泥だらけで遊んでた頃をなぜかカラーで思い出す。

みんなのうたなんか、どれだけ歌えることか?

このコーナーがかわいいので、ござさんの配信はこどもに聴かせるのもおすすめ(だと思う)。いま放送してるおかあさんといっしょの曲じゃないから話題には乗れないが。

でもござさんの選ぶ曲というのは時空を超えて名曲ぞろいだ。流行とかいう時代の流れを飛び越して聴く人の深層意識に訴えかけるものがある。

背景云々ではなく、いい曲はいつ聴いてもいい、とござさんはトークではなく演奏で訥々と訴えてくる。

 

 

ござさんの真骨頂、映画音楽と管弦楽

ロックやPOPSのビートを鍵盤で表現するために、ござさんは独自の左手で弾くリズムを考案した。

しかしこうした管弦楽主体の大編成で書かれた曲こそ、ござさんのアレンジはより一層精彩を放つ。

 

大編成の演奏が生み出す和音の多彩さ、音量の重厚感、BASSパートに支えられた安定した響きとその上に乗る高音部の華麗なアルペジオ

それらが生み出す迫力と感動を、歌唱パートも巻き込んでござさんは圧巻のアレンジで映画館の音響さながらに立体的に描き出す。

 

ござさんのyoutube動画には過去にも映画音楽の演奏があり、どちらも甲乙つけがたい名演奏と思ってる。もう何回繰り返し聴いたか分からない。

超有名映画ソングメドレー弾いたらまた外国人に話しかけられた!! - YouTube
超激アツ映画音楽メドレーで冬の駅が熱狂の嵐!! - YouTube (←←こちらの動画のラストで、今回のメドレー冒頭の20世紀FOX映画タイトル音楽を弾かれてて、後ろの方の聴衆の方がこっそり大ウケしてたのをここにご報告します……)

 

しかしどちらの演奏をも遥かに凌駕するかのような今回の配信メドレー。

一編の壮大な叙事詩を聴いているよう。

 

クラシック音楽はさらにホール全体を揺るがすような映える曲を選んできた。

チャイコフスキーとか、どう転んだって派手にキマるんですよね。

さらに、有名曲の有名なカットをピックアップして弾いてくれるので、チャット欄は大盛り上がりの大騒ぎ、感動と驚嘆が渦巻きカオスと化す。(選曲基準がTVや街中で使われてたりして聞いた事あるかどうか、っていうそこがござさんらしい所)

その中でも自分がどーしても書きたいところは、ドヴォルザークの「新世界より」2楽章と4楽章だ。

ござさんは配信の冒頭でAdoの「新時代」を弾いてくれた。

それと、この新世界よりのリクをチャットに見つけて静かに「フフフ・・・渋いですね!!!!」と不敵に笑うござさんを見て、自分はなんか来るぞ……と胸が騒いだ。

虫の知らせってやつだ。(←←違う)

 

【ー-----こっから自分の妄想 】

世に知られる音楽っていう芸術を咀嚼し飼いならして、新しい分野として構築してやろうっていう野望を、その言葉の裏に見た気がした。

出来ないことって無い。

出来ないかどうかは、やってみないとわからない。

新しい時代、新しい世界で、誰も知らない新しい事やるんだ。

やってみるからそこで見てて。

っていう言葉がどこかで聞こえた。

 

【ー--妄想ここまで 】

 

その言葉は新世界よりの第2楽章で編曲されて優しく語られ、

また第4楽章で劇的に、そして高らかに宣言されたかのように見える。

 

第2楽章の原曲はイングリッシュホルンていう名前だけどオーボエの仲間の中音域楽器が、旋律を朴訥な音でのどかに奏でる静かな曲だ。その郷愁を誘うメロディから家路っていう愛称がついて、キャンプファイヤーで使われたりして広く親しまれている。

その有名な旋律をアルペジオで華麗に装飾し、雄大に歌い上げるござさん。

さらに4楽章で堂々と有名なあの旋律を劇的に弾き切った。

BLAVO!

ついでに。

原曲が超長いのばっかなのを、どうやったら即興で絶妙な一口サイズにおいしいとこどりできるのか、さらにどうやってメドレーとして構築し一つの曲ていう流れに落とし込んでるのか、なんで即興でできるのか(2回目)、ちょっと小一時間くらい問い詰めたい。

マジでどういう思考回路してんのか自分の貧弱なセンスではさっぱり思いもつかない。

 

 

CMの使用曲

ここで、ちょっと笑えるスペースを作るのもござさんの配信ならでは。

ネタの配置構成まで素晴らしい。

というか誰が即興でこれだけ思い出して弾けるんだ?

相変わらず再現度は原曲を踏襲しててTVで流れてるそのままだ。

ロート製薬(も古いけど)とヱビスビールの曲は有名だからありだとして。なんで日立のCMとか、ヤン坊マー坊まで知ってるんでしょうね?それ、自分の時代だと思うんですけどね?

(あそっか、シティポップとかYMOに詳しい時点でこの質問は愚問だな…ほんと詳しいよね……なんで……?)

ここでACのCMをさりげなく弾くあたりにござさんの配信の特色が感じられて、自分は黙って画面に向かい有難うと心でつぶやく。

 

 

童謡と昭和歌謡

これらの曲は以前の配信でも何度か語られてきたが、ござさんの介護職時代の経験に由来する。

別に、ござさんがほんとにプロフィール通りの1919年生まれだからではない。

それじゃ103歳じゃん。

そんなことは決してない。はずだ。

なんでここまで昭和の響きにシンパシーを感じていらっしゃるのか?

理由というか理屈としては以前月刊ショパンのハラミちゃんとの対談で語られていた通り、「コード進行が分かりやすくて親しみやすい」……だったっけ。造りがシンプルでアレンジしやすいのはあるかもしれない。それにくらべて最近のPOPSとか全くややこしくてお手上げ、みたいなところはあるだろう。

 

ござさんは今でも同僚だった方々、たとえば音楽療法士の方への尊敬のまなざしを忘れていない。

介護施設には身体的介護が必要な方ばかりではなく、認知症の利用者さんもいらっしゃる。認知症の人には昔親しんだ音楽はダイレクトに感じることができるから、喜んでもらえるのだと思う。

若いころを思い出されてる人もいたかもしれない。

ござさんの膨大な昭和歌謡のレパートリーはほとんど介護時代に覚えた曲だという。確かに昭和歌謡のボリュームから言って、ござさんの膨大なレパートリー表を紐解いても音楽療法士さんみたいなプロにはかなわなかっただろうけど、でもござさんにはござさんなりの、職場での看板があったでしょう。

ピアノが。

ござさんのピアノは聴いてる人に寄り添ってくれるから。

音楽療法士さんたちがセレクトしてくれた鉄板にして珠玉の昭和歌謡、みたいのをござさんがアレンジして弾いてくれる時間っていうのも設けられてたと思うんですよね。

いろんな事が分からなくなってても、昔親しんだメロディ聴けばその頃の記憶はよみがえる、みたいな。

ござさんが職場でそういう活動されてたのかなあ、と自分は想像するしかないけど、何にしろ人に喜んでもらえる仕事だったんだなあ、と思うといかにもござさんらしくて、自分はほっこりと昭和風なピアノを聴いてなごむのだった。

 

………え?昭和歌謡ですか?ああ、自分はさっぱり知らない曲ばっかで……

親が家でカラオケで歌いまくってたので、えーと北国の春津軽海峡冬景色だけは歌えますけどね……他ってさっぱりわかんないですね……ほんとですったら。(みずいろの雨は前に配信で弾いてくれて気に入りました……ほんとですって)

DVDでレトロな映画見るの好きですが、この二十四の瞳の映画で、ラストで旅館で登場人物が料亭の窓際で歌うこれとか、好きですけどね。(今回メドレーで弾いてくれて、なんて言ったらいいか感無量)

浜辺の歌 ♪倍賞千恵子 - YouTube

 

とにかく。

どれもTV見てて出てくる曲じゃないしサブスクチャートにも無縁の昭和歌謡ですが。

こうして配信で弾けばまた喜んでいただいてる面もあるわけです。

人生何事も経験です。

無駄な瞬間は何一つとしてありません。

 

(※youtube動画にも昭和歌謡はあげられてて、コメント見る限り懐かしんでいただけてるようで自分は勝手に喜んでいる)

【平成生まれが弾く】昭和名曲即興メドレー【ストリートピアノ】 - YouTube

昭和名曲(ちょこっと平成)10曲メドレー!何曲知ってる?! - YouTube

【貴重映像】50年前の都庁ピアノ映像が発掘された件【戦後流行歌メドレー】 - YouTube

この辺もほかのチャンネルにはない特色だから、ござさんにはこれらのレパートリーは大切にメンテナンスして維持していっていただきたい所存だ。

 

 

 

結論

「さてそろそろ終わりも近づいて参りましたので……」

 

この台詞が聞こえて思わず自分は画面の前で不満の声を漏らした。

「ええ~~でもさー、最近TVで聞く曲、そんなにいっぱい無かったよね~~

 

ここまでつぶやいたところで謎の闇の空間からのハリセンの一撃のもと、そのまま足元に斃れる自分。なんというひ弱な造りなんでしょう。

静かにパソコンのHDDの音だけが回る室内に、どこからともなくアナウンスが響く。

 

色んな分野の演奏をして参りましたが、今夜もお楽しみいただけましたでしょうか?

みなさんが好きな曲、気になるジャンルの曲は何かありましたか?

なかったよ~~!っていう方がもしいらっしゃいましたら、これ以後フリージャンルのメドレータイムに入りますので、よろしければチャット欄に推してる曲を書き込んでみてくださいね!

実際にどんな曲のどんな演奏になるかは蓋を開けてのお楽しみです!

この最後のメドレー演奏で、さらに配信があなたにとって楽しい時間になったら幸いです。

では、メドレーの始まりです・・・!

 

 

画面からにぎやかに流れて来る演奏、ハイペースに盛り上がるチャット欄。

 

パソコンのたもとに斃れてる輩はそのまま動く気配はない。

 

夜はまだまだ終わりそうになかった。

 

 

 

 

 

 

8/13生配信

 

とことはに 吹く夕暮れの 風なれど 秋立つ日こそ涼しかりけれ 

現代語訳:いつも吹く夕暮れの風だが、立秋の日というのは格別に涼しいことだ。

 春宮大夫藤原公実(金葉和歌集・156)

 

(※立秋の日をだいぶ過ぎてますがすいません)

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

夏の終わりは、ジブリで決まり(宣伝ではない)

夏休みの課題に大体めどがついた自分へのご褒美だろうか?(違う)

8/13の生配信では夏休みのお約束(小学生か)、ジブリ映画の音楽を弾いてくれた。

 

それにジブリスタジオの映画がTVで流れるのは、夏休みの恒例行事である。

 

というか最近自分は隔離期間で部屋から出られないので、ござさんの配信聴いてジブリの名場面を思い出すことにします。名場面というか、自分にとってはこの辺のジブリ映画は、絵コンテの各コマを思い出す風な要領で、どの場面もどのセリフも覚えてるから。

自分みたいなジブリ映画本編の懐古厨向けになのか、ござさんのアレンジは超リアル版である。

真っ黒な竜の雲の中に突如現れた、空に浮かぶラピュタの威容。

鉱山の深い渓谷にさっと差し込む朝の光の中、群れになって飛んでいく白い鳩。その背景に響き渡る高らかなトランペット。

分厚い雲の闇の中を一点の光とともに落ちていった少女と、壁画風なOPロール。壮大な音楽に乗せて描かれる、古代ラピュタの栄華。

メーヴェからの視点で展開される雄大な景色と、悲哀を帯びた旋律が物語る戦争の無力感。

得意の魔法で空高く舞い上がり一気に視点に近づいてくる様子を、真上からっていう斬新な構図で切り取った迫力ある画面。空に高く小さくなっていく影を送り出すかのような、軽やかに心躍る旋律。

 

真っ黒な生き物が人知れず、何かにぎやかにしゃべりながら空を渡る様子が素朴な音で描かれる。

文明と自然は衝突するのか共存できるのか、という永遠の命題を神秘的に描き出す旋律。(でもこの作品で言う神様は、とっくに滅ぼされているのかもしれない)

………以下略。

どれも映画の場面そのまま。

 

……冗長になるのでこの辺にしとく。

そのあと軽快な可愛らしい曲を挟んで、

紅の豚のEDで若かった時代へ思いを馳せ、(え??)

あの夏へで壮大な物語は幕を下ろす。

 

ジブリのBGMは映画音楽、ひとつひとつに奥深い物語が込められている。

ござさんの捉えるリズム、和音はそのまま場面展開と一体となって、スクリーンで見ているみたいな臨場感を味わえる。さらにござさんの作り出す抒情あふれる音楽はそのまま映画のストーリーを再現して聴く人の胸を打つのだ。

 

(……よく考えたらサントラ盤は家にあった。CDケースにセルがプリントされてる版。これを聴くと、更にござさんの演奏がリアルに迫ってきて鳥肌もの)



 

 

楽しんで弾くってこと

ジブリ音楽はおそらく自分みたいな懐古厨に忖度してくれてたのではないかと思われる。でもござさんのレパートリーに多数入ってるのは、コード展開とかが何か刺さるものがあるからなのか?よくわからないけど。

 

とそこに懐かしのボカロのリクエストが流れてきた。

自分はボカロの懐古厨ではないのでいちいち思い出すのは避けますけど、べつにそこは問題ではない。知らない曲でもござさんのメドレーの構成は緩急織り交ぜて聴いてて心地よいから。

このござさんがネット配信を始めて以来の馴染みであろうジャンルのボカロは、たぶん思い出さなくてもいつまでも弾いていられる分野だと思われる。

 

ござ(ピアノ演奏者)の非公式ホームページ ~即興ピアノアレンジの天才ござさん~

ござさんファンにはお馴染みと思われるのでリンクで引用するけど、この非公式HPにリンクがあるござさんのレパートリーリスト。

 ↓↓↓

ござさんアーカイブ案内所 - Google スプレッドシート

 

この一覧によればボカロのレパートリーは50曲を超える数である。それでもアニソンに比べれば少ないという説もある。このニコニコ動画のプロフィール画面に貼られているボカロ曲の数はもっと多い。(と思う。たぶん。)

ござで御座います。-ニコニコミュニティ

 

ただこのニコニコ動画のプロフィール画面が作られたのが2009年、最終のニコニコ動画更新が2018年、ボカロ曲のレパートリーはだいぶここから削られていって残ってないのも多いのじゃないかなあと思う。それは古いのが多くてリクエストに飛んでこないからなのもあるだろうし、実際この辺を知ってるリスナーはどのくらの割合を占めるんだろう?という疑問もある。

ウチの高2男子に言わせればその辺のボカロは全部化石呼ばわりだ。

じゃあ一体キミはどこで動画見てるんだ?と聞くと、youtubeでもTwitterでもなくTikTokだった。

 

この辺の若い層に訴求する曲を弾いていかないと、ファン層を形成していくにあたって若返り化を図ることはできないと思ったりもする。

しかし見てる限りそういう年齢層は概して飽きるのも早いというか3日経ったら好みが変わってたりするので、そこをメインに売り込んでいくにはコンビニの新商品開発部なみの流行に対する敏感な意識が必要だろう。

彼らは流行好きの新しいもの好きであるから、期間限定商品みたいに次々新曲を弾いて行けば一定数のファンは残ってくれるかもしれない。

 

しかしござさんの弾く曲の傾向を見るにつけ、そういう若者限定の営業活動みたいなのはたぶんござさんのアレンジに向いてないな、と思って自分はここで妄想をやめた。

 

ござさんは一体どこから見つけてきてどうやって覚えてるのか、聞いてる音楽ジャンルも弾ける曲も、古今東西あらゆる時代のあらゆる地域にわたって幅広い。しかも昨今Twitterとかで見かける内容を見る限り、さらに新しい分野を開拓というか分析というか、習得していこうっていう動きはとどまるところを知らない。

新しい曲に的を絞ってレパートリーを増やせば、こうしたござさんを構成する音楽の世界の多様性は失われることになるから、得るものよりも損失のほうが計り知れないという結論になる。

新しいファンの人がもっと増えたらいいなっていうのは自分が常に思ってることだけど、問題はそう単純ではなさそうだ。

 

 

ござさんの弾くボカロはどの曲も生き生きしてて、まさに水を得た魚だ。

自分はそんな楽しそうなところをずっと見ていたい、それだけ。

 

 

憂鬱じゃない、雨の日

ござさんのレパートリーの縦横無尽ぶりを最も物語っていたのは、その日台風が来てて荒天だったからって(どんな理由だ……)弾いてくれた雨メドレーだ。

 

レイスト(ボカロ)、ビルエヴァンズのJAZZ、昭和歌謡フュージョンJAZZ、あと合唱曲としても定番の桜ノ雨で感動的〆を飾るっていう、こう書くと混沌とした世界に見える。

 

でもござさんのアレンジにはコード進行が統一性があるのか(どうかは知らないが)、選曲から構成から繋ぎから自然に聴ける。

テーマは雨。

生活してると、雨模様の天気は洗濯物も乾かないとかイベントにも出かけられないとか、ちょっとマイナスのイメージが世の中の認識の大半を占めるかもしれない。

 

でも不思議と雨っていいもんだな、とピアノを聴いてて思うのだ。

ござさんの描く雨の世界はそういうどこか暗いイメージを背負いつつも、窓ガラスを静かに濡らす雨粒を部屋の中から見てるみたいな、そういう抒情的な場面が浮かぶ。

フュージョンJAZZの描く鮮やかな雨。

昭和歌謡の紡ぐ、しっとりと霧雨の中に流れていく情景。

 

まあ結局自分はござさんの構築する世界を見てるっていうか、その世界観が好きなだけかもしれないが。でも好きに理由とかいらないですよね。

 

※自分が今まで一番好きだった雨の曲(今でも好きだけど)
ASKA - はじまりはいつも雨 (Official Music Video) - YouTube

 

 

以上、感想は終わりである。

なんかまだ続きがあるが、おまけコーナーである。あんまり気にしなくて結構である。

 

 

 

 

証人喚問

とあるショッピングモールのカフェ。

外はここ数日しとしとと降りつづく雨模様である。

レインブーツに傘を差した人が時折、足早にモールの軒先に駆け込んでくる。

 

空調が行き届いた店内は、外の湿った空気から遮断されたひんやりした空間。

ゆったりしたソファ席のテーブルには、パイとケーキがそれぞれドリンクとセットで並べられていた。

 

壁一面を占める大きなガラスに雨の雫が時折流れて落ちていく。

モールの通路に植えられた小さな灌木の葉は、水を弾いて一層艶やかな碧色に輝く。

通路の向こうに見える噴水の池にいくつもの水紋が広がっては消える。

 

ここはほかでもない、ねぴふぁびでGZさんが登場したステージのある、T川ステージガーデンの一角だ。

テーブルの上にはアップルパイと紅茶。どうやらこのカフェの看板メニューらしい。

向かいの椅子には、GZさんが所在なさそうに座る。

 

「この度はお足元が悪い中、お運びいただき恐縮です。ささ、どうぞケーキセットをお召し上がりになってください」

「はあ・・・・・」

GZさんは胡散臭そうにテーブルのチョコレートケーキとコーヒーを眺める。

「いえ別に気にしていただかなくて結構なんですよ?去年うどん屋にJ・Gさんがいらした時みたいにチオペンタールなんてそのコーヒーには盛ってませんから。ご安心してお飲みになってくださったら宜しいんです

【 ※去年のうどん屋の話 】

 

「ふうん・・・・」

 

さらに眉間にしわを寄せるGZさんにはお構いなく、さっそく自分は話を切り出した。

「この間、いつものように生配信されていたようですが」

「この間って、いつの生配信ですか?」

「ほかでもない8月13日の放送ですよ。シラを切っても無駄です。ネタは上がってるので。」

【 ※8/13の配信動画リンク 】

 

「どういうことでしょう?」

「7/23のJAZZメドレーは、ガーシュウィンとかを挟みつつ夏の情緒も感じられていい感じでしたねえ」

「はあ・・・・・?」

「今回の8/13ですけど、いろんなメドレーの演奏も素晴らしかったですが、終盤のJAZZ弾くコーナー、あれはどうしちゃったんですか?」

「え?ちゃんとJAZZメドレーでしたよね?ほら You'd Be So Nice to Come Home toも弾いたし?Fly me to the Moonもちゃんとやりましたよね?」

いきなり不自然に、声高にまくし立てるGZさん。

「ルパン3世とか、あれもめっちゃJAZZですよね?」

「そんなに力説しちゃうくらい後ろめたいんですね」

 

「え?別に何も?」

中森明菜がJAZZになってるなんて青天の霹靂ですよ。それにルビーの指輪ってもしかしなくても昭和歌謡でびっくりするし」

「え?でも次の星野源さんの恋はyoutube動画でもJAZZアレンジでお馴染みじゃ……」

「そんな耳当たりのいいことでごまかされても……マツケンサンバはゆったりJAZZでいつものサンバと違って調子が狂うし。それから、笑っていいとも!笑点で、思わず合いの手を打ちそうになりつつ、でもJAZZになってるのでどうしたらいいのか最早わかりませんでしたよ」

 

「それは何よりです…あ、いや災難でしたねえ~」

 

「にんげんっていいなのJAZZ風で、とどめを刺された感がありますし。それから立ち直れなさ過ぎて、最後に大好きなBigbandの曲のSing Sing Singが来てもよく分かんないうちに終わっちゃったんですよね?めっちゃ大好きな曲なのにどうしてくれるんですか?」

 

自分は勢いで好きなだけ喋り倒すと、大きなカットのアップルパイを矢継ぎ早にほおばった。

やりきれない時は食べるに限る。

「そんなヤケ食いしてると痩せませんよ…?」

「ほっといてください。ジブリとか沖縄の曲とか、クラシックの曲にも感動して微動だにせず聴いてて、次は?JAZZだ~!うわ~大人なしっとりアレンジなのかなーラグタイムも来るのかな~?ってワクワクしてた自分のコケ方なんて、想像もつかないでしょうから」

 

「いや、何気なく普段聞いてるPOPSや馴染みのメロディをどうやってJAZZに変えていくか?どうやって即興で辻褄合わせて別ジャンルに読み替えるか?ってのが、僕の生配信の看板コンテンツなんで。そこ聴いてくれてないと困ります。コケてないでちゃんとやってください」

 

「そうですね………(ふーむ)確かにおよげたいやきくんはJAZZアレンジの王道ですし(あれ、そうだっけ)。自分はラーメンプランなんで動画視聴に期限はありませんから、またちゃんと正面からまじめに聴いてみます。なんか今回気が付いたら色々終わっちゃってたんで」

 

自分はティーポットから注いだ2杯目の紅茶の残りを飲み干すと、席を立った。

「お代は払っときます。ごゆっくりケーキセットをお楽しみになってください。ここの近くのH王子には、アップライトだけどストピも設置されてるらしいですよ。練習の気分転換に、ああいう所でピアノ弾かれてはいかがですか?」

カフェから一歩モールの通路に出ると、強くなってきた雨脚が地面に打ちつける。あわてて大ぶりの傘を開いた。それから、バッグから小さな青いイヤホンを取り出す。

 

「そうだ、よくわからないけど最後のメドレーもすごかったんだよねえ…というか最後が一番すごかったというか……もっとじっくり聴かなきゃ……」

 

自分は傘を広げると雨の中足取りも軽く、駅へと続く並木道を歩き出した。

 

 

 

おまけコーナー:終わってなかった宿題

ござさんから出されていた課題はまだ終わっていなかった。

「こないだのウルトラソウル動画で、バロックのアレンジは理解できましたか?」っていうテストみたいな動画が続いて投下されていたからだ。

 

ふうん…さくらんぼは18世紀の曲だったんですね?なるほど…左手でカノンを追いながら、右手もさくらんぼーと言いつつ和音で宮廷風に……

そんなわけないでしょ。

 

 

さくらんぼっていえば。

「あーたしさくらんぼーーー!」

って歌ったら、その場のみんなで

「もーー1回!!!」

って叫ぶのがお約束。

それ以外の発言は断じて認めない。


 

ええ?

もっとまじめにやれ?

 

はあ、18世紀っていえばバロックから古典派の時代ってところですか?

ウルトラソウルで仕込まれてたネタはピカルディ終始でしたね……

 

えーと今回のはさくらんぼとカノンの合体だからこれがネタですか…?

んー、右手と左手で別々の動きで複数の旋律をやるってのは、ウチには脳が一つしかないんで無理です。この動画もなんでこんなことできるのかよくわかりません。

 

確か、左右別々の指の動きを身に着けるには?っていう練習方法をこの動画で菊池さんが語ってた。

【菊池亮太×ござ】ピアノ超絶技巧の二人の練習法を披露!月刊ショパン2月号ストピフリーセッション - YouTube

名付けて対照的練習法。で、実例として突然10-4をぶっ込んでくる菊池さん。

「これ流行らせたいんですよ~マジこの練習方法イイんですよ~」

「脳で考えてることと指が直結するんですよね~脳トレになってイイですよ~」

菊池さんがスラスラやってても、こっちは1mmもできる気がしません。一般人はハノンとか単純な練習本でやるといいんだろうか。自分は普段から……全然やってませんけど(だから上手くならんのや)。

実際にその練習法を取り入れてたピアニスト(上記動画から)。

マルカンドレ・アムラン - Wikipedia
マウリツィオ・ポリーニ - Wikipedia
ルドルフ・ガンツ - Wikipedia

 

 

要するに出されてた宿題を復習しろってことだと思うので、ネタ記事を置いときます。

 

 

 

ふう、次はなんか綺麗な模様みたいのきましたけど。

え?アレですか、ござさんアレンジをAIが採譜したらこうなっちゃった的な?

なるほど~(うっとり)素人には10連符とか逆立ちしたって関係ありませんので鑑賞用です。そりゃ弾いてて指の動きも残像になりますよね。

 

自分のアレンジか何かを譜面に起こしてるということは?やっぱござさん書籍か何か出版するんでしょうか?アレンジ楽譜集とか(弾けるとは言ってない)。だんだんネタが出そろってきた気がする(合ってるとは言ってない)ので楽しみだ。

 

この進捗が生まれるっていう日本語に謎は残りますけど、何か一段落ついたのでしょうか。

7月から言ってた色々なこととはまた別なのでしょうか。

別なら別で、お知らせが増えるという事なので結構なことです。

どっちにしても、告知が楽しみ!?

 

 

 

夏休みの宿題:実技編

 

去年の今頃(7月ごろ)、とある動画がTwitterに上がっていた。

 

コード単体だけだと複雑でわかりにくいけど、ござさんの動画は実際の例を挙げて解説してくれるので素人の自分も分かったような気になれる。

 

 

問いかけられているのはコード進行の使用例。そんなのは自分みたいな部類にはわかるはずもないが、まさかの正解(というか実例の一部?)をリプしてる人がいて、ござさんも首肯することしきりであった。

コードの知識もさることながら、ござさん並みにいろんなジャンルを知ってる人もいるんだなあ、と自分は呆然とそのやり取りを眺めていた。

 

 

 

ござさんの昔のツイートはこういう音楽的要素っぽい内容がふんだんに盛り込まれていたようだ。それに伴って講座っていうんじゃなくても、何気ない音楽のつぶやきもたくさん。

 

ござさん本人もこの動画の次の日にコメントを出している。

昔は解説動画をばんばん出していた、と。

その昔、動画は解説付き、コード表記つきなどが多かったけど、確かに最近のは演奏動画が主体になってたかもしれない。

 

その解説動画の目的というのは結局、リスナーにも同じように自由にピアノをというか、音楽を楽しんでもらいたいっていうござさんの願いが根底にあるみたい。

 

ござさんの演奏スキルはすべて独学というか、実際の演奏を通じて、主にネット配信でリクエストに応える演奏をする中で長い年月をかけて培ってきたものだ。その背景には10年以上の基礎というかクラシック曲による演奏と知識の基礎があるのを忘れてはならないが。

 

このスキルを秘密にしてドヤ顔で演奏する、というよりはござさんは膨大な解説動画とツイートで見てわかるように、このスキルを共有することで一人でもピアノをより楽しく演奏してもらいたいなあ、という気持ちがそのコメントの端々に垣間見える。

 

(もっと古い時代のつぶやき)

 

 

【※解説いらない系動画?の例 】

演奏動画で、聴いて分かりやすいアレンジ。コード分かってなくても大丈夫。

 

 

【この9月号?かどこかで、「ファンの人たちの音楽偏差値を上げたい」か何か発言されていた、らしい】

 

自分は理論的な話はわからない。

(何せこれだけ膨大な解説動画見てるのにコードがいまいち理解できない(´;ω;`……))

 

しかしストピ動画を見てると理屈抜きで楽しそうだ。ただやってることが素人からするとぶっ飛んでてそんなのを弾ける気はしないけど。

 

【 例:ストリートピアノ動画リンク その1 】
同じ曲でもバリエーションをたくさん持ってれば色々な演奏ができる例


 

【 例:ストリートピアノ動画リンク その2 】
クラシックの曲を、別のクラシック曲ふうにしたり、ラテンにしたり自由自在


 

【 例:ストリートピアノ動画リンク その3 】
アーティスト縛りで弾いてて曲を忘れても大丈夫、曲の構造が分かってれば繋ぎを作れる例


 

 

こんな感じでござさんが自由自在にストピで演奏する様子、そんな即興演奏するには?というのを懇切丁寧に演奏とか図解でやってくれている。過去のツイートや動画を探すといくらでも出てくる。

 

しかし最近イベントやコンサート続きだったのもあると思うが、そういう昔のペースでの講座動画は見かけなかった。来月からコンサートも続くし、練習は忙しいはずだ。

 

 

そこにいきなり降ってきた解説動画。

どこか懐かしい既視感がある。

昔いつも見ていた動画みたいな気がした。

ござさんの月刊ピアノの曲でSwing風なやつを弾いてみて、結局Swing風ってどういうリズムの取り方なのか(アクセントは2拍目と4拍目なのはわかるような…?)曖昧なままだった気がするので、わかりやすいSwing解説キタ!と思って繰り返し見ていた。

相変わらず動画の途中からいきなり話が飛躍して素人はついていけませんけど。

 

また、新しい解説動画作ってくれるのかなあ…?とござさんの動きに自分は胸を躍らせていた。

 

しかしこの解説に肯定的な意見ばかりではない。概してイッタランドという所はリプは応援とか賛同する意見が多いけど、引用RTはそうとは限らないという不文律が存在する。どっちにしたって投稿者本人に直接コメントしてる事に変わりないのだから、引用RTには何書いてもいいのか?って、自分は前から疑問に思ってるけど。

 

とにかく分かりやすい場所でJAZZアレンジというかござさんのアレンジ全否定みたいな意見を見かけた。それも一つではない。(全否定ではない人もいる)

 

何?

それじゃ自分のござさんを知ってからの2年半は全く無駄だったってことですか。

動画やツイートを見たり、実際にSwing風アレンジをピアノで弾いてみたり、ござさんのチャンネルに「参考にしてください」とばかりに登録されてるJAZZ動画再生リストを片っ端から聞いたり、リズムを色々考えたり……

ってことが全部無駄だったのか?と思うとその夜はうっかり寝れないところであった。

しかし。その否定的コメントの人の言い分を考えたけど、どっちが正しいかとかはJAZZを知らない自分には手の届かない領域なので黙ってることにした。現に、下のJAZZ解説youtube動画がTwitterに投稿された時には、そんな謎の引用RTは存在していない。

 

いつかのござさんの生配信で、ラテン音楽を調べてる話になった時、あまりにもラテン音楽自体が日本に文化として根付いてないから資料や参考演奏も日本語のものは少ないといわれてた。

それと同じことがJAZZにも言えるんじゃないの?

結局JAZZ文化が日本に根づいてないと言われてるようなので、自分みたいな素人は引き続き色々調べたり演奏聴いて考えたりしろってことだろう。

JAZZの原曲を聴けとも書かれていた。

 

あるじゃないですか例えばござさんのチャンネルにも再生リストが。

Great Jazz Videos - YouTube

ほかにもそれぞれが自分なりに好きな動画探して勉強すればいい話だ。

 

なんでもいいが自分は色んなピアノチャンネル聴いてみてござさんの演奏が気に入ったから聴いてるのであって、その感覚を否定されたくないんですけど。(他のチャンネルをあんまり聞かないのは、これ書いてるとそこまで手が回らないからに過ぎない)

 

JAZZについて言われてることは何となく自分も意識して聴こうと思うけど。

でもござさんのほかのジャンルの動画にはそんな別の解釈の引用RTつかないのに、なんでこれだけ?

世の中には謎が多い。

 

まあいいんだ。

自分はござさんの動画を聴きたくて聴いてるので。

なんで聴きたいか?

それは聴いてから考えたらいいことだ(順番が逆か?)

 

頭ごなしに否定されて黙ってるつもりもない。

なんかツッコミどころがあるなら、自分も素人なりにJAZZのこと考えながら聴きますんで。

 

 

めっちゃ横道にそれた。

とにかく素人民にはござさんの動画で解説してくれるスタイルは見てて楽しいし、分かりやすいと思う。それだけ。

 

最後にこのタイプの解説動画を見たのはいつだっけ?これかなあ。

 

 

【そのほかの同タイプの解説動画:その1】

 

【そのほかの同タイプの解説動画:その2】

 

 

 

ござさんのバックグラウンドはクラシックだ。たしか年長さんで始めたはずで、このツイートはそこから高校出るまでお世話になったクラシックの分野よりも、そこから色々な分野を経験した年月が長くなったなあ、ということらしい。

 

この10年にわたるクラシックの基礎、それからネット配信を通じて経験された色々な音楽の分野がござさんを形づくっている。

色々なジャンルがござさん風にアレンジされてるのを聴くのが、ファンの醍醐味。

 

ござさん自身も、色々やっててよかったと述懐されている。

自分も、クラシック分野のままのござさんだったらファンになってなかったのではないか?と思う。いろんな音楽の世界をかみ砕いて親しみやすく自分らに提示してくれている、その姿勢が好きなのかもしれない。こんな素人の一ファンにもわかるように動画形式で。

JAZZが聴きたければJAZZのチャンネルや動画はいくらでもあるし、クラシックチャンネルもあらゆるものが揃ってるが、自分はござさんの演奏を聴いていたいんだ。

理由とか別にありません。

そんなの説明する必要もないでしょう。

 

 

ござさんの音楽の多様性は密かに需要があるというか人気なのは、これらの動画の再生数とつけられたいいねやRTの数を見れば一目瞭然。

たとえば。これにつけられた引用RT見ると結構いるらしい、指ドラマー。引用RT見る限り、ドラマーの人が集まってくるくらいにはリアルらしい(よく分らんけど)。

昔の2ちゃんのセッションスレにいたのは生ドラムを家で叩いてた人かもしれないが、鍵盤でドラムやってる人=つまり打ち込み、DTMでやってる人もいるみたい。

ござさん、結構たくさん生息してるようですけど?

 

ドラム以外の打ち込みでいえばこういうのもあった。ござさん、キモいは言い過ぎです

 

要するに横道に逸れるのも大事ってことですか。

ここでござさんから謎のRTが来たので、これも入れてって事?と思って貼っとく。(前回のRTがねぴらぼ後で、あの時プログレっぽい曲が多かったから?)このツイートにつけられたいいねの数もまたほかのツイに比べて不自然に多いんですよね。絶対打ち込み好きな人が浮上してると思うんですよね。

 

原曲がこれだが(ござさんのyoutube概要欄より)、それを引用RTで指摘してる人もいる。ほらね?ござさん、色々つぶやいてれば同じ畑の人はワラワラと出てくるよ。

dCprGDATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN)の「structure Ⅰ la structure de la magie moderne/構造 I(現代呪術の構造)」】

DCPRG - 構造Ⅰ (現代呪術の構造)~Live Version - YouTube

 

 

これとか、もうバズってる域である。

 

これも。再生回数200万回、10万いいねってどういうこと。

 

これらのリプ欄とか引用RT見ても、音楽のことはよくわからんけど動画は気に入りました的なのが多いので、やっぱりござさんの演奏は、音楽知らない層も引きずり込む謎の空間というか、抵抗なく音楽に親しむきっかけを作ってくれる存在ってことでいいですか。

 

その内容が正しいかどうか?って、どうでもよくない?(まだ根に持ってる)

みんな動画聴いて何か感じてるんだからそれでいいんじゃない?

 

 

これ先月の動画なんですけどね、ほかのツイに比べてもやっぱいいねの数も引用RTも多いですね?それでクラシック分野の人がここでは出てきてて終わり方がピカルディ終始でよりバッハっぽくなってるとかツッコミ入れてくれるおかげで素人民の自分も何のことかちょっと分かるという恩恵に預かってるわけです。

ところでピカルディ終始ってなんですか?

ピカルディの三度 - Wikipedia

この時あわてて調べた気がする。何々、短調の曲が終わりの和音だけ同主調長調の和音にするってこと?曲の最後の印象が明るく豪華になる効果?なるほど……

なんとなくバロック風にできる裏にはこういう知識(基礎中の基礎なんでしょうけど)がちゃんとあるからだ。

素人民はひたすら覚えるのみ。

 

 

ござさんの講座動画作る原動力はここかららしい。

え?別にもっとマニアックな方向に踏み外してくれて結構だと思いますけど……素人民にはもう十分マニアックなのでこれ以上マニアックぶりがどうなろうが関係ないというか(開き直った)、踏みとどまらなくて結構かと存じます。

毎回必死で調べてついて行った気になってる素人民なので大丈夫です。(?)

 

思う存分マニアックに振り切ってれば、それぞれの分野のコアな人たちが通りすがりにでも聴いてくれて、ピアノ分野の人じゃなくてもファンになってくれるかもしれませんしね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8/6の生配信

 

自分はもともと夏のエアコンが苦手だ。

つけると風邪ひくから(マジで)。

日本人たるもの扇風機とうちわにかき氷が必須アイテム、表に打ち水して縁側で夕涼みしていればいいのである。

 

と毎年こんな調子でやってるのだが今年はどうもエアコンに頼らざるを得ないようだ。

自分の部屋は北向きであり、冬は極寒だけど夏は全く日光から遮断されていい感じだったのに、家じゅうがどうも熱気に包まれててやばい。

外にも暑すぎて出れず、というか外出制限がかかってしばらく外に出てはいけない毎日で、鬱々としているのである。

 

そこでござさんがツイートしてくれたこのチャンネルが見ててほんとに涼しくなるというか気分転換になってて、超役立っている。

 

どんなビジュアルかというと、

↓ この動画みたいなぐあいにアルプスの絶景を背負っている。

 

www.youtube.com

 

こういうアルプスの高原や山をバックに民族衣装でバンドが演奏したり歌ったりしてて、旅行に行った気分まで味わえる気がする。ストリートピアノじゃないけど、なんとなく外国の街角でやってそうな編成で、ふらっと通りすがりにほんとにこういう人たちいるんじゃないの?っていう錯覚に陥るのだ。出てくる奏者もみんなベテランだと思う。というかさすがドイツやオーストリアコントラバス金管クラリネットのレベルがまた素晴らしい。

 

………いや、このチャンネルで現地に行った気にはなれますけど、ござさんにはぜひネット視聴に飽き足らず現地へ足をお運びいただき、いろんな国の空気を肌で感じでいただきたいと思うんですけど?

行かないと分からないことあると思うんですよね。いろんな国の文化や価値観の違いを感じるのは、表現者としての幅が広がるというか、お金では買えない財産になると思うんですけど。

食べ物も言葉も景色も違う世界、考え方とか思想も国の数だけ違うと思う。

今はネットで色々完結する時代ですけど、いかがですかねえござさん?

今年のござの日も大阪から弾丸で帰京されてましたし、ピアノというか鍵盤で練習できないと死んじゃう症候群でしょうから、遠出とか旅行は難しいんでしょうか…?

FA08を背負って旅行すればどこでも演奏できるんじゃないかな ← 無理がある)

 

 

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情緒不安定な生放送

さて、ござさんは最近休暇を取ってたようだ。しかしこの前の配信は7/31だから実質休みは8/1と8/2のことだろうか。

2日間しか休んでないやん。

それじゃ絶対遠出とか旅行とかしてませんね。

日本人ってちょっと働きすぎでしょ。ヨーロッパ人とかは、3週間とか休暇取ってバカンスに行くっていいますけどほんと日本人はエコノミックアニマルですよね。まとめて休暇行ってリフレッシュしたほうが、その後の勤務の生産性も上がるっていうのに。

というか自営業なんだからいちいち休暇の宣言しなくてええんですよ。

お好きなだけ休んでボケっとしてください。旅行とかも(←しつこいな)

そのOFFの期間とONの期間がはっきり分かれてるほど、仕事がキレキレな人が多い気がします。

 

 

ここでお休みを取ったからだろうか。

ござさんの配信はトークからして絶好調、本来の姿を取り戻したかのような、まるで水を得た魚のような……

これ以上ないってくらい、のびのびとされてましたね。

ほらご自分でもいわれてましたよね「情緒不安定」って……?

あれ???

 

6日ぶりとあまり間を置かず放送できてる

OSが放送中に更新してしまうのを阻止しないといけない

すぐに告知できるわけではないが色々準備中のことがあって忙しいです

みなさんの前で演奏する機会もこの生配信くらいで申し訳ない

Twitterはしょっちゅう更新できてる

最近2,3日涼しい日が続いてよかったです

話題が5転4転してます大丈夫か俺今日おかしいです

なぁんも話がまとまんない

コーヒー……じゃないコーラでカフェイン摂取した関係で、キマっちゃってます

5時起き、8時に寝ちゃうおじいちゃん生活してる

よし!(何がだ)

服の前のボタンまでパカッと全開してて、これ以上ないってくらい絶好調!(え?)

このくらいなら僕日常茶飯事なんで……

そういうとこやで!

 

 

大事なのは忘れないこと

しかし、あの夏へをまた弾いてくれて、情緒不安定になってるのは自分の方だ。

先週も弾いてくれた曲なのにだ。

同じ曲でも、世界観が毎回違うのだ。

自分は今回も精神的に心のどこかを鷲掴みにされて、その場から動けないでいる。

優しく語り掛けるような旋律、含蓄のあるその和音を聴きながらただ物思いに耽っている。

 

夏になると終戦記念日が近いからか、TVでは戦争の回顧特集が増える気がする。そういう特定の季節にだけ回顧するのは何か平和な時代の年中行事と化してる気がして自分は気が進まない。戦争はいつも地球上のどこかで行われてることだし、過去のものでも回顧する行事でもなんでもない。リアルタイムで人間はすべて自分のこととして認識すべきこと、と思う。

 

続いてござさんは花は咲くを弾いてくれて、この曲は東日本大震災の復興イメージソングとして作られたのだけど、あの地震津波のことも春になると思い出す年中行事になってはいないか?

 

地震のことも津波も、思い出すっていう対象の過去の話ではない。もう11年経ったといっても何も変わらないこともある。

津波が来た地域はもとの街や農地には戻すことはもうできない(塩害もあるだろう)。それは地図の衛星写真で見たら一目瞭然だ。できるところから復興していっているかもしれないが、そこに生活していた人の人生は元には戻らない。

原子力発電所放射能は事実上周辺地域ごと全部を永久に破壊してしまった。それは人が努力すれば復興できるという問題ではない。

関係ない地域への、放射能風評被害もひどかったと思う。

 

被害を受けた人たちへの後年の被害といえば。

戦争で、原爆や水爆で被爆した人は、適切な支援や医療を受けられなかった(国自体がそれどころじゃなかったのもあるが)だけではなく、不当に差別を受け続けてきた。

戦争は終戦記念日がきたから終わったのではない。ほんとうの苦しみが始まったのは戦後からではないか。

戦災孤児とか、満州ソ連侵攻からのシベリア抑留も、何年かかっても解決なんかしていない。(シベリアに抑留されなかった満州在住の日本人は、8/9のソ連侵攻後、悲惨な運命をたどり、戦後舞鶴へ引き揚げてこれたのはほんの一握り、検疫所でも悲惨な目にあっているけどあまり知られてないと思う)

 

日常の中で常に意識はしないかもしれないが、折に触れて思い出すだけでも意味があるんじゃないかなあ?特に福島の原子力発電所は東電の管轄であり、そこからの電力は関東で消費されていたのだから

 

そんなことを思いながらござさんのあの夏へと、花は咲くを聴いて、しみじみと感傷に浸っていた(柄にもなく)。

 

と言っても何のこっちゃピンとこない人が多いに違いないので、原爆についての回顧談で、アニメで比較的見やすいリンクを置いておく。(概要欄にはアニメの元になった手記のリンクもある)
[ヒバクシャからの手紙] ヤマンへの手紙 | 原爆の記憶 ヒロシマ・ナガサキ | 被曝者の体験手記をアニメ化 | NHK - YouTube

 

 ↓ アニメ回顧談一覧。NHK制作。
アニメ ヒバクシャからの手紙 | NHK 原爆の記憶 ヒロシマ・ナガサキ

 

 ↓ NHKの、その他のリンク集。キャッチフレーズごとに分かれていて見やすい。
NHK 原爆の記憶 ヒロシマ・ナガサキ

 

 

 

 

# もっと評価されるべき(ニコニコ動画ふうに)

そんなふうに感傷に浸っているとゲーム音楽が始まった。FF特集だ。ウチの高2男子にFFって言っても通じなかったがそんな事は気にしない。アニメと同様これは日本の伝統文化だから。

ござさん:「FFってあんまり知らないんですよね~~」

どのへんが。

あんまり知らないからメドレーにするっていう日本語がすでにおかしいでしょ。

矛盾してますよ。

以前、家に固定TVゲーム機がなくて友達の家で遊んでたと言われてましたが、そこでBGM聞いてこのレベルで覚えてるもんなんですかね?あ、聞いたら覚えちゃうんでしたねなるほど……

カービィとかマリオとは違ってRPGはストーリーが壮大っていうか、歴史と時空を超えた設定というか、当時の作曲者がすごいというか、名曲揃いである。

それを再現するござさんがすごいというか。

プレリュードとかビッグブリッヂの死闘とか、作曲者曰く「アルペジオを調ごとに並べただけ」と言いつつも長調短調が交互に並んで(?)、不思議な異世界へ連れていかれる感覚になる曲だけど、ござさんは残響も含めて鍵盤で再現してるのである。

(※原曲の例:FF4の場合)
{SFC}♪プレリュード(ファイナルファンタジー4) - YouTube

これと生配信を聴き比べてみても。

どうなってるのかちょっと分かんないですね。

(FFやったことないから知らんけどチョコボってキャラのテーマがかわいいな)

 

FFに限らずゲーム音楽は名曲揃い。東京オリンピックの生演奏も印象深かった。その時の生配信のラインナップがガチなので貼っておく(ラーメンプラン以上限定)。

グランドピアノ配信! 2021/07/25 - YouTube

 

 

自分がござさんのことを毎回書きたいのは、こういう演奏のすごさとか、演奏が胸に突き刺さってくる感じをどうにかして記録したいから……かもしれない。

そういう演奏が流れて来ると(つまり毎回)勝手にどっかから字幕は流れて来るので苦労はしない。

 

ござさん本人が生配信につけてるキャッチフレーズは

「リクエスト募集中」

である。

つまり聴いてる人たちの希望に何でも応えるよ!というサービスについてのご案内だ。いやいやアピールするとこはそこじゃないでしょと思う。

 

キャッチフレーズ?何でもつけれるよね?

リアルすぎて原曲よりすごいシリーズとか。

こないだの合唱曲メドレーなら、学生時代の思い出がよみがえるタイムとか。

昭和歌謡も青春を思い出すタイムとしてイイんじゃないですか)

難曲アレンジ過ぎてござさんしか弾けないコーナーとか。

リクエストで生活音をなんでも再現するコーナーとか。

あと、シンセでその場でパートを作っていって一人合奏の曲にしていく配信も、完成度はピアノ配信界隈では指折りだと思うんですけど、ござさんは。

 

その時リクエストで何弾くか分からないなら、後付けで概要欄でいろいろアピールするなり、Twitterでコメント色々つけてリンク貼るなり、なんでもできるし。

 

海外にアピールするなら語学が堪能な人に外注して、英語表記で概要欄に追加してもいいし。海外に広く宣伝すれば内容によってはチャンネル登録者数も動画再生数もけた違いに上がるのに。ござさんが得意ないわゆるサブカル分野は、海外で「クールジャパン」とかいって人気の分野でしたよね!?クラシック動画も海外にはきっと評判いいと思うんですけどねえ。

ゲーム音楽とかアニソンは英語表記したら絶対海外にウケると思うんですが。

 

この辺の英語表記を外注することも含めて、色々アピールすることはござさん本人は絶対やらないだろうから、この辺の妄想はすべて儚い泡沫にすぎないけど。

 

今星のカービィ30周年なんですってね。

ござさんのレパートリーで、カービィonlyのリクエスト制生配信とかいかがでしょうかね、ゲームファンの人がこぞってリク投げて絶対盛り上がると思うんですがね。絶対やらないでしょうけど。

ござさんの声が聞こえてきそうだ。

「だってカービィやったらほかのゲームonlyも生配信やらなきゃ不公平ですよね…?やってたらきりがなくないですか……?公平を保つためには中途半端に行動しないことです……」

そりゃそうなんですけどね。

そういうコアなことやったら特定のファンは聴いてくれると思うんですよね。(でも常時ある特定の分野ばっかり弾くわけにいかないだろうから、やっぱダメかあ)

 

 

 

安保闘争……?

中島みゆきメドレーもやってくれたけどあんまり自分は知らない。

時代は中学の吹部でやったし、旅人のうたは家なき子のOP?で地上の星プロジェクトXのテーマソングでしょ、でもほかの曲知らないんだよね……

あれだな、たぶんシティポップと一緒で当時そういう渋い曲聞かなかったからだな多分。

 


でもござさん、お詳しいですよね。なんで?自分はこの動画で必死で中島みゆきの曲覚えたくらいなんですけど。この動画から好きになった曲も多いんですけど。

自分はかろうじて生まれてたけど絶対ござさん生まれてないでしょ?あれかな、名曲揃いだからニコニコ動画とかで聞いて覚えちゃったんかな。

世情とか何で知ってるんですか。確か金八先生の曲?めっちゃ渋いですよね。当時の安保闘争を反映した歌詞らしいですけど自分覚えてないしなあ、何で知ってるんだ……

昭和の曲はコードがわかりやすいって言ってたのですんなり弾けるんだろうか。

 

という訳で世代じゃないので(本当ですって)このメドレーは自分は感想は飛ばします。

 

 

 

みんな(というかござさんが)大好きアニソン

この生配信のあった前日に、TVでアニソン特集をやってたらしい。ござさんはシレっとさりげなく引用RTしていた。そう、さりげなく話題の俎上に乗せてくる。

なんかTVで言ってたよねー?的な。

でもばれてるんですよ、ござさんちにTVがないことはみんな知ってます。

 

 

どう考えてもアニソンを話題に出す前振りでしかない。としか思えない。

というか、ランキングにツッコミが入れたかったから、としか思えない……

 

|•ω•。)"…チラッ

って感じで「もうやってもええやろか……?」と空気読んでるござさん。

いやそんな空気読まんでいいので好きにやっちゃってくれたらええんですけど。

 

FFメドレーで十分楽しそうであったが、さらにこのアニソンメドレーではっちゃけまくって楽しそうにノリノリのござさん。

どんくらい楽しそうかって、演奏曲リストが過去イチ珍しいというか、最近見ないなー?って曲ばっかりなのがすべてを物語っている。

自分は走れマキバオーあたりで、かろうじてついてイケてる!と気がつく有様である。

(ござさんと綺麗に10年ずれてるからだと思いつつ、でも流れて来る曲がそれより古い方に振り幅すごすぎて言い訳になってない自分……)

あまりにノリノリすぎて、ここのメドレーだけ永遠に聞いていられる。え?知らない曲ばっかりなので自分は今から調べます。(繰り返すが2005~2015年あたりの曲は全くわからない)配信と、原曲とを比べるとよりすごさが際立つので。

 

でも、知ってる曲だろうが何だろうが別にどうでもよくなってくるんですよね。

これなんか知らない曲だけどあんまり演奏がすごいから原曲聞いたらさらにすごかった。テニス漫画?じゃないノリを感じる……

原曲動画:メニメニマニマニ 歌詞付き - YouTube

 

この曲のノリどっかで聞いた?と思ったらこれに似てるような気もする。らき☆すたのOP。いつだっけ…?と思ったらこの日の1:52:40~で演奏されてた。
リクエストに応えるピアノ配信 2022/03/17 - YouTube

 

このらき☆すたの曲もござさんの配信で知ったのだけど、あんまりピアノがキレキレなので原曲からアニメから色々聞いてその再現度に驚愕し、しかし空気系アニメの元祖ってどういうこと、このアニソンちっとも空気っぽくないけど?と腑に落ちず、聞いてるうちになんかアレじゃね?らき☆すたのこれ、ハレ晴レユカイに似てない?と思うに至った。

原曲動画リンク:らき☆すた OP もってけ!セーラーふく [HD] - YouTube

涼宮ハルヒの憂鬱「ハレ晴レユカイ」TV版スペシャルED - YouTube

 

……調べたらどっちも京アニだった。なるほどアニメのレベルがすごいな?と思ったら。ござさんは京アニのファンっぽいしな。(いや京アニはみんな大好きだよね)

動画も出してる。満員御礼!聖地秋葉原で京アニメドレー弾いてみた! - YouTube

 

 

なんでもいいが、ござさんはアニソンを弾いてるときのアレンジのキレがダントツピカ一なのだ。(語彙力皆無)

アニソン専用の別エンジン?いわばロータリーエンジンが稼働したかのような無限の謎パワー。

この時だけ突如投下される謎の怪しげな燃料。

その勢いは誰にも止められない(なんのこっちゃ)。

 

 

このアニソンたちが前回いつ演奏されたのか探してて、2020年とか2019年の配信を聞いてて思った。その頃は感動しながら聞いてて勢いでこのブログ始めたくらいだったのだけど。

今の配信聴いたら、今の方が断然音が綺麗。当たり前か?同じFANTOM8なのにね?

2020年の引っ越しの際に、オーディオインターフェースを新しく替えたから?パソコンも替えてメモリも増設したから?グラフィックボードは関係ないよな……よくわかりません。でも、ソフト音源が新しく増えたとか、それだけじゃないですよね。

何よりござさんの演奏のキレ自体がその頃と比べても全く違う。

それが一番の違い。

 

どう考えても、そこから踏んだ舞台の数というか、場数の違いというか、加えて積みあげた練習量がものを言っている気がする。

弾けないやつが何言ってんのって?

すいませんでした。

 

とにかく今回はござさんが楽しそうでよかったです。

アニソンの勢いのままの、最後のメドレーの迫力もすごかったです。

 

 

↑ このコメントからして、今回のメインコーナーはアニソンです。ご本人が言う通り。

※参考リンク:バビル2世 OP・ED - YouTube

 

 

 

 

 

 

 

おまけ:AIにツッコむという非生産的な思考

最近のAIはすごいらしい。この「例の」AIってどれのことか知らないが、イメージというか完成度がすごい。プロ用のAIらしいから素人は黙ってweb上の「作品」を眺めている。

 

 

亡き王女のためのパヴァーヌは、言わずと知れたラヴェルの若いころの傑作である。美しい旋律を持つピアノ曲で、後年ラヴェル自身によって管弦楽版も書かれ(ラベルのオーケストレーションは秀逸である)、現在も色々な楽器によっても演奏されている名曲だ。

 

 

この「亡き王女」とは誰かというと、ラヴェルルーヴル美術館で見たこの絵からの印象で作曲したという説が有力。

 

 

彼女の名前は、マルガリータテレサ・デ・エスパーニャ。17世紀スペインハプスブルク家の王女で、ベラスケスの書いたこの一連の肖像画で有名である。「亡き王女」というのはラヴェル(19~20世紀)の時代には過去の人物だったという事で、弔うとかそういう意味ではない。らしい。

でも、この美しい曲にそこはかとなく漂う、高貴ながらも哀しい響きは何なのだろう。

 

マルガリータという愛称の方が通りがいいこの王女は、オーストリアハプスブルグ家との縁組が小さいころから決められていて、ウィーンに遺されているこれらの絵はお見合い写真がわりである。

左:薔薇色のドレスの王女(3歳)

右:白いドレスの王女(5歳)どちらもウィーンの美術史美術館

 

可憐な表情が愛らしいのだが、嫁いでから若くして亡くなっている薄幸の王女でもある。彼女の運命とともにスペインハプスブルグ家は後継者が無く断絶することになり、この曲は国家の思惑に左右された王女の人生を表しているのかもしれない、と思う。

 

ラヴェルならではの和音展開もある気がするけど、ゆったりとした宮廷の雰囲気をも兼ね備えた優雅な曲。

そんな静かな美しい旋律に時折現れる暗く重い和音。

 

王女は若くして亡くなっているのは事実だから、AIの絵に墓地が描かれてるのは間違いではない。赤いドレスを着た子はマルガリータの6人の子のうち唯一成人したマリア・アントニアかなあと思ったり。すると隣に立ってるのは亡くなったマルガリータかなあ?とか、色々想像するのだった。

 

 

 

 

 

 

7/31 生配信

 

この記事は7/31(日)の生配信についてです。

一週間以上遅れてる気がしますがそれは置いといて。

 

皆様におかれましては、暑い中とは存じますがいかがお過ごしでしょうか。

(こんな調子なのもきっと最初だけである)

最近パソコンが使えない間の手つかずだった宿題のことを書いていたので、続いてのんびりと生配信について書いている今日この頃でございます。

(↑ 過去の撮影)

 

ござさんもこの回の配信が終わった後、述べられておりました。

なるほど、

曲が聞こえちゃったら覚えちゃうんですね。

(コード進行とかを?)

それならTVのCMとかアニソンとかもラクラクですね。ニコ動とかでも覚えれますもんね。スーパーの呼び込み君とか電車の発車メロディ(?)もばっちりですよね。

………ちょっと何言ってるのかわかんないですね。

 

 

ふう。

今回の生配信はこんな感じでございました。

 

www.youtube.com

 

何かが違う…

(昼間やってたからというのは下で述べます。)

 

そう、FANTOM8さんの本体が見えるんである。

Roland - FANTOM Series | Synthesizer

上の公式ページにある通り、FANTOM8さんを背面から見ると赤いんである。

かっこよー。

よくある、シンセをライブ会場で演奏すると客席からは本体背部が見えるからそこにメーカーロゴがでっかく入って、カラーも派手、端子もたくさんついててロボットアニメっぽく見える(自分だけ?)やつである。

 

おまけ1:背面は見えないけどFANTOMさんの起動。暗闇で笑ってる感じがかっこよ。

 

おまけ2:

この配信もどうでしょう?去年のハロウィンコラボ・登場人物全員コスプレ特典つき。

【gao × ぜろいち】2台ピアノコラボ - YouTube

FANTOM8さんの全体がよく映ってて、横のFA08さんと比べてもでっかいのがお判りいただけますでしょうか。(しかしこうしてみるとFA08さんは全体が真っ黒ですね)

ぜろいちさんの独特なアレンジと、gaoさんの爆笑トークにベテランを感じさせる演奏はさすがです。そして謎の作業中スペースには見たことのあるモールが下げられて、中からたまにスタッフさんが(以下略)

………見始めちゃって面白すぎて記事が進まないので、この辺にしときます(自粛)

 

 

 

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雰囲気が印象主義

さて、そろそろ真面目に書かないと怒られる。(誰にだ)

 

ござさんは、いつもは夜に分厚いカーテンをきっちり閉めて、背後から?か真上か、ライトに照らされて浮かぶようにピアノを弾いていた。

 

今日は眩しい午後の陽光が差し込む部屋。

たぶん薄い白いカーテンだけが光を遮るだけの、明るい雰囲気。

軽やかなふんわりした空気感。

 

秋じゃないから刻一刻と変わっていく陽の陰りというのは無かったけど、このカメラにあかるい光のバイアスかけた感じ。

 

イメージで言ったら印象主義の絵画に見られる光と影。

強烈な太陽の光がつくりだす、まぶしいくらいの色彩で描かれた主題。

 

(※画像リンク:クロード・モネ - Wikipedia )

 

各画像解説:散歩、日傘をさす女性 - Wikipedia
サン=ラザール駅 (モネ) - Wikipedia
The Cliff Walk at Pourville - Wikipedia

 

 

いつもの、夜の陰影に浮かぶござさんではなく、

自然光に照らされたござさんは鍵盤を操る手さばきもどこか軽やか。

オープニングで弾いてるのは夏影。

 

(そういえば夏影を自分はちょっと弾いたことがあったけど(もっとシンプルなアレンジで)、間違わないようにするので必死になりつつも、懐かしさを誘う曲だなあと思って音のタッチをそっと優しく弾いてみたような記憶がある。)

そんな優しいイメージの曲で始まりながらも、セリフも映像もないのに映画みたいに見てる人の心の奥にしみじみと訴えてくるような、確信的な説得力があるのだ。

 

 

ござさんの音色は暑い日の一服の清涼剤のように心に沁みわたる。

 

そんな涼やかなイメージの和歌を一緒に貼っておく。

 

 

風ふけば蓮の浮き葉に玉こえて涼しくなりぬ日ぐらしの声

源俊頼 金葉和歌集 145)

 

夕されば蓮の浮き葉に風こえてうつしぞかふる露の白玉

(俊恵)

 

(参考画像:ハス - Wikipedia )

 

 

曇りなき青海の原を飛ぶ鳥のかげさへしるくてれる夏かな

曾禰好忠 好忠集)

 

 

 

 

課題の進捗状況

 

夏休みの宿題:西洋音楽編といったところでしょうか。

 

いわば時代背景を覚えればそれぞれの違いは見えてくるような気がする(素人考え)。

 

「いつ使うのかまったくわからない知識」と言われてましたが、こうやって一度まとめておけば、ござさんの言う通りスマホからいつでも見れて便利」なのである。

 

長い人生いつどこで何の仕事が舞い込んでくるのかわからないし、できるときに着々と見えない貯金を作っている感じで有利だからいいと思う。個人事業主は仕事が来た時に応えられてこそだと思うので。

 

 

「曲が勝手に頭に入っていく」とは?

冒頭に貼った、今回の配信後のツイートから。

要するに1回聞いたら覚えれるってことでしょうか。

いい感じのコード進行とかは特に。

リズムとかベースラインも逐一聞き分けてそうですね。

 

それで早速コード進行のアレンジを考えてしまうから、コンビニに入ると買いたかった物をすぐ忘れて困ってるとか以前言われてたような……

 

同じ曲でも配信ではいつもアレンジが違う。それは当然その場で考えられているはずだし、曲順だってリクエストの順にランダムだけど自然につながるように演奏されている。

 

2年前の今頃、ネピサマ以降の9月から11月にかけてござさんの生配信は不定期であった。コラボ配信だったり、変わったyoutube動画があったり、また一人合奏配信とか社会人サークル配信とか色々あって楽しかったのだが、それでソロの生配信はもう廃止したんかしら……と、表立っては言えなかったけど自分は心中穏やかではなかった。

(なので11月以降まさかのスタジオからグラピ配信が始まって驚くやら嬉しいやら、音響も素晴らしくてあれはあれで幸せな空間だった)

 

その時代のハラハラ具合からすると、最近絶対に毎週生配信してくれるという見通しがついてきたので、自分はもう安心して縁側で煎茶でもすすりたい気分じゃよ、なあ?じいさんや~(ありゃ日本昔ばなしみたいだな?)

(というか、歴史区分でも江戸時代は安定安心の時代だから苦手だし)なんか自分はハラハラするところを本能的に探してる?のかもしれないけど。

 

 

なぜ絶対に毎週配信してくれるってわかるのか?

それはここのお題通りだからです。

きっとコンビニとか行かなくてもyoutubeで逐一色々な動画や音楽をチェックされているはず、それでアレンジの工夫とかしょっちゅう考えているはず。

勝手に曲が入ってくるのがインプット。

とすれば、しょっちゅうそれをアウトプットしてないと居られないということになる。理論上は。

という自然現象から、生配信はイベントがよほど立て込まない限り定期的にやってくださると思われます。

 

そのため自分は毎週やってくれる放送を聞きながら、のんびりと縁側でほっこり茶をしばいてるばあさんになっていたはずなのだが、結局生配信を聞くといつのまにかこれ書いてるのはどうしたことだ。

 

結局…?やっぱりその回の感想はその時しか書けないから、としか形容の仕様がない。

その回を逃すと同じ演奏は絶対にないとわかってるからかもしれない。

 

 

 

誰かへ届くサービス

 

そのジャンルだけ挙げてみてもアニソン(ジブリ)、J-POP(椎名林檎)、JAZZ(セッション風)、最新曲コーナー、合唱曲で学生向け、その他拾い切れてないクラシック枠やら昭和歌謡とかその他は全部ノーストップメドレーに網羅されていた。

 

何か奇をてらった曲ではなくシンプルでおなじみの選曲の中にこそ、ござさんのアレンジの真骨頂が思う存分発揮されている。

 

でもそれだけではない。

エリーゼのためにのアレンジが圧巻だったのは誰もが首肯するところだと思うが、あれはクラシックじゃなくてその前のJAZZアレンジが突っ走って止まらなくなってたからだと申し添えたい。

ラテン風のリズムにのって、また和音もラテン風?にすっかり書き換えられたエリーゼ。クラシックの原曲を高速の右手で自由に中間部を再現しながらこっそり転調しまくり。一言でいえば波乱万丈、劇画調。この曲といい悲愴といい、ござさんは古典派というかベートーベンに特別の思い入れでもあるのだろうか、youtube動画でも生配信でもこれらの曲には素晴らしいアレンジが多い気がする。

 

こういうクラシック聞くたびに、ござさんはクラシックなんて全然やってこなかったっすよ~~~?って言いながらも、じっさいは相当な量の練習を(ショパンエチュード弾ける事からも)小さいころからがっつりやり込んできてるはずだ。相当体にしみ込んでないとここまでいじれないだろと思う。(あっ曲は聞いたら覚えちゃうんだっけ……)

 

 

もっというならほんとにお馴染みの曲はジブリメドレーなんですけど。

日曜の午後の放送に、子供も聴いてる時間帯の演奏としてはぴったりの選択だったかもしれない。

 

ジブリ音楽は日本の伝統文化(当社比)。

老若男女みんな心の中の原風景として、ジブリの映像が流れてるはず。

細胞の一部、遺伝子を構成するパーツとして意識の中に組み込まれてるのだ。

 

でも今回の演奏ももちろんテンプレ通りではない。

 

魔女の宅急便の海の見える街は、キキの旅立ちと新しい街の出会いの場面。

港町の船が並ぶ中、カモメと一緒に飛ぶさまが弦のピチカートで軽快に表現された曲。

……のはずだけどござさんの指から生まれる華麗なアルペジオで冒頭は埋め尽くされている。原曲のわくわくするような爽やかな和音は残して。

 

ござさんによって饒舌に語られるストーリー。

原作映画はアニメーションと音楽、セリフで作品が語られていくのだが、

ござさんは第一言語がピアノなので、

映画の世界観もピアノで語る。

 

映画の作り込まれた背景画、生き生きした人物と猫のうごき、斬新な画角の視点…

作り手の魂のこもったそれらの表現をござさんは全部ピアノに込める。

 

より抒情的に、きらびやかに歌われる海の見える街。

雄大な夏の空を思い出す、あの夏へと、ふたたび。

壮大なスケールで構築されるもののけ姫のアシタカせっ記。

 

千と千尋のEDの、竪琴で歌われる曲は原曲の語りの呼吸までそのままに、やわらかい太陽の光に照らされながら、一音一音丁寧に歌詞の意味を反芻するかのように演奏されている。(このED曲を初めて映画で見たときは、自分はまだまだ人生経験のない若造で、歌い方も歌詞もなんとなくピンとこないなあ、ダサいって思っていた。なんというもったいないことだ)

 

 

生配信全編に言えるけど、原曲の形をどこかで残しながら、ござさんは自分なりの解釈、ストーリーをそれぞれの曲に付与している。

原曲を知っていたつもりでも、さらに記憶の奥の方に踏み込んで当時よりも鮮やかに原曲がよみがえる。いやさらに生き生きと、新しく曲がうごきだす。

ござさんの配信は同じ演奏はないし、何回聞いても飽きない。

 

理論はどうなってるのかは知らないが、自分にとって生配信の演奏は聴くたびに新しく感じる不思議な命をもっているのだ。

 

 

 

それぞれのスタイル

実質無尽蔵のレパートリーを持つござさんの生配信ですが、その分野は徹底してファンに忖度しておりあらゆるジャンル、あらゆる年代に分布しております。もし抜けてるところがあるとその部分は最後のノーストップメドレーで補完するくらい完璧です。聞いてると、どれかのジャンル、何かの曲は絶対知ってる曲はある、という具合に、ほぼ聞いてる人全員が何らかの形で楽しめる配信です。

そういう意味でコアな曲がないとか珍しいジャンルがないのかというと、そういう所も絶妙に埋めてくれるので全然心配いりません。万一ちょっと足りないかな?と思う分野があっても、前後2,3回ぶんの生配信を聞けばそういうファンの願望は解決されているはずなので心配無用です。

 

こうやって満遍なく弾いてるにもかかわらず演奏は本格的である。

要するに今回もみんな大好きウッドベースの音色でStandard JAZZをやってくれたのでした。個人的にはJAZZの時はいつもこれでやればいいのにって思う。(しかし配信中忙しいのにこれ以上注文付けられないけど)

左手でウォーキングベースとかやってるということは、右手で旋律を和音にする傍らドラム役もやってるんだろうか?ますます忙しそう。

 

JAZZはPOPSともクラシックとも、コードとかが色々違う。

気が付いたらエリーゼのためにが勢いでJAZZかラテン風か、すごいことになっていた。

古典派時代の貴族のエリーゼじゃなくて、カリブ海の南国の太陽の下、ラテンの血を受け継ぎ情熱的に生きるエリーゼ……みたいな感じ?

※ござさんのストピ動画リンクも貼っておきます。

【ピアノ】突然の「エリーゼのために」リクエスト・・・をその場で超大作メドレーにして返す! - YouTube

【都庁】ベートーヴェンメドレー弾いたら外国の方に話しかけられた! - YouTube

 

 

………話がそれた。

 

 

演奏を生で、その場で聴くのが1番音をダイレクトに感じられるのは分かってる。

 

夏の夜、海辺や夜景を眺めながらのドライブにシティ・ポップ

花火大会を見ながらjittarinnの夏祭り。

夏休み、子供と一緒に聞くのにぴったりなジブリ

合唱曲といえばコンクール。

JAZZバーとかではJAZZが大人な雰囲気を醸し出す。

 

それぞれのシチュエーションを最適に演出してくれるのもまた音楽だからだ。

 

しかし。いつでも誰でもみんな音楽を生で楽しめるわけではない。

また、推しの生演奏を希望する人が全員聴けるわけでもない(生演奏会場には往々にして定員という縛りが存在するから、無制限に希望者全員を入れるわけにはいかないからだ。)

 

というわけで、例えば今回のござさんの久しぶりにやってくれたウッドベースの一人JAZZトリオ?演奏。これなんかJAZZクラブでやってくれたら雰囲気最高、実際にベースとドラムの人とセッションしてくれたらござさんのアドリブも多分最高潮で絶対かっこいいだろうな、という想像はつく。

しかし需要と供給は一致しない。じっさいにJAZZクラブで生演奏してくれる機会があったとしてそんな気軽に自分は聴きに行けなかったりする。

 

 

生演奏の方がかっこいいのはわかりきっている。

しかし自分にとっては、ござさんの音楽は正装していく晴れの舞台を見物するよりも、普段の生活のなかにいてくれるものなのだ。

いつもの作業の傍ら、BGMとしてずっと聴いていられる音楽。

 

いや?

実際正装して聴きに行く晴れの舞台の演奏レベルなのに、毎週普段の作業しながら聴ける稀有なチャンネル、といった方が正しいかも。

 

家が、普段の生活の場所が、演奏を流せば、イヤホンで聴けばいつでも本番の舞台を眺める一等の客席になる。

 

 

いろんな応援スタイルがあると思うけど、自分にできる応援はこういう方法だということだ。

住んでるところがもっと気軽にござさんの演奏聴きに行けるところだったら良かったが、今の暮らしの中で自分なりに応援するのが自分には合っている。と思う。