ござさんの魅力を語る部屋

ピアニストござさんについて、熱く語ります

卒業の季節

ござさんからまた新しいお知らせがあった。

何だろう?

ソロコンサート以来、ござさんの活動がほんとに活発というか勢いがあって、ちょっと立ち止まって周りを見ていた自分はたちまち取り残されそうだ。

 

 

住宅街?の一室でグランドピアノ弾いて動画撮影……?よく見ると線路が見える。

以前のショパン動画はホールだったし、今度は何だろう。

 

 

その後日曜日の夜に投稿されてきたのは卒業ソングメドレーだった。

 


 

新しい服だろうか、ゲージの細かい少し明るい色のニットに新しい革のローファー。この前のショパン動画で履いてた黒い革靴と一緒に揃えたのだろうか。ござさんお洒落偏差値、爆上がりですね。

 

ニットの背中が引き締まっていて、まるでアスリートである。ソロコンサートで服がかなり余裕があるなあ、と思っていたので結構体を絞っているようだ。リングフィット効果かなあ?公演一つこなすとピアニストは何キロも痩せるとのことだから、これから控えてるであろう本番に向けて鍛えてるという事だろう。

 

動画自体も綿密に計画されて撮られたことがうかがえる。カメラ3台、マイク2台(背後にも置いてるかも)、ツイートの写真通りシンプルでお洒落なスタジオ、色々な角度から撮影してくれている画面。上着から察するにずっしーさんですね。

ずっしーさん、最初の都庁動画からずっと撮影にご協力いただきありがとうございます。

 

どこのスタジオ?配信で使ってるのとは違うというのしか分からない。首都圏の事は詳しく知らない。旧古河邸にアー写撮りに行った時に動画撮影されたのとは違って、この動画はそれ目的で用意された場所ということだ。

 

そんなことはともかく、今回の動画はもうすぐ春ということで卒業ソングだった。

ござさんは2年前にも同じテーマで動画を投稿されている。

 

 

投稿は2020年1月31日。

この卒業ソングメドレーは、この後音楽活動の専業宣言をすることになるござさんが、今までの職場に感謝の思いを込めて演奏したのかなと思っている。

それに新しい環境へ旅立つにあたって、決意を込めてるように見えるというか。

この時期ピアノに仕事に、無理が祟っていたのか腕のアトピーが痛々しい。

 

 

この時と今とは違う。

2年前のござさん、大丈夫ですよ。コロナの流行とか色々ありましたけど、ござさんは地に足をつけて少しづつ経験を重ね、一歩づつ前に進まれてますから。

 

今回投稿されてきた卒業ソングはJAZZメドレー風だった。

立ち止まって何か考えているような。

明るい中にも気持ちが逡巡するような含みがある。

今までの環境に別れを告げて、新しい世界に歩を進めようとしている人たちにそっと贈られる静かな雰囲気の演奏。

 

雨が降るとびしょぬれになっていた制服と靴。

勉強よりも一生懸命だった部活動。

そしてなぜか部活より盛り上がるクラスマッチ。

どの学年にも一人はいた名物先生。

好きな教科の資料を読んでやり過ごしていた、嫌いな教科の授業。

 

卒業ソングを聴いて思い出す風景はきっとその人によって違うだろう。

 

ござさんがそのピアノで語りかけてくる。

 

これから新しい一歩を踏み出すのは不安もあるかもしれないけど。

今まで頑張ってきた経験が自分を助けてくれるから、

進んでごらん。

 

と、優しく背中を押してくれるかのように。

 

ござさん自身が新しい環境に身を置いた大きな決断、あの時の気持ちをこの演奏に込めている気がする。

 

 

うちには去年中学を卒業した男子がいるが、3年だったけど修学旅行も運動会も合唱コンクールもクラスマッチも授業参観も、何もなかった。

今年卒業する人たちも同じような状況かもしれない。

でもうちの男子は「中学の友達が大好きだったから、3年間楽しかった!」と常々言っているので、行事が全部潰れてかわいそうではあったけど環境としては恵まれていたのかもしれない。

 

 

こういう状況ではあるけど、置かれた所で精いっぱいがんばって。

ござさんのそういうエールが演奏に込められている気がする。

 

最後にござさんが立ち上がって、窓外を走り去る電車を眺めるところで動画は終わる。

学生だった頃を振り返っているのだろうか。

 

 

季節ごとに、こまやかな感覚で、視聴者の立場で動画を作ってくれるござさん。表立って何も言わないけど、そういう意図が感じられるところが好き。

 

 

 

 

 

 

 

2/11生配信ライブ

 

それはこのツイートから始まった。

前回の2/2生配信ライブのころは自分は疲れと寒さ(四国民のくせしてすいません)で倒れてたので感想も書けてないのだが、それから一週間後生配信が予告されていた日、とある一報が舞い込んだ。

 

ござさんは急用で忙しいらしい。配信を延期にするような急用って仕事ですよね?

最近仕事が次々と舞い込んできてるようで、ござさんの身辺が慌ただしくなっている。

いい感じじゃないですか………?

コロナが流行し始めてから第1回ねぴらぼの前後、2020年5月~9月に新しく撮られたYoutube動画はどれも家のシンセでの演奏だった事が、当時はねぴらぼ以外ほんとに外へ仕事にもストピにも行けなかった事を物語る。(Gさんとコラボしたり浜松YAMAHA行ったのは、あくまでそれは私的な配信だった)

それ以後多様な仕事が舞い込んできてるのは、ござさんのピアニストしての知名度が色々な分野に広まってきたからなんだなあとつくづく思う。

GさんともYAMAHAとも違う所から入ってくる仕事。今月入ってた仕事はどちらもコロナの影響で延期か保留扱いだけど、「この場面でござさんにピアノを頼もう」っていう現場があることに感謝したい。ファンとしてはありがとうございます、いい舞台になること間違いなしです、とこっそり呟きたい。

 

どうやら秋に延期だそうだ。本番は頼むでござさん!(関西じゃないけど方言が関西風…)演奏される曲もコツコツと準備されてたんですね。そういう姿勢が、現場で信頼を生んでるのかもしれない。「やっぱりござさんに頼むと間違いないね!」という風に。

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

 

生配信の真の目的

ただ、延期された生配信は早々に行うらしい。

 

「配信したい」ですって?

奇遇ですねファンの自分は配信が楽しみです。

 

最近思う事。

ござさんは第1回ねぴらぼ後、2020/11/5にグランドピアノ配信で生配信ライブを再開してから、間にステージやらイベントを挟みつつほぼ定期的に配信を欠かさず行っている。それって義務感なんじゃない?って思っていた時期もあった。定期的に配信することこそがファンサービス。継続することでファンに信頼してもらえるからだという風に。

でもござさんは「配信したい」らしい。言われてやるとかスケジュールだからやるんじゃなくて。

それはなぜかというと楽しいからじゃないかな?

この動画撮るのも楽しかったとツイートされてるし。

 

配信が楽しい。

なんで?

それは生配信で即興で色々アレンジを考えるのが楽しいから、かなあ。リクエストをもらって、また配信の流れから演奏を工夫する。その場でしか生まれない発想。

 

ござさんのレパートリーはそもそも2000曲くらいある。自分がござさんを知った当初(2020年3月ごろ)の生配信には概要欄にござさんが作ったレパートリー表のリンクを貼ってあった。自分は膨大な数のレパートリーに仰天して、その頃メンバーシップ制度開始と共に公開されたばかりの過去の生配信アーカイブ、またこれも膨大な量のYoutube動画を片っ端から聴き倒して、ござさんの演奏ジャンルを把握するのに必死だった。

 

それまでの自分のピアニストに対する固定概念は

タキシードやスーツ着て、

クラシックのホールでグランドピアノを弾いている人。

観客にもドレスコードがあったりする。

要するに敷居が高い存在。

 

で、ござさんの生配信聴いてると出るわ出るわ謎ジャンルを謎アレンジした、どう形容していいかわからない演奏が並んでいる。

使ってる音色がまず謎。

いわく、歯医者さんのBGMみたいなオルゴール音。

または、ファミコン時代みたいなゲーム音。

果ては、ドラムパートの自動演奏を伴奏にして1人セッション。

こんな調子で出てくるのはクラシックだったりJAZZとかロックバンドの曲とか演歌とか童謡とかアニソンとか何でもあり。ジャンルも何も分からなくなって覚えるのに苦労したような。またはどの曲にもゲーム曲のテーマが混ざった回とか、内容も多岐に渡っている。

 

ござさんはこの通り何の分野でも弾けるし、同じ曲でも同じアレンジは無いというくらいパターンが豊富。アレンジパターンが豊富なのであってその楽譜は存在しない。

その演奏の多様さは一朝一夕にできたものではなく、その蓄積は小さい頃から積み重ねられてきたもの。

だから定期的に生配信を続けないと、今弾けているアレンジも記憶が宇宙の彼方へ散逸してしまって回収できなくなるのかもしれない。

でも一番は、やっぱりござさんが楽しいからじゃないのかな。リクエスト取りながら配信してるのが。

どの場面でも楽しそうだけど、最後のノーストップメドレータイムの時が輪をかけてノリノリでワクワクしてそう。

多分ね。

レパートリーの在庫を維持するためっていうビジネスライクな理由よりは、純粋にピアノ弾いてて楽しいから配信してるんだと思います。

 

何が言いたいんだ自分?

ござさんも弾いてて楽しくて、聴いてるファンも楽しいので、なんかこうござさんのファンやってて要するに自分は楽しいわけです。やっぱり楽しそうにピアノ弾いてるござさん見てるのが一番幸せていうか。

※ござさんが楽しい時のポイントはリズムに乗ってくると首がピコピコ動く所ですww

 

 

 

実際の在庫維持計画

今回の感想書くのに自分はものすごく時間がかかってる。なぜなら今回、肝心のところで字幕が来てくれなかったので、一から捏造しているからだ。自力で文章を作ってるとものすごく人工的でダサくなりがちなのでいちいちチェックするのにいつもとは比べ物にならない時間と手間と労力を要する。

あー字幕が来てくれると楽なんですけどねえ!

いつもは何も考えなくても気がついたら出来上がってるのになあ!

 

ボカロ論

なんで今回字幕が流れて来なかったのか?

今回演奏されてたボカロとかアニソンが、ほぼ自分と時代が被らないからだ。

正確にはウチの高1男子がちびっ子だった2000年代後半~2010年代前半がいわゆるニコ動全盛期、ボカロも全盛期だったらしい。その10年間程自分はネットもTVも見ずに浦島太郎状態だったので、その間のカルチャーとか流行というものに全く触れてないまま。

ニコ動とか草創期~全盛期にかけて全然見てない。

だから、特にボカロが全く分からない。

そもそも存在を知らなかったから、初音ミクその他ボーカロイドが何なのかについて高1男子に以前解説してもらって、さらにwikiで徹底的に調べて回った。

さらに今回時間があるから、ボカロって何だったのかと考えてみた。

でも未だにいまいち一言で表現しづらい。

若者が抱えてる自由と希望と不安を描いてる不思議な世界で面白いなあ、と若者じゃなくなってからそのジャンルを知った世代としては思うのだ。

現代の矛盾を痛烈に表現してると言うか。

若かった時代、まだ感性が鋭くて未来に期待してた時代にこのジャンルを知りたかったなあと、ちょっとござさんが羨ましい。ござさんは自分より年代が一回り下であり、まさに青春時代をボカロと一緒に過ごしてきた世代だと思う。色んな思い出も全てその中に詰まっているのだろう。

もう自分は若者じゃなく、その世代に分別くさく説教するつまらない大人になってしまったけど、若い気持ちだけは失いたくないので今更だが色々聴いて少しづつ覚えてる。

ござさんのピアノに出会わなかったら知り得なかった世界。ありがとうって気持ち。

ニコニコ動画の昔のござさんの配信を見てるとボカロはたくさん登場してるようだ。全盛期が10年以上前なら確かにメンテナンスしていかないとござさんのレパートリーとしては淘汰されて無くなりそうという危機感を覚える。TVとか街で流れてるわけでもないし。

でもござさん、そういう青春真っ只中で覚えた記憶って絶対一生忘れないと思いますよ。ほら、そうやって時々生配信で思い出していただければ、昨日のことのように鮮やかによみがえるでしょ。そういうメンテナンスの場としてぜひ生配信で時々演奏していただければ幸甚に存じます。

(自分も中高で吹部でやった曲は全部そらんじてますもんね。絶対忘れないです。)

そんなわけで、自分はひたすらコメント欄の曲名リストを頼りに(ほんまに生命線です、いつもありがとうございます)原曲を聴いて回ったが、そのうえでござさんの配信聴くと、またしても驚愕の再現度。

いや、ござさんの演奏に再現という言い方は当てはまらない。

ボーカロイドが歌うREMIXされた機械的な音声、それが描く現実離れした世界。そんな二次元の世界から飛び出して、まるでボーカロイドがそこに存在するみたいなリアリティで血の通ったビートを乗せ、ござさんなりに熱い思いがこもった演奏。

聴いてるとそんなイメージ。

 

ボカロ曲の元々のホームグラウンドはニコニコ動画で、ござさんと同じ。

だからござさんにとってもニコニコ動画は故郷でボカロ曲は旧友というか懐かしい仲間みたいなものなのかもしれない。

そういう思い入れがボカロ曲の無機質な感触の声に命を吹き込んでて、生き生きと動き出してるように見える。

 

 

 

少女漫画系アニソン

ボカロコーナーに劣らずござさんが嬉しそうにリクを拾ってくれるジャンル。このメドレーになると目が輝き(横向いてるから分からないけど)雰囲気が生き生きして躍動感が画面のこちらまで伝わってくる。

 

なんで?

アニソンには名曲が多い説。自分もアニメで育ったので痛いほどよくわかる。

でも以前から思ってたけど何でござさんが少女漫画系、魔女っ子アニメ系なんだろう?(ついでにいえばこのジャンルもござさんと10年ずれてるから自分はまたしてもいちいちyoutubeに原曲復習の旅にでなくてはならない。)

そこでござさんいわく

「チャンネル権がなかったので」

それは前も言われてたので知ってます。

「姉が見てる番組を横で見てることが多かったからです」

それも以前言われてたかも。あと、ジュディマリも確かお姉さんが聴いてたから覚えたとも言われてましたね。

 

でもちょっと待ってください?子どもの時に横でアニメ見てたから。で何で今そんなスラスラノリノリで湯水のようにアニソンのレパートリーが沸いて出てくるんですか?

見てただけなら自分も一緒ですよ。なぜか自分世代とかぶってるアニメも多いですよ。なんでそこまで古いアニメに遡ってるのかは存じませんけど(そこはニコ動で補完したと思われる)。

多分見ながら耳コピしちゃったんでしょうねえ……そんで気に入って、普段から家とか学校の音楽室のピアノで練習してるうちに弾けるようになっちゃったんでしょうねえ…

カードキャプターさくらだけはキャラが可愛すぎて……って、見てた事を明言したくない感じでしたけどあれこそCLANPの名作にして傑作でしょ、堂々と見てたって言えばいいのに。他のアニメキャラの方がよっぽど可愛くて女子向けですし。ときめきトゥナイトととか明らかに自分のほうの世代なのに何で知ってるんだ、ほんとに。

 

それにしても、知ってるだけでは演奏できないレベルのことをやってる。

無尽蔵にあらゆるジャンルのアレンジがストックされてるなと感じる。

それを脊髄反射で瞬時に出してこれるあたり、常識では考えられない記憶力と集中力がないとできないと思う。

 

ただ配信のオープニングはリクからではあるが、それまでの流れがない分、その選択はござさんの裁量による所が大きい。今回最初の2曲ともアニソンだったが、それがOPにぴったりなアレンジでメドレーとは一味違った楽しみ方ができる。それが自分がアニメ雑誌買ってた頃に良く載ってたあずまんが大王の曲とか聴いてびっくりです。まさかあんなお洒落な曲になってるって思いませんよね。

 

 

クラシック

久しぶりに弾いてくれたショパン

今回はショパンの曲も沢山弾いてくれた。10-4とか、毎回のように弾いてたのに最近全く聴かなかったので懐かしい気がして嬉しかった。最近ござさんのスケジュールが立て込んでいて、10-4とか体力を消耗するから?だろうか余り聴かなかったと思う。

今回10-4は原曲に忠実でさらに命中率が上がってる気がする。リズムもキレキレ。

悲愴の第二楽章もちゃんと弾いてくれたのはいつぶりだろう?(悲愴は都庁ベートーベンメドレー動画で聴けるともいうけど、生配信はまた別)音の間の静寂というか、行間を埋める哲学的な空気が聴き手の自由な解釈を生んであの曲を名曲たらしめていると思うんだけど、ござさんは悲愴のシンプルで美しい旋律をさらに和音で、また合間を埋めるアルペジオで華やかに彩る豪華アレンジにしてきた。都庁動画の方の抜けたJAZZとはまた違って、贅沢な気分になれる。

 

そこで、ショパンのバラード1番という(自分が記憶する限り)さらにレアな曲がきた。というか度肝を抜く渋いJAZZアレンジがきた。悲愴のアレンジに癒され、感動して声も出ず油断していたところにいきなりそれは降ってきた。

問答無用でファンの心をさらっていく怒涛の展開。

これの特徴的な左手がかっこいい。冒頭リズムがキマッてるな(語彙力)と思ったらこれのリズムじゃないのかなあ?
アート・ブレイキー&ザ・ジャズメッセンジャーズ モーニン Moanin' - YouTube

それからこの動画の2:30あたりのござさんのベースが、生配信の1:20:30以降の左手とよく似てて?かっこいい。
【神回】不審者と変質者が駅で「名探偵コナン」を即興連弾したら史上最高の盛り上がりにwwwww【新百合ヶ丘駅ストリートピアノ】 - YouTube

 

生配信は実験場

生配信は上でも書いた通りレパートリーを維持する目的もあるはずだけど、こんな感じでアレンジを思い出しつつ色々やってみるという実験的な意味も持っていると思う。

いわゆるホームグラウンド、つまり自分のフィールドそれが生配信。

そもそもはござさんは趣味でピアノを弾かれていたわけで生配信もアレンジが楽しいからやってた節があるが、これから色々外部からの仕事をこなしていくとなると、このレパートリーを維持すると同時に色々アレンジを実験する生配信は重要な意味を持ってくるのではないか。

試してみながら模索する場というか、実践を重ねてアレンジを洗練していくというか。

生配信でやってる限り部外者とかアンチ派は余りやってこないだろうから、ござさん思う存分好き勝手やっちゃってください。(この有料・無料を含むネット配信全盛期の時代にアンチな人は余りいないだろうというか、みんな自分の推しを応援するのに忙しいんじゃないかな?アンチコメをあまり見かけないのはモデレーターさんのおかげだと思うけど)

 

ファンとしては守りに入ったよそ向きの当たり障りないおとなしいアレンジ(自分も言いたい放題だな……)よりも、少々ミスタッチとかどうでもいいので攻めた斬新なアレンジとかを期待してる。いや、ファンの中にも賛否両論あってしかるべきだと思うけど、自分はぎりぎりまで挑戦するみたいなのがかっこよくて好き。

(ピアノ弾けない民がミスタッチとか言えた分際じゃありませんでした、すいません)

 

 

次への展望

ござさんいわく「バラ1、うろ覚えだったなあ」………どの辺がですか?また、「ちゃんと聴いてちゃんとアレンジしたいなあ」………?はあ、今回のはちゃんとしたアレンジではないとでも?

 

さらに「今作ってるオリジナル曲ももうすぐ出来上がるかなあ……」

→→ これの事でしょうか。わぁーいヾ(o´∀`o)ノワァーィ♪ ござさんのオリジナル曲はどれも自分には思う所があるので、新しい曲も楽しみです!どんなのだろう♬

 

ピアニストが書く曲は作曲家の曲とは違う……?こういうことか?

ピアノの音の特性、鍵盤で弾くときの実際の動作とかを考えているかどうかって事だろうか?だから自分で弾く曲を作るって、弾きやすいからいいなあって事かな。

 

一体新曲がどこで発表になるか?も気になる所ですが……

 

 

 

JAZZ

ここでもちょっと実験的なことをされていた。つまり家のFANTO8での演奏なのを生かして、JAZZ向けの音源に替えるというか。

 

はーい先生!

ナンデスカ?

今回JAZZいっぱい弾いてくれたし、せっかくFANTOM8の音源で弾くんだからバンドの自動演奏とかつけて、一人セッションとかしてくれても良かったと思いまーす!過去の生配信はそういう一人セッションもいっぱいあって、自由な感じで楽しそうでしたー!!!

 

………なんか手あげて発表してる人いますね?

 

確かにござさんが持ってる膨大な音源ソフトを使えばあらゆる音色で配信が可能。しかし一人セッションするにはパソコンのメモリ容量が不可欠なので、色々できるようにパソコン機能を結構拡張したはずなんですけどね、この部屋に一昨年の夏引っ越してきてから冬までの間に。

 

今回もちょっとやわらかい?音色に替えてくれてJAZZぽい雰囲気出てたからいいと思うんですよ。

ねえそこの人?

そういや、ペンギン時代までの生配信でこういう音色多いですよね?懐かしいです。自分はアーカイブで昔のを聴いたクチですが。今回も途中で曲に合わせて lo-fi 風音色に変えられたり、それなりに音色にこだわってるのは感じられます。

 

今回もかっこいいアドリブが炸裂、ウォーキングベースは相変わらず走ってて絶好調です。自分はJAZZは全く曲名が分からない民のため、曲名リストに依存してます。あれがないとはっきりいってこの感想書けないまである。感謝するというかなんというか、ここで言ってもですがありがとうございます。

 

もう一つのメインコーナー

たぶんござさんはこれが楽しみで生配信してる説。

そんで自分らファンもここが楽しみ。

それは最後のノーストップリクエストコーナー。

ここにならMCもなくそれこそ色々アレンジの実験を詰め込みたい放題。

生配信しないとアレンジの渋滞が脳内で起きてると思われるござさんは、このコーナーでその日カバーできなかったジャンルとか思いついちゃったアレンジの発想を全部消化してるんかなと思う。

1曲の長さは短いけど、このメドレーならではの演奏とか沢山聴けて自分は楽しみ。

 

それにしても。

今回の配信の最後のメドレーがすごかった。長さもっていうか曲数っていうか。曲リストを見てまたしても仰天して自分はひっくり返った。まじですか的な。以前スパチャリクがあった時代、配信が5時間超えた事もあったけど、その時代の曲数に匹敵するんじゃないだろうか。どうなってるのござさんの思考回路は?

これだけの速さでアレンジを飛ばしながらこれだけ弾けるって、しかも配信の最後に。ほんと集中力といい、単純にスタミナとか体力といい、どうなってるんだろう。

で最後の締めくくりにござさんが何を発言するのかと思いきや

「配信が延期になってましたのでたくさん弾きたかった」というような趣旨のことを言われていた。

弾きたかったんですか………!

奇遇ですね自分はござさんの配信聴きたかったです…!

 

なんかこの記事の最初の方で同じようなこと書いたなあ。

 

 

 

余談

服装の件

今回のシャツは珍しいチェック柄だった。

珍しいけど、どっかで見ましたよね?

いわゆるねぴらぼのリハ時に着てたシャツです。

冬用という事で出してきたんでしょうか。でも冬って言ってももう2月も半ばなんですけど。来月はもう自分が待ちに待った春で温かくなると思うんですけど。出してくるの遅くないですか?え、普段から着てた?なるほど………

 

 

おじいちゃん化現象

最近、4時起きらしい。

で、8~9時にねてるらしい。

なんで?

やっぱ仕事が忙しくて、自分が家でやる作業とか配信だけじゃなくて、外に行って誰かと会って打合せだったり練習やリハやってると、昼間に行動するようにはなると思いますけどね。

でも4時に起きて、何してるんでしょう。昼間の仕事の現場が超遠くなのでしょうか。…東京に住んでてそれはあり得ない気がしますけど…?

 

 

「おじいちゃんと呼ばれることには誠に遺憾です。」との発言もありましたけど、でもその行動パターンは完全にウチの高齢者とリンクしてるので、その呼称もやむなきことかと存じます。健康的生活を送ってるのは結構な事かと思いますがwww

 

 

 

確定申告

経営系学部で日商簿記2級だから税理士とか通さずに自分で確定申告してるらしい。その話は介護職辞めた一昨年からされていた。

人生回り道はあっても、無駄な経験は無いとはよく言ったものだ。

学部で周りが皆取ってた資格といえば、自分は司書資格持ってるな(現場で働いた実績ないけど)。

こういう経理系とかあと年金とか保険とかいう事務仕事を、ござさんは多分一人でこなされてると思われる。

ねぴらぼの他のメンバーとか他のyoutubeで活躍されてる人はみんな何らかの形で「信頼のおける人(菊池さんの場合)」にスタッフを依頼してるみたいだけど、ござさんとこにはいない。

この間のホールでの動画撮影も一人でやったと言われていた。ホールからしても一人で機材担いで演奏の撮影しに来るのが珍しかったようだ。

これより活動規模が大きくなると全部一人でやるのは無理があるのじゃないか、ござさんの体調は果たして大丈夫なのか?と自分はこっそり気を揉んでる。

でも、スタッフが間に入るとござさん本人からの自然な声はTwitterを通して今までみたいにそのままの形では聴けないだろうし、ご本人から発信が減れば、見てくれてるかどうかは置いといて直接リプするとかいう形で何か伝えたりする機会も減るだろう。

 

ござさんの活躍の舞台が大きくなるのは自分の本望とする所だけど、しかしコミュニケーションの手段が減るのは寂しいしなあと悩んだりする。複雑な心境。

 

さて、今年も青色申告(って何だろう)。

在庫として去年計上されていたあれはまだご健在でしょうか。(しつこいな)

またの機会に配布されるおつもりなのでしょうか。

 

どうでもいいつぶやきでした。

 

 

 

招待券

 

※この記事はフィクションです。ご注意ください※

 

 

それは立春を過ぎて日没もだんだん遅くなり、空の明るさも心なしか増してきたように感じられたある日。

いつもの日常。相変わらず厳しく冷え込む中、慌ただしくすぎて行く日々。

 

先月のござさんのソロコンサートは大成功に終わった。自分も配信で見ることができたのは大切な想い出だ。ござさんにとっても自分らファンにとっても色々初めて尽くしのコンサートだったけど、とにかくピアノの演奏は今までのどの時よりも格段に輝きを放っていた。あの素晴らしい音は一生忘れない。

 

そんなソロコンサートの想い出はいつまでも胸に抱いて、自分は次々と新たに動き出しているござさんの影を懸命に追っていた。

 

 

と、そんなある日。

 

カタン・・・

家の表のほうで物音がした。

 

かすかなポストの音、そしてバイクが走り去る音。

 

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ポストを覗きに行くと、無地の白い封筒が入っている。

そこには切手も消印もなく差出人も書いていない。

えっじゃあ今のバイクは何なんだ?と思って周りを見渡しても、その姿は跡形もなく消えていた。

 

 

封筒に入っていたのは小さな和紙カードである。

かわいい鶯と紅梅に金色があしらわれた、優しい色のイラストが添えられている。

 

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何だろこれ、招待券?

自分何かチケ買ってたっけ……?

 

こういうネーミングのTV、昔BS2の深夜番組であったような…?(参考資料:クラシック・ロイヤルシート - Wikipedia )オープニング画像がこういうステージの幕が上がるみたいだったやつ。……関係ないか。

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(画像リンク:パリオペラ座=ガルニエ宮 - Wikipedia  )

 

 

カードの裏には謎の案内文。

 

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ハッと思って目を上げると、自分の部屋のクローゼットがいつの間にか一枚のドアに変わっていた。色々よく分からないシチュエーションである。とりあえずこのドア入ればいいんだろうか?もうすぐ上演開始だって(何の?)、急がなきゃ。

 

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しかしこのドアの先はどうなってるんだろう。

招待券って何だろう。

間もなく上演って何があるんだろう?

 

そんな不安な時こそ、先に何が待ってるか気になるものだ。

とにかく行ってみよう。

キィー………

 

 

ドアの向こうは、広いコンサートホールの客席だった。

一瞬この動画と錯覚する。

 

でも、今回はどうやら違う場所みたいだ。

 

壁の放送スピーカーから、機械的なアナウンスが流れてきた。

「ロイヤルシートへようこそ。お客様はお一人のみ、指定席となっております。客席中央列、真ん中のお席へどうぞおかけください。間もなく上演開始時間でございます。」

ホールに鳴り渡る開演のブザー。

慌てて自分は指定された中央の席に座り、ぴんと背筋を伸ばした。

 

とそこに。

ござさんが広いステージの袖から現れた。

黒一色にまとめられたシックな装いを身にまとって。

 

なんんmですtってr???
(びっくりして誤字った)

何なの???

これ一人で聴いてていいの?

どうなってるの?

 

そんな風にあれこれどぎまぎし、不意を突かれて口から泡吹いて倒れそうな自分をよそに、涼しい顔でステージ中央に歩み出るござさん。

格調高い大きなホールのステージ、そこに置かれているのはコンサートグランドピアノ。ござさんの衣装もフォーマルなスラックスにきちんとした黒の革靴で揃えているようだった。

ござさんはコンサートの時と同じように客席をじっと見つめて深々と頭を下げる。

ここで自分一人しかいないけど、ござさんに万雷の拍手を………!

と行きたいところだが、自分は泡吹きそうなのを何とか止めるのに精いっぱいでそれどころではない。

だっだめだ、そんな事でどうする。

そこで思わず自分もござさんのお辞儀に合わせて客席からお辞儀してみた。

何やってるんだ自分?

実際聴きに来たら手が痛くなるくらい拍手するって決めてたじゃないか。

もーいーや、なんでもいいからちゃんと聴こう・・・!

 

 

ござさんがおもむろに演奏し始めた曲は、つい最近もどこかで聴いたものだった。

自分はとてもよく知っている。

それはソロコンサートで。

アルバムにも入ってないショパンの曲だ。

Impromptu op. 29; Etude d'apres l'impromptu op. 29 de Chopin
Michalowski,A.   アレクサンドル・ミハウォフスキー(1851-1938)

 

 

クラシック曲は名曲揃い。ショパンの曲だけでも有名なもの、名曲と言われるものは数多い。ござさんは今回なんでそこじゃなくて、調べても録音もあまりなく、ネットで調べるだけでは全容が見えてこない編曲版を選んだのか。

それはござさんがこうして述べているとおり、この編曲家の音楽性に自由を感じるからではないか。

 

音楽とは、クラシックとは、ショパンとは、こうあるべき。

そういう固定概念を覆す発想と、それを実現するだけの技巧を持ち合わせた編曲家でありピアニスト。曲から受けるイメージを受けて自分の中で生まれる世界を、その有り余る知識と才能を駆使し、色々な垣根を超えて新たな音楽性を構築する。

ミハウォフスキーさんを調べていくとこういう印象を受ける。

 

この辺にござさんは共感するものがあって、この曲を選んだのかもしれない。

というか、調べれば調べるほどこの人、ござさんそのまんまじゃない……?ござさんのピアノにぴったりだよねこの人…?

 

 

アーカイブ期間が終わって何が寂しかったって、自分的にはこの曲とAll The Things You Are(これはメンバー限定だけど動画があったからまだいいけど…)にもう会えなくなる事だった。だからアーカイブ期間中ひたすら繰り返し聴いて、その演奏を脳裏に焼き付けたというか、断腸の思いでアーカイブと別れたというか。

その曲といきなりこういう形で再会できるとは思ってもみなかった。

ござさんがなんでここでこれを弾いてるのか、何かの収録に来た時にこの曲も録画したのか、この曲のためだけにホール借りて機材持ち込んだのか、はっきりせずどちらとも言えません。

 

少なくとも言えるのは、限りなくソロコンサートに近い状態で弾いてくれてるということだ。

 

カメラが何台あるのか、ステージ上のスクリーンにプロジェクターで映像が映し出される。サラウンドならぬデュアルカメラモード(なんのこっちゃ……)。後ろから、頭上から、色々な角度で映され、鍵盤も弾いている手も鮮明に美しく浮かび上がってくる。

 

あのコンサートの記憶そのまま。

あの場面を忠実に再現したから思う存分お楽しみください、とでもいうように。

 

ショパンの甘美な調べが流れてくる。

3度のエチュード(25-6)みたいに和音で動いていく旋律。その重厚な音の重なりが、ピアノの響きをより華やかに彩る。

ござさん独特の間合いが、単に編曲した動画を聴くのとも違う独特の表情を曲に与えている。

 

おそらくクラシックをそのまま弾くと「退屈」になるのだろう(過去の生配信から)。ショパンのストピ動画で、3小節で原曲から脱線してるし。

自分もござさんのピアノを知ってからはクラシック曲をそのまま聴くのは退屈に感じるようになった。ござさんを知るまではピアノは苦手だったから、どの道自分はピアノのクラシック曲には縁がないと言っていい。コンクール聞いてるとどういう違いがあるのか分からないから、順位がつくことに強烈な違和感を感じる。

 

自分は多分ござさんのピアノ、その作り出す世界観が好きなのだと思う。

 

今回ソロコンサートでござさんが描きだしたショパンの世界。

グランドピアノからコンサートホールの空間の隅々にまで繊細な音がやわらかに拡がっていく。

自分は謎のチケットで指定されたホールの中央の席に座っていた。

メトロノームで刻まれるリズムとも、正しく教科書通り表現される音楽とも違う。

ホールの壁、客席、天井、全てに反響して複雑に混ざり合った音は波のようにござさんと自分との間の空間を伝わってくる。

ござさんのピアノでしか味わう事のできない、様々な感情が込められた音の情景。

それを自分は全身で静かに受けとめるのだ。

 

 

ござさんは最後の和音を魂で感じ取るように神経を研ぎ澄ましている。

音が消えるまでの短い間、まるでピアノにお礼を言っているようだ。

「画面の向こうに、素敵な音楽を届けてくれてありがとう」

 

その後静かに客席に向けて深々と一礼するござさん。

いつも見慣れた10回以上お辞儀とかいうのではなく、1回頭を下げ、おもむろに去っていく。

黒い革靴の足音を重く低くステージに響かせて、ござさんはゆっくりと姿を消した。

ふとこんな言葉を思い出した。本当は女性を形容する言い方だけどその姿が美しいと思ったから……

"立てば芍薬座れば牡丹 歩く姿は百合の花"

 

そこへ誰かが耳元で囁いていた。

「このホール出入り口のドアはまもなく使えなくなります……お客様お急ぎください…」

 

自分はあわてて、こっそり持ってきた手紙と真っ赤な薔薇の花束をステージの端に置いて、それから振り返らないでドアを出た。

帰りたくなかったけど、夢を見ていられる時間は短いのだ。

 

帰路はなぜか地下鉄経由だった。自分以外には誰も居ない不思議な電車。他人の目が無いのを幸いに、自分はいつまでも泣いていた。タオルハンカチ持ってて良かった件。

 

 

 

 

 

Youtube動画を見てーーーーー

 

ホール録画映像:

 

www.youtube.com

 

こういう顛末でこの演奏は録画されYoutube動画として投稿されている。

つまりずっとリピートして聴けます。

宝物です。

コンサート中のトークでか何かで「配信の画面の向こうにいる人たちにお辞儀するにはどうやったらいいんだろう」って発言されてましたが。

その答えがこの動画なのではないかと思う。

 

 

CDとはまた形が違いますが、ござさんがあらん限りの手を尽くして最上の形で撮ってくれた動画です。

 

動画中で確認できるだけでもカメラがステージの左右からと客席と真上の4台、マイクも3台、その他録音機器があるはず(オーディオインターフェース?か何か知らないけど)。その他マイクとカメラのスタンド、パソコンにタブレット、その他多数。

 

ホールを押さえ、機材の準備をし…………

どれだけ大変だったことか、想像もつかない。

 

この動画をコンサートからあらためて再録するにあたりござさんがつぶやいていた事。

準備も大変だったはずだが、一番心を砕いていたのは演奏だったということだ。

自分としてはあのソロコンサートを彷彿とさせるシチュエーションでしかも動画で録画までしてくれて、その事実にずっと泣いている。職場など忙しい時は忘れられるけど、ふと一人になった時に思い出しては涙が止まらない。ずっとこの調子。

でも泣くのを止めたくはない。思う存分この動画の演奏とその意味を反芻して感動に浸っていたい。

 

 

演奏する事、動画を撮って編集すること、また演奏のための編曲にもここまで真摯に向き合って打ち込んでくれているとなると、聴き手の自分も襟を正して全身全霊で聴こうと思うのだ。

(まあいつも全身全霊を込めて聴いてるとも言う)

 

 

 

 

 

 

 

浦和駅におけるストリートピアノ

先日の1/24にソロコンサート後はじめての生配信がありましたが、その感想で

「自分はぼんやりコンサートの余韻に浸ってたらござさんの演奏にしばき起こされて目が覚めた」

という趣旨のことを書いていた。

 

確かにもたもたしていたら置いて行かれそう。必死でついて行かないとあっという間に後ろ姿を見失う。待ってくださいとかいう寝言は、たぶん次々舞い込んでくるニュースにかき消されてとても届かないだろう。

 

実際に目の前のお客さんへ演奏を届けることができ、その演奏に拍手でオーディエンスを返してくれて、ホールに響き渡るフルコンのグランドピアノで演奏出来て、……そんなソロライブからもらったモチベーションは限りなく大きいと思う。その影響は、ござさんの中で果てのない宇宙みたいに拡がっていったのではないか?

 

こんな報告もいただいたし。

これに関する発言はまだ解禁されてないということだろうけど、何かに向けての練習なのかリハーサルなのか収録なのか打合せか?

具体的に次々と新しく動きがある、ということでよろしいかと。

 

ござさんの演奏を、過去の想い出ばかりではなく現在進行形でずっと伴走して追うことができるのはある意味ラッキーだなと思っている。

およそござさんがピアノ専業になってからずっとリアルタイムで演奏の変遷を見ている身としては、これからござさんの活動はどう展開していくのか?それを一番近くで見守っている気になれるからだ。

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

映画音楽メドレー

今回の投稿動画は年末の冬メドレー以来、ソロコンサート後では初である。いよいよ次へ向けて色々始動してきたな、と思う。遅ればせながら、自分も取り残されないうちにこれを書く。なりふり構っていられないというやつです。

 

時期的には年末の12月。ソロコンサートへ向けていよいよ弾き込んでいたと思われ、演奏は情感たっぷり、超絶技巧が冴えわたりいよいよ凄みを増しております。

 

ロケーション

動画では3本目となる浦和駅のストリートピアノです。真っ赤なカラーリングと黒の組み合わせがアツいお洒落なピアノです。自分は職場のlightなござさんファンに、「赤と黒のかわいいアップライトで弾いてたよー!」と宣伝してみた。赤いのは浦和レッズさんのチームカラーだからのようですが、自分もこっそりカープ好きなので一緒です。

ストリートピアノはNHKでも番組があり最近広く認知されてきたようで、色んな場所にピアノが設置されてるようです。その中でもこういう駅のような"本当の通りすがりの人が偶然聴く"っていうストピ動画がござさんの投稿では多い気がします(それだけではないけど)。

師走の忙しい中、群衆は皆その足をしばし止めて

「昔この映画見たな、大好き!」
「ああいう思い出もあったなあ」
「一緒に映画館見に行ったよね」

とでもいうように各々の思い入れのある曲に聴き入り、ふとまた現実を思い出して足早に通り過ぎていく。

日常の中にさりげなく流れてる音楽。

『ストピの設置目的とは?誰でも弾ける、弾いてる曲を通してみんなが交流する』といった、本来の看板を思い出すような現象が起きてる気がする。

 

 

外見

「お客様のご理解とご協力を……」

アナウンスが構内に流れる。コロナ感染対策のお願いだろうか。

そんな中、ござさんはいつものリュックに、いつもの紐靴をはいて現れた。コートは去年買ったらしいかっこいいやつ。

このコートの、バックベルトが自分的ポイント(←誰も聞いてない)。

浦和の駅ピアノ動画に共通するフワフワの髪は今回のサムネ動画でも絶賛躍り上がってます。飛び上がり過ぎててサムネでは顔も見えません。……そこが狙いですか。ゲイジュツカっぽいですね。(たぶん重大発表告知から後、そのままなんじゃないのかなあ)

 

 

寒い場所

ストリートピアノとは街の中とか駅にあるので、つまり屋外ということです。暖房とかありません。そんな所では指どころか自分なら関節ごと拘縮してガッチガチのはずですけど、こういうピアニストさんたちは何でああいう指慣らしとも言えない程度の前奏で弾けるのか、理解不能

【資料動画】菊池さんも過去に寒い場所においてのストピ演奏を投稿されている。菊池さんにおかれましては今日も動画をツイートされてましたし、今年の寒い場所動画もありましたが、あえてこれを貼る。なんで?これが一番寒そうだったからです。

極寒の中タイタニックを弾いたら観客のリアクションがヤバ過ぎるwwwwwwww【ストリートピアノ】 - YouTube

 

 

曲のチャプター

_人人人人人人人人人人_
> お客さん号外です!<
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄

動画中の字幕と共に、チャプター機能がつけられてる模様です。

ブラウザで見ると画面下の真ん中あたりにカーソルを合わせクリックしたらチャプター一覧も表示されるようだ。

※アプリ版で見る場合は動画の概要欄を表示させるとチャプターが出て来ます。

動画も細かく曲ごとに区切られてる。これやってるのはBGMチャンネル以外ではあまり見ない。ござさん今回は、自分でチャプター分けたってことでしょうか?超手間がかかってると思うんですが。

映画ファン向けに、どの映画のどの曲を弾いてるのか頭出しできるようにしたのかな?「あの映画の曲は……!」という需要向けに。だとしたらものすごいサービス精神……動画中の文字も動画編集ソフトを新しくされてから、白一色ですっきりシンプル。

ではその丁寧につけられた曲のコメントを読みながら動画を思い出してみよう。

 

パイレーツ・オブ・ザ・カリビアン(ちょっとメドレー風味)

冒頭で「あー!ジョニー・デップのやつー!」みたいな勢いで猛ダッシュで聞きに来てる子。ご両親に歌って説明もしてる、すごくないですか……!子供って正直ですよね?行動がウチの男子そっくりです。ウチのも小学生時、もし通りすがりにこんなの聞こえようものなら絶対駆け寄って食いついてる。そして好きな曲が終わるとどっかへ行く。子供の行動はわかりやすい。なんていうの、凄いものを感知するセンサーが大人より敏感。

 

映画音楽は管弦楽がもとになってたりして、映画以上にテーマ音楽やサントラが愛されてることも多い。この曲も単独で演奏会で取り上げられるくらいには有名だ。

ござさんのピアノは序章みたいのから入って、同音連打から始まるテーマの再現度がまず凄すぎる。具体的に言って「軽いジャブから、パワーをためてます」とかいうちっとも分からない謎解説は置いといて、ござさんの演奏はどこでどうやったら盛り上がり、何をやったら聴いてる人の興味を引くのかを熟知したうえでやってる感がある。

その手の上で転がされてるのを自分も薄々分かっていながら(仕組みは知らないけど)、でもござさんの演奏には「次どうなるんだろう?」っていうわくわく感があある。

聴いてる人に夢を与えてくれるというか。

 

 

ジュラシックパーク(これもちょいメドレー風)

ジョンウィリアムズの音楽は素晴らしいという風潮。

オーケストレーションが素晴らしい。

ラヴェルのオケ曲が素晴らしいのは有名だが、あれは緻密に各楽器の特色を生かして繊細な曲作りをしてて、編曲ものだとさらに原曲の良さを引き立たせてる。(例:展覧会の絵は元がムソルグスキーピアノ曲だが、ラヴェル編曲の管弦楽版が一番有名)

それに対しジョンウイリアムズの映画音楽は、ストーリーが壮大なのを生かして豪壮華麗な展開になってて、各楽器が何層にも重なり合ってメトロポリスみたいな立体感を構築してる。聴いてるだけで映画館のスクリーンの迫力と、サラウンドで聴くサントラの重低音まで思い出す。

ござさんのピアノはそういった大編成の迫力と音の厚みをあまりにもリアルに描き出しているのだ。雄大にして迫力満点のトランペット、隙あらば木管の高速音がリアルに聞こえてくる。さらに途中で低音部もガツッとカバー。映画ではゆったり通奏低音で流れてくるBASS音域をペダル効かしてなのか力技でねじこんでいる。鍵盤上だと跳躍の幅が半端ない。

只々すごい。

前回の都庁ピアノのスターウォーズがあまりにも衝撃でしたけど自分は今回のこのジュラシックパークも十分凄いと思う。原曲の感動を再現して余りある。むしろ要点を抜き書きしてる感じで原曲より緊張感あるんではないかとすら思う。

 

 

ロッキーのテーマ

ロッキーのテーマが始まったあたりで頷きながら立ち止まる人を発見。自分の趣味はこうやって何気なくござさんのピアノのリズムに引き寄せられてきた人を見つける事(ストーカーではない)。

これを知ってる=映画ファンである、とは限らない。それくらいあらゆるシーンで聞いた事があるだろう有名曲。自分も映画を知ってるわけではない(だって……ボクシングだし…)。

この地味に難しい左手はバンドセッション?を表してるのか、どのパートか知らないけどベースの動きっぽい。ござさん大好きベースパート。というか低音がしっかり効いてるほど響きはきれいに聞こえる。それとか複数パートあるはずのトランペットのハモリもばっちり決まり、裏で動いてるやつも高速で再現しててすごい(語彙力)。

 

とか細かいことは置いといて。これもその辺からリングにスタローンが現れそうな迫力で音圧がせまってくる。

その辺から本人が現れる……

そこでこんな動画あったよねという事で。もう30年前の話だけど気にしない。ていうかピアノじゃないけど気にしない。途中で上半身服着てないけどそこは問題じゃない。

[HD] Philippe Candeloro - Rocky - 1994 Lillehammer Olympic - Exhibition フィリップ・キャンデロロ「ロッキー」 - YouTube

 

 

ニューシネマパラダイス

ここで力強い重い演奏の合間に、一服の清涼剤でもどうぞ。というような爽やかタイム。パーレーツオブカリビアン聴きに来た子はここで知らない映画になったからか?去っていた。子供は興味なくなると離れていくものだ。

しかしござさんはメドレーの構成的に賑やかな曲が多いならこういうのを間に配置するの得意?だと思う。他の動画も意図的に真ん中に持ってきたのかという静かな曲がある。動画リンク貼ってみたが、このAのカービイの中間部が穏やかな曲。(HPを温存する目的の説もあり)それに動画Bみたいに真に聴いてもらいたいサビを取っておいて締めに持ってくるとか、聴いてる人の心理を考えて、どうやったら楽しく聴いてもらえるかってすごく工夫してる形跡がある。
※資料動画A:【都庁ピアノ】全て難曲!?カービィの曲を無理やり原曲通り弾いてメドレーにするとこうなる - YouTube
※資料動画B:ビートルズメドレー弾いたら静かな観衆が最後には拍手の嵐?! - YouTube

この曲は映画ファンじゃない自分は、ござさんの生配信で初めて知った。こういう古い映画は余り知らなかったし。(古い映画はバーグマンとかチャップリンなら知ってる)しかし古い映画のシーンが多数劇中に登場するから、映画ファンの人はこのテーマ曲と共に知ってるというか色々な思い出を持ってると思う。

現に聴いてる人は釘づけになってる人が多い。みんな良く知ってるなあ。

元の映画も名作のようだけど、ござさんの演奏がさわやかな中にも情感がこもっていて聴く人の胸を打つ。

 

 

ミュージカル映画ラ・ラ・ランド」からAnother Day of Sun

この映画も、見た事あるというよりは歌が好きな姪っ子がこの曲を完コピしていて踊っていたので知ったというのが正しい。

当時の会話「えらいノリ良く踊ってるな?何この映画」「ミュージカルだからや」

 

この曲から再びござさんの描き出す興奮の渦にノーストップで巻き込まれていく観客たちの図、みたいなことになっている。増えるわ増えるわ謎の吸引力に吸い込まれるように、どの人も立ち止まってみるみるうちに観客の山。後ろの方でリズムに乗ってくれてる2人組の人が多くてうれしい。

「何か一気に人が増えたような」(動画の字幕から)

そうだよね?やっぱりノリが良いからみんな聴かずにはいられないんだよ……

 

 

スターウォーズのテーマ

映画については説明いらないから省略。

このテーマも、ジュラシックパークと並んでジョンウイリアムズの名曲であり、同じくどうやってピアノ1台で再現してるのか謎の部類。以前の都庁ピアノの時からそのすごさについてどっかで語りたかった。複数のリズムがバラバラに重なって展開してきて、それを一人でこなしてるのも相当ややこしい事してるはず(←語彙力)。トランペットのテーマと、その裏でバーンとなってる低音を同時にやってるのも人間業ではない。

でもそのキメがばっちりはまると、この有名なトランペットのテーマは相当かっこよくて、聴いてる人達はまたしても顔を見合わせてうなずいてる。「アレだ」「アレだね」

個人的に好物なのは、そのテーマの裏で装飾音つけてバシバシ決めながら下降していく左手の低音。めっちゃかっこいい。というか、どの曲も左手かっこいい。そこだけUPで映せばいいのにみんな見たいんだしとか思ってる。

 

 

パイレーツ・オブ・ザ・カリビア

2回目演奏。高速再生バージョンになっててかっこよさ3割増し。

最初はほぼ誰もいなかったので、最初にダッシュで来た子以外にも沢山の人にこれを聴いてもらえたようで良かった。どの人ももはや魔法にかかったように微動だにせず、固唾をのんでござさんの手元を見守っている。

 

20世紀FOXのファンファーレ

このラストの曲まで立ち止まって聴いてくれてた人は映画好きだと思うわけです。そこに映画館の上映前に流れる、この映画制作会社のファンファーレみたいのが来て、聴いてる人達は一様に「ん?」という表情ですがすぐに「ああ~うんうん、アレだよー」と頷き合って喜んでいただけてるようで、聴いててファン冥利に尽きる。

「てゆうかラストにそれかーい!イントロクイズかと思って考えてたやないかーい!」と思われてる節もあるが、それはござさんの術中に見事にはまっておられるということで、してやったりというところでしょうか?

この壮大にして豪華絢爛な演奏の最後を締めくくる、正統派な和音?にバーンと低音がきてダメ押しにグリッサンド。これ以上盛れません。聴衆(たぶん映画ファン)の方々からも

Yeah!

ってたくさんの歓声と拍手!

 

コンサートで客席から拍手もらってるござさんはこの間配信でちゃんと確認したから、こういうシーン一つとっても自分はある程度満足してるというか「いつかは……!」と追い詰められたうさぎみたいな焦燥感は無くなった。

「今回の演奏もヨカッタです~」

って平和な気持ちで一歩引いて見れるようになった。精神衛生的にだいぶ落ち着いてきた今日この頃。2021年5月(下旬)~7月末まで頃の、世の中全部に逆恨みしてたような闇に落ちた感がある時期と比べて超前向き。

 

 

ストリートピアノ再生数上位動画ーリバイバル作戦疑惑

上にも書いた通り、映画音楽は過去に1回動画投稿されている。2019年の都庁ピアノ動画だ。チャンネルの中では再生回数2位の人気動画。

www.youtube.com

 

 

他にも最近、再生回数上位の動画が再投稿されていたような?

 

 

冬メドレー

浦和のストピで演奏され、去年12月に投稿された動画。

www.youtube.com

 

これも過去に同様のテーマで投稿されている。

 

それは2019年12月の冬J-POPメドレー動画だった。言わずと知れたござさんチャンネルの再生回数ぶっちぎりトップである。

www.youtube.com

 

 

ここで疑問。

なんでわざわざ同様なストピで、わざわざ同じテーマの動画を投稿するの?

それはたぶん、ソロコンサート前の時期でバリバリにグランドピアノで練習を積んできてたござさんが、「現在の状態で同じテーマ弾いたらどうなるか」作戦だったのかなあと思う。

いわゆる目玉商品にて定番ラインナップをリニューアルしてみるというか。

 

この試みは果たして当たっていたと思う。新しい動画で、ござさん自ら摘要欄に曲名リストを挙げているが、曲目は順番こそ違えど以前の動画と大筋は同じだからだ。

そこで曲順、曲目を微妙に変え、かつアレンジを色々試してる気がする。前の演奏も神がかってたが、でもこういうやり方もあるよねという風に自分でこだわって変えてるのかもしれない。

粉雪も雪の華も最初から感動的。胸を締め付けられるような切ない、心の奥を掴まれるような旋律。アナ雪もさらに迫力が増している。

それから、以前に無い曲も弾いてくれていた。

北の国からは、そこに静かに雪が降ってるような情景を彷彿とさせる素朴なアレンジ。その景色を温かい部屋の窓から眺めながらホットミルク飲みたい気分になってくる。右手の片手の多重トレモロ?とかいう難易度高いアレンジを弾きつつアルト音域?で声を落としたナレーションのように静かに響くメロディ。雪国の白以外何もない静かな世界が目の前に広がるようだ。(雪が降らない地方民の幻想です、すいません)

最後には古典的なお正月もやってくれていろんな世代が楽しめたのじゃないかな。

あと、概要欄に抜けてますけど津軽海峡冬景色になると、年輩の方々が聴いてくれてて、曲が終わると去っていくところが全く同じで、今も昔もそれは変わらないなーと思う。

 

でも以前の冬POP動画と決定的に違う所。

それは録音だと思う。新百合ヶ丘のピアノはアップライト、都庁ピアノも安全上蓋がしまってて、今回のアップライトも雑踏の音が入ってて録音環境はよくない。そこで去年のLOVEにまつわる動画以来新しく導入された機器(?)によりストピの音は飛躍的に改善したが、この音質で改めて冬メドレー聴いてみて、控えめに言って感動ものです。

すごい。

ぐいぐい来る謎の引力。(※サウンドカード装着で鑑賞)

 

あと、さらに決定的な違いなのは?

不審者ルックかどうかです。都庁ピアノの映画音楽動画なんて冒頭で「不審者です」って名乗ってるし。服装が怪しいです。

なので今回フツーにちゃんとした服とコートを着用いただき、ほっと一息。

 

 

(new!)映画音楽

映画音楽はテーマに基づいて綿密に練られている。深い世界観を持っている。キャスト、衣装、脚本からロケ、色々な専門家による総合芸術。オペラみたいなもの?

公開されたら、できるだけ気になる映画は映画館で見るように、高1男子には勧めている。それがアニメ映画であっても。何をかいわんや、劇場アニメのレベルの高さは今更言及するまでもないだろう。(この間AKIRAYoutubeを通してではあるが見ていたし)ジブリ映画然り、ディズニー然り。

映画には、そこでしか味わえない感動、驚き、色々な影響をもたらす力があると思う。

 

逆に言うと映画音楽は管弦楽(と、吹奏楽とかバンド等)でしか表現できないし、それでこその感動を生むものだと思っていた。ござさんのピアノを知るまでは。

あの都庁ピアノの映画音楽メドレーがカルチャーショックだった。ござさんのピアノ演奏はどれもカルチャーショックものだけど。

一人で低音部、ベース、内声部から装飾音とか全部こなしてて、本当にびっくりした。色んな楽器パートもそつなく全部入れ込んでて、信じられなかった。

まさに「映画の感動がよみがえる」現象。

 

この動画も今の演奏であのメドレー聴きたい候補の上位だったので、晴れて今回演奏を更新頂いて何も思い残すことありません、ありがとうございました。

 

 

広報活動の件

最近ござさんからはツイートを多く発信していただき、またソロコンサートを皮切りにご活躍の幅を広げられており誠に喜ばしいことです。

………ほんとは都内某サイゼリヤにでも呼び出して押しかけ、チラシをのしつけて差し上げたいところでしたが、

最近蔓延防止条例もあることですので、そういった不用意な複数人の食事とか言う行動は控えることにし、用意していたチラシはここでばらまくことにしました。

何が言いたいか?

他でもない、# です。

以前10月のYoutube動画の記事でこんなチラシを貼っていた。
過去記事リンク:所沢駅 - ござさんの魅力を語る部屋

 

この時のチラシ(という名目の、概要欄へのツッコミ)

f:id:tushima_yumiko:20211017140914p:plain

 

この時、ソロコンサートとアルバムリリースが発表され、それをきっかけに新しくファンになった方がいるかもしれないということでこんな摘要欄になってましたが、ここに# の参考動画として掲載されてるリンクへ飛ぶと、表示されるのはこちらです。

 

f:id:tushima_yumiko:20211017144457p:plain

つまりござさんのYoutubeチャンネルのトップ画面へ飛ぶだけのリンクっていうオチです。でもほんとに貼りたいであろうチャンネル紹介動画は、投稿が2019/5/12というからこの際新しく最新紹介動画でも作ったらいかがだろうとは思っている。

4分で分かる「 ござ 」 / Goza's Piano Channel - YouTube

これも紹介動画だが、アルバム曲の紹介であってござさんの世界をこれで網羅出来てるとは言えない。これには生配信のことも、講座動画とかあらゆる要素が抜けてるので。

ござ、ピアノソロアルバム発売します【全曲紹介動画】 - YouTube

 

ここまでは前回10月の秋メドレー記事で書いたと思う。

 

 

では今回の概要欄はどうなってるんだろう(ドキドキ)。

チャンネル紹介動画リンク(ポチー)。

f:id:tushima_yumiko:20220205150913p:plain

 

やっぱYoutubeチャンネルトップに行く!

結局一緒やないかい!!!

 

しかも # が無いんですが?

ちょこっとついてたピアノの # も消えてるんですけど……?

 

書かれてるのはアルバムのことと、公式HPのリンク。てかHPの説明すら書いてないから、何が何やら。はっきりいって初見さんはこのリンクよく分からないから押さないと思いますけど。

それに他にも発売中のチケとか、アピールする事あるでしょ?公式HPにも書いてませんが。今年の六月までアーカイブが聴けるアレとか?

ねぴらぼinventionです。あの2/11からもうすぐ1周年ですね、早いです。

NEO PIANO CO.LABO. "Invention" 配信ライブ特設サイト

配信チケの購入リンクもどうぞ(まだの方っているんか)

NEO PIANO CO.LABO. “Invention” ~完全版~ 副音声付き - イープラス

 

 

ただ公式HP、ここで最低限の情報は得られると言えなくもない。

でもさりげなさ過ぎていわゆるチャンネル登録者はここ何か月か増えていない。

 

 

自分はいったんここで開き直ることにしました。

ござさんに限らずYoutubeでピアノ弾いてる人全体に言えますが、仕事の現場はYoutubeを出て多方面に展開されてるので、恐らくですけどYoutubeの登録者数や再生数からの収入は、全収入のうち段々割合を減らしていくことと思われるので、そこまで生活に直結しないかもしれないし。

あくまで今の段階でのことですが。

芸術かつサービス業みたいな業界?展開が早すぎるのでこの先どうなるかわかりませんが、蔓延防止条例だろうが、ござさんには10年以上のキャリアをもつ生配信というツールがあるので、活動を止めないでいいのは、リアルの音楽家よりもYoutube界で見ても、むしろアドバンテージですらあると思う。

 

言い訳っぽい?でも現実を直視して進むしかないじゃないですか。

夢じゃなくて現実を見よう。

ござさんが楽しく快適に音楽活動を続けていくには?どうしたらいいのかなあって、いつも考えてる。

自分はとりあえずこれをひたすら書いて、配信があればチケを買い、またYoutubeチャンネルの再生数に微力ながら貢献する位しかできませんので。財源に限りがある自分にできるのはそれだけ。(あと迷惑行為にならないかを考えてこれ書いてるのはある)

この記事にはコストかからないからずっと書けそうだな………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北風の季節:1/24の生配信

 

それは大寒も過ぎた頃のしんしんと冷える夜。1/15に行われたソロコンサートの舞台もまだ記憶に新しいころだった。

暗い闇に満月が浮かぶ。

冷たく輝く月に照らされて、通りの屋根が道に長い影を落とす。

窓の外では寒風がごうごうと音を立てて吹きすさび、葉を落とした暗い木の枝が静かに揺れていた。

 

ここは都内のオフィスビル、某秘密結社のアジト。外には「G興業」とだけ看板が出ている地味な建物の一室に、深夜まで煌々と明かりが灯っている。コタツに入りせっせと作業に勤しんでいるのはアジトの主Gさんと共同出資者のIさん。

彼らが手にしてるのは、

タツに定番のみかん

f:id:tushima_yumiko:20220125231439j:plain

……ではなく、

夥しい量の手紙とプレゼントの山である。

ただ単に本人へ渡すための箱へ整理・仕分けしているだけの簡単な作業中。ちょっとしたお手伝い、のはずだ。

 

「ちょっとGさん、僕明日は出勤日なんですよーマジ勘弁してくださいよー」

「しっかし凄いよね?いくらあるのこれ怖いわ……GZくん、いっそアイドルとして売り出したらいいんだよ、ブロマイドとかきっと大人気だよ」

「(あからさまに眉をひそめて)Gさん最近忙しかったですよねゆっくり休んで下さい」

「いやほら今回、僕の企画の唯一の盲点だと思うんだよね、設置したカゴ、もっと大きなポストみたいのにしときゃよかったなあー」

「僕は事前にちゃんとツッコミましたよ、そんなサザエさんの買い物カゴみたいな大きさでどうするんですか?って」

サザエさんのカゴよりは大きいじゃん……にしてもどんどん来るから、深く考えず次々に裏に下げてここに放り込んでったらさぁ、訳わかんなくなっちゃってさー」

 

「他にもロビーに頂いてましたよね、フラワースタンドのお花はいかがしました?」

「綺麗だったので譲っていただいたんだ!ほらウチのビルの正面受付に飾ってるから」

「(あったんだ……このアジトにまともな正面受付なるものが)」

そこで、はたと止まる仕分けの手。

「しかし、この膨大なお手紙とプレゼント……そんで実際にお客さんから拍手もらえて、ほんとうに良かったです………」

ぱたりとその手に何かが落ちた。

「もう僕らがカワウソくんとリスくんになって、客席から一人で『ござさ~~ん!キャーかっこいい~!素敵でーす!!』ってジャンプして叫ばなくでもいいんですね……」

「そうだね、あの恰好、年齢的にも僕らにはスタミナの限界が……Iくん、ほらボーッとしない!もっと手を動かして、マジで終わんないじゃん!」

 

「あれGZくんは?」

「はあ、あっちで一所懸命リングフィットやってましたけど?なんか必死でしたよ」

「何やってんのちょっとこっち連れてきて」

「ステージを乗り切るにはスタミナが勝負とか何とかゆってましたけど…体を絞ってんだとか(それ言ったら僕は)」

 

 

その夜更け。

GZさんは窓辺に腰かけて外を眺めていた。

その手に握られているのはさっきガヤガヤと仕分けられていたものの一つ。

 

明るい満月が青白く外の景色を浮かび上がらせる。

何もかも動きを止めたかのような、凍てつく空気が支配する物音のない世界。

暫く、吸い込まれるようにその光景を眺めていたGZさんは、ふいと視線を外し窓際から去っていった。

 

 

 

自分は1/15のソロコンサート(の配信)の余韻からずっと帰ってこれてないままだった。

別に現実に帰ってこれなくても良い、一生その世界に浸っていたい。

これを陶酔っていうのか、何か特別な空気が流れていた。

そんな中、名残惜しくて徒然に書いていたもの。


配信の期限は一週間後の1/21(金)まで、その間こんな調子で骨格が抜けたように記憶と現実の合間を漂っていた自分は、ある日突然ござさんからの発信に背中を叩かれた。

一方的に叱責を受けた、とでも言おうか。

「何やってるんですか!?」

「時間切れです!!!」

「さっさと次行きますよ!!!」

「モタモタしてる人、置いていきますから!!」

 

 

 

そこでソロライブ前の1/5以来、久しぶりに生配信聴いて、自分は頭から音楽を浴びせられて冷水をかぶったようにハッと我に返った気がするので、その印象を書いてみようかなあ(長すぎる前置き定期)

 

今回の配信をひとことで言うなら?

まったり詐欺。

誤解を招きそうな表現ですか?

「12/28の配信も家での配信でまったりってツイートしてたし、あの配信のころ忙しくてよく聴き込めてないしなあ。今回もきっとまったりなんだろうなあ!」

と、配信を聴いてみたわけです。月曜の疲れを癒してくれるかも?って思って。

そんな自分のゆるい思考は一回へし折られて、新しいのにすげかえられた気がしないでもない今回の生配信。または「いつまでもソロコンサートの想い出を忘れたくない」っていうぬるま湯の中でまどろんでた所を、しばき起こされたというか。

 

前置きが長い割に観念的な一言で申し訳ありませんけど。

今回のござさんは自信にあふれててかっこよかった。

以前からソロコンサート後の配信ではどんな演奏になるんだろう?とわくわく感と不安がないまぜになった気持ちが心の片隅を去らなかったのだが、要するにそんな不安要素は初めから存在しなかったというわけです。

当面の目標だったと思われるアルバムリリースとコンサートを終えて、目指す所が不明瞭になってテンション下がったりしないかな、という自分の心配は杞憂に終わった。

ソロコンサートで実際ファンの方を前に演奏できた事は、いい方向に働いてるようだ。

コード進行?も実験的なふうに弾きながらも?、断定的。

アドリブ部分も、アレンジも、考えつつもいわば堂々としてきた感がある。

 

今までの(特に昔~ペンギン時代~不審者サングラス時代までの)生配信の方が自由奔放、よりアグレッシブで冒険的、選曲も音色も奇抜で聴いてて面白かったとも思う。というか今までは、その昔の配信が好きだった。

しかしグランドピアノライブが始まって以降くらい?かなあ、演奏自体により自信?が感じられて、聴いてて自分はますますのめり込み振りが激しい。

自分メンバーシップのラーメンプランですけどね、昔の配信久しぶりに聴いてアレンジの発想面白いなあ、珍しい曲も弾いてるなあと思うけど、やっぱり何といっても最近の配信に戻ってきてしまう現象が頻発してます。なんでしょうこの症状?

その理由はやっぱり経験の場数を踏んで、演奏に自信が滲んでるというか、アレンジの引き出しが豊富になったというか。(←えっと全くピアノ弾けない勢からの上から目線で大変申し訳ありません)

ござさんの手にかかれば往年の名曲や最近発表の人気曲など素晴らしい音楽が、さらにいきいきと鮮やかに精彩を放ち、輝きを増す。隠れていた本当の魅力が呼び覚まされるように、楽曲が独自に動き出すかのようだ。

原曲を尊重したシンプルなアレンジ?それでいて聴くものの意識は釘付けになるのはこのあたりに鍵があるのかもしれない。(←あんまり分かってない)

 

カーペンターズを聴けばあの優しい透明なボーカルまで甦る。それを聞きながら(授業で)暗唱するまで歌詞をうたって覚え込んだなあと思い出す。

鬼滅の刃も自分はアニメが怖いので見てないけど、いい曲ばっかりだなあと配信聴いてると思う。(高1男子に言わせればボロ泣き必至)こっそり「うろ覚えで~」と新曲入荷されてるし。うろ覚えのレベルではない。

ディズニーメドレーはござさんアレンジは吹奏楽のメドレーがもとになってると以前聞いたので色んな楽器の音が聞こえてきて、構成が壮大になっててよく一人でできるなあって驚きしかない。そのメドレーに毎回絶妙に入ってくるレア曲を聴くのも楽しい。

最初の優しいJAZZの曲も、「雰囲気作りがだいじ」(リンク:違和感ゼロ?!都庁でジャズメドレーに【あの曲】を混ぜてみた結果…? - YouTubeから)らしいので、配信の最初から自分はござさんの手中の罠におちているようなものである。

何が言いたいかというと。奇抜じゃなくても(コード進行は奇抜なのかもしれないけど)、ござさんのピアノはかっこいいというわけ。小並感にあふれてるな。

 

…とか言いながらなんか始まったわけです。

ござさんの本領発揮コーナー

気づいたら何だっけこの曲ってエリアが。やっぱこういうのがないとござさんの生配信って言わないという風潮ありますよね。結局どんな演奏でも素敵って聴いてしまう症候群なんで。すいません。

洋楽的なメルトーーーカーペンターズメドレーで、ボーカルを思い浮かべて余韻に浸っていたところにそれは振ってきた。「カーペンターズふうに……」えぇ、ちょっと違うんじゃないかいその路線は、と思いつつ謎アレンジに思わず首肯する。なんで?伴奏が洋楽風なんだろうか、深く考えるのはやめた。

劇場版君をのせてーーーラピュタはもともと劇場版映画じゃないか?というツッコミはなしです。自分が言いたいのは、エンドロールをバックに静かにエンディングで流れるこの曲が何のリズムなのか、クライマックス風に変わってるってことです。

壮大なたいやきくんーーー高1男子がこの曲をどうしても分かってくれないので昭和の名曲って説明してますが、ござさんの配信を聴く限り、昭和ってあまり信じてくれない。たいやきくんのつらい人生を謳ってたんだっけ?いや、これこそ劇場版じゃなくて劇画調。盛り込めるだけの超絶技巧の限りを尽くして語られる、たいやきくんの遍歴。これ以上出来ないレベルのこぶしの効かせ方。演歌だっけこの曲。違うな。

アポトーシスーーこの曲は奇抜っていうんじゃないですが、原曲が劇的にすごいですね(知らなかった)自分は髯ダンのコード進行とかは分かってないけどなんか命を削って歌ってるみたいなところが刺さる。曲名を調べたら前向きだけど無常観を感じる。

ちょっと調べてみた。リンク:アポトーシス - Wikipedia 直訳すると枯葉が落ちるって意味のギリシャ語。今は医療用語で細胞の積極的な死(新陳代謝のことか……?)を意味するらしい。

 

この辺で「ござさん、生配信に帰って来たんだー、お帰りなさい」っていう実感がじわじわ沸いてきた。じゃなくて、ちっとも自分が現実に帰ってこれてなかったので、これらの演奏聴いてガツンと後頭部をしばかれたように目が覚めた、と言った方が正しい。

あーござさんは前に進んでるんだな、このぶんだと置いてかれるな自分、しっかりしなきゃ、と気を取り直して現実にスイッチを切った自分はとにかくこの感想をあらかた書いてみた(そっから寝込んだり、仕上げるのにタイムラグがあったけど)

 

 

そんな何もかもぶっちぎる勢いのござさんを象徴するかのようだったのが、最後のメドレー。

自分が最初にござさんの動画を知ったのは2020年の2/28。最初に生配信を聴いてみたのはその前の1/10放送分。最初に聴いた時から思ってたのだけど、

「この最後のノンストップメドレーって何だろう」

という疑問。

でもござさんは生配信の中で一回たりとも絶対にこのコーナーは外さない。回線トラブルでない限り、自分の記憶する中ではこれが無い回は、無い。

たぶんござさんは最後のメドレーが楽しいので配信をやってる可能性がある。

基本的にリクエストに応えるのがござさんの身上。

今回の配信でも、またしても律儀に「色んなジャンルを網羅してますかねえ…」といちいち気にされている。それはさておき、最後のメドレーもリクエストから拾うとして、あのスピードで即興でやっていくという、ござさんの中での命題なのかなあ。チャレンジ精神?

 

といういつもの定番でもある最後のメドレー。

今回は、ここがござさんが一番輝いてる場面じゃないだろうかと思う。もしかして今回の配信中に網羅できなかったジャンルをここに全部詰めこんでる疑惑。

ソロコンサートでもらったモチベーションが勢い余ってここに全部つぎ込まれてるんじゃないだろうか。

手だけの生配信時代、あのころの生配信も実験味にあふれていて演奏もキレキレ、珍しい曲もアレンジも盛りだくさんだが、やっぱり自分は現在のござさんの演奏を聴いていたい。目指す所が明確になり、モチベーションもお客さんからたくさんもらって、練習量もたっぷり確保できてて(気になるのは腕のアトピーと思われる症状の悪化くらい)、キレキレな今の演奏を聴いていたい。

なんか、弾いてて楽しそうだから。ピアノ触ってて、幸せそう。

見てる自分も「あーよかったなあ」って幸せな気分になるから。

(おまけ)メドレーの最後で自分はさらに致命的打撃を食らった。

ポケモンになり、ユーミンでしっとりからのとっとこハム太郎になって、それからなぜかボレロへ行き、そのまま蛍の光が始まる、という意表を突く展開。

ありですか?そんなの。

(※かもめが飛んだ日の参考演奏:ストピ動画)

昭和名曲(ちょこっと平成)10曲メドレー!何曲知ってる?! - YouTube

 

 

 

余談ーーーささやかな変化もあった。

 

椅子

ペンギン配信になってから、手だけの時代からあの椅子に座ってることが明らかになったが、あの回転自由な事務いすに座ってどうやってピアノ弾いてるんだっていうささやかな疑問はあった。今回あたらしくピアノいすを購入されたそうで、高さを調節できるところは従来と変わらないと思うが、やっぱ固定された椅子の方が演奏にはいいんじゃないかなと思うのだった。食事するとか、その椅子で演奏以外にくつろいでるとしたら利便性は低下するかもしれないけど。

食事ねえ、そういや社会人ピアノサークルのツイキャスでお酒が倒れて以来、大きめの食事テーブルは購入されたんですかね?

そこでピアノの向こうに見える机の片付きぶりを見てください。いつとは言いませんよ、2016~2018年頃(言ってるやないかい)のツイートに登場するテーブルを思い出して下さい。きっと秘密結社のIさんとGさんからツッコミがあったに違いありません。「生配信でお部屋の中映るじゃん!整理しとかないと!」っていう風に。

いや?ござさん最近服にも気を遣ってるようだしその辺も自発的にやってるのかな…?

 

そんなどうでもいい事は棚に上げといて。

配信画面の摘要欄の#名が、最大の違いだと思う。正確には年明けから変わってる。

ピアノとかいうありきたりなやつではなく、ちゃんと固有名詞を#にしてきてる。

そうやって宣伝するつもりになってくれて、ファンとしては嬉しいわけです。

その辺が、ファンが実際にいるんだなと実感してくれた一番の影響かなと思う。

 

 

 

 

音楽とは(ソロコンサート感想の続き)

 

音楽は雄弁だ。

何も言わずに聴き手に語りかけてくる。

 

それは1月15日のござさんのソロコンサートにて。

場所は浜離宮朝日ホール

 

観客席とござさんの間には、目に見えない熱気が渦巻いていた。

生配信ともCDアルバムとも違う生演奏ならではの一体感。そこにいる観客席のファンとの阿吽の呼吸で独特の響きとリズムが生み出されている。

 

ござさんの一挙手一投足を固唾をのんで見守る観客席の人々。

鍵盤から放たれる音。

ホールの空間いっぱいに広がる波動。

ござさんの思いをのせた音は静かな浜に寄せる波のように、聴衆の意識の奥の岸辺を洗う。

超絶技巧の演奏であっても一つ一つの音が語り掛けてくる。

観客席で見ている人々はみんな、そのままござさんの手に乗り移ったみたいに流れる音楽と一体となって響きを味わい、劇的な展開に胸をうたれ、和音の一つも噛みしめているようだった。

ござさんはピアノと対話していたし、ホールの空間そして観客もろともに一つの楽器になって音楽を生み出していた。

 

 

一度、このコンサートの感想は投稿している。


だけどもうちょっと言いたい。アーカイブ期間も終わったのに本当すいません。

そもそもこんなにも今回長い感想になったのは、自分はやっぱりソロコンサートをずっと待っていたかららしい。

 

この記事にいまいちまとめられていない事を、思い出してどっかでツイートしたので要約すると。(それぞれの当時の感想も貼る)

ねぴらぼは斬新な試みで意表を突かれた。そしてセッションが生み出す思いもよらない展開に手に汗を握っていた。また、初回のねぴらぼは自分がコロナ流行後初めて体験した配信・無観客ライブであり、この時期以降配信の文化が根づいてきたことを勘案すると感謝しかない。
ねぴらぼライブの感想 2020/7/24 - ござさんの魅力を語る部屋
一瞬先は、未知の世界 - ござさんの魅力を語る部屋(ねぴらぼinvention)

 

また、ござの日ライブでは自分は不完全燃焼だった。周知のとおり、本来は有観客で(レストランの料理と共に楽しむ形式で)開催されるはずだった、初めてのライブ。それが目に見えない何かにあっさりと握りつぶされ、どこにも不満を言えないし自分は陰でこっそり泣いた。
5月3日は、ござの日です - ござさんの魅力を語る部屋

 

ソロアルバムが発売されるに及んで、やっとござさんの音楽が手に取れる形になり、前から夢見てたことが現実になると思うと居ても立っても居られなくなって記事にした。(※実際のソロアルバムの感想は、それこそ不完全燃焼なので貼りたくない)
重大発表 - ござさんの魅力を語る部屋

 

こういった経緯があって、開催にこぎつける事ができたソロコンサート。

なんか自分の中ですっと解決できた気がした。

 

ござさんの動画を初めて見た時から(自分は髯ダン動画だった)、意識のどこかでずっとわだかまっていた強烈な違和感。

※初めてこのビジュアル見て、ピアニストの動画とは分からずに偶然見たわけです。


なんでサングラスにキャップにこんなダサい格好で、通りすがりの駅で弾いてるの?

そんなシチュエーションなのになんでピアノはそんなに素敵なの?

というか素敵を通り越して、自分は何か鋭利な刃物で心臓を一撃されたような決定的な衝撃を受けて、意識がどっかに飛んでいったとでも言おうか。世界が塗り替えられて頭で考えるより先に手が動いてたというか。(そんで気づいたらこの部屋でなんか書いていた)

 

たぶん、この気持ちが引っかかっていたから?

どうすごいのか、うまく表現できないな!!!でも、とにかくこんな通りすがりに聴いてていいものじゃない。こういう凄い人がいるんだって、もっと幅広く知ってもらいたい。

また、もっとちゃんとした所での演奏もきいてみたい。

とか言う意識をずっとどこかに抱えていた。

 

 

大きなステージに立つ正装したござさん。

フルコンサートグランドピアノを操る勇姿(に見えた)。

席を埋め尽くす観客。

割れんばかりの拍手。
(歓声も聴きたかったけど今回はわがままは言わない。)

 

今回開催されるかどうか最後まで分からなかったから、この光景を画面越しにでも実際に目撃できたので、自分の中での矛盾が解決できたのだと思う。

実際に見える観客席もさることながら、コンサートホールで響くござさんの演奏の素晴らしさに一番衝撃を受けたのかもしれないけど、とにかく

「ござさんのピアノを」

「目の前で聴いてる人がいて」

「みんな感動してるみたい」

という事実を見届けた事で、満足です。

 

 

 

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以下、吹奏楽関連のものすごいマニアックな話題に入ってそのまま帰ってきません。

現実世界よ、さよーならー。

離脱する方、今のうちにどうぞ。

また、参考に貼った動画が約50分×あります。そのためこれ以降はお時間がある人向けです。

 

とにかくリアルコンサートでホールに響くござさんの音は圧倒的に美しかった。

この現象を何といえばいいのか……

アーカイブ期間が終わってから、この何物にも替えがたい感動にもう二度と会えない現実を直視したくなくて、本来こういう思考は解決できないから嫌いなんだけど、でも割り切れずに自分はネットをさまよっていた。

ござさんの過去の動画?ねぴらぼinventionのアーカイブ

それぞれに大好きなんだけど、自分が余韻に浸りたいのはそこじゃない。

もうどうにもできないのでピアノ動画から一旦離れてみることにした。

 

ピアノ動画を聴くようになるまではよく聞いていた吹奏楽関連の動画。Youtubeのおすすめに流れて来たのでちょっと選んで聴いてみたのである。すると昔Youtubeで見た事があるかもしれない、という動画を見つけた。

 

※この動画はTVのドキュメンタリー番組です。一つが50分くらいあります。ご注意ください。

【天国の丸谷先生に捧ぐ】復刻版「ブラスの星~前編」大阪・淀川工科高校吹奏楽部【ABCテレビ ドキュメンタリースペシャル#8】 - YouTube

※後編はさらにコンクールに内容が絞られていますが貼っておく。

【天国の丸谷先生に捧ぐ】復刻版「ブラスの星~後編」大阪・淀川工科高校吹奏楽部【ABCテレビ ドキュメンタリースペシャル#9】 - YouTube

 

概要を説明しておくと、この番組は2002年3月放送、ABCテレビの番組なので大阪で放送されたものだと思う。ここで取り上げられているのは動画の題名の通り、吹奏楽について。大阪府淀川工科高校吹奏楽部についてのドキュメンタリーである。

ここの顧問の先生の訃報を最近耳にした。

その先生は自分が部活で吹奏楽をしていたころから知らない人はいないくらいであり、いわば憧れの存在。

その人が鬼籍に入られたと聞いて、一つの時代が終わったんだなと色々思う所があった。そこで以前見た事がある動画を見つけ、懐かしくなって見返してみたのだが。

 

この先生の言葉がいちいち考えさせられるのだ。

動画を以前いつ見たのか覚えてないが、自分はピアノという楽器にもう一度出会って、ござさんの演奏を聴くようになってから、音楽に対する視点が変わったからだろうか、この番組は今見ると全く違う印象を持って迫ってくる。

 

その先生の名は、丸谷明夫先生。

たぶん音大卒ではなかったと思う(部活で吹奏楽をされていたかな?)。音楽の指導は全部現場で身につけられたはずである。叩き上げというか指導者に向いていたというか。なるべくしてなったとしか思えない。

この部活に入ってくる子も大体は初心者と聞いた。そこからあのレベルに育てるのにはどうやってるんだと思ったらやっぱり練習量だったが、それ以前に子供たちがついてくる、慕われる魅力みたいのがあるんだろうなと思って番組を見ていた。

その先生は指導の厳しい事で有名だったが、こうやって見返すと生徒への温かい視線、音楽への熱い思い、あくまで生徒のためには、教育上どうしたら成長させられるかというのが発想の原点のようで、(晩年には色々揶揄される事もあったが)やはり吹奏楽界としてというか人間として惜しい人をまた一人なくしたなあ、と思う。

中学から上手い子をスカウトして集めれば、演奏はすごくなるかもしれない。

でも育てるって、音楽って、そういうんじゃないよね。

ってこの番組見てると、思う。

 

 

この時現地で聴いた淀工の演奏がYoutubeにあった。番組の2002年よりは前だけど。

1995年 第43回 全日本吹奏楽コンクール 大阪府 府立淀川工業高等学校吹奏楽部 バレエ音楽 「ダフニスとクロエ」 第2組曲より - YouTube

 

 

番組の中で取材に応えてる部員の言葉。(動画前編 8:27頃)

「どういう時が楽しいですか?」

「出来ない所が出来るようになった時が嬉しいです」

まずこの部員の返事を聴いて、自分の下手ながらもやってるピアノの練習で、この問答はぴったり当てはまることにひそかに驚愕した。

ピアノやってもその進歩具合は亀より遅い状況だけど、やってもムダ、とかどうせ練習しても一緒、という思考に陥りやすいけど、そんな中「昨日よりマシになった所」を自分で見つけることで、モチベーションを保ってるところはあるなあ、と思ったので。

 

 

また、登場する丸谷先生の話される言葉を拾ってみた。練習中厳しく指導されてる様子が映ってるが、こうやって話されてるその眼には限りなくあたたかく、人情味にあふれた光があるのだ。

 

「音楽には答えがない。だから、難しい。」(動画前編 7:40頃)

答えがないから、その解釈は聴く人の数だけあるのだろうし、自分なりの表現を求めて演奏家は日々研鑽を積むのだろう。

(この場合は教える方針に正解がないという意味だと思うが)

 

 

「歌うことが出来なくてどうしてうまく演奏できるだろうか、いや無理だ。」(動画前編 9:40頃)

センテンスの感じ方、リズム、間合い、全て歌えないと演奏できないって最近もピアノ界隈でどっかで耳にしたんですけど。やっぱりそうなんやな、それをそんなに短く的確に言われてて、これもハッとした。

 

 

「負け戦には学ぶべき教訓がある。

だから、負けたほうが成長できる。

勝ったらその瞬間から油断が始まる。

人生そのものだ。」(19:15頃)

 

この勝ち負けっていうのは番組の中、部活動の中であって今の自分の自由なピアノ活動には関係ないけど、でも上手くいった時、そうじゃない時があって、うまくいかない時は何が駄目だったのかを考えると言う意味では、やっぱり共通点があるなと思った。

 

 

自分はござさんのホールの音を思い浮かべている。

そこに近づいてみたい。

実際無理だけど。

でもピアノに関わるのはやめませんので。

往生際悪いようだが、こうやって音を追求するってどんなことなのかを再認識できたので、ちょっとピアノ動画から距離を置いてゆっくり考えられたのは、良かったのかなと思う。

 

 

※参考資料:実際のコンクール動画。TV番組より13年前だけど。時代的に画質が悪いですが、すいません。

1989 大阪俗謡による幻想曲 淀工 - YouTube

 

 

 

ソロコンサート

この記事は、2022/1/15(土)浜離宮朝日ホールで行われた、ござさんのソロコンサートについてです。

配信アーカイブもあり、1/21まで視聴可能です。お求めは下記リンクからぜひどうぞ。(ここを読んでる人は多分視聴されてるとは思われますが、一応念のため)

eplus.jp

 

 

ござさんがネット上でピアノ演奏を流し始めたのは2009年8月ごろらしい。

画面には無言でピアノを弾く手だけが映っていた時代。

 

そんなネット投稿動画の黎明期を経て、

ござさんの演奏スタイルはゆっくりと変遷をたどっていく。

※参考動画(投稿:2019/5/12)

 

 

手だけの配信から、

サングラスとキャップ被ってストリートピアノへ。

配信ではペンギンマスクつけてみたり。しかし視界は500円玉の世界だったそうだが。

 

でもどの時期のござさんも、自分にとってはござさんだ(そりゃそうだ)

いろんな演奏スタイルの移り変わりが今のござさんを形作っているのだ。

この紹介動画の冒頭で述べられている「すべてのジャンルのピアノを弾きたい」という野望っていうのを思い出してみよう。

今回のソロコンサートを聴くとその野望は見事に実現されているのではないかと感じる。

それまでの道のりは決して平坦ではなかっただろうけど。

 

 

 

目次:クリックで各項目へ飛べます

 

 

 

 

不吉な記憶と、一抹の不安

さて、自分は夜公演のチケット持ってましたが、諸事情によりドタキャン、客席を空席にしてしまい申し訳ありませんでした。なので配信をリアタイで見てた視点から書きます。

自分がドタキャンした諸事情の原因は、コロナウイルスである。

全ての元凶はそこ。

ござさんのリアルコンサートは以前にコロナウイルスの感染拡大により中止。

または、ござの日ライブは無観客で開催されている。

「いちいちこのコメントを持ち出してくることないでしょ?雰囲気悪くしないで」とか、「これ以上傷口に塩を塗るな」とか言われそうだが、自分としてはこのトラウマに正面から向き合って乗り越えないと、先に進めなかった。

お守りがわりに以前自作したキーホルダーをいつも横に置いて眺める毎日。 

今回も、夜の部の公演を配信でラストまで見届けるその瞬間まで、心のどこかで気が抜けなかった。(神社に祈願に行ったものの安心できるわけではなかった。)

何があるか分からないという緊張感。

だから今回、誰よりも観客ありのコンサートやりたかったと思ってたのは、そして無事終えて喜んでるのは、ござさん自身だと思う。途中のトークでも「10年以上配信でやってるので実際のお客さんから目の前で拍手をもらうことはほぼ初めてと言っていい」と言われていたし。

 

さて。

コンサート開始時間から、ござさんの登場まで少し間があった。

配信の自分たちは画面の前でござさんのピアノをBGMに聴いていたからいいのだが、現地では静かに待たれていたのだろうか?

そこへござさんが衣装の裾を翻しながらゆっくり現れ、じっと客席を見つめながら、左右、2階席も眺めながら、丁寧にお辞儀されていた。

その姿に客席のすべてのファンから贈られる、割れんばかりの鳴りやまない拍手。

自分はこの光景ですでに号泣してるわけです、こっちは画面越しにだけど。何かにつけ泣きだしているので、ハンカチとタオルが手放せなくて大変でした。

ほら、大丈夫だったでしょ、ござさん。

ファンは実際に居ましたよね?

その姿をご覧いただけて、自分は満足です。

 

 

外見が素敵な件

さてござさんはどんな衣装で現れるのか。自分の最大の注目点(そこか)。

タキシード?燕尾服?

そんなわけないですよね、堅苦しい

 

さて実際にござさんが着てたのはベージュの上下にベージュの長い上着……

落ち着いたホールの内装に合わせたような色合いと、ゆったりした風采。

なんとなくねぴらぼの時みたいなレトロな印象がある。

 

しかし今回の長い上着はニット……?

いや違う!?

コートかな、横から見るとちゃんと後ろにベルトついて、ノーカラーのトレンチコートって感じ?靴も合わせてて、バングルもつけてて、髪もパーマかかってて素敵です。

スタイリストさんありがとうございます。

この通り、途中のトークでござさんも「さっぱり話が通じなかった」と話されていた💦nonchiさん、大変な現場だったと思いますが、ござさんのあたたかい人柄を形にしたみたいな素敵なセットアップしてくださって、ありがとうございました。

髪形も、ねぴらぼinventionの時からござさんが「この髪形気に入りました!」(振り返り配信から)と言われていたパーマで真ん中で分けてるセットだった。「ござさんらしさ」を意識してくれたコーディネート、型にはまらないけどきちんとした組み合わせ。

おかげでござさんものびのびと演奏できていたのではないかと思います。コンサート聴いてたファンとしても、感謝です。

 

【※参考資料】この時の髪形がござさんは気に入ってるらしい。 

 

これを書くに当たっての自分の視聴環境

PCにヘッドホン、そしてこの周辺機器を接続してます。いわゆるサウンドカードです。

これの特徴。

録音環境が良くないと思われるところの音を、非常にリアルに拾う。たとえばストリートピアノ。まるで目の前でピアノが鳴っているかのような臨場感。

・では録音環境が良いところの音はというと、その音のよさを拾ってさらに立体的かつ繊細に表現してくれる。自分が集音マイクになったかな?って錯覚する。

つまり最高の音響の朝日ホールの音は、ほんとにその場で震えてる弦のうなり、ござさんの呼吸まで聞こえて来そうな再現度で聴けたといって過言ではない。

この自分にとっては最強アイテムを片手に、配信聴いての印象を書いてみます。

 

 

演奏を振り返る

さて今回(おそらく余りの高倍率だったからだろうか)夜だけから、昼夜2部制に変更されたわけですが、そのためござさんの身体的負担は相当なものになったと思われる。

だいたい1回のリサイタルで、ピアニストは2~3キロ?くらい痩せるらしい。そのくらい体育会系並みに体を消耗するのがピアノ演奏。誰ですかピアニストは箸以上の重い物持っちゃいけないとか言ってるのは?

というわけで自分が配信で見た夜公演はトーク部分も椅子に掛けての進行となっていたのですが、途中で息切れされてたのは気のせいか。

それでも最後の最後まで熱のこもった演奏。

文字通り身を削って今回のコンサートに全て捧げられていたのだと思う。

燃え尽きても何も残らなくてもいいや、と今持てるだけのありったけをつぎ込んだというか。そこにござさんのこのコンサートに賭けていた熱量の大きさを感じる。

(これだけの規模の)コンサートでお客さんを前にしての晴れ舞台。

どれだけここで演奏するのを楽しみにされていたか。

そしてお客さんに演奏を届けることが出来るのをどれだけ嬉しそうに話されてたか。

だから自分も全身全霊を賭けてその演奏に、その全力でぶつかってくる姿勢に正面から向き合おうと思う。

 

ござさんの音楽家人生の第1歩をこうして見届けることができて、ファンとしても感無量。

 

しかも楽器はとびきり最高のスタインウェイさん。

スタインウェイさんを操る……ちょっと違うな?「初めての場所ではまずそのピアノと仲良くなり……」「楽器ごとに特色を見極めて……」と多分去年2/23のスタインウェイ配信で言われていたと思う。

今回の会場のスタインウェイさんとも、仲良くなれてたと思うんです、リハ動画のツイートを見るからに。その動画見て後頭部殴られたかのような衝撃が凄すぎて、コンサート行けなくなりふて腐れ捨てかけてた(持参するはずだった)手紙を探し出し、発作的にブログに仕立て直して投稿しましたもんねえ。拗ねて引っ込んでる場合かっていう。

 ↓ ※応援記事

 

 

アルバムのタイトル「EnVision」

envision【他動】〔将来起こり得る良い事を〕心に[思い]描く、想像する

出典:envisionの意味・使い方・読み方|英辞郎 on the WEB

ござさんのアルバムはオリジナル曲のほかは主にアレンジ曲やJAZZの曲で構成されている。自由自在に鍵盤を操る演奏から無限に繰り出される多様なアレンジ。それがござさんのピアノの看板に掲げられた聴きどころだ。

それらのアレンジを駆使して作られたソロアルバムはこのツイートにある通り入念に考察を重ね、アレンジや構成を練りに練って隅から隅まで作り込まれたござさんアレンジ集。これぞござさんの世界観、それをあらわす決定盤である。

これを聴けばござさんがわかる。

ソロアルバムは、いわばござさんアレンジのステレオタイプ

どれだけ作り込んでたのかというと「長い時間をかけてた」とご自分で発言する位。

この「あるもの」がソロアルバム、だと思う。なぜなら本来有観客の予定だったござの日ライブに合わせて、本来リリースの準備がこの頃進んでたのではないかと思うから。

 

 

これに対しソロコンサート(に代表される、配信も含めてのライブスタイル)は即興の醍醐味を味わえると思う。

今回のコンサートで演奏されたのは12年を数えるネット活動歴でも代表曲とされるものばかり、しかしどの曲も過去の生配信ライブも含めて二つと同じアレンジはない。いつ聞いても新鮮な驚きと新しい発見がある。

ござさんのピアノは一期一会の演奏というか、発想が化学反応起こして思いもよらない演奏になってたりするところが面白いのだ。

今回のソロコンサートではアルバムをベースにしているから即興演奏とは少しニュアンスが違う。しかしその場で考えたのだろうか、CD収録とはアレンジが違う。そしてCDも、コンサート版もそれぞれにその楽曲の違った表情を様々に引き出している、という意味でどちらも素敵。

この無限に出てくるアレンジの発想に盛り込まれた、溢れんばかりのオリジナリティ。

これこそが、音楽家という人生を選んだござさんの手に握られた最強の武器だ。

ござさんの動画、生配信、たくさんYoutubeに残ってるけど聴き飽きた(そんな事態、未来永劫あり得ない)というのではなく次の投稿も楽しみだなという気持ちになるのは、いつ聴いてもそこに新鮮さを感じるからだろう。

 

「いいピアノですから」(2/23のスタインウェイ配信より)と、かつて憧れと慈しみのまなざしで見つめられていたグランドピアノ。

今回、晴れてファンの方を目の前にして実際にこのピアノを弾ける。その喜びをかみしめるかのように、一つ一つの音をピアノと対話しながら、確かめながら紡ぎ出してる、気がする。

 

 

一つ鍵盤を押すと。

ペダルを踏むと。

スタインウェイが表情豊かな音にして返してくる。

低音は威厳のある重々しい土台となって。

高音は軽やかな羽根の様に舞う。

心なしか一つ一つ音を確かめてるようにゆっくりのグリッサンド

また複雑なコードを押して生まれる様々な表情の和音は、風が吹けばそよぐ木の梢のざわめきと、それに伴ってゆらめく木漏れ日のように繊細な移ろいを見せる。

それらが反響し合い、生まれてくる音楽はより一層魅力的な表情を持って自分達聴衆に語り掛けてくるかのように余韻を残す。

さながら一幅の絵巻物のよう。

また音の一つ一つに物語性を感じる。それぞれの音には意味があって、それらで美しい叙事詩が紡がれているかのようだ。

 

 

 

各曲の印象

※専門的なことはわかりません。

イントロは多分コード進行とアルペジオだけ?(←素人はわかってない……)

でも自分は、ストピ動画でも生配信ライブでもこのイントロとか曲のつなぎの何でもないエリアが好き。色々な方法を試してるようにも見えるし、でもその考えてるような展開も含めて、曲に入るまでの部分が好き。

今回も自分が見たのは夜公演の配信だから、昼公演でこのピアノとは仲良くなってるはずだけど改めて時間を置いたことで、このイントロの演奏は、鍵盤の状態を確認する準備だったのかもしれない。そういう目的があったとしても最初に鳴る一音、その瞬間から全て音楽になってるところが、すごい。

え……何言いたいか分かります……?💦

 

 

清新の風

こうして魅惑のイントロダクションから、いつのまにかござさんの世界にいざなわれていったのであった。曲紹介の出し方までロゴを組み合わせたかっこいいフォントで出され、10/29の追加発表配信?からさらに工夫が加えられた感じで、運営さんありがとうございます。

この美しいピアノの響きと永遠に戯れて居たいという風情のござさんの手から徐々に主題があらわれて曲名に気づき、早速自分は画面前で泣いていた。

この曲を初めて聴いたのはいつだっけ、ねぴらぼinvention?その時はバンドと一緒の演奏だったと思うが、今回ソロピアノ演奏ということでリズムとかベース部分とか「指足りない現象」になるはずが、吹奏楽をイメージされているこの曲、みごとに色んな楽器のニュアンスまで細やかに表現されていてさわやかな五月の風を感じる(冬だけど。なんのこっちゃ)。

この曲が持つ爽やかで瑞々しい曲調、明るい風が吹き抜けていくような清涼感。どこまでも広がる青い水平線と白い雲、そこに降り注ぐ太陽のあたたかい陽ざし。

スタインウェイのやわらかな音色が、この曲の持つ未来へ拓けていくイメージを優しく包む。緊張感に少し震えながらも、ねぴらぼinventionで初めて聴いた時に思い浮かべた通りの大海原へ向けてゆっくり漕ぎ出していくござさんをのせた船を、そっと後押しするかのように。

 

何でこの曲が最初なんですか?反則ですよね?落ち着いてコンサートを鑑賞させていただきたいのですがリアタイしてて早速ここで言葉をなくしていた。

 

 

シチリアーノ

この曲は分類上クラシック、だったはずだ。しかしそうするとこの旋律は管楽器独奏と伴奏楽器のセッションが向いてるってことになる。しかし敢えてござさんのアレンジはボサノバ調。分類どうするの?JAZZ?と悩んでるとこの後の曲全部悩むことになるので深く考えないことにした。

でも自分はクラシックベースでイメージしよっと(ヒネクレてるなあ)。この曲はフォーレシチリアーノのアレンジである。フルートの奏でる陰のあるしかし美しい旋律と、ハープ、管弦楽が織りなす古風な曲。起源はルネサンス時代=15世紀までさかのぼる。

曲名のもとになってるシチリア島イタリア半島の先に浮かぶ島。そこを支配する王朝は目まぐるしく変わり、古来様々な民族が往来した地中海において宗教や文化・物流が交錯する交差点のひとつを成していた。

シチリアーナ - Wikipedia

シチリアーナ レスピーギ - YouTube

古楽器つまりリュートチェンバロ、そして室内楽で演奏されていた時代の貴族の邸宅を思わせる原曲に、敢えて、ボサノバアレンジ。

何でそういう発想が出てくるんだろう?古風な舞曲調の曲が現代のリズムで甦るって言えばいいんだろうか?不思議な組み合わせ。

陰がある旋律の中に、時おり明るい南イタリアの眩しい光が差し込んでくる。軽快なJAZZの歩調と合わせて気分も軽くステップを踏んでみるのだ。

 

海の見える街

ござさんの解説によれば、スタジオで「多重録音」によりアルバムに収録されてる曲である。発売記念コンサートを合わせて開催することが分かってたなら、なんでわざわざ多重録音までしてこんな複雑なアレンジにしちゃったんだ?ソロコンサートでも「あっ指たりなくて間違えちゃった💦」っていうのは通用しないぞ。という、いたって素朴な疑問が自分の脳裏をかすめた。

しかし「無理ぽいじゃん?」というお題に敢えてチャレンジするのがござさんのポリシーなのか。年末年始、集中的にこれを弾き込んだというような表現でもわかるように、物凄い量の練習をこの曲に費やしてきたことが伺われる。トークの中では「ラテン寄りアレンジ」と分類されているこの曲。

本来ジブリの映画で、カモメが飛び交う海のシーンで流れてたBGMのはず。

今回、ござさん2人分によるグランドピアノでの迫力ある演奏は、映画のクライマックスかのような印象。ござさんが2人いるだけあって複雑な和音の重なりも見事に表現されている。

 

合間のトークは座って話されていた。

そりゃそうか。

立って話してるのは漫才師くらいのものである。しかしござさんは座っていながらも客席から微笑を誘うというか、演奏の時の張り詰めた緊張感から一転して和やかな雰囲気をつくりだしている。絶対に無意識だと思うけど。生配信の合間でさえIQ3になるのに、こんな全身全霊の演奏の合間のトークなんて絶対に意識なくなりつつ喋ってるでしょ。

こんな自然に場の空気を一気に変えて、ピアノ1台きりのステージでトークでもお客さんの心を掴むとは、しかも作為なくそれができるとは恐るべしござさん。座ってステージで話すだけでお客さんの笑いをさらうなんて、噺家ですか?プロだったんですか(何のだ)。

トークで笑いを取るって、かなりの高度な技術だ。

聞いているのがいつもござさんの配信を聴いてるファンばかりなのを差し引いても。演奏の最中はIQ3になってると言いながらも、ちゃんとトークになってます。

※ちょっと待ったぁ!!!マスク、病院現場から言わせてもらえばウレタンマスクは効果があまり期待できません。お客さんが何百人も入ってる(みんなマスク有としても)現場ではサージカルマスクつけてほしいです。色つきのやつもあったはずです。

ついでに言えば、鼻が出ていたのでマスクとしての意味がありません。もったいない。アスリート並みに体力消耗していたからというのを差し引いても。

 

この後のトークでもポッケからいちいちメモが登場し、曲順から話題に仕込むネタまで網羅した、完璧なカンペが用意されていた。しかもIQ3だから「変な事言ってすいません」というオチまでメモに完備されている。どんだけ用意周到なんですか。思わず自分も画面越しに気付いたら笑ってたし、緊張もちょっとほぐれたかもしれない。

じゃなくて改めてお客さんを前にして堂々とコンサートが開催できたことにまたお辞儀を繰り返し感謝してるござさん。

ほんとうに……!!!

ストリートピアノ動画で見る光景そのものです。ステージに立とうがちっとも変わらないその姿勢。こっちが頭下げたい。

自分も有観客コンサート開催が人生の目下の目標だったのでそれが達成できた今、もうこれで死んでもいいです。(でもアーカイブ聴きたいんで死ぬのはやめとこ)

 

 

アネモネ

最初にこの曲と出会ったのはこの時である。

時にねぴらぼのアーカイブ期間が終了し、その熱気が冷めやらぬ中。ござさんは癒しが欲しいだなんて、ねぴらぼお疲れだったんだなとか、次のオリジナル曲を考えてるなんてもう次のステップを踏み出してるんだなとか、自分もこの曲を聴いて考えるところはあった。この時期、公式にござさんのオリジナル曲と銘打って発表されてる曲は他に無かったし、この曲も名前もずっと付けられてないままだったと思う。しかしその後Youtube動画のEDに使われていたりして、今回の作曲はそこがベースらしい。

個人的にこの曲には非常に思い入れがある。詳しくは省略しますが。

曲そのものが持つ、暖炉の前で静かに置き火が燃えているのを眺めるような優しい空気が辺りを包む。ござさんの解説とは違うけど、当初の動画につけられていた題名のとおり、自分はこの曲には癒されるのだ。

この曲を無事にコンサートで聴けて、自分はこの日現地に行くのがドタキャンになり色々メンタルちっくになっていたがそういう些細な悩みはどうでもよくなった。

ござさんが一つ一つ丁寧に作り出す和音の響きが、そっと肩を叩いてくれた気がする。

そうだな、自分は元気でいよう。ござさんは多分ずっとピアノ弾いてるだろう。今日の楽しそうな姿をみてそう思った。元気でいれば、いつか見に行ける日もあるよ。

アネモネーーーこの曲につけられた花の面影がふんわりしたちぎり絵みたいになって自分の手元にいつのまにか手触りの感触を残す。またござさんのピアノが聴ける日までその感触を自分は握りしめているだろう。

 

 

ショパン即興曲 As-Major Op.29(Arr.Aleksander Michałowski

 

新しく譜読みして練習されたと語られていた曲はこれの事かなあ。クラシックは厳格な解釈の歴史があると思うが、ござさんのピアノはショパンらしさを踏襲して控えめな美しさを主張しながらも、全編が艶やかに輝く。

 

はっきり言ってござさんのコンサートでクラシックを聴くことになるとは思わなかったんだ。自分はピアノは習ってたけど嫌いですぐにやめてるし、ござさんを知ってからピアノを聴き始めたので、ある意味クラシックの演奏を極めてる人の極め具合には興味がない。ござさんの演奏とクラシックピアノの世界の振り幅が違い過ぎて、自分ははっきりとござさんのピアノに寄り添いたいから。

しかしツイートを見る限り譜読みしてるってことは配信でおなじみの黒鍵や幻想即興曲とか革命とは違うだろうし、何だろう?と思いきや全く自分の知らない曲だった。原曲を聴いてみたら素直で明るい感じだったけど、この編曲版はもっと複雑な和音で超絶技巧の粋を極めたような曲。しかしその中でも旋律のラインははっきり浮かび上がっていて、どうなってるのかよく分からない(こなみかん)。

クラシックは自分にとって速さとか正確さ、解釈するのに必要な教養を競う体育会系競技みたいに見えて、本来自分は興味がない。それとは無縁に魅力的だなあと思う曲や、素敵だなあと思う演奏にはクラシックとか分野を問わず意識が向くのだけど。

落ち着いた貴族のサロン向けみたいなロマン派風の曲が、ござさんが演奏してると俄然鮮やかな色彩を与えられたかのように躍動的に動き出す。

原曲の持つ上品な旋律が、ござさんの語法に置き換えられて元の姿以上に素敵に響く。

 

 

ALL The Things You Are

と、ここで突如スタンダードJAZZがきました。

クラシックとJAZZは全然指使いというかコードが違うから両方弾きこなすのは難しいって聞いた事ありますが。そんな事やってるから脳のメモリがなくなるんだ。なるほど。

ここでガチの素人の自分はそんなふうにJAZZと思って聴いてましたが、ネット上で有識者の方からご教示いただき、どうやらござさんの伝家の宝刀、混ぜるアレンジがここで発動していたようです。

何を混ぜていたのか?前の曲のクラシック、ショパンの曲です。その旋律、モチーフがさりげなく使われていました。

そもそもモチーフとは?

モチーフ - Wikipedia

ここにある通り、「動機」「楽曲を構成する最小限の単位」「独立した楽想を持った最小単位の音符の集まり」というほどの意味である。これのまとまりを主題と呼ぶそうな。

ふうん。

JAZZのコード、リズム感にどうやってショパンを混ぜ込んでいるのかという人智を超えた謎は解明できないとしても。お洒落なJAZZの進行の中に、なんとなくクラシックの上品な香りがまざっている。よく聞かないと分からない程度に、さりげなく。

正統派クラシックからJAZZへ、色々な意味で全く違うジャンルに変わった所でお客さんが自然に次の曲になじめるように、前の曲を残り香のようにそこはかとなく配置してみたのだろうか?こういうことをやり始めたということは、ござさんいよいよ本領発揮かなと思った。ガチガチ緊張状態から、ちょっと一皮むけたかな?アドリブも目にも止まらない勢い。「繊細めな感じ」ん?どの辺が……?この好きにやっていいんだよ状態の演奏が一番生き生きとされているのかも。

コード進行の工夫?こっちはわかんないです(こなみかん)

 

 

このあたりから曲の解説トークがいよいよ迷走を極めてきます。メモも全くお役に立てていないようです。ああ無力感。IQ3の境地。

だってよく考えたらそりゃそうですね、昼夜2公演全部暗譜してて、しかも「昼公演と違うアレンジで」夜公演をやっているわけです。ということは昼の部でやったアレンジを覚えててそれをベースに夜の部では違ったアレンジにした、ということになる。

これを全部暗譜でやってのけてるわけで、更にその場で微妙にアレンジを変えたりしてる。そりゃ脳内メモリが無くなって、そこから後は回転しなくなるのはしょうがないというもの。

別にトークなんぞに労力を割いていただかなくて全然いです。

 

この曲をござさん風に分類するとプログレだそうだ。(再び)どの辺が……?7/8拍子だから?このアレンジの原点は昔のツイート動画に端を発していると思う。ほかにも、ソロアルバムに載ってる曲はどれも軒並みかなり古いアレンジ動画がベースになっているはずだ。でもどの曲の動画もこの記事にリンクは貼らない。今までの過程を経て今のござさんがあるわけで、歩んできた足跡は忘れてはならないが、でもそれはあくまで過去の記憶にすぎない。

参考にそれぞれの動画を聴き比べようと思ったが、今回のコンサートと比べるとたぶん想像以上に違っているんじゃないかと思ってあえて過去動画は聞いてない。聞いてしまうとコンサートのアーカイブを素直に感動できなくなる気がしたから。

そこで今回のアレンジは「プログレ」です。拍子もアシメントリーな感じ、和音の進行も独特。原曲はレトロモダンな春の東京をバックに咲き乱れる桜―――コンサートの舞台ではさらに盛り上がる豪華版となっているようです。

レトロじゃなくてもプログレでも、通奏低音のように刻まれる不規則なリズムに乗って、澄んだ水のような旋律がゆらゆらときらめく。畳みかけるようなコードに胸が高鳴る。川岸の満開の桜並木の下を歩いていると、不意に吹いてくる風に一斉に花吹雪が舞うような絢爛豪華な光景が思い浮かんだ。(え?あ、今1月ですが何か)

 

どんなときも

このアレンジも成り立ちの動画は古い。これぞござさん、という不思議な軌跡を描く和音進行。

原曲は90年代を代表するヒット曲で、槇原敬之のまっすぐな歌声と誰もが共感する歌詞が人気だった。街へ出るとどこへ行っても流れていた曲。そんなテンポの良い明るい原曲だが、ござさんのイメージは色合いが違うようだ。

 

不思議な和音進行でためらいながら歩を進め、時には戻りながらも階段を1段づつ踏みしめて上がっていくような感じ。

降るような満天の星空から一つ一つ星が流れるのが見える。それを眺めて逡巡している胸の内を見透かすようにござさんの透明な音がゆっくりと問いかけてくる。

この歌詞がござさんの人生をそのまま表している気がして、原曲の元気な曲調はともかくござさんの古いアレンジ動画の画面を見ながら、自分の知らない時代のござさんの長い音楽活動に思いを馳せてみる。その道のりは半端なく長く、平坦には程遠い厳しい道のりだったはずだがずっとござさんはピアノを弾いてきた。

ただピアノが大好きなござさん。

練習は大変だ、ピアノなんてやめよう!とか思わなかったのかな?

答えは奏でられる音を聴けばわかる。

あるわけないでしょ。

 

 

(時間の都合で月のワルツ葛飾ラプソディの部分は省きます、すいません)

↑時間があれば書くかもしれないけど一応諦める。

 

夕さり

この曲名は古語に由来する。用例は古く万葉集にさかのぼる。要するに夕方を表す言葉だが、日の出ではなく太陽が沈むさまにも趣があると捉えるのは日本人ならではの感性かもしれない。

ござの日ライブでもソロアルバムの感想でも、自分はこの曲についてちっともまともな感想がつけれていなかった。(当社比)

なぜだろう。

自分は本来前向きな思考するように心がけてて、ネガティブなツイートも(そんなに)しない。で、この曲名見て「夕方ってこと……?寂しそう、そんなイメージ暗くて好きじゃない」と思ってアレルギー反応というか食わず嫌いだった感はある。CD聴いててもいまいち気持ちが入ってなかったのかもしれない?

 

この曲を表現するなら去り際の美学というか、最後の瞬間まで美しいというか。

日本人はそこに美しさを感じてきた。紅葉を美しいと感じるのも、色彩の妙ももちろんだが、散っていく間際の最後の華やかさを楽しんでいるともいえるだろう。

落ち着いてこの曲と向き合ってみて、そういうわびしい感性というのがちょっとわかったような気がした。自分がござさんのピアノが好きなのはこういう面からかもしれないと、ちょっと思った。

決して派手ではなく、落ち着いた渋い色合いのなかに密かに光るものがある。その光はいつまでも輝きを失わない。主張しないけどそれはそれで美しい。

ただコンサートでの演奏はその渋い色味を磨いて黒光りする漆器のような豪華アレンジとなっていたけど。

夕日の描写:沈む間際、燃え盛る太陽の紅色の片鱗、みたいな情熱がほとばしる。

 

 

 

Secret base

この曲は自分は黙って聴いている。

ねぴらぼのステージ、初めてライブというものにござさんが出ているところを(無観客だったけど)画面越しにでも見て、演奏を聴いた。

原曲は10代の女の子のバンド構成だったとか、色々カバーされてて気づいたら高1男子も知ってたとか、そんな基本情報はここでは問題ではない。

この曲も、どんなときもと同じで歌詞を思い出してみよう。著作権上ここに歌詞は書かないけど。

ただ、自分が初めて見たステージがねぴらぼで、その後色々なことがあったなあ、と黙って思い出したい。

というよりこの曲もコンサート版特別アレンジ?なのか、ござさんの何か言いたそうな含蓄のある和音、それを最大限に聴かせるホールの長い残響。

 

別に自分は多くは書きません。ござさんにも、ファンの皆さんにも様々な思い出とそれぞれに抱える気持ちが胸を去来している事でしょう。いろんな思いを巡らせて。

この曲は今までのござさんとこれからのござさんに黙ってエールを送るもの、という位置づけでよろしいのではないでしょうか。

 

 

DannyBoy

DannyBoyも、ござさんの配信ではおなじみのレパートリーとなっている。しかしコンサート版はまた別だ。

「これで最後の曲です」とござさんの言葉に、客席から上がる名残惜しさのあまりの悲鳴のような声。ここのトークで「アンコールは無しです」と前置きしながらも、きちんとまたしても全方位にお辞儀を繰り返し、何度もファンにお礼をのべているござさん。

お礼が言いたいのは自分の方だ。

 

ござさんは万感の思いを込めたような視線でファンで埋まった客席をじっと見つめている。聴いてくれてありがとう、とでもいうかのように。

いつまでも名残惜しいファンのためにだろうか?DannyBoyのアレンジはこのコンサートでやったジャンル総集編とも言えるような、みんなが楽しめるものに仕上がっていた。バロック調のようなクラシックアレンジから、JAZZ風?とか軽快なアレンジを経て壮大なクライマックスへなだれ込んでいく。鍵盤いっぱいにござさんの指が巡って、客席の方々も息をのんで行方を見守るだけ。

ピアノとござさんから、客席を隔てるものは何もない。そこには生のピアノの音が空気を媒介してお客さんへするどく突き刺さる。

プラズマが閃くみたいに残光の軌跡も鋭く、聴く人の脳裏に強烈に印象を残すだろう。

 

ほんとなら終演のこの拍手、自分も混ざっていつまでも手を叩いていたかった。

最後までお辞儀を繰り返すござさんに、生で演奏を届けてくれていたござさんに自分も生で喝采を送りたかった。

 

ただ会場で聴くほかに配信も選択肢に上がる世の中になって、それだけはコロナウイルス流行以降で唯一いい方の変化なのかもしれない。こんな会場で聴くだけのピアノコンサート、従来なら行った人だけが楽しめるエンタテイメントだったから。全く同じことをねぴらぼの感想でもござの日ライブの感想でも書いた気がするが、やっぱりありがたいから。

 

 

 

 

後日談。Youtubeでの振り返り雑談配信。


何故振り返りで雑談だったのにツイキャスではなくYoutubeだったのか。コンサートには色々なお客さんが入られてて、配信も幅広いファンの方々がアクセスしてると思う。そんな中ツイキャスだとYoutubeとは視聴者層が段違いに少ないし、届けたい人達にこの振り返りトークとコンサートのお礼の話が届かないんじゃないか、と懸念されたのではないか?

単なる推測だけど。

ここで抜け殻の如く、言葉を発音するのもやっとな様子で、幻か何かのようにフワフワと話すござさん。もうね、お疲れというかそんな表現では語れないレベルで色々体力を使い果たして、力が入らなかったんじゃないでしょうか。スタインウェイさんと一緒にござさんの情念は全部あのステージで昇華してしまって全く残ってないんじゃないか。

このござさんの抜け殻である何かの存在を見ながら、思う存分完全燃焼できたんだと思って自分は嬉しかった。じゃあ自分も完全燃焼しようと思って感想をちゃんと書き残そうと思った(途中で2つくらい抜けてるけど)。

しかしござさんの視界には次のステップが、これからの景色が広がっているようだ。そんな事を話しながらも毎日ピアノの練習してるんでしょうけど。

 

 

 

(自分の中で)リアルで聴いてほしいと思う人

ご両親。それと、ピアノ教室の恩師の先生。

絶対に聴いててほしかった。なんなら現地へご招待されててどこかで聴いてくれてたらいいなと思った。

ござさんの音楽活動の片鱗にも登場もしないしかすりもしてないように見える、ござさんの周囲にいたであろうピアノ関連の大人たち。自分は最初から不思議だったのだけど、そして感謝してるのだけど、小さい頃からこれだけの腕前(アレンジやJAZZは大学以降に身につけられたとしても)があれば周りの大人たちは絶対音楽活動や方向性に介入してくるのが世の常だけど、ござさんに関わってた大人たちにはそういった動きを感じない。あくまでござさんの好きなように弾かせてくれてたのだろう、今のござさんのスタイルはそういった自由な経歴なしには成り立たない。

だからこそ、ピアノ奏者として大成(したと言ってももういいでしょう?)し、こんなふうにファンの支持を得て立派に演奏してる姿こそ、小さい頃からござさんのピアノの練習を見てきた人たちに絶対見てほしい、と思う。

こっそり運営側がこのアーカイブをDVDにしてご両親にプレゼントとかしてくれないかしら。サプライズ的な。無いか。

 

 

ネットピアニストの楽譜集に一緒に載った方々。

いつもお世話になっている事務員Gさん、いりすさん、ずっしーさん。

いつも交流されている菊池さん、ものはっぱさん、tjさん、gaoさん、ぜろいちさん。

もうどの人もネット上で有名になってしまった今、堂々と客席にはいらっしゃらなかったかもしれませんが。

そしてみんなそれぞれの道を独自に歩み始めてる今、方向性が違ってきた人もいるかもしれませんが。

「昔のネットの世界は顔出しすると別ジャンルの配信者になってしまうので手だけがデフォでしたね、顔出しタブーでした」という時代からのござさんを知ってる方々。

今ござさんの新たな旅立ちにあたって、その場に立ち会って門出を見守ってくださってたら嬉しいなというか……

 

ものはっぱさんも労ってくれていた。見に来てくれていたのかなあ。

※このツイートはサブアカ。ものはっぱさんは本アカウントのほうは

ものはっぱ / MonoHappa (@m0n0happa) | Twitter

で活動されている。

 

 

また菊池さんから感想もいただきました。ありがとうございました。

 

ピアニストさん達はそれぞれに演奏の特色が違うし、来てる仕事の内容もそれぞれだなーと思ってるので、菊池さんも以前のように気軽にござさんとコラボしたり、フラッとストピに現れたりというのはもう中々無いかもしれない。

でも自分の中で勝手に菊池さんの存在はござさんと二人でセットという設定なので、これからいろんな仕事が来るに従って方向性の違いが出てきたとしても、お互いリスペクトし合う存在としてこういう節目は見守ってくれてたらいいなあと思う。